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ブレインストーミング(ブレスト)とは?意味とやり方・成功に導くルールを徹底解説

最終更新日:(記事の情報は現在から689日前のものです)
ブレインストーミングとは、複数人でアイデアを出し合い、ユニークで新しいアイデアを生み出すことを目的とした会議手法の一つです。ビジネスだけでなくプライベートの問題解決にも役立つブレインストーミングの意味と方法、ルールについて解説します。

ブレインストーミング(ブレスト)とは

ブレインストーミング(ブレスト)とは、1950年ごろに生まれた会議手法の一つです。集団でアイデアを出し合うことで互いに刺激しあい、その場で創造的な発想を生むことを目的としています。

集団発想法とも言われるとおり、原則として10名以下の人数で行うことを想定されていますが、一人でアイデア出しを行う行為もブレインストーミングと呼ばれます。

ブレインストーミングの効果

ブレインストーミングでは複数人でアイデアを出し合うため、ひとりでは考えつかないようなアイデアが連鎖反応のように起こることがあります。

新しい企画を生み出したいとき、アイデアの幅が狭まっているときは、ブレインストーミングを取り入れると効率的に事態が好転するかもしれません。

ブレインストーミングを成功させる4原則

ブレインストーミングは自由な発言を促すのが目的ですが、闇雲に実施しては逆効果です。互いに萎縮してしまったり、固定観念にとらわれてしまったりして存分に効果を発揮できないこともあります。

そこで、次ではブレインストーミングを行う際に必ず守るべき4つのルールについて紹介します。この4原則を事前にメンバー間で共有し合い、ブレインストーミングに臨みましょう。

ルール1:否定しない・判断や結論を出さない

アイデアの否定や早々の判断は避けましょう。せっかくのアイデアを否定してしまったり、実行可能か否かといった判断してしまったりすると、議論が止まってしまう危険性もあります。

アイデアを精査し、具体的に検討するのはブレインストーミングの次の段階にしましょう。記事の後半では、ブレインストーミングで出たアイデアを精査する方法についても解説しているので、そちらもあわせてご覧ください。

ルール2:ユニークなアイデアを歓迎する

ブレインストーミングではユニークなアイデアをどんどん取り入れましょう。

簡単に思いつきそうな面白みのないアイデアではなく、奇抜で斬新なアイデアを出しましょう。笑いものにされそうなアイデアこそ、多くの発見を秘めているのです。

ルール3:質より量を重視する

ブレストの目的はとにかくアイデアの数を出すことです。大小を問わず、さまざまな角度からとにかく多くのアイデアを出しましょう。

ときにはアイデアを深堀したくなることもあるかもしれませんが、ブレインストーミングでは、アイデアをどんどんだすことで思いがけない連鎖反応がおきることもあります。とにかくアイデアを出し合うことに集中しましょう。

ルール4:アイデアを結合させる

生まれたアイデアを独立して置いておくのではなく、関連させて新しいアイデアを生み出してみましょう。予想外の組み合わせから、思いもよらぬ名案が浮かぶかもしれません。

相手のアイデアに堂々と乗っかって、新しい案を生んでいきましょう。

ブレインストーミングを成功させるやり方【一人で行う場合】

ブレインストーミングは集団でやるもので、ひとりでは時間の無駄と考える方もいるかもしれません。しかしちょっとしたコツをつかめば、ひとりでも十ブレインストーミングができます。ブレインストーミングを一人で実践したいときの手法について解説します。

付箋やメモ帳を活用する

一人でブレインストーミング(brainstorming)を行う場合、付箋やメモ帳を活用し、浮かんだアイデアを書き出す方法が有効です。これによって次のようなメリットが考えられます。

  • 出したアイデアを後から見返せる
  • アイデアの分類が簡単になる
  • アイデアを書き出すことで考える余裕が生まれる

出てきたアイデアを連結させつつまた新たなアイデアを出していく流れもつくれるので、付箋やメモ帳を用意しておくと便利です。

ブレインストーミングを成功させるやり方【会議やグループの場合】

ブレインストーミングを、複数人での会議やグループで活用したい場合における手法を解説します。

手順1:ファシリテーターを決める

ブレインストーミングを円滑に進めるために、ファシリテーターを決めましょう。

ファシリテーターは、円滑な進行や参加者がアイデアを出しやすい雰囲気づくりが求められます。批判的な意見が出てきたり、参加者の立場の上下を意識しアイデアを発言するのを躊躇するような状況を防ぐために、アイスブレイク・質問・議事録の作成など、さまざまな手法を用いるとよいでしょう。

