ノーコード開発・ローコード開発ツールのシェア・市場規模を解説!一番選ばれている人気サービスは?
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ノーコード開発・ローコード開発ツールの市場規模
BOXIL編集部が2024年2月に実施した調査をもとに、ノーコード開発・ローコード開発ツールの市場規模を算出※1しました。2023年のSaaS型ノーコード開発・ローコード開発ツールの市場規模は、およそ1,261.7億円だと算定できます。また、導入を検討しているユーザーの動向や導入予定時期をもとに算出すると、2024年の市場規模は1,586億円に到達する見込みで、2025年の市場規模は1,939.7億円規模に成長すると予測※できます。
※1 調査期間 2024年2月16日〜2月27日 スマートキャンプで実施した「SaaSの利用実態調査」をもとに、1社あたりの利用金額と法人数から算定
※2 同調査の導入時期と導入予定時期から算定
ノーコード開発・ローコード開発ツール市場の成長率は?
同調査では、まだノーコード開発・ローコード開発ツールを導入・利用していないエンジニア・開発担当者に対して、導入予定も調査しました。その結果、「時期は未定だが利用検討中」と答えた企業が多いものの、利用開始予定の企業は少なく、活用方法が見出せていない企業も多いと考えられます。
導入予定時期 | 回答数 | 割合 |
---|---|---|
時期は未定だが利用検討中 | 23 | 4.9% |
半年以内には利用開始予定 | 7 | 1.5% |
1年以内には利用開始予定 | 11 | 2.3% |
2年以内には利用開始予定 | 2 | 0.4% |
現時点では未定・利用予定はない | 429 | 90.9% |
ノーコード開発・ローコード開発ツール市場の成長の要因としては、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進や業務効率化のニーズ、クラウドサービスとの連携の親和性の高さが挙げられます。とくに、近年では非エンジニアでもノンプログラミングで業務アプリを構築し、データ分析や効率化を図るサービスがあらゆる業務分野で増加中です。
今後もクラウドサービスにおいてノーコード・ローコードで開発できるツールが増加することが見込まれるため、クラウドサービスの市場の拡大に伴って市場が成長していくと考えられます。
ノーコード開発・ローコード開発ツールのシェア率
BOXILが実施したノーコード開発・ローコード開発ツールの利用ユーザー64人を対象にしたSaaSの利用実態調査※によると、ノーコード開発・ローコード開発ツールのシェア率は、Microsoft Power Platformがトップで12.5%でした。次点でkintoneとSalesforce Lightning Platform、ServiceNowが4.7%と続いています。Outsystemsを利用している企業もいるようです。
※調査期間 2024年2月16日〜2月27日 スマートキャンプで実施した「SaaSの利用実態調査」をもとに集計
シェア率とあわせて口コミ・ユーザー満足度もチェック
シェア率だけでなく、各ノーコード開発・ローコード開発ツールの口コミやユーザー満足度を確認しておくことで、自社にあったサービス選びができるようになります。ノーコード開発・ローコード開発ツールの口コミランキングもあわせて参考にしてください。
ここからは、シェア率の高いノーコード開発・ローコード開発ツールはなぜ選ばれているのか、ノーコード開発・ローコード開発ツールに特化したSaaSに絞ってBOXILに寄せられた口コミやサービスの特徴をもとに解説します。
Microsoft Power Platform - 日本マイクロソフト株式会社
- AIに説明するだけで業務アプリを設計
- 人事・財務・マーケティングなどあらゆる分野で活用可能
- 最大90日の無料トライアルも
Microsoft Power Platformは、マイクロソフトが提供するノーコード開発・ローコード開発ツールです。Power Platformは5つのサービスで構成されており、その中でもPower Appsはローコードで業務アプリを簡単に作成可能です。AIに業務アプリを説明すると、その内容で設計してくれるのが特徴的です。
テンプレートからの作成や画像ファイルからの読み込みもでき、誰でも簡単に業務アプリの構築ができます。
他のPower Platformのサービスでは、データ分析やビジネスWebサイト作成、反復タスクの処理などが可能です。
- あらゆる業務アプリをノーコードで作成
- API連携や拡張機能、プラグインが充実
- 作成したアプリ間でのデータ共有や連携も可能
kintoneが選ばれている理由としては、顧客管理や案件管理などの多様なアプリをノーコードで簡単に作成できる点が挙げられます。「初心者でも簡単にできた」「直感的に操作できる」といった口コミが数十件以上投稿されていました。
また、データベースの設計の柔軟さやフォーム作成の容易さ、異なるアプリで同じ情報を共有・連携できる点なども評価につながっています。
Salesforce Lightning Platform - 株式会社セールスフォース・ジャパン
- Salesforceをベースにビジネスアプリを作成
- ドラッグアンドドロップでレスポンシブなページやアプリができる
- マウスだけで簡単操作
Salesforce Lightning Platformは、CRMの世界最大手企業であるセールスフォースが提供するノーコード開発・ローコード開発ツールです。Excelやスプレッドシートをマウス操作でアプリに変換したり、ワークフローを効率化したりできます。
ServiceNow - ServiceNow Japan合同会社
- 数時間でカスタムアプリを簡単に構築
- Excelデータをアプリ化
- プロコードやAI活用なども可能
ServiceNowは、App Engineと呼ばれるローコード開発アプリを提供しています。複雑なワークフローの構築も簡単にでき、海外製品ですがシンプルな操作画面でわかりやすいことが特徴です。
シェア率だけでなく機能で比較しよう
ノーコード開発・ローコード開発ツールを選ぶ際に重要なのは「自社の状況に合った機能が備わっているかどうか」です。あわせて各サービスの口コミなども見ておくと良いでしょう。