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健康診断をデータ化して管理する方法│健康診断結果管理ソフト8選

最終更新日:(記事の情報は現在から23日前のものです)
健康管理結果管理ソフトは、健康診断の結果をデータ管理できるため、健康診断業務の効率化やコラボヘルスの推進に有効です。本記事では、健康診断結果をデータ管理するメリットやデータ化する方法、おすすめのサービスを紹介します。

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健康診断結果に関する課題

健康診断結果に関する課題として、次の4つが挙げられます。

  • 紙の管理にかかる工数が大きい
  • 労働基準監督署への報告に工数がかかる
  • 有所見者のスクリーニングに手間がかかる
  • 健康診断結果の項目や単位が統一されていない

紙の管理にかかる工数が大きい

健康診断結果を紙で管理している場合、管理にかかる工数が大きくなります。

たとえば、ファイリング作業やキャビネット管理などの事務作業に工数を取られてしまうだけでなく、紙での管理には情報分析の際に物理的なデータの確認が必要なため、都度ファイルを探す時間や手間が発生します。これでは人事業務や産業保健業務など、より重要な業務へリソースを割くのが難しくなるでしょう。

また、健診結果は「要配慮個人情報」とされ、取り扱いには細心の注意が必要です。近年ではテレワーク導入をする企業も増えていますが、郵送で社外へ持ち出しを行うことで情報漏えいにつながる恐れがあります。そのため、健康管理部門はテレワークの導入が困難になり、柔軟な働き方に対応できなくなるといった問題もあるでしょう。

労働基準監督署への報告に工数がかかる

健診結果を紙で管理している場合、労働基準監督署への報告に多くの工数がかかります。

50人以上雇用がある事業者は、労働基準監督署への定期健康診断報告書を提出する義務があります。ただし、報告書の作成には有所見者の抽出を行う必要があり、健康診断の検査項目ごとに手作業でカウントなければなりません。

そのため、人数が多いほど手作業に手間や時間・労力がかかり、ミスをするリスクも高くなるなど、担当者の負担となりがちです。

有所見者のスクリーニングに手間がかかる

紙での管理には、有所見者のスクリーニングが手間になりがちです。

健康診断結果に異常のある従業員がいる場合、企業には医師から意見聴取を行う必要があります。健康診断結果から所見を確認し、異常がある場合には、医師や産業医に意見聴取を行い、それに応じて労働時間の短縮や業務制限・休暇や休職などの措置を行う対応が必要です。また、有所見者に対して、産業医や保健師による保健指導を行い、健康改善へのフォローも行う必要があります。

リスクを早期に発見し対処することが必要となりますが、有所見者のスクリーニングには手間がかかり、見落としや抜け漏れが発生することも多くあるでしょう。

健康診断結果の項目や単位が統一されていない

健康診断結果の表記には統一された方法がなく、健康診断結果の記載方法が医療機関によって異なるため、検査項目名や数値の単位などがバラバラな状態で届き、統一しなければならないことがあります。

そのため、健康診断結果をExcelで集計して管理する場合、数値の単位や項目名などの表記を統一するのに時間や手間がかかります。しかし、統一しないまま健診結果を管理すると健康状況の把握や分析が困難になるため、データの経年変化や傾向を調べるためには、各種情報を統一したうえで一元管理が必要です。

健康診断結果をデータ管理するメリット

健康診断結果をデータ管理することは、企業にとって効率的な健康管理と従業員のウェルビーイング向上を実現する有効な手段です。健康診断結果のデータ管理によってもたらされる主なメリットは、次のとおりです。

健康診断管理業務の負担減

従来の紙ベースでの健康診断結果管理は、大量の書類を整理し保管する必要があり、多くの時間とリソース、保管スペースを必要とします。健康診断結果をデータ化して管理することで、健康診断結果の検索や整理、保管が容易になります。