手順2:参加するメンバーを決める

ブレインストーミングを一緒に行うメンバーの数は3〜10人が適切だと言われています。そして似たような属性を持つ人ばかりを集めないように注意する必要があります。

同じような考えを持つ人ばかり参加してしまうと、偏ったアイデアばかり集まってしまい、多種多様なアイデア出しが行えなくなります。メンバーを決める際、年齢、部署、性別、経験、ポジションをごちゃ混ぜにして選ぶようにしましょう。

手順3:目的を明確にする

ブレインストーミングを行う前に、何について話すのか目的を明確にすることが必要です。

ブレインストーミングは質より量を重視します。しかし、目的を明確にしないと課題解決には何もつながらない無関係なアイデアで溢れてしまうことになります。この事態を防ぐため、ファシリテーターが目的を明確にしてメンバーに事前に伝えることが重要です。

手順4:制限時間を設ける

新しいアイデアを生むには、アイデア出しをする時間と、出たアイデアをまとめる時間の2つを別々に設けることが必要になります。

ブレインストーミングを行う際、仮にずっとアイデアを出す作業ばかり行っていては、参加者の集中力が切れてしまい、アイデア出しの生産性が落ちてしまいます。

あらかじめアイデア出しに10分、まとめに15分といったように時間を区切るようにしましょう。

ブレインストーミングで出たアイデアのまとめ方

ブレインストーミングの目的はアイデアを出すことですが、本当に大切なのは、そのアイデアを整理して実現可能かどうかを見極め、活かすことです。

次の方法によりアイデアを整理することで、ブレインストーミングの成果がまとまったものになります。

KJ法

KJ法とは、上述のブレインストーミングで出たアイデアを、全体的な視点から整理することで新しい着想やアイデアを得るための手法です。

具体的なやり方としては、整理したいものを一つずつカードに記しておき、それをいくつかのグループにまとめ、見出しをつけて図解、もしくは文章にまとめていくものです。この手法を用いることで、ブレインストーミングで出たアイデアを忘れることなくまとめられ、目の前の課題を明確できます。

次の記事では、KJ法の手順やメリット・デメリットについての詳しい解説を行っています。

KJ法とは?ブレーンストーミングとの関係とメリットを解説
東京工業大学名誉教授の川喜田二郎氏が考案した、アイディアをカード操作によるグルーピングや並び替えを行うKJ法の詳細...
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マインドマップ

マインドマップとは、イギリスの著述家トニー・ブザン氏が開発した、情報や思考を整理するための手法のことです。

作成方法は、まずメインとなる目的をマインドマップの中心に書き、次に関連する内容を放射状に書き出します。それにより、書き出したアイデアの関連性を可視化し、全体像の把握が容易に行える特徴があります。

次の記事では、マインドマップの書き方や、無料で使えるマインドマップ作成ツールについて解説を行っています。

マインドマップとは?書き方・使い方 - ツール比較13選
マインドマップとは、イギリスの著述家トニー・ブザン氏が開発した、情報や思考を整理するためのツール・ノート術です。書...
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セブンクロス法

セブンクロス法とは、ブレインストーミングで出たアイデアを整理し、優先順位をつけ、まず何をすべきかを明らかにする手法です。やり方の手順は次のとおりです。

1.ブレインストーミングで出たアイデアを小さなカードに書き出す
2.カードを7つのカテゴリーに分類し、重要度の高い順番に左から右に並べる
3.各カテゴリーの中でも重要度の高い順番に7つ上から下へ並べる

この手法を行うことで、出てきたアイデアの全体像を把握できるようになり、アイデアの見落としを防げます。また、重要な項目ほど左上にあるので、どのアイデアを優先すべきかとてもわかりやすいといったメリットがあります。

ブレインストーミングを行い、多種多様なアイデアを生み出そう

ブレインストーミングは、基本的なルールさえ守れば多くのアイデアを生み出すのに最適な方法と言えます。

また、ビジネスの場だけでなく、プライベートの問題解決にも使える手法なので、一度やり方を覚えて、いろいろな場所で活用してください。

新しい企画を生み出す時や事業が行き詰まったとき、ぜひ取り入れてみましょう。

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