健康経営コンサルティングとは?企業に必要なワケ・おすすめサービスを詳しく解説
目次を閉じる
- 健康経営コンサルティングの概要
- 健康経営とは
- 健康経営のコンサルティングとは
- 健康管理を提唱するきっかけ
- 健康経営コンサルティングのサポート内容
- 導入支援
- 現状把握や課題の可視化
- 計画立案と実行支援
- 施策の効果検証と改善支援
- 健康経営が必要な理由
- 労働人口の減少
- 経営でのリスク軽減
- 健康問題の早期発見につながる
- 健康経営を実施する3つのメリット
- 労働生産性の向上
- 医療費の削減
- 欠勤、遅刻率の低下
- 健康経営の導入事例
- 大手化学メーカーK
- 大手製薬会社R
- 大手コンビニエンスストアL
- 健康経営におすすめのコンサルサービス4選
- BODY TUNE-PARTNERS
- 日立コンサルティング
- SOMPOリスクケアマネジメント
- 健康経営をサポートするサービス6選
- バリューHR 健診予約システム
- ラフールサーベイ
- STRESCOPE
- KIRIN naturals
- OFFICE DE YASAI
- サービス活用で健康経営を実現しよう
- BOXILとは
健康経営コンサルティングの概要
近年、よく耳にする健康経営とは一体どのような状態を意味しているのでしょうか。本記事では、健康経営とは何かについて解説し、健康経営を実現するためのコンサルティングサービスを紹介します。
健康経営とは
健康経営とは従業員の健康面での配慮から経営面に利益をもたらすといった考えで、従業員が健康で働き続けられれば、医療費の削減に始まり、生産性の向上や企業イメージの向上が期待できるといった概念です。
しかし、これは単に企業として推進していても実現できるものではなく、経営者や経営幹部のトップダウンで行われなければ、実現は困難だと言われています。
健康経営のコンサルティングとは
そこで現在注目を集めているのが健康経営のコンサルティングです。
具体的には、現状の聞き取り調査から把握し、課題を可視化することで、健康を促すようなソリューションの提案を行うといったサービスです。
健康管理を提唱するきっかけ
現在健康経営が注目されるのは、経済産業省が2014年にスタートさせた「アクション2015」を掲げたことが大きなきっかけです。この政策は、日本企業が健康経営を推進することで、従業員の健康増進や生産性向上を目指すと同時に、企業の競争力強化を図ることを目的としています。
「アクション2015」の一環として、「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人(ホワイト500)」といった評価制度が設置されました。これらに選ばれる企業は、社会的評価の向上に加え、株価の上昇や投資家からの信頼獲得が期待できます。また、日本政策投資銀行からの融資を優遇金利で受けられるといった具体的なインセンティブも用意されています。
このような取り組みを通じて、健康経営は単なる従業員の健康管理の枠を超え、企業価値を高める戦略の一部として位置付けられています。
健康経営については次の記事でも解説しているので、さらに詳しく知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
健康経営コンサルティングのサポート内容
健康経営コンサルティングでは、導入のフェーズに応じてさまざまなサポートを受けられます。
具体的なサポート内容や特徴などはサービスの提供会社によって異なりますが、一般的には次のようなサポートを受けられます。
- 導入支援
- 現状把握や課題の可視化
- 計画立案と実行支援
- 施策の効果検証と改善支援
導入支援
健康経営に取り組みたいと考えているものの、「経営層の合意が得られない」「何から行えばよいかわからない」「知識がないため計画立案に時間がかかる」などの場合には、取り組みの開始前から支援を受けられます。
たとえば、健康経営の効果やメリットなどについて整理し、経営層への説明資料の作成や社内への周知、現状把握や体制構築などのサポートをしてもらえます。担当者に知識がなかったり、リソースが足りなかったりする場合でも、サポートを受けることで手間を削減しながら導入を進められるでしょう。
現状把握や課題の可視化
