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フローチャートとは?作成するメリット・書き方のポイント・業務プロセス見える化のコツ

最終更新日:(記事の情報は現在から1045日前のものです)
フローチャートとは、仕事や業務プロセスの流れを可視化した図のことです。業務プロセスを見える化するフローチャートの意味、書き方のポイントなどを解説します。

フローチャートとは

フローチャートとは、仕事の流れ・手順や処理などを示す図で日本語では「流れ図」といわれており、コンピューターのプログラミングや作業管理に利用されています。

作業やデータの流れおよび処理を図式化するとプロセスが視覚化されるため、フローチャートは作業内容の整理や正確な把握に役立つのです。

そのため業務をフローチャートで示せば、問題点の把握とそれに対する効果的な改善策の立案が可能となり、業務の生産性アップが期待できます。

フローチャートの型と種類

フローチャートで使用される図には、「始まり・終わり」を示すトラック形(端子)、「処理」を示す長方形(処理)、条件分岐を示す菱形(判断)などがあります。

フローチャートの記述方法には、主に以下の6種類があります。

日本工業規格(JIS)

情報処理を表す流れ図のことを指します。1970年から使われている歴史ある型で、アルゴリズムの基礎を学習するときに使われる代表的な記法になっています。

BPMN形式

Business Process Model & Notationの略で、業務を遂行する際に関係者が理解しておくべき仕事内容や役割分担などを記述する方法です。

データーフロー図

情報システムを通るデータの流れを表した図です。データのプロセスをバブルで表すため、バブルチャートとしても呼ばれます。主に構造化システム分析で用いられています。

NOMA方式

工場の工程分析表をもとに、元日本経営協会理事の三枝氏がまとめた作図方法です。事務フロー、マニュアル、業務改善などで用いらます。

産能大式

事務フロー、マニュアル、業務改善、システム分析など幅広く使われている手法です。日本で一番歴史があり、とくに業務フローを作成する際には欠かせない図のひとつです。

業務フローチャート形式

読み手のスキルに合わせてシンプルに構成する手法です。これと言って定められた共通ルールはなく、一番単純なものでは四角い図形を線でつなぐだけでチャートを作ります。

業務フローチャートの例 業務フローチャートの例

フローチャート書き方のポイント

フローチャートを描く際の重要な基本ルールが3つあります。これはJIS規格や独自のルールを使う場合でも共通する重要なポイントで、守られない場合は作業の流れや処理が第三者には理解しにくいものになるので注意しましょう。

  1. 作業(業務)フローの「最初」と「終了」を示す
  2. 処理の流れは、基本的に上から下へ、または左から右へ描く。逆行する流れがある場合は矢印を付ける(全部の処理の流れに矢印が付けられるケースもある)
  3. 線を交差させない

また、業務プロセスをフローチャートで描く場合、「誰」「いつ」「何を契機に」「どんなケースに」、作業をしているかを事前にまとめておく必要があります。

そのためには作業要領書や作業マニュアルなどでの分析だけでなく、業務担当者から作業内容を確認したり、作業を観察したりすることも重要です。フローチャートを使って自社の業務プロセスを第三者にもわかりやすいように「見える化」するためには、丁寧な作業分析が欠かせません。

フローチャート作成のメリット

仕事内容や流れが明確になる

フローチャートを使って業務プロセスを見える化すると、わかりにくい作業の内容や流れが明確になるとともに、仕事の問題点が浮かびやすくなります。

そのため顧客や業者に彼らとの取引プロセスをフローチャートで説明すると相手の理解が進み、取引の拡大につながることもあるでしょう。つまり、フローチャートを上手く利用すれば、業務改善に役立ち、顧客や業者との取引をスムーズにさせ、業績アップにつながるというメリットが得られるわけです。

業務の標準化や改善に役立つ

フローチャートを使って仕事の流れや処理を明らかにし整理することで、各作業者に張り付いていた仕事の仕方を顕在化できます

作業者によって効率のよい方法や悪い方法をとったり、適切な方法や誤った方法をとったりするという仕事の上の曖昧さをフローチャートや作成過程で発見できることもあるのです。

そして、効率的な方法を取り入れ、誤った方法を防ぐ手立てをプロセスに加えれば大きな業務改善に結びつくこともあるでしょう。

作業の段取りが進み生産性・効率を上げる

フローチャートで適切な業務プロセスを示しておくと作業の準備がしやすくなります。フローチャートで各作業の手順や流れを明らかにすると「次の仕事は何で、どの材料・部品がいつ必要か」という点が明確になるので作業の段取りが進みやすくなります。

作業の段取りが進めば当然作業効率が高まり生産性向上へつながるわけです。

業務プロセス全体の把握でリスクを回避できる

フローチャートを使って業務プロセス全体を分析・把握すれば、各業務で発生しやすい小さな問題から経営上重要度の高い問題まで把握しやすくなります。経営に大きな影響を与える問題を事前に把握して対策を打っておけば、予想外の危機で経営を混乱させなくて済むでしょう。

たとえば、作業の内容が曖昧なプロセスがあり、重要な書類を誤送してしまうようケースでは会社の信用が大きく傷つくことになります。

フローチャートを使ってそのプロセスを事前に把握して誤送させない方法を取り入れば、会社の信用を失うことはありません。つまり、フローチャートをリスク管理の手段の一つとして利用できるのです。

フローチャートを活用して業務効率化しよう

フローチャートで業務プロセスを描くと仕事の流れや処理が明確になって、仕事の段取りがよくなり生産効率のアップにつなげられます。

また、フローチャートを作成する際に表面化しにくい作業内容を捉えてチャートへ反映させれば、大幅な業務改善も期待できるでしょう。

さらにフローチャートから経営上のリスクとなりやすいプロセスや業務を見出し、事前に対策を講じておけばリスクを回避しやすくなります。

このようにフローチャートを使って業務プロセスの見える化を進めれば、業務改善がしやすくなり業績アップも期待できるのです。

また、以下の記事では比較的導入しやすいクラウド型のワークフローシステムを紹介しています。

クラウド型のサービスは導入のコストや手間が小さいので、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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