クラウドIVR（自動音声応答）比較！導入メリット・選び方・おすすめサービス

IVRとは

IVR（Interactive Voice Response）とは、電話を通じて自動音声応答システムを提供する技術です。

企業はIVRを利用することで、顧客からの電話問い合わせに対して自動的に応答し、適切な部門や担当者に転送できます。IVRシステムは、顧客満足度の向上や業務効率の改善に役立ちます。

IVRの導入タイプ

IVRシステムには主に次の2つの導入タイプがあります。

• クラウド型
• オンプレミス型

クラウド型

クラウド型のIVRシステムは、インターネット経由で提供されるサービスです。サーバーやハードウェアの設置が不要で、迅速に導入できるのが特徴です。

また、初期投資を抑えられ、スケーラブルな運用が可能になります。特に、中小企業や急成長中の企業にとって、クラウド型IVRはコスト効率が高く柔軟性があるといえます。

オンプレミス型

オンプレミス型のIVRシステムは、企業内のサーバーやハードウェアに設置されるタイプです。このシステムは高度なカスタマイズが可能であり、企業独自のニーズに応じた設定が行えます。

たとえば、特定の業務プロセスに合わせた複雑なルーティングや、既存のITインフラとの統合が容易です。ただし、初期導入コストが高く、メンテナンスや運用に関するコストも発生するため、中小企業には負担が大きい場合があります。

クラウド型IVRの導入メリット

クラウド型IVRの導入は、次のようなメリットがあります。

• コストを抑えて導入できる
• 手軽に導入できる
• 柔軟な運用が可能

コストを抑えて導入できる

クラウド型IVRは、自社にサーバーを設置したり、専用のハードウェアを購入したりする必要がないため、初期導入費用を抑えて導入が可能です。

月額費用は必要となりますが、利用状況に応じた柔軟な料金プランが多く提供されており、必要に合わせたプランを選べ、予算に合わせて運用しやすい点もメリットです。

手軽に導入できる

クラウド型IVRは、インターネット接続があればすぐに利用開始できる点が大きな魅力です。複雑なインフラ設定やシステム構築が不要で、導入までの期間を短縮できます。

ビジネスのスピードが求められる現代において、迅速な導入は競争優位性を高める重要な要素です。期間限定のキャンペーンや緊急のコールセンター立ち上げの際にも向いています。

柔軟な運用が可能

クラウド型IVRは、ビジネスの成長や変化に応じたスケーラビリティを持っています。たとえば、繁忙期には容量を増やし、閑散期には容量を減らすなど、需要に応じたリソースの調整が可能です。

また、最新の機能や技術が自動的にアップデートされるため、常に最新の状態で運用できるのも大きなメリットです。

クラウド型のIVRを選ぶときのポイント

クラウド型のIVRサービスを選ぶ際は次のようなポイントに気をつけて選ぶとスムーズです。

必要な機能は備わっているか

クラウドIVRを導入することでどのような課題を解決したいのかを事前に洗い出し、必要な機能が何かを明確にしてから検討しましょう。

IVR機能のほかにAI応答があるほうが生産性が上がる場合にはAI音声対応のオプションがあるものを選びましょう。さらに、マーケティングに活かしたい場合には分析機能が備わっているものを選ぶといった、自社のニーズに合う機能があるかを事前に確認することが大切です。

費用は予算内に収まるか

クラウド型のIVRサービスは、比較的手軽な費用で始められるものが多いですが、費用形態はサービスによってそれぞれ異なります。また、導入の規模によっても料金が変わってきます。

また、プランによって利用できる機能の幅も異なるため、使いたい機能とプランが予算内に収まる可動かを確認してください。

長期間運用することを考え、無理のない料金のものを選びましょう。

運用しやすいか

クラウドIVRは手軽に導入できることが特徴のひとつですが、自社でシナリオや音声の種類などの設定が必要な場合もあります。

操作が簡単で運用しやすいものは、導入後の定着にもつながるため、設定や運用のしやすさも確認しておきましょう。

クラウド型のIVRおすすめサービス7選

クラウド型IVRには多くのサービスがありますが、その中でも特におすすめのサービスをいくつか紹介します。

MiiTel Phoneは、IVR機能を備えたクラウドタイプのシステムです。自動音声を設定して、用件に応じて着信先を振り分けられます。

オペレーターにつながっていない待機中の電話を何件までお待たせするか設定できる機能や、オペレーターを呼び出すまでの間に音声を流す設定も可能です。

トビラフォン Cloudは、豊富な電話機能を備えたシステムです。その中の一つにIVR機能があります。よく使われる音声アナウンスは事前に登録済みなほか、必要な音声をアップロードやテキストから生成できるため、自社に合った自動音声での対応が可能です。

通話の自動録音に加え、従量課金なく通話内容の文字起こしにも対応し、後からの確認やオペレーター育成にも役立ちます。kintoneをはじめとした外部ツールとの連携にも対応しています。

DXでんわは、自動応答や自動振り分けに対応たクラウドタイプのIVRサービスです。約40^※の言語に対応しており、音声の速度やテンポを選びながら企業イメージに近いものを作成できます。

3ステップと簡単に設定できシンプルでわかりやすい操作のため、はじめての導入にも安心です。

※出典：メディアリンク「DXでんわ｜電話対応のお悩みをゼロにする自動応答DX」（2024年7月29日閲覧）

DHKクラウドは、簡単に導入できるクラウドIVRサービスです。スモールビジネス向けのプランから、大企業向けのエンタープライズプランまで幅広く対応しており、企業の成長に応じてスケールアップが可能です。優れたカスタマーサポートも魅力です。

ソクコムは、あらゆる規模のコールセンターで利用可能な豊富な機能を備えたIVRサービスです。PBXやSMS、Eメールなど幅広く対応可能です。

IVRでは、一次受付を自動音声にして、問い合わせの内容に応じて自動振り分けも可能です。また、発信時には、リマインドやお知らせなどを複数人に一斉発信できたり、予約発信できたりと生産性向上に寄与する機能も備わっています。

MediaVoiceは、独自の音声テック技術で開発されたASP型のクラウドIVRです。あふれ呼対策や電話認証、アンケートなど、さまざまな業務を自動音声で行えます。

オートコール機能を活かした安否確認やクレジットカード決済など多くの便利な機能を備えているほか、必要な要件に合わせたオーダーメイドのIVRサービスを構築できることも魅力です。

Vポータルダイレクトは、大量回線や豊富な機能を備えたクラウドIVRです。

自動応答機能や振り分け機能、音声ガイダンスの生成などの基本的な機能のほか、時間や曜日で音声ガイダンスを切り替えられるタイマー機能やキーワードで認証できる音声認識機能、電話操作からデータをFTPにアップロードできる機能など、便利な機能が豊富にあることが特徴です。

クラウドIVRの導入でコストを抑えながら柔軟な運用を目指そう

クラウドIVRは、コストを抑えつつ迅速に導入できる点で多くの企業にとって魅力的な選択肢といえます。導入の際には、自社のニーズに合ったサービスを選び、効果的に活用することが重要です。

クラウドIVRをはじめ、IVRサービスは多くあり、それぞれ機能や特徴が異なります。自社の規模や運用イメージに合わせて、適切なサービスを選ぶためにも、比較検討することをおすすめします。

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