「毎月の仕訳入力と集計に時間を取られている」「会計ソフトは使いたいが、月額のコストは抑えたい」。小規模な組織ほど、この2つの悩みは同時に起こります。
本記事では、コストを抑えつつ業務効率化を目指す方に向けて、無料で使える会計ソフトを比較します。「完全無料で使い続けられるプラン」と「高機能な有料版を試せる無料トライアル」に分類し、法人利用や電子帳簿保存法への対応可否までわかりやすく整理しました。
【30秒でわかる】無料の会計ソフトのポイント
・無料プランで使えるのはJDL IBEX出納帳Major・ちまたの会計など
・無料プランは対象が限られ、法人向け・個人事業主向け・非営利組織向けに分かれる
・無料で使える上限を超えるなら、無料トライアルで試してから有料へ
なお、有料ソフトも含め、会計ソフトの種類は数多くあります。広く会計ソフトを比較したい場合は、下記もご覧ください。
>会計ソフトのおすすめ製品と比較表、選び方、ランキング
会計ソフトには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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【料金・機能比較表つき】会計ソフトの資料をダウンロードする(無料)
※掲載料金は税区分の記載を含め、各社公式サイトの表記に基づいています。
会計ソフトを無料で使う方法
会計ソフトとは、会計業務を効率化するソフトウェアです。勘定科目の仕訳や集計ができるほか、決算書の自動作成や、銀行明細といった会計に必要な情報の自動取り込みを行えます。
会計ソフトを無料で使う方法は、無料プラン・無料トライアル・フリーソフトやOSSの3つに分けられます。それぞれ使い続けられる期間と適した企業が異なります。
| 無料で使う方法 | 特徴 | 適している企業 |
|---|---|---|
| 無料プラン | 期間の制限なく使えるが、対象者や登録できる社数、機能に制限がある | コストを最優先したい個人事業主・小規模法人 |
| 無料トライアル | 有料版を30日〜12か月の期間限定で試せる。期間終了後は有料契約が前提 | 有料版の導入を前提に、機能や使い勝手を試したい法人 |
| フリーソフト・OSS | 無料で柔軟に使えるが、サーバーの構築・保守・セキュリティ対応を自社で担う | 社内にIT担当者がいて、自社で運用体制を組める企業 |
自社が「コストをかけずに使い続けたい」のか、「有料版の購入前に試したい」のかで選ぶべき方法は変わります。それぞれを比較表で確認していきましょう。
無料プランのある会計ソフトを利用する
無料プランは、基本機能をコストをかけずに使い続けられるのが特徴です。導入から決算処理まで、無料の範囲で一通りの会計業務を進められます。
ただし無料プランのある会計ソフトは、自社で使用可能かどうかがはっきり分かれます。非営利組織のみが使えるもの、登録できるのが1社だけのもの、対応OSが限られるものがあり、自社が対象に含まれるかを先に確認する必要があります。
| JDL IBEX出納帳Major | ちまたの会計 | フリーウェイ経理Lite | |
|---|---|---|---|
| 対象 | 法人 | 非営利組織 | 法人・個人事業主 |
| 無料枠の上限 | ー | 5団体 1団体2,000伝票 |
登録データ1件 |
| 提供形態 | インストール型 | クラウド型 | インストール型 |
| 決算書作成 | ● | ● | ● |
| 銀行口座連携 | ● | ー | × |
| クレジットカード連携 | ● | ー | × |
| 電子帳簿保存法対応 | ● | ー | × |
| 確定申告書の出力 | ー | ー | × |
| サポート | ー | ● | × |
| 有料プラン最安 | ー | 有料プランなし | 3,000円/月(税抜) |
※●=無料プランで使える/×=使えない/ー=公式サイトに記載なし・要問い合わせ
無料トライアルのある会計ソフトを利用する
無料トライアルは、有料の会計ソフトを一定期間だけ試せる仕組みです。期間は30日から最長12か月まで幅があり、機能制限が少ないため実際の運用に近い形で使い勝手を確かめられます。
無料プランと違い、期間が終われば有料契約が前提になります。試用の途中で決算期をまたぐ場合や、期間終了後にデータをどう扱えるかは、申し込む前に確認しておくと安心です。
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|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 弥生会計 Next | PCA Arch 財務経理 | 勘定奉行クラウド | マネーフォワード クラウド会計 | クラウド会計ソフトMA1 | freee会計 | PCAクラウド 会計 | 円簿会計 | |
| 無料トライアル期間 | 最大2か月 | 2か月 | 30日 | 1か月 | 30日 | 30日 | 2か月 | 12か月 |
| 試せる範囲 | 決算書の作成・出力は不可 | ー | 全機能 | ー | ー | ー | 機能制限なし | 1社1ユーザー |
| 提供形態 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 | クラウド型 |
| 対象 | 法人 | 中小・中堅企業 | 中堅・中小企業 | ひとり法人・中小企業 | 会計事務所の関与先 | ひとり社長・小規模法人 | 中小企業 | 法人・個人 |
| 電子帳簿保存法対応 | ● | ● | ー | ー | ー | ● | ー | ● |
