無料ツールの機能で満足できなければ、有料のAI-OCRの利用がおすすめです。BOXILからダウンロードできるサービス資料で、機能や料金をチェックしましょう。
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AI-OCRのおすすめ比較をチェックする
AI-OCRとは
AI-OCR(Artificial Intelligence Optical Character Recognition)とは、人工知能(AI)技術を活用して画像データ内の文字を認識・抽出するシステムです。
従来のOCRは、スキャンした画像内のテキストを認識し、編集可能なデジタルデータに変換する技術でした。しかし、AI-OCRはさらに高度な処理が可能です。
AI-OCRは、ディープラーニングアルゴリズムを用いて、手書き文字や複雑なレイアウトの文書でも高精度にテキストを認識できます。
また、AI-OCRには紙の文書をデジタル化し、データベース化や業務システムへの連携といった業務を効率化する機能があります。
OCRとの違い
従来のOCRは、明瞭な活字書体の文字認識に特化していましたが、AI-OCRは手書き文字や複雑なレイアウトにも対応可能です。
AI-OCRは、大量の学習データを用いてディープラーニングを行うことで、文字の形状や配置パターンの認識能力を獲得しています。これにより、スキャン品質が低い画像や、背景ノイズが多い画像からでも、高い精度でテキストを抽出できます。
また、AI-OCRは言語の違いや、文字の向きにも柔軟に対応可能であり、多言語の文書処理にも活用できるのが大きく異なる点です。
なぜ紙やPDFを見ながらの手入力は限界なのか?無料システムでこう変わる
今あなたの会社で起きている「数字や日付の入力ミスがどうしてもゼロにならない」や「請求書や申込書の内容を会計ソフトとExcelに二重入力している」といった悩みは、あなたの管理能力の問題ではなく、紙やPDFを見ながらの手入力の限界です。
なぜなら、正しい入力作業の最大の敵は、紙やメール、FAXで届いた請求書や申込書を、人間が目視で読み取り、Excelや会計ソフトに手作業で転記するような非効率な作業だからです。
帳票枚数が増えていけば、人間が手作業で確認できる量をいつかは超え、ミスが必ず発生します。
無料のAI-OCRならこの状況を改善できます。たとえば、次のように変化が生まれます。
| あなたの課題 | 紙やPDFを見ながらの手入力 | 無料システム |
|---|---|---|
| 数字や日付の入力ミスがどうしてもゼロにならない | 手作業なので少なからず発生 | 自動連携でゼロ |
| 請求書や申込書の内容を会計ソフトとExcelに二重入力している | 請求書の金額や日付を会計ソフトと管理用Excelに2回入力している | 1回の入力でOK |
| どの書類が処理済みか分からず、紙やPDFがあちこちに点在している | 紙ファイル、共有フォルダ、個人PCにそれぞれ保存され、最新のものがどれかわからない | リアルタイム |
| 支払い状況や処理状況の確認に毎回電話やメールが必要になる | 各担当者に電話やメールで確認しないと、どこまで処理が進んでいるかわからない | 一覧でステータス管理 |
| コスト | 0円 | 0円 |
これを踏まえると、紙やPDFを見ながらの手入力からいち早く無料システムに乗り換えるべきではないでしょうか。しかし、無料で使えるAI-OCRにも、使いやすいサービスと使いにくいサービスがあります。
AI-OCRを無料で使う方法
AI-OCRを無料で利用するには、いくつかの方法があります。主な方法は次のとおりです。
フリーソフトやオープンソースのAI-OCRツールを活用する
フリーソフトやオープンソースのAI-OCRツールは、無料でダウンロードして利用できるため、コストを抑えてAI-OCRを導入できます。これらのツールは、基本的な文字認識機能を備えており、手書き文字や複雑なレイアウトにも対応しています。
ただし、無料版では処理速度や認識精度に制限が設けられている場合もあり、大量の文書を処理する場合や、高度な機能が必要な場合は、有料版の利用の検討が必要です。さらに、セキュリティ面での配慮も必要になります。
また、オープンソースを活用する場合、ツール自体は無料でも、システム構築や運用面で別途コストが発生することも多く、トータルコストを抑えづらいのが特徴です。
クラウドベースのAI-OCRサービスの無料プランを利用する
クラウドベースのAI-OCRサービスは、Webブラウザ上で手軽にAI-OCRを利用できるメリットがあります。これらのサービスは、無料プランを提供していることも多く、一定量の文書処理を無料で行えます。
無料プランでは、処理できる文書の量や機能が制限されていることも多いでしょう。しかし手軽に利用できるため、AI-OCRを試してみたい場合や、少量の文書処理に適しています。
ただし、セキュリティ面での制限が設けられていることもあり、機密性の高い文書を扱う場合は、有料プランの利用も検討しましょう。
iPhoneの「テキスト認識表示」機能を使う
iPhoneには、標準の写真アプリに「テキスト認識表示」機能が搭載されており、無料でAI-OCRを利用できます。この機能は、iOS 15以降の端末で利用可能です。
写真アプリで文字が写っている画像を開き、画像内の文字をタップするだけで、認識されたテキストが選択された状態になり、コピーやシェアが可能になります。
この機能は、名刺やレシート、書類など、日常的なシーンで手軽にテキスト認識ができるため、ちょっとした文字入力の手間を省けます。ただし、手書き文字や複雑なレイアウトには対応しきれない場合があるため、高度な文字認識が必要な場合は、他の方法を検討しましょう。
生成AIの画像認識機能を使う
ChatGPTやClaudeなどの生成AIは、画像認識機能を備えており、AI-OCRとしても活用できます。これらのサービスは、モデルによっては無料で利用できるため、手軽にAI-OCRを試せます。