これから健康経営を導入する場合や、すでに健康経営に取り組んでいるけれど成果に結びついていない場合などには、現状把握や課題の可視化・抽出の支援を受けられます。
健康経営に取り組むための現状把握として、定期健康診断やストレスチェックのデータを収集、この結果をもとに従業員の健康状態を可視化し、経営理念や経営戦略なども踏まえコンサルタントが課題を分析してくれます。
「生産性向上」や「イメージアップ」など、どのような課題がありどのような目的で取り組むべきか、課題の優先順位を提案してくれるので、担当者の負担を抑えながら効率的に取り組みを進められるでしょう。
計画立案と実行支援
課題を明確化したら、コンサルタントが担当者と相談を行い、具体的な施策の提案や実行支援を行います。
どのくらいの期間でどのように取り組んでいくべきかの計画立案のほか、どのような役割にどの程度の人員が必要かを検討し、このための人材確保や仕組みの提案など、体制構築の支援を行います。
計画に沿って課題解決に向けた具体的な施策立案・実行もサポートの一部です。施策立案の際には、施策の実施後に適切な評価を行えるよう、満足度やプログラムの参加率・エンゲージメントなど、健康経営に関連する評価指標を用いた定量的なKPIやKGIの提案や設定も行ってもらえます。
施策の効果検証と改善支援
施策の効果検証や改善支援もサポート内容の一部です。
施策を実施した後はコンサルタントが定期的に効果をモニタリングし、KPIをもとに検証・評価を行い、それをもとに新たな課題の抽出や改善施策の提案などを行ってくれます。
取り組みによい結果が出ていれば新たな目標設定を行い、結果が思わしくなければ次の改善に活かせるよう、どのように改善すべきか提案を受けられます。そのため、PDCAサイクルを回して継続的に取り組みを行い従業員の健康維持や増進につなげられるでしょう。
健康経営が必要な理由
健康経営とは何かわかっても、どのような背景で導入されたかを知ることが重要です。
なぜここまで健康経営が必要だと言われるようになったのかを解説します。
労働人口の減少
少子高齢化に伴い、労働人口の減少が懸念される中で、今働いている人の健康を保ち、生産性の維持や向上につなげることが必要になりました。
社員が健康に対して不安を抱えたまま働くのではなく、健康的に働けるようになることで、「この会社で頑張りたい」といったモチベーションアップにもつながります。
経営でのリスク軽減
ストレスや長時間労働などが原因の自殺は、昨今大きなニュースになりました。このような事件は、世間からのイメージを悪化させるのと同時に、離職にもつながりかねません。
そこで健康経営を行うことで従業員が働きやすい環境を作れば、経営面でのリスクを軽減できます。これはイメージアップだけに留まらず、医療費を削減し、企業としての経費を抑えることにもつながります。
健康問題の早期発見につながる
企業が従業員の健康状態を把握することで、問題へ早期に対策できるようになり、個人の健康生活をサポートできます。
たとえば、日々の食事のバランスを管理するために、社員食堂では塩分を控えめにしたメニューの提供をしたり、飲酒や喫煙の頻度を減らすためのプログラムを提供したりします。そのため、現在増えている生活習慣病の予防にもなるでしょう。
健康経営を実施する3つのメリット
健康経営を促進すべき理由は理解できたと思いますが、企業にとってはメリットがないとなかなか実践することは難しいです。
下記に、企業が健康経営を実践することで得られる具体的なメリットについて紹介します。
労働生産性の向上
従業員の健康を支援することで、モチベーションの向上や主観的な健康観を高め、パフォーマンスの向上が望めます。当たり前ですが、仕事の生産性は健康な状態と不健康な状態では、圧倒的に健康な状態の方が生産性は高いに決まっています。
健康経営は、社員の働きやすい環境を作るだけではなく、結果的に企業にとっても利益として返ってくるところがポイントです。
医療費の削減
従業員が今まで以上に健康になり、病院に行く回数が減れば、会社負担となる医療費が大幅に削減されます。それは、従業員が健康保険を利用した場合には、医療費の一部を負担する必要があるからです。
労働時間を短縮することで一時的に利益が減ってしまっても、社員の健康に投資することで、長期的に見て医療費の削減が期待できるのも一つのポイントになります。