| 有料プラン最安 | 3,480円/月(税抜) | 9,000円/月(税抜) | 7,750円/月 | 2,480円/月(税抜) | ー | 2,980円/月(税抜・年間契約時) | 16,200円/月(税抜) | 9,500円/年(税抜) |
| 初期費用 | 0円 | 0円 | ー | 0円 | ー | 0円 | ー | ー |
※●=対応/ー=公式サイトに記載なし・要問い合わせ
フリーソフトやOSS(オープンソース)の会計ソフトをおすすめしない理由
会計ソフトには、無料で配布されているフリーソフトや、ソースコードが公開されたOSS(オープンソース・ソフトウェア)もあります。ライセンス費用がかからず、自社の業務に合わせて柔軟に手を加えられる点が強みです。
一方で、サーバーの構築や保守、セキュリティ対応を自社で担うことが前提になります。会計データは取引先や金額を含む機微な情報のため、脆弱性への対応やバックアップの設計まで自社で引き受ける必要があります。
そのため、社内にIT担当者がいない企業には向きません。運用体制を組めない場合は、ベンダーが保守とセキュリティを担うクラウド型の無料プランや無料トライアルから始めるほうが現実的です。
「結局どの製品がいいのか選べない」といった方へ向けて、簡単な質問に答えるだけでおすすめ製品がわかる診断を用意しました。製品選びに迷っている方はぜひご活用ください。
無料で使える会計ソフト かんたん診断
最大3つの質問で、自社が無料で使えるか、有料の検討が必要かがわかります。
なぜExcel・紙の帳簿管理は限界なのか?無料の会計ソフトでこう変わる
「月末や決算期に作業が集中して終わらない」「二重入力による転記ミスが頻発する」といった問題は、担当者のスキル不足ではなく、Excelや紙でのアナログな帳簿管理そのものが限界を迎えているサインです。
なぜなら、Excel・紙の帳簿管理では、紙の領収書や通帳明細、請求書の内容をExcelや帳簿に手作業で転記しなければならないからです。取引件数が増えるほど確認の手間も増え、月末や決算期にミスや手戻りが起きやすくなります。
無料の会計ソフトならこの状況を改善できます。たとえば、次のように変化が生まれます。
| あなたの課題 | Excel・紙の帳簿管理 | 無料の会計ソフト |
|---|---|---|
| 月末・決算期に作業が集中する | 月末に領収書・請求書をかき集めてまとめて入力 | 明細の自動取り込みに対応する製品なら、日次で仕訳できる |
| 二重入力・転記ミスが起きる | 販売管理表とExcelと帳簿に同じ数字を何度も入力 | 1回の仕訳入力で各帳票に反映される |
| 現金・預金残高がすぐにわからない | 銀行明細を月1回まとめて入力し、残高が常に古い | 口座連携に対応する製品なら、残高が自動で更新される |
| 月次試算表が出るのが遅く経営判断が後手になる | 集計に時間がかかり、数字が出るのは翌月末以降 | 集計が自動化され、試算表をその場で出力できる |
| コスト | 0円 | 0円 |
※明細の自動取り込みや口座連携に対応する範囲は製品ごとに異なります。たとえばフリーウェイ経理Liteの無料プランは、銀行口座連携が有料プランの契約を必要とします。
手作業の転記を減らせれば、月末や決算期に集中していた負荷はそのぶん軽くなります。費用をかけずに着手できるのが、無料の会計ソフトから始める利点です。
Excelや紙から切り替えるとき、いきなり有料ソフトを導入すると業務フローや入力方法が大きく変わり、現場が使いこなせないことがあります。無料プランなら、操作感やExcelからの移行がスムーズかをコストをかけずに確かめられます。
現在Excelで帳簿を管理している場合、どこまでExcelで対応できるのかはこちらの記事で解説しています。移行の判断材料としてご覧ください。
ソフトの導入までに時間がかかる場合は、そのあいだの入力の手間を減らす方法もあります。資金繰り表のひな形はこちらの記事で配布しています。
法人で無料会計ソフトは使えるか
「無料の会計ソフト=個人事業主向け」というイメージを持たれがちですが、一定の規模(担当者が少数、管理法人が1社のみなど)であれば、法人でも無料プランで日々の経理業務を十分にカバー可能です。
ただし、すべての法人が無料プランで済むわけではなく、従業員数や仕訳件数、対応業務によって限界があります。

小規模な法人なら無料プランの範囲でまかなえる
無料プランで実務を回せるかは、各ソフトが定める上限に自社が収まるかで決まります。日々の記帳・帳簿管理・試算表の作成であれば、1社分の経理を少人数で回している規模なら無料プランでまかなえます。
壁になりやすいのは、複数人で経理を扱う必要が出てきたときと、部門別管理など高度な機能が必要になったときです。製品ごとの上限は「無料の会計ソフトを選ぶときのポイント」で確認できます。
法人税申告までは無料で完結できない
無料で使える法人向けソフト(JDL IBEX出納帳Major・フリーウェイ経理Liteなど)は、日々の仕訳入力から決算書の作成までは対応しています。その先の法人税申告書の作成・電子申告(e-Tax)には、ほとんどの会計ソフトで別途ソフトの契約が必要です。
たとえば、「フリーウェイ経理Lite」では、法人税申告用にe-Taxへ取り込むための財務諸表データを出力することは可能ですが、法人税申告書の作成や実際の申告作業自体は、別途で専用ソフトなどを利用する必要があります。
法人税申告まで完結させたい場合は、法人税申告・税務ソフトを別途契約するか、税理士へ依頼するなどの対応が必要です。
有料の会計ソフトであっても、「マネーフォワード クラウド会計」は月額費用2,480円(税抜)〜、「freee会計」は月額費用2,980円(税抜・年間契約時)〜と手軽に利用できる製品もあります。