手順も簡単で、生成AIに文字が写っている画像を送信し、画像内のテキストを認識するよう指示するだけで認識可能です。生成AIは、画像内のテキストを認識し、テキストデータとして出力してくれます。
ただし、生成AIの画像認識機能は、あくまでAI-OCRの代用として使用するものであり、高度な文字認識や各種サービス連携などが必要な場合は、専用のAI-OCRツールの利用を検討しましょう。
無料のAI-OCRの利用シーンや用途
無料のAI-OCRは、さまざまな場面で活用できます。ビジネスシーンでは、名刺管理や経費精算、契約書の電子化などに利用できます。一方、個人の日常生活でも、レシートの管理や手書きメモのデジタル化、書類の保存などに活用可能です。
次は、無料のAI-OCRであっても十分に活用可能な、具体的な利用シーンや用途を詳しく紹介します。
名刺管理の効率化
無料のAI-OCRを使えば、名刺の情報をデジタルデータとして管理できます。名刺をスキャンまたは撮影し、AI-OCRで文字認識することで、氏名や連絡先などの情報をテキストデータに変換可能です。
変換したデータは、表計算ソフトやデータベースソフトで管理することで、名刺の検索や並び替えが容易になります。また、クラウド上で名刺データを共有することで、チーム内での情報共有も効率化できます。
無料のAI-OCRを活用することで、名刺管理にかかる手間を大幅に削減可能です。
経費精算の自動化
無料のAI-OCRを使えば、経費精算の作業を自動化できます。領収書をスキャンまたは撮影し、AI-OCRで文字認識することで、日付や金額などの情報をデジタルデータに変換できます。
変換したデータを経費精算ソフトに取り込むことで、手入力の手間の削減が可能です。また、領収書の画像データとテキストデータを紐付けて保存することで、経費の証憑管理も効率化できます。
無料のAI-OCRを活用することで、経費精算の作業時間を短縮し、ミスを防ぎやすくなります。
手書きメモのデジタル化
無料のAI-OCRを使えば、手書きメモのデジタルデータ化が可能です。会議のメモやアイデアスケッチなどの手書きメモをスキャンまたは撮影し、AI-OCRで文字認識することで、テキストデータに変換できます。
変換したデータは、テキストエディタやノートアプリで管理することで、検索や編集が容易になります。また、テキストデータ化することで、メモの内容を他の文書に転記する手間の削減も可能です。
無料のAI-OCRを活用することで、手書きメモの管理や活用の幅が広がります。
無料のAI-OCRを選ぶときのポイント
無料のAI-OCRを選定する際は、いくつかの基準が存在します。次のポイントについて確認しながら、導入するAI-OCRを検討しましょう。
読み取り精度を確認する
無料のAI-OCRを選ぶ際は、読み取り精度を確認することが重要です。OCRの精度は、文字の認識率で評価されます。高い認識率のあるOCRを選ぶことで、テキストデータへの変換をより正確に行えます。
無料のAI-OCRのなかには、高い認識率をうたっているものもありますが、実際の精度は文字の種類やレイアウトによって異なるのが一般的です。そのため、実際に使用する文書と同じような文書で、複数のOCRを試してみましょう。
読み取り精度が高いOCRを選ぶことで、手作業での修正の手間を減らせます。
対応するファイル形式や言語を確認する
無料のAI-OCRを選ぶ際は、対応しているファイル形式や言語を確認することが重要です。
OCRによって、入力できるファイル形式(PDF、JPEG、PNGなど)や、出力できるテキストのファイル形式(TXT、DOCX、CSVなど)が異なります。また、対応している言語も異なります。
日本語や英語などの主要な言語に対応していることは必須ですが、中国語や韓国語などの他の言語に対応しているかどうかも確認が必要です。
実際に使用する文書のファイル形式や言語に対応したOCRを選ぶことで、スムーズにテキストデータへの変換ができます。
データの管理や連携が簡単か確認する
無料のAI-OCRを選ぶ際は、データの管理や連携の容易さを確認することも欠かせません。OCRで変換したテキストデータを、どのように管理し、活用するかは、業務効率に大きく影響します。
クラウドストレージとの連携や、他のアプリケーションとのデータ連携が、容易であることが望ましいでしょう。また、OCRの結果をCSVやExcelなどの表形式で出力できると、データの加工や分析が容易になります。
データの管理や連携が簡単なOCRを選ぶことで、変換したテキストデータを有効に活用できます。
セキュリティ面の配慮を確認する
無料のAI-OCRを選ぶ際は、セキュリティ面の配慮も確認しましょう。OCRで変換する文書には、機密情報が含まれている場合もあります。そのため、OCRサービスのセキュリティ対策や、データの取り扱いについて確認が必要です。
クラウド型のOCRサービスを利用する場合は、データの暗号化や、アクセス制御の仕組みが整っているかを確認しましょう。また、オンプレミス型のOCRソフトウェアを利用する場合は、ソフトウェアのセキュリティ対策や、社内でのデータ管理体制を整える必要があります。
セキュリティ面の配慮が十分なOCRを選ぶことで、安心して文書の電子化ができます。
【0円で使える】おすすめのAI-OCR7選
ここからは無料で使えるおすすめのAI-OCRを紹介します。
無料で使えるAI-OCRの比較表
| サービス名 | ユーザー数 | 機能制限 | サポート | その他の制限 |
|---|---|---|---|---|
| User Local 無料手書きOCR | 制限なし(登録不要で誰でも利用可能) | 利用回数は実質無制限。手書き帳票の「項目」抽出に特化し、非定型文書全体のテキスト抽出やAPI連携は不可。 | FAQ中心のセルフサポートのみ(個別の導入支援や問い合わせ窓口はなし)。 | あらかじめレイアウト登録した帳票が前提。業務システムとの自動連携は別途開発が必要。 |
