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CPCとは?意味や仕組み・計算方法・Web広告のポイント

最終更新日:(記事の情報は現在から1867日前のものです)
CPCとは、Cost Per Clickの略で、Web広告のクリック単価を意味するマーケティング用語です。CPCの計算方法や仕組み、PPC、CPM、CPAとの違い、費用対効果を最大化するためのWeb広告の出稿ポイントをわかりやすく解説します。

CPCとは

CPC(シーピーシー)とは、「Cost Per Click(コストパークリック)」の略で、日本語では「クリック単価」と訳されます。CPCは、Web広告における掲載料金の単位の一つで、クリック1回あたりの料金を示すマーケティング用語です。

CPC(平均CPC)の計算方法

CPC(平均CPC)は次の計算式で求められます。

CPC = 広告費 ÷ クリックされた回数

<例>
10,000円の広告費で1,000回クリックされた場合、10,000円÷1,000回=10円がCPCとなります。

CPCとPPCの違い

CPCとよく似た言葉で、PPC(ピーピーシー)という用語があります。PPCとは、「Pay Per Click(ペイパークリック)」の略語です。両者に概念的な違いはありませんが、クリック課金型広告を指す場合には、PPCという用語が使われることが多いです。

CPCとCPMとの違い

クリック課金と対照的に、Web広告の表示回数に応じて広告費が決まる課金形式をCPM(シーピーエム)と呼びます。CPMとは、「Cost Per Mille」の略語で、広告が1000回表示されるごとに発生する費用を示します。CPMは、「インプレッション単価」と呼ばれることもあります。

CPMは、次の計算式で求められます。

CPM = 広告費 ÷ 広告の表示回数 × 1000

CPM課金のWeb広告でもクリック1回あたりのコストである平均CPCを計算して、費用対効果の指標に用いることがあります。

CPCとCPAとの違い

CPCとともによく使われるマーケティング指標に、CPA(シーピーエー)があります。CPAとは、「Cost Per Acquisition」の略語で、ユーザーのコンバージョン(CV)が発生した際に発生する費用を指します。

CPCの仕組み

CPCは、Webページ掲載の広告をクリックし、広告主のサイトに訪れた回数で計算されます。

このように課金するWeb広告をクリック課金型広告といいます。

クリック課金型広告のCPCは、一般的に数円から数十円程度です。ただし、これは規模や媒体によって大きく異なります。

クリック課金型広告は、「リスティング広告」(検索エンジン連動型広告)で採用されています。そのほか、Facebook広告、Instagram広告などのSNS広告でも、CPCはインプレッション課金とともに採用されています。

リスティング広告では、特定のキーワードごとに「1クリックあたりの支払い金額上限」を設定し、競合とのオークション形式で入札します。これで決定した金額を「上限CPC」と呼びます。

上限CPCが高い順に、Googleでは広告ランクという指標も加味したうえで、キーワード検索結果での広告掲載順位が決められます。

上限CPCを高めに設定すると広告費は増加しますが、広告の表示回数が増える、ユーザーの目につきやすい上位位置に表示されるなど、有利な扱いを得られます。上限CPCはあくまでも上限金額の設定なため、実際に支払うCPCは設定以下の金額になります。

Web広告のクリック1回に対して請求された金額の平均値は、「平均CPC」といいます。平均CPCは、クリックの合計費用を合計クリック数で割って算出されます。

また、これらとは別に「バナー枠を買い取る」形式のバナー広告(ディスプレイ広告)もあります。この場合、広告表示は保証されるものの、クリックされなくとも料金が発生します。

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CPCの高いキーワード

リスティング広告は、検索エンジン連動であるため、CPCが検索回数と競合のバランスで決定します。つまり、検索回数が多い、または競合が多ければCPCは高くなります。

リスティング広告では一般的に、検索数が多いにもかかわらず競合の少ないキーワードの場合、低いCPCで大きな効果が得られます。逆に、CPCが高くなるキーワードは、次のものが考えられます。

  • 検索回数が多い
  • 競合が多い
  • コンバージョン時に高い利益を見込める

CPCが安い広告とは

CPCが安ければ、少ない広告費で多くのユーザーを呼び込めますが、値段が安いのには注意すべき理由があります。これらは、大きく次の3つに分類できます。

ユーザーの誤クリックが多い

スマートフォン広告に多く、スクロール中に誤ってタップしてしまい、意図せず広告サイトに誘導されてしまうケースです。ほとんどのユーザーが広告に関心を持ってアクションしていないため、サイトに誘導してもコンバージョン(CV)につながらず、CPCが安くても費用対効果は期待できません。

インセンティブありの広告

広告をクリックすると、ポイントなどのインセンティブが付与されるケースで、ECサイトなどに多く見られます。ユーザーのクリック目的はポイント獲得なので、ユーザーの誤クリック同様、広告自体に関心を持たれていないことがほとんどです。

