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要注意!辞めていく中堅社員の退職兆候7選│退職兆候判定ツールも紹介

最終更新日:(記事の情報は現在から141日前のものです)
退職兆候とは、従業員が退職を考えたり、そのために行動したりする際に現れる行動や態度の変化のことです。本記事では中堅社員の主な退職兆候や、退職兆候をキャッチする方法、退職兆候の判定に活用できるおすすめツールを紹介します。

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当てはまったら注意!中堅社員の7つの退職兆候

次に挙げる特徴に該当する場合、中堅社員は退職しようと考えているかもしれません。

  • 会社への不満や愚痴が増える
  • 新規の業務・案件に消極的になる
  • 休暇取得の頻度が増えたり、残業をしなくなったりする
  • 自発的な発言が減少する
  • 会社への不満や愚痴がなくなる
  • 評価や待遇を気にしなくなる
  • コミュニケーションが減少する

それぞれ詳しく解説します。

会社への不満や愚痴が増える

中堅社員の退職兆候として挙げられるのが、会社への不満や愚痴の増加です。長年勤務してきた社員が、会社や仕事に対する不満を口にし始めた場合、メンタルに大きな変化が起きている可能性があります。

単なるストレス発散ではなく、キャリアの行き詰まりや、会社の方針との不一致、職場環境の悪化などが背景にあることが多いです。

不満や愚痴の頻度や強度にも注目する必要があります。時折不満を表明する程度ならそれほど問題ありませんが、日常的かつ強めのトーンの場合は要注意です。とくに、これまで前向きだった社員がこのような態度の変化を見せた場合は、退職兆候が高いと考えるべきでしょう。

新規の業務・案件に消極的になる

新規の業務・案件に対する消極的な態度も、中堅社員の退職兆候として重要なサインです。

中堅社員は豊富な経験とスキルを持ち、新しい挑戦に意欲的であることが多いですが、退職を考え始めるとこの姿勢には変化が現れます。

たとえば、新しいプロジェクトの提案に対して、難しい・リスクが高いといった否定的な意見を述べたり、みずから手を挙げて参加することを避けたりするケースがあります。

これらの行動の背景には、職場への将来性や新しい業務への意義や成長を感じられなくなっている、または他社への転職を視野に入れていて新しい責任を避けている可能性があるでしょう。

休暇取得の頻度が増えたり、残業をしなくなったりする

中堅社員の退職兆候として、休暇取得の頻度の増加や残業の減少が挙げられます。このような兆候がある場合は、転職活動のための時間を確保していたり、メンタルケアのための休養を取っていたりする可能性があります。

とくに、これまで休暇を積極的に取得してこなかった従業員が突然頻繁に休むようになった場合は注意が必要です。残業の減少も同様で、仕事への情熱や責任感の変化を示唆しているかもしれません。

これらの変化は前向きなケースもあるため、ほかの兆候と合わせて考慮し、退職兆候なのか慎重に判断する必要があるでしょう。

自発的な発言が減少する

自発的な発言が減少することも、中堅社員の退職兆候のサインです。

経験と豊富な知識を持つ中堅社員は、会議や日常の業務の中で積極的に意見を述べ、チームに貢献するケースが多いといえます。

しかし、退職を考え始めている場合は、自発的な姿勢に変化が現れることがあります。たとえば、会議での発言回数が減る、提案や改善案をみずから出さなくなる、問題に対して積極的に解決策を提示しなくなるといった態度や行動が表面化します。

会社や仕事への興味や熱意の低下、自分の意見や提案が評価されていないと感じている、会社の方針や決定に対して不満や疑問を抱いているといった場合、このような態度の変化が見られる可能性があります。

会社への不満や愚痴がなくなる

会社への不満や愚痴を言っていたのにそれらを言わなくなった場合も、中堅社員の退職兆候が高い可能性があります。このようなケースは、従業員が会社に対する期待や改善への希望を失っている恐れがあります。