事業が成長し、将来的に複雑な税務処理が必要になることを見越して、最初から月額2,000円〜3,000円台の安価なクラウド会計ソフトを導入しておくのも、結果的に移行コストを抑えられる選択肢です。
下記からは人気の会計ソフトの機能・料金表と、各社公式サービス資料をまとめてダウンロードできます。稟議申請にも活用いただけますので、ぜひご覧ください。

無料の会計ソフトを選ぶときのポイント
無料の会計ソフトは、有料版と比べて対象者や機能の範囲がはっきり決まっています。導入後に「対象外だった」「必要な機能が有料だった」とならないよう、次の5点を先に確認しておきましょう。
無料で使える範囲で足りるかを確認する
最初に確認したいのは、無料の範囲だけで自社の会計業務が回るかです。無料プランは登録できる社数や伝票数に上限があり、上限を超えると有料プランへの移行が必要になります。
たとえばフリーウェイ経理Liteの無料プランは登録できるデータが1件のみで、複数の会社や事業を管理する用途には向きません。ちまたの会計は5団体まで、1団体あたり1会計期で2,000伝票までという上限があります。
あわせて、自社が解決したい課題に必要な機能が無料の範囲に含まれるかも確認します。「銀行明細を自動で取り込みたい」「決算書を自動作成したい」など、目的によって必要な機能は変わります。
たとえばフリーウェイ経理Liteは、無料プランでも仕訳入力や帳簿作成はできますが、銀行口座連携には有料プランの契約が必要です。目的の機能が有料側にあるなら、無料の範囲では課題が解決しません。
裏を返せば、個人事業主やマイクロ法人のように事業規模が小さいうちは、上限に収まる可能性が高いといえます。管理する会社が1社で担当者も少数なら、無料の範囲で日々の記帳から決算書の作成までまかなえます。
法人向けか個人事業主向けかを確認する
会計ソフトは「法人向け」と「個人事業主向け」で対象が明確に分かれています。無料プランはこの傾向が強く、法人では使えない製品もあるため注意が必要です。
無料プランのある3製品では、ちまたの会計が自治会やPTAといった非営利組織を対象としており、法人や個人事業主の会計での利用は想定されていません。JDL IBEX出納帳Majorは法人向け、フリーウェイ経理Liteは法人と個人事業主のどちらでも使えます。
無料トライアルで試す場合は選択肢が広がります。弥生会計 NextやPCA Arch 財務経理は法人向け、freee会計は法人と個人事業主の双方に対応します。自社が対象に含まれるかで候補を絞り込みましょう。
中小企業が有料も含めて会計ソフトを選ぶ際のポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。
電子帳簿保存法に対応しているかを確認する
電子取引を行った場合は、その取引データを電子のまま保存することが義務づけられています※。紙に出力して保存する方法では代えられないため、対応状況は事前に確認しておきたいポイントです。
無料プランのある会計ソフトは、対応状況にばらつきがあります。JDL IBEX出納帳Majorは電子取引データの保存に対応していますが、フリーウェイ経理Liteの無料版は非対応です。ちまたの会計は対応を明示していません。
ただし対応をうたっていないソフトを選んでも、保存の義務そのものは消えません。ソフトの機能で満たせない部分は、運用ルールを整えることで要件を満たせる場合があります。詳しくは後述の注意点をご確認ください。
電子帳簿保存法に対応した会計ソフトを比較したい場合は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
※出典:国税庁「電子帳簿保存法の概要」(2026年7月31日閲覧)
クラウド型かインストール型かを選ぶ
会計ソフトにはクラウド型とインストール型があり、どちらが向くかは使い方で変わります。複数人で同時に使う場合、法令改正への対応をベンダー側の更新に任せたい場合、周辺システムと連携させたい場合はクラウド型が合います。
インストール型は自社のパソコン内でデータを管理できるため、社外にデータを置きたくない場合や、担当者1人で完結する規模なら扱いやすい形式です。複数人で同じデータを同時に扱うなら、クラウド型のほうが手間がかかりません。
無料で使えるソフトのうち、JDL IBEX出納帳Majorとフリーウェイ経理Liteがインストール型で、ちまたの会計はクラウド型です。
インストール型の2製品は動作環境がWindowsに限られます。JDL IBEX出納帳MajorはWindows 11のみ、フリーウェイ経理LiteはWindows 11と10の対応で、macOSを使っているなら候補から外れます。
サポートを受けられる範囲を確認する
無料プランは操作サポートの対象外となるのが基本です。フリーウェイ経理Liteは操作サポートが有料版のみで、無料版はFAQとAIチャットでの自己解決になります。
操作に不安があるなら、マニュアルや説明動画がどこまで用意されているかを先に見ておきましょう。この2つが充実していれば、有人サポートがなくても独力で運用できる場合があります。
すでに会計の知識があり、疑問を自分で調べて解決できるなら無料プランでも困りません。逆に経理の担当が初めての方や、締め作業で行き詰まったときに聞ける相手が社内にいない場合は、有人サポートの有無が判断の分かれ目になります。
会計ソフトを導入するメリット
無料のものを含め、会計ソフトを導入すると手作業のどこが変わるのかを整理します。効果が出やすいのは、入力・確認・集計という繰り返しの作業です。
仕訳の入力にかかる時間を減らせる
会計ソフトを使うと、仕訳の入力にかかる時間を短縮できます。勘定科目の候補が提示されたり、出納帳の形式で入力するだけで仕訳が自動生成されたりするためです。
