「募集が思うように集まらない」
「採用開始から内定までのスピードが思うように上がらない」
「内定を出しても、定着せずに早期退職されてしまうケースが多い」
採用活動において、このような課題を感じている採用ご担当者さまは多数いらっしゃると思います。
そんな課題を解決するために、スマートフォンからの応募を可能にしたり、応募書類を電子化されたり、ウェブの発展を利用し採用活動は一昔前に比べてスムーズです。
今回解説する「動画面接・録画面接」は、就職活動の新たな手法・ツールです。具体的にはどのようなメリットやデメリットがあるのか、活用方法などを紹介していきます。
動画面接とは
動画面接とは、スマートフォンやタブレット、パソコンのWebカメラで撮影した動画を投稿フォームにアップし、企業側が動画をチェックする面接方法です。
テレビ電話を用いた面接とは異なり、応募者がいつでも撮影・投稿できるため、応募者にとってメリットが多い面接方法とされています。3分以内で自己PRする手軽な撮影で済むケースが多く、事前準備のうえ照明・小物・服装など工夫できる点も特徴といえるでしょう。
最近では就活や転職のデジタル化が進み「動画面接」や「録画面接」が話題となり、なさまざまなメリットがあることから導入する企業も増加しています。
動画面接のメリット
動画面接には次のようなメリットがあります。
- 採用スピードのアップ
- 人材不足解消の新たな対応策
- 面接の様子を複数人で何度でも確認できる
- 書類よりもポテンシャルを見やすい
動画面接は、従来の面接と比較してどのようなメリットがあるのか、紹介していきます。
採用スピードのアップ
動画面接は、採用担当者の時間・会議室や面接会場などの確保、さらには候補者の予定などのセッティングに時間がかからないため、採用スピードのアップが期待できます。
求職者にとっても、時間にも場所にも縛られない動画面接は魅力的であるといえるでしょう。
人材不足解消の新たな対応策
「人材不足の解消をしたいが、何をしてよいかわからない」「今までの採用の仕方には限界を感じている」「地方支社の採用も本社でしたい」などの課題を抱えている企業には、動画面接がおすすめです。
スポットで人手が必要な時に短期で働いてもらう「派遣社員」の募集・地方支社で必要な人材を本社スタッフが面接できるなど、時間と場所を選ばず採用活動できます。
面接の様子を、複数人で何度でも確認できる
動画面接を使うことで複数人の目で面接の様子を確認できます。また、必要に応じて繰り返し面接の様子を確認可能です。
複数人に見てもらうことによって、求める人材に少しでも近い方を採用できます。細かい仕草や、回答に関してもう一度見直すことによって適した人材を選べます。
適した人材をしっかりと選んでいくためにも導入を考えていきましょう。
書類よりもポテンシャルを見やすい
「学歴だけ良くても本当の資質がわからない」
このようなことを人事の方から良く聞きます。ESに記載されている学歴のみを確認して判断してしまうことはありませんか?
不採用にした求職者のなかにも、実はポテンシャルのがある方がいるかもしれません。
職種にもよりますが、現在では学歴よりもポテンシャルやコミュニケーションスキルが重要視される傾向にあります。ポテンシャルをESや書類選考よりも見抜きやすいのが動画面接です。
常識や見解がしっかりしているかを見抜くためにも、学歴や画一的なテストももちろん大事です。
しかし、今まで学校で学んできたことと、社会に出て仕事をすることには大きな違いがあります。仕事ができる人材に育てるポテンシャルがあるかどうかを見抜くことが、会社の成長には必要不可欠です。
そして、選考の初期の段階でポテンシャルを見抜くことで可能性の芽をつみとらないような意識が採用者側にも必要です。動画面接は、ポテンシャルやコミュニケーションスキルを判断するのに適しています。
動画面接のデメリット
初期費用のかからないサービスも多くあり、導入するメリットが多い動画面接。デメリットには次のようなものが挙げられます。
- 現在の導入事例の少なさによる不安感
- 人事での対応の仕方がわからない
それぞれのデメリットについて説明します。
現在の導入事例の少なさによる不安感
動画面接や録画面接について、インターネットなどで調べてみると「面接を受ける求職者側の体験談」が多く掲載されており、導入企業がまだ少ない印象を受けるかもしれません。
実際に新しいサービスのため、導入事例はそれほど多くはありません。そのため、どのようなものなのかをイメージしにくく不安に思う場合があるかと思います。動画面接のサービスには、無料トライアルがあるものも多数あります。検討の際には試してみるとよいでしょう。
事例はまだ多くはないものの、動画面接を使いこなすことによって人材難や現在の会社が抱えている問題を乗り越えられる可能性があります。動画面接の導入により同業他者に大きく差をつけられるかもしれません。
人事でお対応の仕方がわからない
新しいサービスであるため、導入時には混乱することも想定されます。面接時のマニュアルを再構築し、人事制度の再編などの業務が発生する可能性が高いでしょう。
