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2017-08-02

人事異動の目的とは | なぜ必要?拒否は可能?影響や意味を解説

さまざまな企業で起こる、突然の人事異動。企業で働く社員にとっては、人事異動の目的や意味を知っておきたいものです。そこで今回は、人事異動が行われる目的・影響から社員が拒否できるケースまで説明します。
経営企画・マーケティング
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ある程度の規模を超える企業では、定期的な人事異動が行われることが多いです。人事異動は栄転ばかりではなく、企業にとっても不利益をもたらす場合もあります。そこで今回は、人事異動を行う目的や適切な時期などを説明していきます。

人事異動の目的

人事異動の主な目的は、本人や異動先の社員の成長を促すことや、組織の硬直化による業務の怠慢や不正の防止です。人事異動が言い渡されたときは、望まない異動であったとしても、自身の成長につなげられるように、前向きに捉えましょう。

(1)本人の成長や人材育成

人事異動した社員は、他の領域の業務に関わることで、仕事の幅が広がるとともに、新しい視点でものをみられるようになり、成長につながることが期待できます。反対に、異動先の人材育成のために、他部署や本社、支社から優秀な人材を異動させて、業務の底上げを図るといったことも行われています。

こうした人材育成を目的とした異動では、昇進や昇格を伴って、新天地で所長やチームリーダーなどを任されることが多いです。

(2)目的適材適所への人員配置

配属されている部署では力を発揮できていない人も、部署が変わることで本来の実力を出せることがあります。部署とのマッチングが上手くいっていないときには、同じ職位で別の部署へ異動した方が、本人にとっても、企業側にとっても有益です。また、新規事業の立ち上げでも、適性をもとに異動する人材が判断されます。

(3)仕事のマンネリ化の防止と組織の活性化

長期間特定の職種・職務に従事すると仕事のマンネリ化により仕事への意欲が低下し生産性が低下してしまうこともあります。こうした状態が職場全体へと影響すれば、もはや一個人の問題では済まない業績の悪化につながる恐れもあります。

マンネリ化を防ぐために一定期間あるいは必要に応じて職種・職務を変える人事異動も実施されます。新しい仕事に挑戦するという意欲、新たな知識や経験が得られるという期待感が個人の仕事へのモチベーションを高め、職場全体の活性化につながることもあるのです。

(4)企業戦略の実現のための配置変更

企業戦略は環境変化により変更が強いられ、それに応じて新たな人材の獲得や既存の人員配置の変更が必要になることもあります。つまり、企業戦略やそれに基づく事業計画の策定や変更により人事異動が必要となることがあるのです。具体的には、新事業開発、事業の多角化、事業の再構築、技術革新などに必要な人材を配置するために人事異動が行われます。

人事異動が与える影響

実際に人事異動が行われると、企業・社員に対して何らかの影響があります。2つの場合に分けて見ていきましょう。

人事異動による企業への影響

企業は慣例的に人事異動を行うこともありますが、マイナスの影響が大きく出るケースもあるので注意が必要です。たとえば、人事異動で担当者が変わり以前の担当者よりも仕事の量や質で劣れば当該業務に支障が出ます。特に固有の技術を保有している担当者が、その技術を伝承しないまま異動してしまうと品質・性能面での大きなトラブルも発生しかねません。

また、営業担当者などが転勤で変更されると、以前の担当者の人脈が切れたり、弱まったりして販売競争力の低下を招くこともあるのです。このように人事異動は業績を大きく損ねるようなマイナス効果をもたらす可能性があります。

人事異動による社員への影響

人事異動の命令を受ける従業員にもさまざまな影響が及びます。たとえば、異動した当人は職場が変わることで上司や同僚との人間関係を一から構築するという労力が必要となり、失敗すれば居心地の悪い職場環境を抱えることになるのです。

また、担当の職種や職務が変わるとそれまでの知識・経験が活かせなくなり、新たな知識の習得が余儀なくされます。転勤の場合は、当人だけでなくその家族への影響も小さくはありません。 このように人事異動は従業員に大きな影響が及び、仕事への影響だけに留まらず当人に大きな不利益が生じる場合は人事トラブルとして問題化することもあるのです。


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適切な人事異動を行うためには

人事異動は企業運営上の重要な人事施策ですが、利用の仕方によっては企業に大きなプラスだけでなく、上のような大きなマイナスをもたらすこともあります。そのため経営者は人事異動を実施する時期や実施間隔についても慎重に検討し実行する必要があるのです。