欠勤、遅刻率の低下
体の健康だけでなく、心の健康を保つことで勤怠状態が安定し、仕事に対して前向きに取り組めるようになります。
現代では心に病を抱えたまま働き続けてしまう方が多く、このような方はコンディションが優れないときには欠勤してしまいがちであるため、健康経営を実践することで、ある程度改善を見込めます。
健康経営の導入事例
実際に健康経営を実践している企業事例について紹介します。現在まだ健康経営への取り組みを実践できていない企業の方は必見です。
大手化学メーカーK
大手化学メーカーKは、比較的どこよりも早く健康経営を導入しており、はじめて導入したのは2000年初期です。
導入前には、福利厚生を現物支給ではなく給与化していました。しかし、従業員の健康だけは現物支給するしかないことに気づき、会社として健康をサポートする必要があるのではといった結論にいたります。
そして、健康経営導入後は、問診・健診結果のデータベース化を実現し、社員の健康を見える化できるようになりました。
大手製薬会社R
大手製薬会社Rは、従業員自身が健康であってこそ、世の中へよい商品やサービスが提供できるといった考えをもっていました。
そこで、健康のための指標を設定することで、社員の心身の健康を維持・増進する取り組みが行われています。この取り組みの指標の中には、有給取得率や残業時間なども含まれているため、指標をクリアすることによって、自然とワークライフバランスを実現できます。
大手コンビニエンスストアL
大手コンビニエンスストアLでは、2012年に健康診断を受診しない場合には、賞与の一部を減額するといった施策を打ち出した結果、受診率が100%となったと同時に健康状態の課題が浮き彫りになりました。
これを受けて結果の悪かった社員を中心に、食事改善や行動改革を開始した結果、時間の経過とともに社員の健康も増進しました。
健康経営におすすめのコンサルサービス4選
健康経営向けコンサルサービスを紹介します。今後健康経営を導入したいと考える企業の方は必見です。
BODY TUNE-PARTNERS
- カスタマイズされた戦略的なコンサルティング
- 業績向上、企業価値向上などの支援も可能
- 健康経営優良法人認定の申請支援
BODY TUNE-PARTNERSは、「人財こそ、企業の最大の資産であり、人財育成こそもっとも効果の高い投資である」といった考えのもと、法人向けに人材育成サービスを提供します。健康経営の取り組みについて、現状把握・課題の可視化、ソリューションの提供、健康経営優良法人認定の申請支援まで受けられます。
新入社員から管理職・経営層にいたるまで、役職に合わせたプログラムを用意しているため、大企業でも中小企業でもどちらでも利用可能です。
日立コンサルティング
- PDCAサイクルの確立を支援
- コスト削減
- 従業員の活力向上による生産性のアップ
日立コンサルティングは、「健康経営銘柄」「健康経営優良法人」への選定・認定を目指す健康経営推進支援コンサルティングサービスです。
同サービスでは、イメージアップや業績の向上だけでなく、従業員の活力向上や企業とのより良好な関係の確立なども支援します。現在企業内での人間関係に悩みがある方におすすめです。
SOMPOリスクケアマネジメント
- 健康管理・維持を支援
- 健康課題の可視化
- セミナーの提供
SOMPOリスクケアマネジメントは、さまざまなリスクへの最適なソリューションを提供する、豊富なコンサルティングサービスを提供しています。人的資本の強化として、健康診断結果から指導すべき内容を抽出し、運動習慣や喫煙指導などの事例を交えたセミナーの提供といった、健康管理や維持に関するソリューションを提供します。
人的資本を強化したい企業におすすめです。
健康経営をサポートするサービス6選
バリューHR 健診予約システム - 株式会社バリューHR
- 健康診断の準備からアフターフォローまで
- 診断結果を一元管理
- 必要サービスを選べるカフェテリアプランも
バリューHR 健診予約システムは、健康診断、健康管理業務のアウトソーシングサービスです。健康診断の予約から、実施後の事務代行、受診者のアフターフォローまでワンストップでサポートします。診断結果を電子データ化し、クラウド上で一元管理できます。ストレスチェックシステムによって、身体だけでなく心のケアにも対応可能です。ポイント制で好きなメニューを選択できるカフェテリアプランもあります。
