SmartHR労務管理 導入事例 全国展開の小売業が挑んだ「紙ゼロ」化 年末調整の配布・回収工数を削減、担当者の残業時間を半減

SmartHR労務管理 - 株式会社SmartHR

・小売/流通/商社系
・従業員数 501〜1,000人
・人事総務
・部長・課長クラス
導入前の課題:多店舗への紙配布と回収で2〜3週間。異動による混乱も
―――まずは、SmartHR労務管理導入前の年末調整業務における課題について教えてください。
導入前は完全に紙ベースでの運用を行っていました。 弊社は小売業で全国に多数の店舗を展開しているのですが、以前は各店舗の従業員一人ひとりに「個人名を記載した扶養控除申告書」などの紙を配布する必要がありました。
―――全国の店舗への配布・回収作業は、具体的にどのような負担になっていましたか?
まず、配布から回収までに2〜3週間もの時間がかかっていました。 特に大変だったのが、店舗異動への対応です。毎月のように異動が発生するため、年末調整の時期には「その書類の人はもう別の店舗にいる」といった行き違いが頻発していました。
個人情報が記載された書類なので、そのまま転送するわけにもいかず、一つひとつ封筒に入れ直して再送するなど、郵送コストも手間も膨大でした。
―――回収後の集計作業はいかがでしたか?
回収後は、本社で紙を目視確認し、電卓で計算をするというアナログな集計作業を行っていました。 12月から1月半ばの短期間に業務が集中するため、担当者の残業は月30〜40時間に及び、土日出勤も常態化していました。他部署から応援を呼んでなんとか乗り切る、という過酷な状況でした。
選定の決め手:電子で完結することを重視。紙を配らない仕組みを求めて
―――システム導入を検討し始めたきっかけは何でしたか?
「年末調整を電子化できる」という情報を得たことがきっかけです。 私たちの最大の悩みは「紙を全員に配らなければならないこと」でしたので、従業員がパソコンやスマホで入力を完結でき、紙を配らなくて済むという点が一番のメリットだと感じました。
―――比較検討はされましたか?
導入したのは2016〜2017年頃だったと思いますが、当時は年末調整を全て電子で行えるソフトがSmartHR以外に見当たりませんでした。 また、年末調整だけでなく、入社手続きや採用管理など他の用途にも使える拡張性も魅力的で、他社との比較はせずに導入を決めました。
導入後の効果:残業時間は半分以下に。土日出勤も消滅し、コストもダウン
―――導入後、業務効率はどの程度改善されましたか?
劇的に改善されました。一番の効果はやはり「紙を配らなくていい」ことです。 現在はSmartHR上で従業員に入力してもらい、会社には通知が届くだけです。原本が必要な住宅ローン控除以外の書類回収や、手計算での集計作業が不要になりました。
―――具体的な工数削減の効果を教えてください。
担当者1人あたり月10時間程度の残業が減りました。担当チーム全体(6〜8名)で見ると、約60時間分の残業削減になります。 以前は当たり前だった土日出勤もなくなり、残業時間は導入前の半分程度に収まっています。また、紙の印刷代、封筒代、郵送費といったコストも大幅に削減できました。
社内展開と評価:年配者には「手取り足取り」サポート。進化し続ける機能を評価
―――導入時、従業員への定着はスムーズでしたか?
若い従業員は動画マニュアルなどでスムーズに使えましたが、年配の社員からは「スマホを持っていない」「操作が分からない」といった声もありました。 そうした方には、店舗のタブレット端末を使ってもらい、電話で「今、画面に何が出ていますか?」「そのボタンを押してください」と手取り足取りサポートすることで、徐々に定着していきました。
―――SmartHRを10段階で評価するなら、いくつをつけますか?
9点です。 マイナス1点の理由は、サポート体制です。基本がチャット対応のみで電話窓口がないため、急ぎの時に回答待ちが発生することがある点ですね。
ただ、サービス自体には非常に満足しています。導入当初は画像の向きが変えられないなどの不便さもありましたが、毎年機能が改善され、どんどん使いやすくなっています。長く使えば使うほど、その良さを実感できるシステムだと思います。
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