| Azure Computer Vision OCR | 制限なし(Azureアカウントがあれば社内で複数人利用可能) | 無料枠は月5,000リクエストまで。以降は従量課金。API経由での利用のみで、ノーコードで利用できる画面は用意されていない。 | 無料枠はドキュメントとコミュニティによるセルフサポート。技術サポートは別途有償サポートプランが必要。 | 開発者向けサービスであり、帳票定義やシステム連携は自社側で実装する前提。非エンジニアだけでの運用は難しい。 |
| FreeOCR.AI | 制限なし(登録不要で誰でも利用可能) | 利用回数やページ数の明確な上限はなく、基本的に無制限。1回の処理は1ファイル単位で、バッチ処理や予約実行は不可。 | 専用サポート窓口はなし。サイト上の説明やヘルプのみ。 | Webツール単体のため権限管理や業務システムとの自動連携機能はない。機密情報のアップロード可否は社内規程に注意が必要。 |
| i2OCR | 制限なし(登録不要で誰でも利用可能) | 利用回数は無制限。1ファイルずつアップロードしてOCRする形式。100言語以上に対応するが、レイアウト保持や帳票項目抽出は限定的。 | サポート窓口はなく、公式サイトの説明のみ。 | アップロードした画像やPDFは一定時間で自動削除される設計。ブラウザ操作前提のため、大量の帳票処理には向かない。 |
| Google OCR(Google ドライブ) | 制限なし(Google アカウントがあれば利用可能) | 無料ストレージ15GBの範囲内で利用。ファイルサイズやページ数に上限があり、大きなPDFは分割が必要。レイアウト保持は限定的。 | ヘルプセンターとコミュニティフォーラムによるセルフサポートのみ。 | Google ドライブ/ドキュメント上での利用に限定。業務システムとの自動連携にはApps Scriptでの追加開発が必要。 |
| Microsoft OneNote OCR | 制限なし(Microsoftアカウントがあれば利用可能) | 無料のOneDrive 5GBの範囲内で利用。Windows版OneNoteをはじめ一部クライアントのみOCR対応。バッチ処理や帳票特化の機能はない。 | コミュニティフォーラム中心のセルフサポート。個別問い合わせ前提ではない。 | 本来はメモ・ノート用途のため、帳票の大量処理には不向き。権限管理や監査ログは別サービス側での対応が必要。 |
| Light PDF | 制限なし(誰でもブラウザから利用可能) | 無料版は1日あたりの変換回数やアップロードサイズ、OCRページ数に上限あり。制限を超える利用には有料版が必要。 | メールフォームで問い合わせ可能だが、無料ユーザーは優先サポート対象外。 | 都度ブラウザからファイルをアップロードして利用する形式。PDF編集・変換が中心で、業務システムとの常時連携は想定されていない。 |
User Local 無料手書きOCR – 株式会社ユーザーローカル
User Local 無料手書きOCRは、ブラウザだけで使える手書き帳票特化型のAI-OCRです。
紙のアンケートや申込書などのレイアウトをあらかじめ登録しておけば、手書き文字を自動で読み取り、ExcelやCSV形式で一括データ化できる点が魅力のAI-OCRです。インストール不要で、現場担当者でもすぐに試せます。
無料プランでは、ユーザー数は無制限で、利用回数も実質無制限で利用できます。帳票の特定項目を読み取る形に限られるものの、ブラウザからアップロードするだけでデータ化できる手軽さは大きなメリットです。
紙のアンケート結果や手書きの申込書など、「まずは一部業務だけでも手入力を減らしたい」という中小企業や部署単位の利用に最適です。
完全無料のサービスのため、有料プランはありません。もし、より高度なレイアウト認識や業務システムとの自動連携まで含めて本格的に自動化したい場合は、別の有料AI-OCRサービスへの切り替えや併用を検討するとよいでしょう。
User Local 無料手書きOCRを無料で使う制限
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| ユーザー数 | 制限なし(ユーザー登録不要で誰でも利用可能) |
| 機能制限 | 利用回数は実質無制限だが、事前に登録した帳票レイアウトの「項目」単位の抽出に特化。非定型文書全体のOCRやAPI連携は不可。 |
| サポート | FAQ中心のセルフサポートのみで、個別の問い合わせ対応や導入支援はなし。 |
| その他の制限 | ブラウザからの手動アップロード前提で、大量の帳票を自動で取り込む機能はない。 |
Azure Computer Vision OCR – Microsoft
Azure Computer Vision OCRは、Microsoft Azureが提供するクラウドAPI型のAI-OCRです。
高精度な文字認識エンジンで多言語に対応しており、画像やPDFからテキストを抽出して自社システムに取り込める点が強みのAI-OCRです。請求書や領収書などの帳票処理を、自社のWebシステムや業務アプリに組み込みたい開発チームに向いています。
無料プランでは、ユーザー数に制限はなく、ひとつのAzureサブスクリプション内で開発メンバーが共通利用できます。
月5,000リクエストまでの無料枠が用意されているため、PoCや小規模な運用であればコストをかけずに試せます。
APIベースで呼び出す形のため、エンジニアがいる企業や、既存システムへの組み込みを前提とした利用シーンに適しています。
商用利用で処理件数が増えてきた場合は、無料枠を超えた分が従量課金となります。従量課金の有料プランでは、リクエスト数の上限を意識せずに利用量を増やしていけます。
Azureのサポートプランを組み合わせることで、エンタープライズ向けのサポートやSLA、セキュリティオプションを活用しながら安定運用が可能です。
Azure Computer Vision OCRを無料で使う制限
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| ユーザー数 | 制限なし(1つのAzureアカウント/サブスクリプション内で複数人が利用可能) |