- 多角的に現状把握できる2種類の調査
- 直感的なグラフで離職リスクを早期発見
- 詳細な分析結果から組織課題を細かに把握
ラフールサーベイは、ストレスチェックを含む組織課題の調査・分析・対策提示を提供するメンタルヘルスシステムです。ディープサーベイでは包括的な状況把握ができ、ショートサーベイでは組織の状態を定点チェックして課題への対策効果を可視化します。部署・男女別のデータ分析や、他部門との比較や経年変化の追跡が可能であることに加え、直感的なグラフで問題箇所を報告してくれるため、社内の高ストレス部門の早期発見が可能です。メンタル反応・フィジカル反応・エンゲージメント・職場環境と、細かな観点からも数値を算出することで、個人と組織両方の課題を細かに把握できます。
- ストレスの原因をつきとめられる集団分析
- 集団分析結果の説明までワンストップで提供
- 社員の生活習慣を含めた詳細分析も可能
STRESCOPE(ストレスコープ)は、社員のストレスチェックに加えて、エビデンスに基いた解決策を提案するストレスチェックサービスです。職務から人間関係までさまざまなストレスを分析・数値化し、原因究明とストレス軽減に効果的なサポートを行います。ストレス対策やエンゲージメント・セルフケア・生産性・離職リスクを多角的に見える化し、組織改善につなげられます。
KIRIN naturals - キリンビバレッジ株式会社
特徴 | 課題に沿った健康経営をサポート
- スムージーや健康に関する商品をデリバリー
- 導入しやすい料金設定
- 健康施策の参加でポイントが貯まるウェルネスストア
<料金プラン>
初期費用 | 月額利用料 |
---|---|
要問い合わせ | 要問い合わせ |
>>KIRIN naturalsの詳細・口コミ・評判はこちら
OFFICE DE YASAI - 株式会社KOMPEITO
特徴 | 働くオフィスワーカーに力と健康を
- コンビニのような200〜300円のサラダやフルーツが100円で提供
- 一切保存料を使用していない産地直送の野菜やフルーツをハンディサイズで
- こだわり素材の惣菜を選べる「オフィスでごはん」とも組み合わせ可能
<料金プラン>
初期費用 | 月額利用料 |
---|---|
要問い合わせ | 要問い合わせ |
>>OFFICE DE YASAIの詳細・口コミ・評判はこちら
次の記事では、福利厚生の観点から従業員の健康をサポートするサービスの紹介をしています。
>福利厚生とは?種類・事例・おすすめサービス - なぜ充実が求められるのか
サービス活用で健康経営を実現しよう
健康経営は企業の取り組みとして打ち出すことは簡単ですが、実際に導入して行動プランレベルで考えると社員だけでは実行できません。そのため、本記事でもあるように、経営者や経営幹部を中心に取り組まなければ、健康経営を実現することは困難です。
今後多くの企業で人材不足が懸念される中、現在いる人材に長く働き続けてもらうためには、健康経営は必要不可欠です。ぜひおすすめのコンサルサービスを導入し、健康経営の実現を目指しましょう。
BOXILとは
BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。
BOXIL会員(無料)になると次の特典が受け取れます。
- BOXIL Magazineの会員限定記事が読み放題!
- 「SaaS業界レポート」や「選び方ガイド」がダウンロードできる!
- 約800種類のビジネステンプレートが自由に使える!
BOXIL SaaSでは、SaaSやクラウドサービスの口コミを募集しています。あなたの体験が、サービス品質向上や、これから導入検討する企業の参考情報として役立ちます。
BOXIL SaaSへ掲載しませんか?
- リード獲得に強い法人向けSaaS比較・検索サイトNo.1※
- リードの従量課金で、安定的に新規顧客との接点を提供
- 累計1,200社以上の掲載実績があり、初めての比較サイト掲載でも安心
※ 日本マーケティングリサーチ機構調べ、調査概要:2021年5月期 ブランドのWEB比較印象調査