これにより、作業効率が大幅に向上し、管理業務の負担が低減するでしょう。

従業員への素早い通知が可能

データ化された健康診断結果は、健康状態の悪い従業員の洗い出しが容易になるため、従業員に対して素早く健康指導や再検査の通知を可能にします。

これにより、従業員は再検査や治療を早期に開始できるでしょう。

組織の健康状態が把握できる

健康診断の結果をデータ管理できれば、組織や部署、個人単位で分析できます。

たとえば、特定の疾患の発生率が組織全体と部署で比較できたり、年度ごとの組織や個人の健康状態の変化を追跡したりなどの対応が可能です。

このような情報は、職場環境の改善や健康教育プログラムの導入、適切な医療サービスとの連携など、具体的な健康促進策を策定するための貴重な基盤となり得ます。

コラボヘルスの推進

データ管理をすることで、健康管理を企業と従業員が協力して取り組む「コラボヘルス」を推進できます。

コラボヘルスに重要なのは、従業員の健康データを分析し予防や対策を練る「データヘルス」を行うことです。

健康経営やウェルビーイング経営を推進するうえでも、コラボヘルスは重要な取り組みであるため、健康診断結果のデータ管理はこの足がかりとなるでしょう。

紙の健康診断結果をデータ化する方法

紙の健康診断結果をデータ化するプロセスは、企業が従業員や患者の健康情報をより効果的にデータ管理し、分析するための重要なステップです。データ化する方法はいくつかあり、方法ごとに特定のニーズに応じたメリットをもつ反面、同時に留意すべきデメリットも存在します。

健康診断を行う医療機関にデータ提供を依頼する

直接的なアプローチとして、健康診断を行っている医療機関にデータ提供を依頼する方法があります。医療機関側でデータ提供してもらえれば、入力ミスの心配もなく、手間やコストをかけずに済みます。ただし、医療機関によってはデータ提供が有料の場合がある点に注意が必要です。

また、すべての医療機関がこのようなサービスを提供しているわけではないため、データの提供を受けられない可能性も考慮しておきましょう。このような場合は、次に紹介する3つの方法を検討してみてください。

パンチ入力/データ入力代行を依頼する

データ入力の代行サービスを提供する企業に、健康診断結果のデータ化を委託する方法もあります。この方法では、リソースを割かずに大量の紙ベースデータを短時間でデジタル化できます。とくに大規模な組織や多数の従業員データを扱う場合に有効です。

パンチ入力やデータ入力代行は手間がかからない反面、相応の費用がかかります。また、個人情報が含まれる健康データを外部に委託する際は、プライバシーとセキュリティのリスクを十分に考慮し、信頼できる業者を選定する必要があります。

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AI-OCR/OCRを利用する

AI-OCRやOCR(光学文字認識)技術を活用して紙の文書からデータを自動で抽出し、デジタル化する方法があります。この技術は、手書きの文字や複雑なフォーマットをもつ文書に対しても、高い精度でテキスト情報の読み取り能力をもつのが特徴です。

健康診断結果のフォーマットに合わせてAI-OCRの読み取り設定をすることで、自動でデータ化できるため、手作業の入力に比べるとリソースとヒューマンエラーを大幅に削減できます。しかし、AI-OCRの技術は完璧でないため、曖昧な筆記体や特殊な医学用語の場合は認識に苦労することがあります。識字率も100%ではないため、必ず人が目視で確認する必要があるでしょう。

また、AI-OCRのツールを導入する際には、操作の習得やAI学習に時間を要することも考慮しておきましょう。

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データ化機能・代行オプションがある「健康診断結果管理ソフト」を利用する

健康診断結果のデータ管理ができる健康診断結果管理ソフトの中には、サービス提供会社がデータ入力代行を標準で提供していたり、オプションとして利用できたりするものがあります。

さらに、一部の健康診断結果管理ソフトでは、スキャンした文書からの情報抽出機能を提供しています。

ソフトウェアの導入と維持にはコストがかかるものの、健康診断データの一元管理とあわせて分析が可能です。そのため、健康診断のデータ化とデジタル管理をあわせて行いたい企業におすすめの方法です。

下記では、健康診断結果管理ソフトの比較表やおすすめサービスを紹介します。

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紙の健康診断結果をデータ化できる「健康診断結果管理ソフト」8選

データ化した健康診断の結果を一元管理する方法としては、健康診断結果管理ソフトの導入がおすすめです。データ管理はもちろん、データ分析やグラフ化、従業員通知、健康リスクのアラートなど健康診断業務を効率化かつ最適化するのに役立つ機能が豊富に搭載されています。