従業員が会社や仕事に対して不満や愚痴をいうのは、まだ改善の余地があると信じているからです。つまり、不満を表明することは、会社への関心や愛着が残っていることの表れともいえます。

しかし、突然不満や愚痴が聞かれなくなった場合、それは従業員が会社への希望を失い、もはや改善を期待していない状態に陥っている可能性があります。

諦めや無関心といった態度が表面化した場合、従業員は会社の問題や課題に対して、もはや感情を動かされなくなり、単に淡々と仕事をこなすだけの状態か、内心ではすでに退職を決意している可能性があるでしょう。

評価や待遇を気にしなくなる

中堅社員の退職兆候として、評価や待遇を気にしなくなる点が挙げられます。

キャリア志向の強い中堅社員は、自身の評価や待遇に高い関心を持ち、それらの向上に努める傾向がありますが、退職を考え始めていた場合、この姿勢に変化が現れやすくなります。

たとえば、昇進や昇給の機会に対して無関心になる、人事評価の結果を気にしなくなる、または会社の福利厚生や報酬制度の変更に対して反応を示さなくなるといった態度です。

このような態度も、すでに転職を決心しているか、会社に対する諦めや失望の表れである可能性が高いでしょう。ただし、ワーク・ライフ・バランスの重視によって、優先順位に変化が生じている可能性もあります。

コミュニケーションが減少する

コミュニケーションの減少も、中堅社員の退職兆候として重要なサインです。

たとえば、ミーティングでの発言が減ったり、同僚との雑談や情報交換が少なくなったり、メールやチャットでのレスポンスが遅くなったりするといった態度です。

また、社内イベントや懇親会への参加を避ける、オフィスで1人で過ごす時間が増えるといった傾向があります。これらの要因として、退職を考えていて職場と心理的な距離を取っていたりする可能性が考えられます。

中堅社員が辞めていく6つの理由

中堅社員が離職してしまう理由の一例は次のとおりです。

退職理由 詳細
業務量が多い プレイヤーとして多くの業務をこなしながら、後輩の育成業務も担当するケースが多い。担当する業務量が増加し、身体的・精神的な負担となり退職につながることがある。
やりがいを感じない できる仕事が増えても成長したと感じることが薄くなくなり、仕事に対するやりがいや情熱を失ってしまうケースがある。中堅社員が離職する大きな原因の1つ。
キャリアアップを諦めた 中堅社員は自身のキャリアについて考える機会が多いが、役職に就けない・やりたいことができないと感じた場合、離職を考えることが多い。キャリアプランに不安を感じた場合、目標を求めて離職してしまう恐れがある。
会社の評価に不満を感じている 仕事が正しく評価されていないと感じた場合も、離職を考える可能性が高い。とくに、管理職と若手社員の板挟みになることが多く、環境によってパフォーマンスが変化するケースもある。
人間関係の悩み 仕事に不満を感じていなくても、職場の人間関係にストレスを感じて離職するケースがある。中堅社員は組織内でかかわる人が多いため、ストレスを抱えがちになる。
ライフスタイルに合わない 中堅社員となるのは、20代後半から40代の社員が多い。結婚・出産のライフイベントを迎える従業員が多く、仕事中心から家庭中心に方針転換するケースもある。

退職兆候のサインがある中堅社員には、これらの理由を踏まえてメンタルケアや対策を施す必要があるでしょう。

中堅社員の退職兆候をキャッチする方法

中堅社員の退職兆候をキャッチする方法は次のとおりです。

  • 定期的な1on1ミーティングを設ける
  • 従業員の同僚に変化を聞く
  • 従業員サーベイを実施する

定期的な1on1ミーティングを設ける

中堅社員の退職兆候をキャッチするための効果的な方法の1つが、定期的な1on1ミーティングです。1on1ミーティングとは、上司と従業員が1対1で行う面談のことです。

従業員と直接対話する機会をもつことで、彼らの本音や悩み、キャリアの展望などを深く理解できます。また、通常の業務では表面化しにくい不満や懸念を把握できる可能性があります。