確かに手間ではありますが、動画面接を取り入れる目的を明確化し、準備すれば、メリットを得られる可能性は高まります。導入の際には、入念なリサーチを心がけましょう。
動画面接を導入する際の流れ
デメリットも理解したうえで、動画面接を取り入れよう!と思った方に、サービスを導入する前にやっておくべきことをまとめました。
導入目的を明確化する
新しいサービスを導入するとなれば、混乱は少なからず起きることが予想されます。動画面接を導入する際には、次のような導入の目的を周知するとよいでしょう。
- 「採用スピードのアップのため」
- 「内定後の定着度をあげるため」
-
「地方採用を積極的に行うため」
導入意図が共有されることで導入もスムーズになるでしょう。動画面接の際に見るべきポイントを言語化し、サービス使用方法をマニュアル化することで、混乱を事前に避けましょう。
求める人材像を明確化する
どのような人材を求めているのか、明確化しましょう。一番重要なのは企業に合うかどうかのマッチングです。
マッチングできていないと、どれだけ優秀でも力を発揮できないでしょう。動画面接の導入にコストをかけるのであれば、コスト以上に良い人材の確保が必要です。
どのような人材でどのような人柄が望ましいのか理想像を作り込み、近い人材を採用することを目指しましょう。
内容を決める
動画面接で質問する内容は、事前にしっかりと精査しましょう。限られた時間で応募者の人物像やスキル、企業との相性を把握する必要があるため、質問数は2~3問が一般的です。
質問を通して何を見極めたいのかを面接官の間で共有することも重要です。コミュニケーション力、企業理解、考え方など、見るべきポイントを明確にすることで、評価基準がブレず、スムーズな選考につながるでしょう。
応募者に動画をアップロードしてもらう
実際に動画面接するには、応募者に撮影した動画をアップロードしてもらう必要があります。メールで動画を送ってもらう方法もありますが、複数の応募者がいる場合、管理や確認が煩雑になりがちです。
専用ツールを活用すれば、動画のアップロードから進捗確認、評価までを一元管理できます。応募者にとっても操作が簡単で、企業側も動画の確認漏れを防げるため、双方にとってスムーズに運用できるでしょう。
複数人で応募者の動画を検討する
応募者の動画がアップロードされたら、複数人でチェックする体制を整えましょう。
通常の対面面接では全員のスケジュールを合わせる必要がありますが、動画面接なら好きな時間に確認できるため、選考の効率化が期待できます。
動画確認時は、内容だけでなく、話し方・表情・服装・姿勢なども総合的に評価しましょう。また、評価の視点をあらかじめ統一することで、主観的な判断を避け、公平な選考につながります。
おすすめ動画面接サービス9選
ボクシル編集部がおすすめする、動画面接サービスを紹介します。
インタビューメーカー
- 録画面接、Web面接、Web説明会に対応
- 面接の前後に企業紹介動画を設置可能
- システム上で動画の設問作成
インタビューメーカー は、豊富な導入実績を誇る録画面接システムです。動画面接のほか、テキストやボタンなどで回答できる質問も設定できます。
回答形式は、カレンダーや出勤表形式など、目的にあわせ変更可能です。保留や通過、不通過などの採用進捗もシステム上で管理できます。
BioGraph(バイオグラフ)
- 応募者は登録やアプリも不要で面接実施率UP
- 録画選考機能でスクリーニングの精度向上
- 求人情報サービス「Workin.jp(ワーキン)」と連携
BioGraph(バイオグラフ) は、ライブ面接や録画選考などの機能を用いてWeb面接をより効果的にするWeb面接専用システムです。
ライブ面接を効率化するためのスケジュール管理など、WEB面接に特化したさまざまな機能が用意されています。機能には、質問に対して応募者が回答を録画データとして提出する録画選考の機能も活用できます。
応募者は、利用登録なく専用の面接ルームのURLへアクセスするだけで利用可能です。
ITSUMEN
- 採用の効率化と精度向上を両立
- 初期費用0円、選べる料金プランで無駄なく使える
- 必要な機能のみ搭載したシンプルな設計
ITSUMEN は、コストパフォーマンスに優れた動画面接サービスです。Webでのビデオ通話ではなく、応募者が質問に回答する様子を録画した動画を見て選考します。
対面・Web面接前にミスマッチを防ぎ、気になる人材を細かくチェックできます。採用の効率化、精度向上にも役立ちます。
作成した質問項目の使い回しやテンプレート作成も可能。初期費用は無料で、利用料金は「利用期間制」「チケット制」などニーズに合わせたプランから選べるため、応募者数や採用期間に合ったものを選べば、採用コストを削減できるでしょう。
どこでも面接
- 応募者にすばやくアプローチが可能
- 遠方に住む優秀な人材にも対応
- 応募者の負担を軽減
どこでも面接 は、人材へのすばやいアプローチで、求職者のエンゲージメントの最大化を期待できるWeb面接システムです。