| 機能制限 | 無料枠は月5,000リクエストまで。それを超えると従量課金。OCR機能自体は有料と同等だが、API経由の利用のみで、画面操作用のUIは提供されない。 |
| サポート | ドキュメントとコミュニティフォーラムによるセルフサポートが中心。技術サポートを受けるには別途Azureサポートプランの契約が必要。 |
| その他の制限 | 開発者向けサービスのため、システム開発やインフラ運用の知識が前提。帳票定義や連携ロジックは自社で実装する必要がある。 |
FreeOCR.AI – FreeOCR.ai
FreeOCR.AIは、ビジョン系の大規模言語モデルを活用したオンライン型のAI-OCRです。
レイアウトを保ったままテキストを抽出でき、マークダウン形式で書式付きテキストを出力できる点が特徴です。日本語を含む複数言語に対応しており、資料やマニュアルなど、見た目を重視した文書のテキスト化にも向いています。
サービス全体が完全無料で提供されており、ユーザー登録は不要で、利用回数やページ数の上限がないのが大きな魅力です。
1回ごとにファイルをアップロードしてOCRするシンプルな仕組みのため、たまに使う資料のテキスト化や、レイアウト付きで文章を取り出したいケースなど、スポット利用のシーンにフィットします。
一方で、業務システムとの自動連携や権限管理など、企業利用を前提とした機能はありません。本格的に業務プロセスに組み込む場合は、別の有料AI-OCRやRPAと組み合わせる運用に切り替えるのがおすすめです。
FreeOCR.AIを無料で使う制限
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| ユーザー数 | 制限なし(登録不要で誰でも利用可能) |
| 機能制限 | 利用回数やページ数に明確な上限はないが、1回の処理は1ファイル単位。バッチ処理や定期実行機能はない。 |
| サポート | 専用サポート窓口はなく、サイト上の説明やFAQをベースにしたセルフサポートのみ。 |
| その他の制限 | Webツール単体のため、ログイン管理や権限設定、業務システムとの自動連携は不可。機密性の高い帳票のアップロード可否は、自社のセキュリティポリシーに従って判断が必要。 |
i2OCR – Sciweavers
i2OCRは、長く提供されているオンラインOCRサービスで、100言語以上に対応しているのが特徴のAI-OCRです。
画像やPDFからテキストを抽出するだけでなく、WordやHTML、PDFなどさまざまな形式で出力できる点が魅力です。ブラウザ上で簡単に翻訳機能も利用できるため、多言語文書を扱う場面でも役立ちます。
サービス全体が無料で提供されており、ユーザー数や利用回数に制限はありません。1ファイルずつアップロードしてOCRを実行する形式のため、大量処理には向きません。海外から届いた資料の一部だけをテキスト化したいときや、手元の画像から素早く文字を取り出したいときなどのスポット利用には十分です。
アップロードしたファイルは一定時間で自動削除される設計になっており、無料サービスとしてはセキュリティ面への配慮もされています。本格的に帳票処理を自動化するというより、「ときどき多言語OCRを使いたい」といったニーズにぴったりの位置づけです。
i2OCRを無料で使う制限
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| ユーザー数 | 制限なし(ユーザー登録不要で誰でも利用可能) |
| 機能制限 | 利用回数は無制限だが、一度に処理できるのは1ファイルのみ。レイアウト保持や帳票項目抽出は限定的で、大量の帳票処理には不向き。 |
| サポート | 公式なサポート窓口はなく、サイト上の説明のみ。 |
| その他の制限 | アップロードした画像やPDFは一定時間後に自動削除される仕様。ブラウザ操作前提で、自動連携や権限管理機能は提供されていない。 |
Google OCR(Google ドライブ) – Google
Google OCRは、Google ドライブにアップロードした画像やPDFをGoogle ドキュメントとして開くだけで、テキストを自動抽出できるAI-OCRです。
追加のソフトを入れなくても、Google アカウントさえあれば利用できる手軽さが魅力です。日本語を含む複数言語にも対応しており、そのままドキュメントとして編集・共有できるのも便利です。
無料プランでも、ユーザー数に制限はありません。1ユーザーあたり15GBの無料ストレージ範囲内であれば、何度でもOCR機能を利用できます。
スキャンした契約書や社内資料を手早くテキスト化したいときなど、すでにGoogle ドライブを利用している企業や個人にとっては、追加コストなしで導入しやすい選択肢です。
一方で、ファイルサイズやページ数に上限があり、大きなPDFは分割が必要になる点には注意が必要です。
無料ストレージがいっぱいになった場合や、より多くのファイルをオンラインで管理したい場合は、月額数百円から利用できるGoogle One(有料ストレージプラン)に移行できます。
有料プランにすると保存容量が大幅に増えるため、OCR後のドキュメントを大量に保管したい場合でも、容量を気にせずに運用できます。
Google OCRを無料で使う制限
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| ユーザー数 | 制限なし(Google アカウントがあれば利用可能) |
| 機能制限 | 無料ストレージ15GBの範囲内で利用可能。ファイルサイズやページ数に上限があり、大容量PDFは分割アップロードが必要。レイアウト保持は限定的。 |
| サポート | ヘルプセンターとコミュニティフォーラムによるセルフサポートが中心で、無料ユーザー向けの個別サポートは基本的にない。 |
| その他の制限 | Google ドライブ/ドキュメント上での利用に限定され、業務システムとの自動連携にはApps Scriptでの追加開発が必要。 |