紙やExcelでの管理では、取引のたびに勘定科目を調べ、借方と貸方を自分で組み立てる必要がありました。JDL IBEX出納帳Majorのように現金出納帳の感覚で入力できる製品なら、簿記の知識が浅い担当者でも入力を進められます。
転記ミスを防げる
同じ数字を何度も書き写す必要がなくなるため、転記による入力ミスを防げます。1回入力したデータが、総勘定元帳や試算表、決算書へ自動で反映されるためです。
Excelで管理していると、販売管理表と帳簿に同じ金額を入力し、月末に数字が合わずに遡って照合する作業が発生しがちです。会計ソフトでは貸借の不一致をその場で検知できるため、原因を探す手戻りが減ります。
決算書の作成が早くなる
日々の入力がそのまま集計されるため、決算書の作成にかかる期間を短縮できます。今回紹介する無料プランのある製品も、いずれも決算書または収支計算書の作成に対応しています。
手作業では、決算期に領収書や請求書を集めて一から集計し直す必要があり、数字が出るのは翌月末以降になることも珍しくありません。集計が自動化されれば、月次の試算表を早い段階で確認でき、経営判断にも使えます。
無料プランのある会計ソフト3選
無料プランのある会計ソフトを紹介します。いずれも対象や無料で使える範囲が決まっているため、自社が対象となるかをあわせて確認してください。
JDL IBEX出納帳Major
- 無料で使えるインストール型の会計ソフト
- 決算書をはじめとする財務諸表を作成できる
- 会計事務所への会計データ送信機能を搭載
JDL IBEX出納帳Majorは、帳簿入力から決算書作成まで行えるインストール型の会計ソフトです。現金出納帳の感覚で入力するだけで仕訳が自動生成されるため、簿記の知識がなくても入力を進められます。
銀行やクレジットカードの明細データの取り込みに対応し、セットで提供される「JDL IBEX電子取引データ保存」により電子取引データの保存にも対応します。税務申告に必要な会計データを「Web POSTBOX」を通じて会計事務所へ送信する機能も備えています。
動作環境はWindows 11のみで、macOSやARM系Windowsには対応していません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料枠の上限 | 最大登録仕訳数:32,000仕訳/月×13か月、最大800科目、補助:最大10,000件、質問摘要辞書:最大10,000件、絞り込み条件:帳簿ごとに最大99件、入力履歴(質問式入力):カテゴリ3種類(各カテゴリ最大100件) |
| 機能制限 | 確定申告書作成には有料の「JDL IBEXクラウド組曲Major 所得税確定申告書・青色申告決算書」が必要 |
| サポート | マニュアル・Q&Aが中心 |
| その他の制限 | Windows 11のみに対応(macOS・ARM系Windowsは対象外) |
ちまたの会計
- 非営利組織向けのクラウド会計ソフト
- Macやスマートフォン、タブレットでも使える
- 会計報告に必要な書類をカバー
ちまたの会計は、NPO法人・自治会・寺・任意団体など非営利組織を対象とした無料のクラウド会計ソフトです。登録費・利用料・年会費がかからず、期間の制限もありません。
WindowsやMacだけでなく、スマートフォンやタブレットでも利用できます。メールアドレス以外の情報を登録する必要がなく、SSLによる暗号化通信を用いたセキュリティ対策も採られています。登録から利用開始まで約5分で完了する手軽さも特徴です。
現金出納帳や預金出納帳、科目別台帳の作成に対応し、収支計算書まで作成できます。一方で対象は非営利組織に限られるため、法人や個人事業主の会計には向きません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料枠の上限 | 最大5団体/1団体1会計期あたり2,000伝票(データ保存期間は無制限) |
| 機能制限 | 銀行口座・クレジットカードとの自動連携は要問い合わせ |
| サポート | ヘルプセンター・問い合わせフォーム |
| その他の制限 | 非営利組織のみが対象(法人・個人事業主は対象外) |
フリーウェイ経理Lite
- 利用期間の制限がないインストール型の会計ソフト
- 仕訳入力から決算書作成までを無料で行える
- 詳細なマニュアルと説明動画を無料で閲覧できる
フリーウェイ経理Liteは、法人でも使えるインストール型の会計ソフトです。無料版の利用期間は無制限で、仕訳入力や総勘定元帳の作成、勘定式の決算書作成までを費用をかけずに行えます。
操作サポートは有料版のみの提供ですが、公式サイトで詳しいマニュアルと説明動画を閲覧できます。無料版で使えるのは基本的な会計処理までで、銀行明細やクレジットカード明細を取り込む自動仕訳、部門管理、各種試算表や経営分析表は有料版の機能です。
登録できるデータは1件のみで、1社または1つの個人事業までしか管理できません。データの保存先はパソコン内に限られます。無料版は電子帳簿保存法に対応していないため、電子取引データの保存が必要な場合は別の手段を用意する必要があります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料枠の上限 | 登録できるデータ数は1件(1社または1個人事業) |
| 機能制限 | 自動仕訳(銀行・カード連携)、部門管理、試算表・経営分析表は有料版のみ。電子帳簿保存法は非対応 |
| サポート | 操作サポートは有料版のみ(無料版はFAQ・AIチャット) |
| その他の制限 | Windows 11・10のみに対応。データの保存先はパソコン内のみ |
無料トライアルを提供している会計ソフト8選
