SAP SuccessFactors

導入事例 Tさん
- 男性 30代前半
- メーカー/製造系
- 従業員数 1,001人以上
- 人事総務
- 係長・主任クラス
導入前の課題:複数システムの二重入力と、情報が繋がらないもどかしさ
―――まずは、SAP SuccessFactors導入前の人事管理体制と課題について教えてください。
以前は自社構築の人事管理システムを使用していましたが、他の人事システムとの紐付けができず、単純な「名前検索機能」程度しか備わっていませんでした。 そのため、人事発令を行う際には、人事発令システムと人事管理システムの両方に同じ情報を登録する必要がありました。
―――二重入力の手間はどの程度だったのでしょうか?
年間約500件の人事発令があり、1件あたり15分程度の入力作業が2つのシステムで発生していました。単純計算で、年間250時間ほどの工数がこの二重入力に費やされていたことになります。
また、従業員一人ひとりの情報を確認する際にも課題がありました。人事異動履歴、給与情報、等級、パフォーマンス情報などが別々のシステムで管理されていたため、昇給・昇格の検討や懲戒事案の確認などのたびに、複数のシステムを横断して情報を集める必要がありました。これにも1人あたり10分程度の時間がかかっており、情報の分散が業務効率を下げていました。
「グローバル対応」と「シンプルさ」を重視。攻めの人事戦略へ
―――システム導入を検討されたきっかけは何でしたか?
グローバルでの統一された人事管理システムが存在しなかったこと、そして管理工数の削減が急務だったことです。 さらに、これまでの職場単位での受け身な運用から脱却し、「攻めの人事システム」を構築したいという強い思いがありました。
―――「攻めの人事システム」とは具体的にどのようなイメージでしょうか?
データに基づいた人事戦略です。 例えば、将来の経営幹部候補を選定する際、人事部門から「あるべき姿」を提示し、それに必要な要員や等級情報をシステム上で管理・検索できるようにすることです。必要な人材要件から逆算して採用や教育を行う、戦略的な人事を実現するための基盤を作りたかったのです。
―――選定において重視したポイントを教えてください。
当社はグローバルに拠点を持ち、多国籍な従業員が在籍しているため、多言語対応や誰でも使いやすいシンプルなUI(ユーザーインターフェース)であることを重視しました。 親会社の方針もあり、今回は他社比較を行わず、グローバル対応とシンプルさを兼ね備えたSAP SuccessFactorsの導入を決定しました。
入力工数が1/2に激減。ワンストップ管理で業務効率が大幅向上
―――導入後、業務効率はどの程度改善されましたか?
劇的に改善されました。 最も大きな効果は、人事システムと発令システムへの二重登録が不要になったことです。これにより、発令関連の作業工数は単純に1/2になりました。 人件費換算でも、関連業務において約50%のコスト削減が実現できていると感じています。
―――情報の閲覧や検索についてはいかがですか?
人事部門からは、「1つの画面で様々な人事情報がワンストップで見られるようになり便利になった」という声が上がっています。
従業員自身が資格や強み・弱み、キャリア希望などを登録し、それを全従業員が閲覧できる仕組みも整いました。これにより、部署が必要な人材をグローバルに検索・アプローチすることが可能になり、目指していた「攻めの人事」の基盤が整いつつあります。
総合評価と今後の展望:満点の「10点」。定着しやすい風土を活かしさらなる活用へ
―――導入時の社内展開はスムーズでしたか?
最初は「使いづらい」という声もありましたが、1〜2週間で慣れていただき、その後はスムーズに定着しました。 当社には新しい運用が定着しやすい文化・風土があるため、特別な施策を行わずとも、マニュアル配布や説明会、ポータルへの掲載といった基本的な周知だけで十分に浸透しました。
―――カオナビを10段階で評価するなら、いくつをつけますか?
10点満点です。 二重入力の解消による工数削減、情報のワンストップ化、そしてグローバルでの人材検索が可能になった点など、期待していた効果が十分に得られています。費用対効果も非常に高いと感じており、今後の人事戦略の中核としてさらに活用していきたいと考えています。
SAP SuccessFactors
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