電子カルテには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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電子カルテの費用相場
電子カルテの費用相場は、初期費用は0円〜200,000円、月額費用は10,000円〜100,000円程度です。この目安は、主要な電子カルテ28サービスの料金を調査し、公開されている最も安い価格帯をもとに算出しています。
ただし、実際の料金は各ツールのプラン内容や提供される機能によって異なります。また、企業ごとの要望や課題によっては、別途見積もりが必要となる場合もあります。そのため、気になるサービスについては公式サイトから見積もりや相談を依頼することをおすすめします。
また、費用はオンプレミス型かクラウド型かでも大きく異なります。
オンプレミス型は自社サーバーにインストールする形態
オンプレミス型は、サービス提供会社から購入したソフトウェアを自社のサーバーへインストールするタイプです。導入時の初期費用は高いものの、長期的にはトータルコストを抑えられる場合があります。
また、セキュリティやデータの管理を自社で行えるため、セキュリティポリシーに適した運用が可能です。
しかし、運用や保守の負担が大きくなるため、小規模な医療機関には適していません。
クラウド型はインストール不要でブラウザから使う形態
クラウド型は、サーバーを自社で保有せず、インターネット経由でサービスを利用するタイプです。導入時の初期費用を抑えやすい点が特徴です。
また、サービス提供会社が随時アップデートしてくれるため、法改正への対応も一任できます。
一方で、長期間利用した場合には、金額によってはオンプレミス型より費用対効果が劣る場合もあります。
さらに、セキュリティやデータ管理が外部に委託されるため、サービス選定時には十分な注意が必要です。
【調査】電子カルテ28サービスの費用・料金比較表
主要な電子カルテ28サービスの初期費用と月額費用を調査。公式サイトに記載がないサービスを除くと、次のような傾向が見られました。
- 無床クリニック向けも有床クリニック向けも、最安値は月額1万円ほど
- 一部の病院向け電子カルテは、初期費用が数十万円〜になるケースもある
- いずれのタイプでもアカウント数、利用ユーザー数、機能の種類、院内システムとの連携範囲などで料金が変動する
無床クリニック向け17サービスの料金表
無床クリニック向け電子カルテは、外来診療を中心とした医療機関向けに設計されており、予約管理や問診、オンライン診療との連携といった機能が搭載されていることが多いです。
料金は、クラウド型かオンプレミス型か、レセコンや予約システムなど連携する周辺システムの有無、ユーザー数などによって変動します。
| サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | 補足 |
|---|---|---|---|
| ACUSIS Cloud | 要問い合わせ | 98,000円~ | |
| B4A | 要問い合わせ | 要問い合わせ | |
| リピクル | 要問い合わせ | 要問い合わせ | |
| HOPE LifeMark-SX | 要問い合わせ | 要問い合わせ | |
| ClinicHub | 0円 | 30,000円 | |
| エムスリーデジカル/M3DigiKar | 0円 | 11,800円 | |
| MAPs for CLINIC/MRNシリーズ | 0円 | 20,000円 | |
| Warokuクリニックカルテ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | |
| CLIPLA Eye | 要問い合わせ | 要問い合わせ | |
| Dynamics | 200,000円 | 12,000円 | |
| Doctor’s Desktop 3 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | |
| NAVIS-CL | 要問い合わせ | 要問い合わせ | NAVIS-CLの製品情報ページや関連資料では価格が明示されておらず、販売店経由の個別見積もりとなるため要問い合わせとしました。 |
| movacal.net | 200,000円 | 50,000円 | |
| homis | 200,000円 | 20,000円 | |
| セコム OWEL | 要問い合わせ | 要問い合わせ | |
| キレイパスコネクト by GMO | 0円 | 40,000円 | トライアルプランを除く最安プラン(スタンダードプラン) |
| medicalforce | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
有床クリニック向け11サービスの料金表
有床クリニック向け電子カルテは、入院管理、看護記録、薬剤管理などの院内オペレーションを包括的に扱えるよう設計されている点が特徴です。
料金は、病床数や必要なシステム構成、導入形式(クラウド/オンプレミス)、医事会計や看護システムとの連携範囲によって大きく異なります。
| サービス名 | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| CLIUS | 200,000円~ | 12,000円 |
| CLINICSカルテ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| Open-Karte AD | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| セコム・ユビキタス電子カルテ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| HOPE LifeMarkシリーズ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| MegaOak HR / iS | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| Henry | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| Medicom-CKⅡ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| blanc | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| MOMACE | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| 電子カルテシステムER | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
電子カルテの料金モデル