有料の会計ソフトを一定期間だけ無料で試せる製品を紹介します。期間が終われば有料契約が前提になるため、期間終了後にかかる費用もあわせて確認しておきましょう。
弥生会計 Next
- 初期設定の質問に答えるだけで始められる法人向けクラウド会計ソフト
- 明細の自動取得とAI自動仕訳に対応
- 請求書発行・経費精算とデータ連携できる
弥生会計 Nextは、会計知識がない初心者でも、初期設定の質問に答えるだけですぐに始められる法人向けのクラウド会計ソフトです。
明細の自動取得やAI自動仕訳のほか、請求書発行や経費精算システムが一体となりシームレスにデータ連携できる機能を備えています。手入力や転記作業が減り、バックオフィス業務全体をまとめて効率化できます。レポートが自動集計されるため、財務状況をリアルタイムで把握できます。
無料体験は1事業者につき1回、最大2か月間利用できます。ただし体験期間中は決算書の作成・出力を利用できない点に注意が必要です。個人事業主は対象外で、法人向けの製品となります。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料トライアル期間 | 最大2か月間(1事業者につき1回) |
| 試せる範囲 | エントリープラン相当。決算書の作成・出力は利用不可 |
| 期間終了後の費用 | 月3,480円(税抜・月契約)/年34,800円(税抜)。初期費用0円 |
| その他の制限 | 法人向け(個人事業主は対象外) |
また、口座などに連携すれば自動的に情報を更新や分類してくれるため、大変お世話になっております。
PCA Arch 財務経理
- 伝票入力から決算書作成まで行えるクラウド型ソフト
- 電子帳簿保存法に対応したストレージ機能を搭載
- 複数法人の管理でも法人ごとの追加契約が不要
PCA Arch 財務経理は、日々の伝票入力や決算書の作成を行えるクラウド対応のソフトウェアです。銀行やクレジットカードの取引明細、受信したデジタルインボイスを読み込み、仕訳伝票を自動で作成する機能を備えています。
電子帳簿保存法に対応したストレージ機能を含んでおり、領収書などのファイルを仕訳伝票に直接紐付けて保管できます。部門別の管理に加えて、事業やプロジェクトごとの損益を確認できるセグメント管理機能も利用可能です。
複数の法人を管理する場合でも法人ごとの追加契約が不要なため、企業グループでの利用に適しています。無料体験は2か月間で、体験終了後に本申し込みをすると同じ環境をそのまま継続して使えます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料トライアル期間 | 2か月間 |
| 試せる範囲 | 公式サイトに機能制限の記載なし |
| 期間終了後の費用 | 月9,000円(税抜)〜。初期費用0円 |
| その他の制限 | 体験終了後、本申し込みで同一環境を継続利用可能 |
勘定奉行クラウド
- 奉行シリーズのクラウド型会計ソフト
- 証憑の収集から支払い業務までデジタル化できる
- 無料体験は30日間・全機能を利用可能
勘定奉行クラウドは、OBCが提供する「奉行シリーズ」の一つ、「勘定奉行」のクラウド型会計ソフトです。証憑の収集から一連の支払い業務までデジタル化できるため、業務時間を削減できます。
証憑をアップロードするだけでAIが自動で仕訳するオプション機能もあり、入力業務の負担を減らしながら正確に記録できます。これまでの業務の流れを大きく変えずにデジタルへ移行できるため、現場の負担も抑えられます。
無料体験は30日間で、1ライセンス・機能制限なしで試せます。AI-OCRなど一部のオプション機能も体験の対象に含まれると案内されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料トライアル期間 | 30日間 |
| 試せる範囲 | 全機能(1ライセンス・機能制限なし) |
| 期間終了後の費用 | 月7,750円(年額93,000円)〜 |
| その他の制限 | 初期費用は公式サイトに記載なし |
まずクラウド上になったので管理の手間が省け自動アップデートでコスト削減。
拡張機能で独自の帳票を作成可能。
AIを使うことによって自動データ化、仕分けができる。
【操作性・使いやすさ】
クリックとドラッグで使いやすいです。
【営業担当やサポート面】
サポートセンターが形式にとらわれず応対してくれるので、その場で質問ができる上、対処が早いです。
マネーフォワード クラウド会計
- 多くの企業や個人事業主に導入されているクラウド会計ソフト
- 明細データの自動取得と仕訳の自動入力に対応
- POSレジとの連携で売上データを自動取り込み
マネーフォワード クラウド会計は、多くの企業や個人事業主に選ばれているクラウド会計ソフトです。明細データの自動取得や仕訳の自動入力により、会計業務にかかる時間を削減できます。
SquareやスマレジといったPOSレジとも連携でき、売上データの自動取り込みによりさらに入力の手間を減らせます。インストール不要で、パソコンやスマートフォン、タブレットから利用できます。
無料トライアルは1か月間で、クレジットカードの登録なしで申し込めます。利用開始日から翌月の同日までが対象期間です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料トライアル期間 | 1か月間(利用開始日から翌月同日まで) |
| 試せる範囲 | 公式サイトに機能制限の記載なし |
| 期間終了後の費用 | 月2,480円(税抜)〜。初期費用0円 |
| その他の制限 | 申し込み時のクレジットカード登録は不要 |
クラウド会計ソフトMA1
- 会計事務所と顧問先をつなぐ会計ソフト