Microsoft OneNote – Microsoft
Microsoft OneNoteは、ノートアプリとしての使いやすさと、画像内の文字を自動で読み取れるOCR機能が魅力のAI-OCRツールです。
手書きのメモやホワイトボードの写真、貼り付けたPDFから文字を抽出できるため、「まずはメモや資料から文字だけ取り出したい」というライトな用途に向いています。すでにMicrosoft 365を利用している企業であれば、追加コストなしですぐに活用できます。
無料プランでは、ユーザー数に実質的な制限はなく、Microsoftアカウントさえあれば誰でも利用可能です。OneDriveの無料ストレージ5GBの範囲内であれば、ノートと画像を保存しながらOCRを使えるため、小規模なメモ整理や資料のテキスト化には十分です。個人利用や、少人数チームでの情報共有など、「業務システム連携までは不要だが、テキスト化の手間を減らしたい」というケースに最適です。
一方で、請求書や注文書などの帳票を大量に処理したり、業務システムと自動連携させたりする用途には向きません。本格的な帳票処理を自動化したい場合は、OneNoteのOCRで使い勝手を試しつつ、専用のAI-OCRサービスやワークフローシステムの導入を検討するとよいでしょう。
Microsoft OneNoteを無料で使う制限
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| ユーザー数 | 実質制限なし(Microsoftアカウントがあれば利用可能。1ユーザーにつき1アカウントが前提) |
| 機能制限 | OneDrive無料ストレージ5GBの範囲で利用可能。OCRはWindows版をはじめ一部クライアントのみ対応で、バッチ処理や帳票特化の項目抽出は不可。 |
| サポート | ヘルプセンターとコミュニティフォーラムが中心で、無料ユーザー向けの個別サポートは前提とされていない。 |
| その他の制限 | 本来はノート・メモ用途のため、大量の請求書や申込書を一括処理する使い方には不向き。権限管理や監査ログはMicrosoft 365側の機能に依存する。 |
Light PDF – LightPDF
Light PDFは、ブラウザ上でPDFの編集・変換とOCRがまとめて行えるオールインワン型のAI-OCRツールです。
PDFからWordやExcel、画像などへの変換に対応しており、スキャンした資料からテキストを抽出して編集したいときに便利です。インストール不要で使えるため、自分のPCにソフトを入れにくい環境でも利用しやすい点が魅力です。
無料プランでは、ユーザー数に制限はなく、誰でもブラウザから利用できます。
1日あたりの変換回数やアップロードサイズ、OCRページ数には上限があるものの、時々PDFをテキスト化したい程度であれば十分です。たとえば、月数回の稟議書や契約書のドラフトをテキスト化して修正したい担当者や、小規模なチームでスポット的にPDFを扱うケースに適しています。
日常的に大量のPDFを処理したい場合や、制限を超える頻度でOCRを使いたい場合は、有料版への切り替えを検討するとよいでしょう。有料プランでは、1日の変換上限やファイルサイズ制限が緩和され、より高度なPDF編集機能も利用できるようになるため、文書管理業務をまとめて効率化しやすくなります。
Light PDFを無料で使う制限
| 項目 | 制限 |
|---|---|
| ユーザー数 | 制限なし(登録なしでも利用可能だが、一部機能はアカウント登録が必要な場合あり) |
| 機能制限 | 無料版は1日あたりの変換回数やアップロードサイズ、OCRページ数に上限あり。制限を超える利用や高度な編集機能の利用には有料プランが必要。 |
| サポート | メールフォームから問い合わせ可能だが、無料ユーザーは優先サポートの対象外。 |
| その他の制限 | ブラウザからの手動アップロード前提で、業務システムとの常時連携や権限管理機能は想定されていない。機密性の高い文書の扱いには社内ポリシーに応じた注意が必要。 |
無料ダウンロードできるAI-OCR3選
無料で使えるダウンロード型のAI-OCRソフトを3つ紹介します。
Renee PDF Aide – Rene.E Laboratory
- PDFをテキストや画像などの形式に高速変換
- OCRで認識したテキストは編集可能
- 日本語、英語、フランス語、ドイツ語、ロシア語、イタリア語、ポルトガル語などの多言語変換に対応
Renee PDF Aide は、PDFファイルからWord、Excel、PowerPoint、EPUB、HTML、テキスト、画像などの形式に変換できる無料のAI-OCRソフトです。
OCR機能を利用すると、画像やスキャンした文書からテキストを認識・抽出し、編集や検索が可能なプレーンテキストに変換できます。多国語に対応しており、高速で高精度な変換ができます。
無料プランにおける機能制限
無料プランでは次の機能に制限がかかる、または利用できません。
| 機能 | 制限 |
|---|---|
| サポート | 利用できません |
Boxoft Free OCR – Boxoft
- ワンクリックで選択したページからテキストを抽出可能
- 隣同士に並んだウィンドウで、OCRテキストを直感的に編集できる
- OCRテキストをTXTまたはZIPファイルとして保存できる
Boxoft Free OCR は、画像やPDFからテキストを読み取り、編集や検索が可能なプレーンテキストに変換できる無料のAI-OCRソフトです。
このソフトは、英語やフランス語、スペイン語、ドイツ語、オランダ語、イタリア語、ポルトガル語など、さまざまな言語に対応しています。
また、複数のスキャナーと接続でき、傾き補正、切り抜き、回転などの最適化ツールを利用して、書類や画像を整えられます。
無料プランにおける機能制限
Boxoft Free OCRには有料版がなく、完全無料で利用できます。ただし、Windows版のみの提供のため、Macでは利用できません。
Free OCR to Word – TechCandy