1on1ミーティングを通じて信頼関係を構築できれば、従業員は自身の不満や懸念を素直に話せるようになることに加え、退職を考えている場合でも早めに相談してくれる可能性が高まります。

会社としては、真摯に社員の声に耳を傾け、適切なフォローアップを行うことが重要です。

従業員の同僚に変化を聞く

中堅社員の退職兆候をキャッチする方法として、従業員の同僚に変化を聞く方法があります。同僚は日々の業務で関係する間柄であり、微妙な変化にも気づきやすいからです。

この方法では、さりげなく情報を集めることが大切です。直接的に「〇〇さんに変化はありませんか?」と聞くのではなく、1on1ミーティングや雑談などで、チームの雰囲気や個々のメンバーの状況について広く意見を求めるといいでしょう。

同僚から「チームの飲み会に参加しなくなった」「雑談が減った」「仕事の質が落ちている」といった情報があれば、退職を考えている可能性があるかもしれません。

ただし、プライバシーの侵害や職場の雰囲気を悪くするリスクがある点には注意が必要です。また、同僚からの情報だけで判断せず、ほかの方法と組み合わせて総合的に状況を把握するようにしましょう。

従業員サーベイを実施する

中堅社員の退職兆候をキャッチするための効果的な方法として、従業員サーベイを実施するのもおすすめです。従業員サーベイでは、従業員の意見や感情に関する情報を定期的にアンケート収集し分析できます。

職場環境や仕事の満足度、キャリア展望、上司や同僚との関係性、会社の方針や文化に対する意見など、幅広い設問を設計することで、個々の従業員の声を直接聞けるため、潜在的な問題や不満を早期発見できます。

サーベイの実施方法としては、オンラインフォームを使用した匿名アンケートが一般的です。また、定量的な質問と定性的な質問を組み合わせるといいでしょう。

サーベイの結果に基づき、適切な対策やフォローを行うことで、中堅社員の退職リスクを軽減できるはずです。また、定期的にサーベイを実施することで、従業員の変化や退職兆候を把握しやすくなるでしょう。

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退職兆候を判定できる離職防止ツールおすすめ6選

退職兆候を把握するには、離職防止ツールの活用がおすすめです。離職防止ツールには、従業員サーベイ機能や離職リスク判定機能などが搭載されており、組み合わせて使用することで従業員の退職兆候をキャッチしやすくなります。

おすすめの離職防止ツールを紹介します。

タレントパレット - 株式会社プラスアルファ・コンサルティング

タレントパレット
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タレントパレットは、離職防止ツールとしても活用できるタレントマネジメントシステムです。自由な設問設計で従業員向けのアンケートを作成できる機能が搭載されており、従業員の退職兆候やエンゲージメントの変動を測るサーベイを定期的に実施できます。さらに、AIを活用して過去のデータから離職リスクの高い従業員の予測が可能です。

カオナビ - 株式会社カオナビ

カオナビ
カオナビ
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カオナビも離職防止ツールとして活用できるタレントマネジメントシステムです。勤続年数による満足度の変化から、従業員の退職兆候を把握できるほか、過去に退職した従業員のサーベイ結果を参照し、似たような傾向が見られる従業員を比較できます。また、仕事量に関する設問によって、従業員のコンディションや労務負担の調査が可能です。

HRBrain - 株式会社HRBrain

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HRBrainは、組織全体や従業員の状態を可視化し、組織と個人の課題を分析できるツールです。退職兆候が高く、優先的なフォローが必要な従業員を一目で把握できるほか、離職理由の分析が可能です。具体的に、どのような設問項目で期待と現実のギャップが生じているかがわかるため、改善施策を打ち出しやすいでしょう。