入札の競合が少ない

すでに解説したように、リスティング広告ではオークション形式で入札を行います。このため、競合が少ないCPCは安くなります。出稿先が目的に合致したサイトならば、大きな費用対効果が期待できます。

認知度向上を目的に、あえてコンバージョンを重視しないという選択肢もありますが、さまざまな要素を総合して判断するのが重要です。

ネットCPCとグロスCPCの違い

次に、ネットCPCとグロスCPCの違いについて説明します。

ネット(net)とは、「正価」という意味で、Webマーケティング業界では「広告費の原価」のことを指します。グロス(gross)とは、「総計」という意味で、Webマーケティング業界では「広告費の原価と広告代理店の手数料を合算した金額」を指します。

クリック課金型広告で料金が発生すると、広告代理店が10~20%の手数料を引いて、掲載メディアにWeb広告掲載料を支払います。

「ネットCPC」は、この広告掲載メディアに支払われる金額を示します。「グロスCPC」は、CPCの総計のことで、広告主(依頼主)が支払うWeb広告費用を表します。

たとえば、CPCが500円、手数料が10%とすると、グロスCPCは500円、ネットCPCは450円となります。

CPCの費用対効果を上げる方法

Web広告においてもっとも重要なポイントは、「費用対効果がどれくらい高いか」です。いかに少ない金額で大きな効果を出せるか、ということになります。

リスティング広告で、CPCの費用対効果を上げる方法について紹介しましょう。

低い上限CPCからはじめる

リスティング広告では、はじめは上限CPCを低めに設定し、キーワードごとのCVデータが蓄積するにつれて、徐々にCVにつながるキーワードの上限CPCを上げていくのが、費用対効果が良くなるアプローチです。

キーワードにスモールワードを組み合わせる

検索キーワードは検索ボリュームの大きさにより、ビッグワード、ミドルワード、スモールワードに分類されます。ビッグワードやミドルワードに、スモールワードを組み合わせることで、検索数は少なくてもCVにつながりやすくなる可能性があります。

たとえばリスティング広告で、「ラーメン店」単体キーワードで出稿するよりも、「ラーメン店 渋谷」といったスモールワードを組み合わせた複合キーワードで入札したほうが、競合が少ないためCPCを安くでき、ターゲットを絞ることでCVも獲得しやすくなります。

除外キーワード設定する

除外キーワードの設定とは、検索結果に含めたくないキーワードを除外することです。CVRが低いキーワードを除外することにより、興味のないユーザーへの無駄な広告を減らし、費用対効果を高めることができます。

たとえば、高級スイーツを販売しているお店がリスティング広告に出稿する場合、「スイーツ レシピ」や「スイーツ コンビニ」といったキーワード検索に広告が掲載されても、購入につながる可能性は低いため、これらを除外キーワードに設定します。

広告ランクの最適化

前述したようにリスティング広告では、検索結果のどの位置に広告が掲載されるかは「広告ランク」で決定されます。広告ランクはオークションのたびに算定され、入札単価である上限CPCのほか、広告とそのリンク先のWebページが、ユーザーにとって有用で関連性が高いものであるかも判断基準となります。

そのため、広告表現を検索ニーズに合ったものにする、Webサイトの中で一番関連性の高いページをリンク先に指定することで、広告ランクを高めることができます。広告ランクが高ければ入札額が低くても、より良い位置に広告が掲載され、費用対効果が高まります。

Web広告の出稿ポイント

最後に、Web広告の出稿ポイントについて紹介します。

Web広告の目的の明確化

どの対象に向けて、どんな目的のためにWeb広告を出すのかを明確化しましょう。

最終的なコンバージョン(CV)が欲しい場合には、多少C広告PCが高くても確実に効果の見込めるキーワードを採用します。商品やサービスの認知度を向上させたい場合は、CPCが比較的安いキーワードや、インプレッション単価(CPM)で課金される広告を採用します。

メディアのターゲット

Web広告を出稿するメディアが、商品やサービスの顧客ターゲットとマッチしているかも重要なポイントです。

たとえば、ターゲットを正確に絞って広告したい場合は、Googleなどのリスティング広告よりもFacebook広告のほうが適していて、費用対効果が高くなるかもしれません。若い世代のユーザーにリーチしたい場合は、モバイルファーストでリッチな広告表現ができる、Instagram広告が効果が高くなるかもしれません。

CPCからはじめる費用対効果の高いWeb広告戦略

インターネット広告においては、CPCの数値だけでなく、CPAやCVを総合的に判断することが必要です。低コストではじめられるリスティング広告で、CPCとキーワード、広告表現を学び、費用対効果を上げられるWeb広告戦略を目指しましょう。

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