- 任意の画像やスキャンした文書を編集可能なWord文書へ変換
- JPG、BMP、PNG、GIF、TIFなど幅広い拡張子に対応
- 低解像度や低コントラストの画像でも問題なくテキストを識別
Free OCR to Word は、画像やPDFからテキストを読み取り、Word文書に変換できる無料のAI-OCRソフトです。
このソフトは、英語や日本語などの主要な言語に対応しており、高速で高精度な認識ができます。さらに、スキャナーと直接接続できる機能も備えており、紙の書類を簡単にデジタル化できます。
無料プランにおける機能制限
Free OCR to Wordには有料版がなく、完全無料で利用できます。ただし、Windows版のみの提供のため、Macでは利用できません。
無料トライアルのあるAI-OCR2選
無料トライアルのあるAI-OCRを紹介します。トライアルで使用感や精度を確かめてから、本格導入を検討しましょう。
LINE WORKS PaperOn
- 受領から連携・保管まで文書処理工程をひとつで完結
- LINE WORKS連携で現場や出先から書類のデータ化が可能
- AIとマスタ連携を活用し、読み取り後のデータ変換、修正を自動化
LINE WORKS PaperOn は、高水準のAI OCR機能を搭載した文書処理自動化サービスです。
紙帳票の読み取りからデータ変換、システム連携、保管までをワンストップでカバーし、文書処理業務を一元管理できます。
注文書や日報などフォーマットが異なる非定型帳票や手書き帳票にも対応し、モバイル版LINE WORKSアプリからの画像アップロードできます。
読み取り後のデータ自動修正やマスタ連携機能により、業務に必要な形式への変換も自動で行え、後続作業の効率化を実現します。
無料トライアルにおける機能制限
無料トライアルプランでは次の機能に制限がかかる、または利用できません。
| 機能 | 制限 |
|---|---|
| 利用期間 | 30日間 |
| 読み取り回数 | 200回 |
| 読み取り枚数追加 | 不可 |
COGENT AI SmartRead PLUS+
- AIとプロの協働で高い信頼性のデータを提供
- 金融機関実績を持つ厳重なセキュリティ体制で運用
- 書類の引き取りからデータ活用までの作業を一切不要化
COGENT AI SmartRead PLUS+ は、最先端のAIと業務に精通したオペレーターの協働(ヒューマンインザループ)により、信頼性の高いデータの提供を実現するサービスです。
取引先で異なる非定型文書にも完全に対応できます。厳重なセキュリティ環境で、機密性の高い文書のデータ化業務についても、安心してデータ処理全体を委託できます。
オプションの活用で、書類引き取りからスキャン、データ加工まで一任できるため、データ化作業を行う必要がありません。 API連携機能も充実しており、RPAや既存システムとのデータ活用を推進できます。
無料トライアルにおける機能制限
無料トライアルでは次の機能に制限がかかる、または利用できません。
| 機能 | 制限 |
|---|---|
| 利用期間 | 要問い合わせ |
| 処理可能枚数 | 500枚 |
無料と有料のAI-OCRをコストパフォーマンスまで考慮して比較しませんか?無料では物足りないと感じた方こそ、有料も複数チェックして本当に適しているのを選択するのが本質的ではないでしょうか。
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【特典比較表つき】AI-OCR各社の資料を一括でダウンロードする(無料)
自社にあうサービスを選ぶには、各サービスの内容を比較することが重要です。気になるサービスの資料をダウンロードして自社にあうのか検討してみましょう。
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無料と有料の違いは?よくある機能制限と注意点
無料のAI-OCRでよくある機能の制限をまとめました。
読み取り精度の制限
無料のAI-OCRは有料版に比べて読み取り精度が低い場合もあります。とくに手書き文字や非定型フォーマットの文書に対しては、誤読や欠落の発生率が高くなります。
そのため、読み取ったデータを直接利用するのではなく、必ず目視で確認や修正を行うことが必要です。また、読み取り精度はサービスによって異なるので、複数のサービスを比較して最適なものを選びましょう。
利用回数の制限
無料のAI-OCRは利用制限がかけられている場合も多くあります。たとえば、一日あたりの読み取り回数や一回あたりの読み取り枚数、一枚あたりのファイルサイズなどを制限されていることがあります。
どのくらいの量や頻度でAI-OCRを利用するか把握し、必要に応じて有料プランに切り替えることも検討しましょう。また、利用制限はサービスによって異なるので、比較検討する際には注意しましょう。
セキュリティの制限
無料のAI-OCRはセキュリティの問題も考えられます。
インターネット上に保存されるデータは、ハッキングや漏えいのリスクがあります。無料のAI-OCRは暗号化やパスワード保護などのセキュリティ対策が不十分だったり、利用規約でデータの利用権の譲渡を求められたりするかもしれません。
セキュリティに敏感なデータを扱う場合は、信頼できるAI-OCRを選びましょう。
サポートの制限
無料のAI-OCRは、有料版に比べてサポートが制限されている場合もあります。たとえば、問い合わせ先が用意されていない、問い合わせ先があっても回答が遅い、FAQやマニュアルが不十分であるといった可能性があります。
トラブルが発生した際にすぐに解決できない可能性があるため、サポート体制も重要な選定基準のひとつです。サポートの内容はサービスによって異なるため、比較検討の際は注意しましょう。
対応ファイル形式の制限
無料のAI-OCRでは、対応しているファイル形式が限定的な場合もあります。たとえば、PDFやJPEGなどの一般的な画像ファイルには対応していても、PNGやTIFFなどの他の画像ファイル形式には対応していないことがあります。