ミキワメ - 株式会社リーディングマーク

ミキワメ
ミキワメ
BOXIL SaaSセクション | BOXIL SaaS AWARD 2024
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ミキワメは、従業員の性格と心理状態を可視化し、従業員に合ったマネジメントやケアができるサーベイツールです。退職兆候がある従業員も把握できるほか、従業員やチームのメンタルコンディションの確認、社員が自走できるセルフマネジメントの方法の提示。また、従業員の精神的な状態や性格を踏まえて、適切な対話の方法をAIが提示してくれます。

クアルトリクス 従業員エクスペリエンス(EX)|Qualtrics - クアルトリクス合同会社

クアルトリクス 従業員エクスペリエンス(EX)|Qualtrics
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クアルトリクス 従業員エクスペリエンス(EX)は、退職理由調査ツールとして利用できる従業員サーベイツールです。従業員の退職時のインサイトを分析・活用できます。従業員の退職リスクの分析や、離職の原因となる要素の特定、離職の可能性がある従業員のアラート通知など、離職防止に関するさまざまな機能が搭載されています。

ラフールサーベイ - 株式会社ラフール

ラフールサーベイ
ラフールサーベイ
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ラフールサーベイは、組織と個人の状態の可視化と行動変容を促進し、ウェルビーイング経営を実現できる組織診断サーベイです。2種類のサーベイによって、組織や個人の状態を簡単かつ包括的に調査できます。退職理由をグラフで一覧表示できるほか、離職リスクやハラスメントリスクなども数値化されるため、改善策の立案に活用しやすいツールといえます。

退職兆候を判定できるツールの活用事例

退職兆候を判定できるツールを導入した事例について解説します。

マルホ株式会社【HRBrain 組織診断サーベイ】

皮膚科を専門とする製薬会社のマルホ株式会社では、業界としては離職率が少ないものの、年齢に関係なく転職できるようになった外部環境の変化によって、離職するケースが増加していると感じていました。

しかし、何が要因なのかを明確に把握できず、議論や対策が進まない点が課題としてあり、定点的に従業員エンゲージメントを計測できるサーベイツール「HRBrain組織診断サーベイ」の導入に至りました。

ツールの導入後は、具体的な改善成果にはまだつながっていないものの、組織課題を可視化できていると感じているそう。結果として、従業員の意識向上に良い影響を与えているようです。

また、社長と従業員の対話の場である「タウンホールミーティング」でも、サーベイ結果を活用しているそうです。

※出典:HRBrain「「サーベイ結果が出たら終わり」ではなくその先へ。HRBrainと二人三脚で進める組織改善」(2024年7月31日閲覧)

株式会社エコリング【ラフールサーベイ】

さまざまな商品の買い取り事業を展開する株式会社エコリングでは、従業員満足度調査をGoogleファームで行い、Excelで手集計していました。

しかし、アナログな手法で手間がかかっており、より簡単に組織や従業員の状態、満足度を可視化できる方法を求めて「ラフールサーベイ」を導入します。

ツールの導入後は、回答期間が終了した後に結果がすぐに反映されるように。状況把握にかかるスピードが格段に速くなったそうです。高ストレス者や離職リスク、社内ハラスメントを数値化して組織リスクを可視化し、組織リスクの変化に応じて対策を講じています。

従業員からの反応も上々で、サーベイの回答率は90%を超えているとのこと。会社として前進しつつ、これまでになかった問題が表面化するといった効果を得られているようです。

※出典:ラフールサーベイ「人事課題の鍵は「メンタルヘルス対策」と「従業員の状態把握」」(2024年7月31日閲覧)

退職兆候を早期にキャッチできる体制を整えよう

経験や実績が豊富な中堅社員の退職は、会社や組織に大きく影響します。退職を防ぐには、従業員の退職兆候を早めに把握し、適切にケアやサポートができる体制を構築することが重要です。また、組織改善のための施策を立案・実施することも検討するべきでしょう。

退職兆候を把握するには、従業員の変化をリアルタイムでキャッチすることがポイントです。その際には、定量的なデータを分析できる離職防止ツールの活用がおすすめです。

離職防止ツールは、次の記事でも詳しく紹介しています。

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