- 明細データの自動取得とAIによる勘定科目の推測機能
- スマートフォンから入力できるクラウド出納帳
クラウド会計ソフトMA1は、会計事務所の記帳代行の自動化に着目して開発された、会計事務所と顧問先をつなぐ会計ソフトです。
明細データの自動取得やAIによる仕訳・勘定科目の推測機能を備えています。スマートフォンから入力できるクラウド出納帳を通じた顧問先とのデータ共有や、電子証憑と仕訳の紐付け管理にも対応します。
必要なときだけクラウドに接続する仕組みのため、繁忙期でも安定して動作します。無料体験は30日間利用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料トライアル期間 | 30日間 |
| 試せる範囲 | 公式サイトに機能制限の記載なし |
| 期間終了後の費用 | 公式サイトに記載なし(要問い合わせ) |
| その他の制限 | 会計事務所のクラウド契約を通じた提供が前提 |
取引の内容も辞書登録できるので、また同じ内容を入力する時はリストから選ぶだけで入力が完了するようになりました。
freee会計
- 個人事業主から上場企業まで対応する統合型クラウド会計ソフト
- AI自動仕訳とスマートフォンでのレシート撮影に対応
- インボイス制度・電子帳簿保存法に対応
freee会計は、個人事業主から上場企業まで幅広い企業フェーズに対応する統合型クラウド会計ソフトです。明細の自動取得やAI自動仕訳による経理の自動化に加え、レシート撮影による経費精算、見積書・請求書作成、経営状況のレポート化まで対応します。
インボイス制度や電子帳簿保存法にも対応していると公式サイトで案内されています。経理にかかる手作業を削減でき、経営状況をいつでも把握できるため、意思決定を早められます。
無料トライアルは30日間です。法人向けのひとり法人プランは年払いの場合で月2,980円(税抜)から利用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料トライアル期間 | 30日間 |
| 試せる範囲 | 公式サイトに機能制限の記載なし |
| 期間終了後の費用 | ひとり法人プラン 月2,980円(税抜・年間契約時)〜。初期費用0円 |
| その他の制限 | プランにより対応する事業規模が異なる |
PCAクラウド 会計
- 外部連携機能が充実したクラウド会計ソフト
- 銀行口座・クレジットカードとのFinTech連携に対応
- 無料体験は2か月間・機能制限なし
PCAクラウド 会計は、ピー・シー・エーが提供する会計ソフトです。外部連携機能が充実している点が特徴で、銀行口座やクレジットカードとのFinTech連携に対応します。
PDFやCSVなどの外部データから仕訳を自動作成するクイック処理機能により、入力作業を効率化できます。ログ管理や承認機能などの内部統制機能も備えており、中小企業から大企業まで利用できます。
無料体験は2か月間で、機能制限なく試せます。体験終了後に本申し込みをすると同じ環境をそのまま継続して利用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料トライアル期間 | 2か月間 |
| 試せる範囲 | 機能制限なし |
| 期間終了後の費用 | 月額16,200円(税抜) |
| その他の制限 | 体験終了後、本申し込みで同一環境を継続利用可能 |
- 仕訳検索
- 合計残高試算表
- 自動仕訳からの入力
【操作性・他のサービスとの連携面(カスタマイズ性)】
- 自動仕訳の新規登録で部署や税コードも細かく設定できるところがよい
【営業担当やサポート面】
- サポートを利用はせず、周りの社員に聞いて、操作できてます
【価格面(他社と比較したとき)】
- 特に格段高くないと思います。
円簿会計
- 個人事業主から法人まで対応するクラウド型会計ソフト
- 無料で使える期間は12か月と長い
- インボイス制度・電子帳簿保存法に対応
円簿会計は、個人事業主から法人まで幅広く対応するクラウド型の会計ソフトです。直感的な仕訳入力や決算書の作成に加え、他社ソフトからのデータ移行、インボイス制度・電子帳簿保存法への対応、AI-OCR機能、権限管理機能などを備えています。
注目したいのは無料で使える期間の長さです。公式サイトには「無料期間は新規ご登録から1年間」と明記されており、今回調べた製品のなかでは最も長く無料で試せます。決算期をまたいで一通りの会計業務を確認できる長さです。
一方で、無料トライアルのため使い続けられるわけではありません。無料の範囲は1社1ユーザーで、AI-OCRは10枚、ストレージは100MBまでとなっています。無料期間が終わると各種機能の表示・閲覧とCSVデータの書き出しのみが可能になり、登録したデータはシステムに保持されます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 無料トライアル期間 | 12か月間(新規登録から1年間) |
| 試せる範囲 | 1社1ユーザー。AI-OCRは10枚、ストレージは100MBまで |
| 期間終了後の費用 | 円簿PRO ベーシック 年9,500円(税抜)〜 |
| その他の制限 | 期間終了後は閲覧とCSV書き出しのみ可能(データは保持される) |
無料と有料の違いは?よくある機能制限と注意点
無料プランと有料プランの違いは、使える範囲があらかじめ決められているかどうかです。無料プランには、登録できるデータ数や仕訳件数、サポートの範囲に上限が設けられています。とくに制約となりやすいのが、データ数と仕訳件数の上限です。
フリーウェイ経理Liteの無料プランは1社または1個人事業の1件まで、ちまたの会計は最大5団体・1団体1会計期あたり2,000伝票までです。JDL IBEX出納帳Majorは月32,000仕訳・最大800科目が上限となります。