なかには紙の健康診断結果をデータ化できる機能があるサービスや、データ化する代行オプションを提供しているサービスもあります。

健康管理システムHealthCore - 株式会社ヒューマネージ

  • 健康診断データの共通フォーマット変換に対応
  • 組織と個人のカラダ、ココロ、エンゲージメントの状態を可視化
  • ストレスチェックとエンゲージメントサーベイを標準搭載

健康管理システムHealthCoreは、健康管理業務を一元管理できる健康管理システムです。異なる医療機関の健康診断結果を共通のフォーマットに変換できるため、データの集計や経年比較を容易に行えます。

個別に提供される専用マイページから健康診断結果の確認や、二次健診結果の報告といった双方向コミュニケーションが可能です。健康情報をかけ合わせられる分析機能により不調リスク者を抽出でき、オペレーションの負荷を抑え効率的にフォローできます。

すこやかサポート21 - 株式会社インテージテクノスフィア

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  • 健診、残業時間、ストレスチェックなど健康管理データを一元化
  • 紙データのデジタル化もサポート
  • 健診業務や就業判定などの進捗管理に対応

すこやかサポート21は、複数拠点の健康管理データと人事、労務データを集約し、傾向把握や組織別比較ができる健康診断結果管理ソフトです。健診の二次検査未受診や残業時間などの条件で対象者を抽出でき、面談指導から労働時間の短縮といった事後措置の実施まで管理が可能です。AI技術とOCRを用いたパンチ代行も提供しています。

健康経営支援サービス HPM - 公益財団法人日本生産性本部

健康経営支援サービス HPM
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ボクシルSaaSのデータを元に表示しています
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  • 健康経営にまつわる情報を一元管理
  • 健診データの電子化もサポート
  • 従業員ごとにすべてのデータを紐づけて管理可能

健康経営支援サービス HPMは、健康経営にまつわる情報を一元管理できる健康管理システムです。従業員ごとにすべてのデータを紐づけて管理できるほか、労働時間のデータ連携による過重労働者の抽出、疲労蓄積度チェックも実施可能です。他にも、従業員サーベイやストレスチェック、保健指導管理など健康診断管理以外の機能も搭載しています。別途費用がかかるものの、紙の健診データの電子化にも対応しています。

Growbase - ウェルネス・コミュニケーションズ株式会社

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  • 就労データ、健診データ、ストレスチェックデータを一元化
  • CSVやPDF、手入力など幅広いデータ入力方法に対応
  • 健診結果や面談結果、問診結果などを多様な切り口でデータ集計

Growbaseは、健康診断結果やストレスチェック、面談記録など健康データを一元管理できるサービスです。医師監修または会社独自の基準値を適用できるため、多種多様な健診データを統一の基準によって判定し事後措置を行えます。健康診断の結果はCSVやPDF、手入力など幅広い入力方法に対応可能です。紙で管理している健康診断結果であっても、運営元にデータを送ることでシステム反映まで行ってもらえます。

WELSA - インフォコム株式会社

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  • 紙の健康診断結果もデータ化を代行
  • 蓄積データから、がんや糖尿病、脳卒中などの重大疾病発症リスクを予測
  • 自身の健康データをパソコンやスマートフォンから確認可能

WELSAは、健康診断やストレスチェック、健康データ分析などに対応できる健康管理システムです。健診機関によって異なるフォーマットや判定基準をそろえてデータ管理でき、生成される健康情報確認ページによって従業員へ個別に提供できます。紙の健康診断結果であってもまとめて運営元に郵送するだけで、データ化およびWELSAサービス画面への反映までを実施します。

mediment - メディフォン株式会社

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  • 独自のOCR技術で健診結果PDFを高速データ化
  • 健康データの管理から受診推奨、産業医連携まで一元化
  • 産業医とのオンライン面談、診療で感染症対策に対応

medimentは、健康診断データを一括管理しつつ、健康診断の業務効率化をサポートするシステムです。健診診断やストレスチェック業務を管理でき、部署や年度別、または個別に分析できます。受診勧奨や産業医連携、健診予約代行、労働基準監督署への報告書作成などさまざまな健康診断業務をシステム内で完結可能です。さらに、紙ベースやPDFの診断結果の取り込みにも対応しています。

newbie - 株式会社マイクロウェーブ

  • 健康情報をデータ化しクラウドに集約
  • 健康課題の見える化で健康経営サイクル促進
  • 健康診断結果のデータ化から一元管理までトータルサポート

newbieは、企業全体の健康状態を見える化する健康管理・ストレスチェックシステムです。健診やストレスチェックなど、さまざまな健康情報をダッシュボードで管理・確認できるので、人事労務の業務を効率化できます。健康診断結果を送るだけで、システムに反映してくれるため、データ化の手間を削減可能です。