電子カルテには大きく2つの料金モデルがあり、それぞれおすすめの医療機関が異なります。
1. 固定料金モデル
固定料金モデルは、医療機関の規模に関係なく、システム全体に一定額が設定されているタイプです。
月額が一律のクラウド型サービスに多く、外来中心の無床クリニックでよく採用されています。実際には、レセコン連携の有無や利用するシステム構成(問診、予約、在庫管理など)によって金額が前後することがあります。
2. 規模・構成に応じた見積もり型
規模や構成に応じた見積もり型は、病床数、利用端末数、看護、医事会計との連携範囲など、医療機関ごとの要件に合わせて価格が変動する料金モデルです。
有床クリニックや病院向けの電子カルテに多く、導入前にヒアリングを行い、必要な機能と構成に合わせて個別に見積もりが提示されます。構築方式(クラウド/オンプレミス)、導入サポートの内容によっても費用が大きく変わります。
電子カルテの費用内訳
電子カルテの費用は、初期費用と月額費用(または年額費用)の2つが基本で、さらに必要に応じてオプション費用が発生します。
初期費用
初期費用は無料のサービスもありますが、多くの場合は電子カルテの導入設定やデータ移行、スタッフ向けの操作研修などに費用がかかります。
特に有床クリニック向けの電子カルテでは、病床数や必要な端末数に応じて初期費用が大きく変動しやすいです。導入前に必要な構成を明確にすることが大切です。
月額費用・年額費用
月額費用(または年額費用)は、クラウド型かオンプレミス型か、連携するシステムの種類、ユーザー数などによって大きく異なります。標準プランに加えてレセコンや予約システム、問診システムなどを追加すると費用が上がりやすくなります。
また、外来中心の無床クリニックでは比較的シンプルな構成で収まる一方、有床クリニックや病院向けでは入院管理や看護記録、医事会計との連携が必要となるため、費用が高額になりがちです。
必要な機能を明確にしたうえで、どの範囲までシステム連携が必要かを慎重に検討しましょう。
【注意】見落としがちな追加オプション
電子カルテ導入時、初期費用と月額利用料だけで予算を組んでしまうと、予想外の追加コストが発生して驚くことがあります。実際に運用を始めてから「こんな費用も必要なのか」と困ることがないよう、見落としやすい追加オプションについても事前に確認しておきましょう。
| チェック項目 | 例 |
|---|---|
| 追加機能 | レセコン連携、予約システム連携、問診システム、在宅医療管理機能 |
| システム連携 | 医事会計システム、検査機器、薬剤管理システムとの接続 |
| サポート | 初期導入サポート、操作トレーニング、オンサイト保守 |
電子カルテの導入費用を決める要素
電子カルテの導入費用に影響する要素には主に次のようなものが挙げられます。
オンプレミス型かクラウド型か
電子カルテの導入費用は、前述したようにクラウド型かオンプレミス型かで大きく異なります。
ただし、最終的な費用そのものよりも、どの時点で支払いが発生するのかの方が、選定時には重要でしょう。
オンプレミス型は初期費用として数百万円がかかるため、中小規模の医療機関では導入が難しいです。
一方、クラウド型の場合は、継続してかかるコストが費用対効果に見合うのか確認すべきです。
レセコンとの一体型か連携型か
電子カルテの費用は、レセコンとの一体型か連携型かによっても差があります。
一体型の場合、システム統合が簡単でコストを抑えやすい一方で、機能拡張はしにくいかもしれません。
一方の連携型は、他のシステムとの連携が求められる特性を活かして、必要な機能を追加しやすい利点があります。すでに導入済みのシステムとあわせて比較しましょう。
周辺システムとの連携
電子カルテを導入する際には、レセコン以外のシステムとの連携も大事な要素です。
医療機関で使用されている他のシステムとの連携がスムーズであれば、データの一元管理が容易になります。今後導入したいシステムも視野に入れて調査しましょう。
カスタマイズの内容
電子カルテの導入費用を決めるうえでは、どのようなカスタマイズをするのかに注意を払いましょう。カスタマイズが必要な場合には、追加の費用が発生します。
ただし、カスタマイズによって、その後の業務を進めやすくなる場合もあります。予算との兼ね合いで、設定を依頼するか内製するか検討しましょう。
ライセンス数
電子カルテの費用はライセンス数にも影響されます。施設の規模やサービスの料金形態によって、どのくらいの費用がかかるかは異なります。
比較的見積もりを出しやすい箇所ではあるので、問い合わせた際に相談しておきましょう。
サポートの内容
電子カルテを導入する際には、サポート内容も重要なポイントです。
導入時の初期設定、導入後の使い方説明、障害発生時の対応など、どのようなサポートをどの程度してもらえるのか確認しましょう。サポートの内容や頻度によっては別途費用がかかるため、それも含めて問い合わせるのがおすすめです。
周辺機器の購入費
電子カルテの導入には、周辺機器の購入費も必要です。
たとえば、タブレットやプリンターなどの周辺機器が必要な場合はそれらの購入費用も考慮すべきです。
必要な機器は事前にリストアップしておき、予算に組み込んでおきましょう。
電子カルテの費用を抑えるポイント
電子カルテの費用を抑えるためには次のポイントに注意しましょう。
目的を明確にし機能を厳選する
電子カルテを導入する際には、まず導入目的を明確にしましょう。目的が明確であれば機能やサポートを比較しやすくなり、価格を抑えて導入できます。
また環境にあわせた要件も書き出しておきましょう。従業員の人数、サポートの要否、既存システムとの連携なども整理することをおすすめします。
相見積もりを取ることは比較にも交渉にも重要
電子カルテを比較するにあたっては、複数のサービス提供会社から相見積もりを取りましょう。相見積もりをすることで、各ベンダーの提案内容や価格を比較して、適切な選択をしやすくなります。
また、相見積もりをすることでサービス提供会社間の競争を促し、価格交渉の余地が生まれます。
活用できる補助金・助成金を探す
電子カルテの導入や運用の費用を抑えるためには、活用できる補助金や助成金を探すことも重要です。
自治体や厚生労働省などが提供する補助金や助成金を活用することで、導入費用の一部を補填できる場合があります。さまざまな補助金制度を把握し、適切な申請手続きを行って導入費用を節約しましょう。
下記の記事では電子カルテで利用できるIT導入補助金について解説しています。
費用対効果を考えて導入しよう
電子カルテを選ぶ際には、費用だけでなく費用対効果に注目しましょう。電子カルテにはさまざまな種類があるため、使い勝手を見比べたり他機能の有無で比較したりするのがおすすめです。
電子カルテは無料プランや無料トライアルを提供している傾向にあるため、導入前に試験運用しましょう。
電子カルテのうち最適なサービスを選ぶには、ニーズや予算に合わせて、複数のシステムを比較検討することが大切です。
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