サポートの範囲も異なります。無料プランはFAQやヘルプを見ながらの自己解決が基本で、電話やWeb会議での有人サポートは有料プランでの提供が中心です。
| 比較軸 | 無料プラン | 有料プラン |
|---|---|---|
| 目的 | コストをかけずに電子化する | 業務効率を最大化する |
| 機能 | 日々の記帳・集計と申告書の作成が中心 | 対応範囲が広がる(範囲は製品・プランによる) |
| 登録できるデータ・仕訳 | 1社(1個人事業)1件/最大5団体・2,000伝票/月32,000仕訳など製品ごとに上限あり | 製品・プランに応じて拡張できる |
| サポート | FAQ・ヘルプ中心(有人サポートは対象外が基本) | 電話やWeb会議サポート |
機能や上限のほかに、法令面の扱いも無料と有料で変わらない点があります。無料プランを選ぶ場合も確認しておきましょう。
無料プランでも電子帳簿保存法の義務は変わらない
見落としやすいのが法令面です。電子取引データを電子のまま保存する義務は、無料プランで使っていても有料プランで使っていても変わりません※1。所得税および法人税の保存義務者が対象のため、法人か個人事業主かも問いません。
無料のソフトには電子帳簿保存法への対応をうたっていない製品もありますが、対応製品でなければ義務を果たせないわけではありません。
保存要件のうち真実性の確保は、電子帳簿保存法施行規則第4条※3で定められた4つの措置のいずれかを行えば足ります。タイムスタンプの付与だけでなく、訂正削除の記録が残るシステムを使う方法や、訂正削除の防止に関する事務処理規程を定めて運用する方法でも満たせます。
検索機能についても、基準期間の売上高が5,000万円以下の事業者は、税務職員によるデータのダウンロードの求めに応じられるようにしていれば確保が不要です。小規模な事業なら、無料のソフトと運用ルールの整備で対応できる余地があります。
保存の要件を満たせていない場合、法人では青色申告の承認の取消事由に該当する可能性があります。ただし国税庁は、事実とその程度・記帳状況・改善可能性などを総合勘案し、真に青色申告書を提出するにふさわしくない場合に取消しを行うとしています※2。
※1出典:国税庁「電子帳簿保存法の概要」(2026年7月31日閲覧)
※2出典:国税庁「法人の青色申告の承認の取消しについて(事務運営指針)」(2026年7月31日閲覧)
※3出典:e-Gov法令検索「電子計算機を使用して作成する国税関係帳簿書類の保存方法等の特例に関する法律施行規則」第4条(2026年7月31日閲覧)
会計ソフトの料金・費用相場は月額1,000円〜30,000円
BOXIL編集部が主要なクラウド会計ソフト36サービスの料金を独自に調査し(2026年7月時点)、公開されているもっとも安い価格帯をもとに算出した結果、会計ソフトの費用相場は下記の金額となりました。
- 初期費用は0円〜40,000円
- 月額費用は1,000円〜30,000円程度
小規模企業や中小企業向けの製品は月額1万円以下の製品が充実しています。基本的には上記の金額内で収まるケースが多いですが、オプションを追加したり上位プランを選択したりすることで金額は上がります。
毎月のコストが気になる場合は、比較的安価(月額数千円台)なソフトから導入してみて、不便さを感じたら上位プランや別システムにアップグレードするのがよいでしょう。
料金の内訳や、プランごとに何が変わるのかはこちらの記事で詳しく解説しています。予算を立てる段階でご覧ください。
有料プランを検討するべきケース
企業の状況やシステムに求める機能によっては、無料版では業務を回しきれないケースが出てきます。次のような課題を感じ始めたら、有料システムへの移行を検討すべきタイミングです。
ユーザー数や仕訳件数の上限に達した場合
もっともわかりやすい目安は、無料プランの制限を超える場合です。
ユーザー数が増えたり、1か月あたりの仕訳件数や登録できる取引件数、連携できる銀行口座数などが上限に達したりすると、新しい仕訳が登録できなくなったり、自動連携が止まったりしてしまいます。
日々「あと何件入れられるか」を気にしながら運用している状態であれば、制限を気にせず利用するためにも有料プランへの移行が必要です。
会計・経理まわりの高度な機能が必要になった場合
無料プランでは、高度な機能が使用できないことが一般的です。
たとえば、部門別・プロジェクト別の損益管理、固定資産管理や予算管理、請求・給与・経費精算システムとのAPI連携、販売管理や在庫管理とのデータ連携などが必要になった場合は、有料版への乗り換えを検討しましょう。
経営会議で使えるレポートやキャッシュフロー予測なども、有料プランのみ提供されるケースが多いです。
データの保存期間やセキュリティを強化したい場合
無料版は、取得できるログや利用範囲に上限が設けられているケースがあります。過去数年分の仕訳データをさかのぼって分析したいときや、電子帳簿保存法やインボイス制度への本格対応が必要になった際には、長期保存と改ざん防止機能を備えた有料版がほぼ必須です。
また、監査ログや詳細な権限設定、IPアドレス制限、SSOなどでセキュリティを強化したいフェーズになったときも、有料プランへの移行を検討するタイミングだといえます。
いずれ有料版に移ることを見込んでいるなら、無料のうちに複数の製品で機能や操作性を比べておくと、移行後のミスマッチを減らせます。
ただし有料版へ切り替えるときにデータを引き継げるかは製品ごとに異なります。将来の移行を見据えるなら、引き継ぎの可否も無料で使っているあいだに確かめておきましょう。
デジタル化・AI導入補助金の活用で費用削減も可能