また、画像ファイルには対応していても、Wordや紙文書をスキャンした際に生成されるXDWやDocuWorksなどの文書ファイルには対応していないかもしれません。
そのため、利用を検討しているファイル形式が、無料のAI-OCRで対応しているか確認しましょう。対応していない場合は、別のOCRサービスを探すか、有料プランでの利用を検討する必要があります。
データ連携の制限
無料のAI-OCRでは、他のサービスやアプリケーションとのデータ連携が制限されているかもしれません。たとえば、OCRの結果をクラウドストレージに自動保存できない、業務で使用している他のアプリケーションと連携できないなどの制限が設けられている場合があります。
OCRで読み取ったデータを他のサービスやアプリケーションで活用する場合は、データ連携の可否や連携方法を確認しましょう。無料版で連携できない場合は、有料プランでの利用やAPIの利用を検討する必要があります。
読み取り結果の編集制限
無料のAI-OCRでは、読み取った結果の編集が制限されている場合があります。
たとえば、OCRの結果をテキストファイルで出力できてもテキストを編集できない、OCRの結果をPDFで出力できてもPDFに注釈を追加できないなどの制限があるかもしれません。
読み取った結果を編集して活用する場合は、編集機能の有無や編集できる内容を確認しましょう。無料版で編集できない場合は、有料プランでの利用や、別の編集ツールの利用を検討する必要があります。
無料のAI-OCRを使うメリット
無料のAI-OCRを使うことで得られるメリットは主に次のとおりです。
コストを抑えられる
無料のAI-OCRを使う最大のメリットは、コストを抑えられることです。
当然ながら、有料のOCRサービスやソフトウェアは、利用料金や導入コストがかかります。とくに、大量の文書を扱う場合や、継続的に利用する場合は、コストが大きな負担となりかねません。
無料のAI-OCRであれば、利用料金や導入コストがかからないため、気軽に利用を始められます。コスト面での制約が少ないため、中小企業や個人事業主でも導入しやすいでしょう。
手軽に試せる
無料のAI-OCRには、手軽に試せるといったメリットがあります。有料のOCRサービスやソフトウェアは、導入前に試用版で機能を確認できる場合もありますが、試用期間が限定的だったり、機能が制限されていたりします。
一方無料のAI-OCRであれば、導入前に十分な機能検証が可能です。実際の業務で使用するファイルを読み込ませて、精度や機能を確認できます。手軽に試せるため、複数のOCRサービスを比較検討することも容易です。
小規模な利用に適している
無料のAI-OCRには、小規模な利用に適しているといったメリットがあります。
大量の文書を扱う場合や、高度な機能が必要な場合は、有料のOCRサービスやソフトウェアが適しています。しかし、少量の文書を扱う場合や、基本的な機能で十分な場合は、無料のAI-OCRで対応可能です。
たとえば、個人的な書類の電子化や、少量の名刺の読み取りなどは、無料のAI-OCRで十分対応できます。小規模な利用であれば、無料のAI-OCRで業務の効率化が図れます。
導入のハードルが低い
無料のAI-OCRは、導入のハードルが低いのもメリットです。有料のOCRサービスやソフトウェアは、導入時に契約手続きや支払い手続きが必要です。また、社内の承認を得るための稟議書の作成をはじめ、導入までに時間がかかる場合もあります。
無料のAI-OCRであれば、このような手続きが不要です。必要に応じて、すぐに利用を開始できます。導入のハードルが低いため、試験的に利用してみることも容易です。
無料のAI-OCRを使うデメリット
無料のAI-OCRを使う際は、いくつかのデメリットがあることを理解しておきましょう。次に、無料で利用することによるデメリットを解説します。
機能や性能に制限がある
前述のとおり、無料のAI-OCRは、有料版と比べて機能や性能に制限があるのは大きなデメリットです。たとえば、OCRの精度が低い、読み取り速度が遅い、対応しているファイル形式が限定的であるなどの制限があります。
無料版では、基本的な機能しか利用できないため、高度な文書処理が必要な場合は、有料版の利用を検討する必要があります。また、大量の文書を処理する場合は、処理速度の問題から無料版では対応が難しい場合もあるかもしれません。
継続的な利用が難しい場合もある
無料のAI-OCRは、継続的な利用が難しい点もデメリットといえます。無料のOCRサービスは、サービス提供者の判断で突然終了してしまうかもしれません。また、アップデートや機能改善が行われない場合もあります。
業務で継続的にOCRを利用する場合は、安定したサービス提供が重要です。しかし無料版では、継続的な利用が保証されていないため、有料版の利用を検討する必要があります。また、無料版から有料版に移行する際は、データ移行の手間を要する点にも注意が必要です。
対応しているデバイスやOSが限られていることもある
無料のAI-OCRサービスのなかには、対応しているデバイスやOSを限定しているものがあります。たとえば、WindowsのみでMacに対応していない、パソコン版のみでスマートフォンやタブレットに対応していないなどの制限があります。
このような制限がある場合、利用できるデバイスやOSが限られてしまうため、ユーザーによっては利用が難しくなりがちです。とくに、社内で使用しているデバイスやOSが対応していない場合は、別のサービスを探す必要があります。
デバイスやOSの対応状況は、サービスによって異なるため、導入前に確認が必要です。利用予定のデバイスやOSに対応していることを確認し、無料のAI-OCRサービスを選ぶようにしましょう。
海外サービスが多く日本語に対応していない
無料のAI-OCRサービスには、海外で開発されたものが多く存在します。そのため、これらのサービスのなかには、日本語に対応していないものがあります。日本語の文書を扱う場合、OCRの精度が低くなったり、まったく読み取れなかったりするかもしれません。