経営戦略や事業計画に合わせる

経営戦略や事業計画にあわせて実施されることが望ましいです。事業目標を効率的・効果的に達成するためにはその遂行に適した人材が必要です。その人材を確保して配置させていく手段が人事異動であり、効果的に実施しなければなりません。事業を遂行する上で、必要な時期に必要な能力を持った人材を必要な人数を確保できるように計画的な人事異動が求められるのです。

従業員の負担を考慮して行う

人事異動により従業員には、人間関係でのトラブル、転勤による家族への負担などの影響が少なからず生じます。つまり、従業員にとっての人事異動は仕事や生活の上で大きな負担や障害となりえるのです。

そのため、配置転換や転勤などの人事異動の場合は従業員の意志や家族の状況などを考慮して実施するべきでしょう。従業員の理解が得にくい、負担が大きい人事異動は従業員のモチベーションを低下させ、最悪退職へと追い込みかねません。配慮に欠けた人事異動を行えば貴重な人的資源を喪失しかねないという可能性を経営者は留意すべきでしょう。

人事制度の中で人事異動の意義・目的を明確にして実施する

人事異動は人事制度の中核的な施策ですが、戦略や計画の実行、マンネリ化対策、人材育成や不正防止などを目的として利用できます。そのため企業は重要な課題を達成するために人事異動を活用するべきです。

そして、その課題を達成するためにどのように人事異動を実施するかをデザインし、実施時期や実施間隔を定めるのが良いでしょう。

たとえば、「この業務は不正防止のため3年で配置転換」、「この販売業務は人脈構築に5年必要なので転勤は5年以上」など職種・職務に応じた人事異動が実施されるべきです。


人事異動のための人員の適切な配置は人事労務管理を行うことで可能です。人員配置を考える際に役立つ人事労務管理について詳しく知りたい方はこちらの記事も参考にしてみてください。

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人事異動の「内示」

人事異動に伴い行われるのが「内示」です。これは正式な辞令を出す前に、本人に事前に通達することです。内示の時期とは、基本的には、辞令の1か月前くらいに通知されることが多いですが、転勤を伴う異動については、引越しの準備等があるため、正式辞令の2か月前くらいの早い段階で通知する「内々示」もあります。

内示の方法は、会社により方針が異なりますが、口頭またはメールで直属の上司か上層部から通知されます。「内示」は本人にのみ非公式に伝えるものですから、正式な辞令があるまでは、基本的には「口外禁止」です。

人事異動の拒否は可能か

明らかに大きな被害や不利益を受ける場合を除いて、人事異動やその内示は基本的に拒否することはできません。人事異動を拒否するためには、正当な理由が必要なのです。たとえば、次のような事由では、異動の拒否は難しいと言えます。

  • 現在の人間関係に満足しているので異動したくない
  • 今の仕事の内容が気にいっている
  • 結婚したばかりなので単身赴任は嫌だ
  • 子供の学校の都合で転勤できない
  • 家を建てたばかりなので引越しや単身赴任は難しい
  • 精神的な負担になるので出世はしないで今のままがいい

では具体的にはどんな場合拒否することができるのでしょうか。拒否できる2つのケースをご紹介いたします。

雇用契約に違反する場合

まず明確に人事を拒否できるのがこちら。雇用契約に違反している場合です。これはつまり、最初に会社と雇用契約を締結した際の条件に、「地域限定社員」「エリア限定従業員」といった勤務地を限定する内容があれば、転勤などの人事異動は不当なものとなるので拒否することができます。

ただ多くのサラリーマンは転勤ありという条件で雇用されているかと思いますので、そういう場合はこのケースは当てはまりません。

要介護人がいる場合

現実的に見て、人事異動を拒否できる可能性が高いケースがこちら。両親などで要介護人がおり、自分しかお世話をすることができないという状態であれば、人事異動を拒否するのに正当な理由とみなされます。

他にもまだ世話が必要な小さな子どもがいて、自分しか面倒を見られる人がいないという場合も、正当な理由になります。もし今そういう状況で人事異動を命じられているのであれば、一度上司に相談してみることをおすすめします。

適切な人事異動で企業・社員ともに利益を

人事異動の目的などについて説明してきましたが、最終的に企業・社員ともに成長できる異動を行うのが重要と言えます。時期や適材適所かなどを検討し、最適な人事異動を行えるようにしましょう。

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