無料の会計ソフトでは機能が足りず、有料の会計ソフトの導入を迷っている場合は、デジタル化・AI導入補助金2026※(旧称:IT導入補助金)も選択肢になります。中小企業や小規模事業者がITツールを導入する費用の一部を補助する制度です。
申請枠は複数あり、会計ソフトは「会計」機能を対象とするインボイス枠(インボイス対応類型)が該当します。以下はこの枠の条件で、通常枠は補助率・補助額が異なります。
ただし補助の対象になるのは、IT導入支援事業者が事務局に登録・公開したITツールに限られます。会計ソフトであれば必ず対象になるわけではないため、検討中の製品が登録されているかを事前に確認してください。
【補助対象経費】
- ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)
- 導入設定・マニュアル設定・導入研修などの導入関連費
- 保守サポート費用
【補助率と補助額(インボイス枠・インボイス対応類型)】
- 補助される金額が50万円以下の範囲:中小企業3/4以内、小規模事業者4/5以内
- 補助される金額が50万円超〜350万円以下の範囲:50万円を超えた部分は2/3以内(会計・受発注・決済のうち2機能以上が必要)
会計ソフトだけで申請する場合、補助される金額は50万円までです。たとえばクラウド会計ソフトの利用料が2年分で50万円かかるなら、中小企業は最大37.5万円、小規模事業者は最大40万円が補助されます。
申請はIT導入支援事業者との共同申請で、gBizIDプライムの取得とSECURITY ACTIONの宣言、導入で見込む業務改善の内容の提示も求められます。審査を経て交付決定を受けたあとに事業を実施する流れです。
※出典:中小企業基盤整備機構「インボイス枠(インボイス対応類型) | デジタル化・AI導入補助金2026」(2026年7月31日閲覧)
会計ソフトの導入に使える補助金の条件や申請手順は、こちらの記事で解説しています。
無料の会計ソフトに関するよくある質問
無料の会計ソフトについて、検討時によく挙がる疑問をまとめました。
無料プランと無料トライアルの違いは何ですか?
無料プランは期間の制限なく使い続けられる仕組みで、無料トライアルは一定期間だけ有料版を試せる仕組みです。使える範囲にも違いがあり、無料プランは対象者や機能が絞られる一方、無料トライアルは機能制限が少ない代わりに期間が終わると有料契約が前提になります。
コストをかけずに使い続けたいなら無料プラン、有料版の導入を前提に使い勝手を確かめたいなら無料トライアルが向いています。
無料プランがある会計ソフトはどれですか?
無料プランがあるのは、JDL IBEX出納帳Major、ちまたの会計、フリーウェイ経理Liteです。ただしそれぞれ対象が決まっており、ちまたの会計は非営利組織向け、JDL IBEX出納帳MajorはWindows 11のみの対応となります。
銀行口座連携が有料版のみだったり、電子帳簿保存法に対応していなかったりと機能面の制約もあるため、自社に必要な機能が無料の範囲に含まれるかを確認してから選びましょう。
初心者でも使いやすい会計ソフトはどれですか?
法人向けで初心者にも使いやすいのは、freee会計、マネーフォワード クラウド会計、弥生会計 Nextの3つです。いずれもAIによる勘定科目の自動提案や銀行口座・クレジットカードの自動連携に対応しており、簿記の知識が浅くても画面の案内に沿って入力できます。
3社とも無料トライアル(30日から最大2か月)が用意されているため、実際に操作感を試してから判断するとよいでしょう。
無料の会計ソフトは電子帳簿保存法やインボイス制度に対応していますか?
製品によって異なります。無料プランのある製品では、JDL IBEX出納帳Majorが電子取引データの保存に対応する一方、フリーウェイ経理Liteの無料版は公式サイトで非対応と案内されています。
対応をうたっていない製品を使う場合でも、電子取引データを電子のまま保存する義務はなくなりません。訂正削除の防止に関する事務処理規程を定めて運用する方法でも保存要件を満たせるため、ソフトの機能と運用ルールの両面で対応を検討しましょう。
Excelで管理してきたデータを移行できますか?
クラウド会計ソフトの多くはCSV形式でのデータインポートに対応しており、Excelで管理してきた仕訳データを移行できます。
ただし、Excelのフォーマットを各ソフトの指定形式に整える作業が必要です。過去データの完全移行にこだわらず、新年度の期首残高だけを登録して新規スタートする方法も手段の1つです。移行作業に時間を取られたくない場合はこの方法を検討してみてください。
無料の会計ソフトを比較するならBOXIL
無料で使える会計ソフトは、期間の制限なく使える無料プランと、期間を区切って試せる無料トライアルの2つに分かれます。無料プランは対象や機能が絞られる一方、無料トライアルは機能制限が少なく、実際の運用に近い形で確かめられます。
手作業での転記や集計に時間を取られている状態は、担当者の能力の問題ではなく紙やExcelでの管理の限界です。費用をかけずに着手できる無料の会計ソフトは、その状況を変える最初の一歩になります。
自社に合う製品を選ぶときは、次の5点を確認しましょう。
- 無料で使える範囲で足りるか
- 法人向けか個人事業主向けか
- 電子帳簿保存法に対応しているか
- クラウド型かインストール型か
- サポートを受けられる範囲
無料の範囲で足りるならそのまま使い続けて問題ありません。社数や伝票数の上限を超えたり、銀行連携や部門別の損益管理が必要になったりしたときが、有料プランを検討するタイミングです。
気になる製品が見つかったら、料金や機能を比較できる資料をまとめて確認してみてください。