Carely - 株式会社iCARE

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  • 紙の健康診断結果のデータ化や勤怠システムとの連携にも対応
  • 連携非対応のシステムでもCSVによるデータインポートを実現
  • 国際規格のセキュリティ認証「ISO27018」を取得

Carelyは、病院の予約手配から研修プログラムまで、健康管理に関わる広範囲をカバーできるサービスです。健康診断の結果・ストレスチェックの結果・面談記録などの保管義務のある健康情報は、導入時にすべてのデータ移行をサポートします。導入後もシステム連携やCSVインポート、郵送によるデータ化サポートにより、紙から電子データにいたるまで幅広い診断結果のシステム反映と一元管理が可能です。

Be Health

  • 健診機関から集まるさまざまなフォーマットのデータを統一
  • 実際の産業保健に役立つ機能を標準装備
  • オプションで紙データの登録に対応

Be Healthは、使いやすさを追求し最小限の操作で作業を効率化できる健康管理システムです。さまざまなフォーマットの健康診断結果データを取り込み・統一できます。必要な機能に集中して開発され、実際の産業保健に役立つ機能を厳選して搭載しながら、導入時・導入後とも低価格で利用できます。導入時のこだわりにより、サブスク型と買い切り型、各種オプションと最適なプランを選べる点も魅力です。

健康診断結果管理ソフトを活用する重要性

健康診断結果管理ソフトを使った健康診断結果の管理が重要な理由として、次の2つが挙げられます。

  • 健康経営や人的資本経営への取り組み
  • 法令遵守

健康経営や人的資本経営への取り組み

健康診断結果管理ソフトの導入により、近年重要性が高まっている健康経営や人的資本経営の実現につながります。

健康診断結果管理ソフトを導入・活用し、健康診断結果のデータを統一化して一元管理することで、紙での管理工数を削減可能です。他にも、産業医との面談やストレスチェックなどもシステム上で管理できるため、健康に関する情報管理を容易に行えるようになります。

それにより、健康経営や人的資本経営の取り組みを効率的に行えるようになり、生産性向上のほか社会的評価の向上やイメージアップ、採用率の向上などの効果が期待できます。

法令遵守

健康診断結果管理ソフトは法令遵守にも役立ちます。

企業は年1回の定期健康診断が義務化されているほか、健康診断の結果は退職者を含め5年間の保存が義務付けられています。また、健康診断結果は個人情報を含むため、適切な保存が必要です。このような法令遵守を徹底するには、ソフトを活用した業務効率化が不可欠です。

また、健康管理に関する法令は改正される場合があり、この対応が必要となりますが、ほとんどのシステムは自動で最新の法令に対応します。健康診断結果管理ソフトにはストレスチェックのデータを集計・管理する機能も搭載しているため、50人以上の事業所に義務化された毎年1回ストレスチェックについても、法令に遵守した健康管理を効率的に行えます。

健康診断結果のデータを統一する方法

健康診断結果のデータを統一する方法として、データ入力代行や健診データ変換ツールなどを活用する方法があります。

データ入力代行を活用すれば、ただ情報をデータ化するだけでなく、単位や項目などを統一してデータ化してもらえます。また、データを統一したフォーマットに整えられるツールを活用すれば、手間なくデータの統一が可能です。ただし、データ変換ツールはCSVやExcelなどのデータに対応していることが多いため、Excelファイルで結果を受領できる場合には、こちらの方法を利用するのがよいでしょう。

また、健康診断結果管理ソフトには、複数医療機関のデータ統一に対応しているものや、データ入力代行サービスを提供しているものもあります。さまざまな業務を一括で管理したい場合には、これらのデータ化に対応したものを選ぶとよいでしょう。

健康診断結果をデータ管理して業務を効率化

健康診断結果のデータ管理は、人材の定着や組織運営にとって重要な要素です。データ化された健康情報の効率的な管理と分析により、従業員の健康状態を即座に把握できます。

健康経営の土台を構築し、より生産的な組織を実現するため、健康診断結果管理ソフトの導入をぜひ検討してみてください。

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