また、海外サービスでは、日本語のサポートが提供されていない場合もあります。トラブルが発生した際に、日本語で問い合わせができないため、対応に苦慮する可能性があります。
日本語の文書を扱う場合は、日本語に対応したAI-OCRサービスを選ぶことが重要です。サービスの言語対応状況を確認し、日本語に対応していることを確認しましょう。また、日本語のサポートが提供されているかどうかも確認が必要です。
有料ツールを検討するべきケース
企業の状況やツールに求めていることによっては、無料ツールではかなえられないケースが存在します。有料ツールを検討したほうが良いケースをまとめているので、参考にしてみてください。
文字認識精度が重要な場合
無料のAI-OCRは文字認識精度が低いことも多く、画像データによっては、判読しにくい文字が誤って認識される可能性もあります。とくに手書き文字や非定型フォーマットの文書などは、無料のAI-OCRでは対応できないことがほとんどです。
文字認識精度が低いと、データの品質や信頼性が低下し、業務に支障をきたすことになります。そのため、文字認識精度を求める場合は有料のAI-OCRを検討しましょう。無料のAI-OCRを使う場合は、画質やフォーマットに注意しましょう。
RPAとの連携が必要な場合
RPAとの連携が必要な場合、無料版では対応できない場合が多くあります。RPAとはロボティック・プロセス・オートメーションの略で、人間の代わりにコンピューターが業務を自動化するシステムです。
AI-OCRとRPAを連携させることで、画像データから文字データに変換したあと、業務システムへのデータ入力やデータ分析などの作業を自動化できます。これにより、業務効率や生産性が大幅に向上します。
しかし、すべてのAI-OCRとRPAが連携できるわけではありません。無料版・有料版に限らず、自社で利用しているRPAと連携できるかどうかを確認しましょう。
セキュリティ対策が重要な場合
無料版ではセキュリティ対策が十分でないことも多く、画像データや文字データが第三者に漏えいする可能性があります。とくに個人情報や機密情報の含まれた文書をAI-OCRにかける場合は、注意が必要です。
そのため、セキュリティ対策が強化された有料のAI-OCRを検討するか、無料のAI-OCRを使う場合は、利用規約やプライバシーポリシーを必ず確認するようにしましょう。
大量の文書を処理する場合
無料のAI-OCRは、処理できる文書の量が制限されている場合も多くあります。たとえば、月間の処理枚数が制限されていたり、一度に処理できる文書の枚数が制限されていたりします。
そのため、大量の文書を処理する必要がある場合は、処理枚数の制限がない有料のAI-OCRを検討するのがおすすめです。無料版で対応しきれない場合は、処理が滞ってしまい、業務に支障をきたすかもしれません。
AI-OCRを導入すべき企業
AI-OCRは、さまざまな業種や規模の企業で導入が進んでいます。最後に、AI-OCRの導入によって大きなメリットが得られる企業について説明します。
紙文書の電子化を進めたい企業
紙文書の電子化を進めたい企業は、AI-OCRの導入を検討するべきです。
紙文書をスキャンしてデジタルデータに変換することで、文書の保管スペースを削減できます。また、電子化された文書は、検索性が高く、必要な情報にすぐにアクセス可能です。
AI-OCRを導入することで、紙文書の電子化を効率的に進められます。大量の紙文書を手作業で電子化するのは非常に手間ですが、AI-OCRを使えば、短時間で大量の文書を処理可能です。
また、高い精度で文字を認識できるため、手作業による入力ミスを防げます。
業務の自動化を進めたい企業
業務の自動化を進めたい企業も、AI-OCRの導入を検討するべきです。AI-OCRで読み取った文書データを、RPAやワークフローシステムと連携させることで、業務の自動化を実現できます。
たとえば、請求書の処理業務では、AI-OCRで請求書の内容を読み取り、RPAで自動的に会計システムに入力可能です。また、契約書の審査業務では、AI-OCRで契約書の内容を読み取り、ワークフローシステムで自動的に承認プロセスを進められます。
このように、AI-OCRを業務の自動化に活用することで、業務の効率化と品質の向上が期待できます。
顧客サービスの向上を目指す企業
顧客サービスの向上を目指す企業も、AI-OCRの導入を検討しましょう。AI-OCRを使えば、顧客から受け取った申し込み書や問い合わせ文書などを、迅速かつ正確に処理できます。
たとえば、保険会社では、AI-OCRで保険金請求書の内容を読み取り、迅速に審査を行えます。また、銀行では、AI-OCRで口座開設申し込み書の内容を読み取り、迅速な口座開設手続きが可能です。
このように、AI-OCRを顧客サービスの向上に活用することで、顧客満足度の向上と業務の効率化が期待できます。
無料のAI-OCR導入でビジネスの効率化を進めよう
AI-OCRは、紙文書をデジタル化し、業務の効率化を図るためのテクノロジーです。無料のAI-OCRツールを活用することで、コストを抑えながら、文書の電子化や業務の自動化に取り組めます。
ただし、無料のAI-OCRには、機能や性能の制限、セキュリティ面での不安など、いくつかのデメリットがあります。
そのため、文字認識精度が重要な場合や、大量の文書を処理する場合、セキュリティ対策が重要な場合などは、有料版が用意されたAI-OCRツール導入の検討が必要です。
AI-OCRの導入は、業種や規模を問わず、多くの企業にメリットをもたらします。紙文書の電子化を進めたい企業、業務の自動化を進めたい企業、顧客サービスの向上を目指す企業などは、ぜひAI-OCRの導入を検討してみてください。
AI-OCRを活用することで、ビジネスの効率化とコンプライアンス対策の強化を同時に実現できます。ニーズにあったAI-OCRツールを選択し、適切に導入・運用することで、競争力の高い企業を目指しましょう。
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