面接担当者一人ひとりが直接スケジュールを登録でき、応募者のカレンダーへ自動反映。予約完了後は案内メールが自動送付されるので、日程調整の手間を大幅に削減できます。
遠方在住のため応募を断念していた優秀な人材へもアプローチできるので、地方や海外といった遠隔地にも目を向けられる点もメリットです。移動時間をなく時間を有効活用できるため、選考辞退やドタキャンのリスクも軽減します。
ApplyNow
- 質問を作って登録するだけ
- 動画の撮り直しは何度でも可能
- 視聴制限を柔軟に設定できる
ApplyNow は、誰でも簡単に使えるWeb面接システムです。採用側は事前に質問を作成して登録し、応募者は質問に答える動画を撮影するだけで面接は終了です。
何度も動画を撮り直せるため、納得のいく選考動画をアップロードできる点も魅力です。選考にかかる時間も手間も短縮でき、スピーディに採用の可否を連絡できます。
店舗や事業部ごとに動画の視聴制限を設けられるので、個人情報の漏えい防止にも役立ちます。
engage – エン株式会社
- 基本機能が完全無料
- スマートフォンにも最適化
- SNS連携・ 求人検索エンジン掲載も可能
エン株式会社が運営する「engage(エンゲージ)」は、スマートフォン対応の採用サイト作成、応募者管理、エン転職会員へのスカウトなどの機能を、すべて無料で利用可能な求人ツールです。
情報量豊富でスタイリッシュな採用サイトを、手軽に作成できます。
HireVue – HireVue Inc.
- 複数人での動画共有閲覧可能
- さまざまなデバイスに対応
- 予測分析機能搭載
HireVue
は、デジタル動画/モバイル/予測分析機能を備えたコミュニケーションプラットフォーム。
スマートフォン・タブレット・PCを使って、自身の回答を場所や時間にとらわれず、簡単に録画可能です。
予測分析テクノロジーを用いて、応募者の回答結果を顧客のトップパフォーマーの回答群との比較も可能です。応募者の予測パフォーマンスをパーセントでスコア表示し、選定のための客観的指標にできるでしょう。
Vieccruit – ピーヴィー株式会社
- iOS版およびAndroid版アプリに対応
- 企業人事システムとのAPI連携による拡張性
- 無料アプリあり
Vieccruit は面接前の事前審査の段階にて、あらかじめ用意された質問事項に対し動画で回答してもらいます。より現実に近い求職者の感情・声を把握できるサービスです。
Movie インタビュー for University – 株式会社ODKソリューションズ
- あらゆるデバイスから動画登録可能
- スマートフォン専用アプリ
- 複数人での動画閲覧可能
Movie インタビュー for University は指定期日までに、質問に回答する動画を撮影してもらうだけです。面接者は場所や時間にとらわれず、登録された動画を複数人で閲覧して評価できます。
面接者は、面接の度に同じ質問をする必要がなく、準備が一度で済む点も魅力です。受験生・面接者とも、スマートフォンの専用アプリからアクセスできます。
動画面接ツール選びのポイント
動画面接ツールを選ぶ際のポイントについて紹介します。
操作がシンプルでわかりやすい
応募者・企業側ともに、簡単に操作できるツールを選びましょう。応募者が初めて使うケースも多いため、複雑な操作が必要なツールだと、途中で離脱するリスクがあります。
直感的な画面設計や、スマホ・パソコンのどちらでも対応できるツールがおすすめです。
動画管理・評価がしやすい
撮影された動画を一元管理でき、担当者が簡単に確認・評価できる機能があるかも重要です。
応募者ごとのステータス管理や、動画の視聴履歴の確認ができるものを選べば、選考の抜け漏れやミスを防げます。評価コメントの共有機能があると、複数人での意見交換もスムーズです。
セキュリティ対策をしている
応募者の個人情報や動画データを扱うため、セキュリティ面の確認も欠かせません。データの暗号化や、適切なアクセス制限、プライバシー保護がしっかりしているツールを選びましょう。
クラウド型ツールの場合は、データの保管場所や運営会社の信頼性も事前に確認しておくと安心です。
動画面接でさらなる効率化へ
動画面接は現在の普及率はまだ高くないものの、今後は拡大傾向にあります。
動画面接には求職者と採用担当者の両者にとって場所や時間に拘束されない魅力や、書類で見抜けない人間性を見られる効果も期待できるでしょう。
動画面接のメリットやデメリットを把握して、導入や採用活動について考えるきっかけになればとても嬉しいです!
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「 BOXIL SaaS 」、ビジネスメディア「 BOXIL Magazine 」、YouTubeチャンネル「 BOXIL CHANNEL 」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
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