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コーピングとは?意味と種類、ストレス対処法と働き方

最終更新日:(記事の情報は現在から346日前のものです)
コーピング(coping)とは、ストレスに対処するための意識的な行動のことをいいます。コーピングとは何か、意味と種類、やり方、企業から注目されている理由についてわかりやすく解説します。コーピングとストレスコーピング、ストレスマネジメントとの違い、企業が実践する際に注意したいポイントも紹介します。

コーピングとは

コーピングとは、「cope:うまく対処する」という意味を持つ英語から派生した、ストレスに対処するための意識的な行動のことをいいます。コーピングは、もともとはアメリカの心理学者であるラザルス(Richard S. Lazarus)が提唱した、ストレス対応に関するメンタルヘルス用語です。

ストレスコーピングとは

近年では、企業が従業員のメンタルヘルスケアの一貫として、認知心理療法的な観点から行うストレスコーピングが盛んでした。そのためコーピングといえば、職場のストレスマネジメントでも使われるストレスコーピングを指すことも多いです。

ストレスコーピングの手法は1980年代に世界中に広まり、アメリカでは早くから企業や学校でこの手法が採用されていました。

コーピングとストレスマネジメントの違い

コーピングとストレスマネジメントは混同されがちですが、少し意味が違います。

まずコーピングとは、ストレス対応に関するメンタルヘルス用語です。ストレスコーピングはストレスマネジメントの手法の一種で、自分自身でストレスを自覚して対処法を考える手法のことを指します。ストレスマネジメントにはストレスコーピング以外にもさまざまな手法があります。

コーピングやストレスマネジメントが注目される背景

コーピングやストレスマネジメントが注目される背景には、ストレスが原因で心身の不調を訴える労働者の増加があげられます。

厚生労働省が2021年に行った労働安全衛生調査によれば、仕事や職業生活で強い不安やストレスを感じることがあると回答した労働者は全体の53.3%です。

また、過去1年間に、メンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者や退職した労働者がいた事業所の割合は、10.1%です。メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所の割合は59.2%で、労働者数50人以上の事業所では94.4%でした。

メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所について、取組内容(複数回答)をみると、「ストレスチェックの実施」が65.2%ともっとも多い回答でした。ついで、「職場環境等の評価および改善(ストレスチェック結果の集団(部、課など)ごとの分析を含む)」が54.7%です。

※出典:厚生労働省「令和3年 労働安全衛生調査(実態調査) 結果の概況

ストレスチェック制度とは

ストレスチェック制度」とは、メンタルヘルスの不調を未然に予防することを目的として、改正労働安全衛生法にもとづいて、2015年12月から義務化された制度です。労働者が50人以上いる事業所は、年に1度、すべての労働者に対してストレスチェックを行う必要があります。

ストレスチェック制度の導入・実施に役立つ、実施マニュアルや実施ツール(各種調査票・ストレスチェック実施プログラム・医師による面接指導)、職場環境改善ツールなどは、厚生労働省のサイトに掲載されています。

『ストレスチェック制度について|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト』

ストレスチェック制度について詳しく知りたい方は、参照してみてください。

ストレスチェック制度義務化とは?雇用主に生じる義務・規定・対応方法
2015年12月より従業員に対するストレスチェックが義務化されましたが、実際どういった制度なのでしょうか。ストレス...
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ラザルスのストレス理論

ラザルスは、心理学の認知的評価の観点からストレス理論(ストレスコーピング理論)を提唱しました。ラザルスのストレス理論によれば、ストレスの発生プロセスは次の3段階に分けられます。

  • ストレッサー
  • 認知
  • ストレス反応

ストレッサー

ストレッサーとは、ストレスの原因(ストレスの基)のことです。外部からの影響や要因がストレッサーとなり、これらは次の4つに分類できます。

  • 物理的ストレッサー
  • 心理的ストレッサー
  • 社会的ストレッサー
  • 環境的ストレッサー

それぞれのストレッサーについて説明します。

物理的ストレッサー

物理的ストレッサーとは、物理的、生理的、科学的な要因です。たとえば、騒音・悪臭・有害物質・病気・痛み・睡眠不足などがあります。

心理的ストレッサー

心理的ストレッサーは、不安や恐怖・怒り・憎しみ・悲しみ・劣等感・緊張・焦りなどの感情を引き起こす要因です。職場のハラスメント、ノルマや締め切りのプレッシャーなども含まれます。

社会的ストレッサー

社会的ストレッサーは、職場や家庭における不安や恐怖などです。たとえば、人間関係・うわさ・人事異動・配置転換・社会的地位・家庭環境・失恋・離婚などがあります。

環境的ストレッサー

環境的ストレッサーは、天候や気候、大気・気圧、温度・湿度や地震・大雨・洪水といった自然災害などが要因です。

認知

認知とは、ストレッサーを認知し、ストレッサーの程度やストレッサーへの対処能力が自分にあるかどうかを認知的評価するプロセスです。

ラザルスのストレス理論では、ストレッサーへの評価には「一次的認知評価」「二次的認知評価」の2段階があります。

一次的認知評価

一次的認知評価では、ストレッサーを自分にとってストレスの原因になりえるかどうかを判断します。ストレッサーを自分とは無関係と捉えた場合、ストレスを感じることはありません。

一方でストレッサーが自分にとって有害であると判断した場合、次の二次的認知評価に進みます。

二次的認知評価

二次的認知評価ストレッサーに対する「対処」を検討するプロセスです。

具体的には、「ストレッサーへの対処法を知っているか(結果期待)」、「対処法は実現可能か(効力期待)」を検討します。

ここで、2つとも対処可能(コーピング可能)と判断されると、ストレス反応は抑えられます。

ストレス反応

ストレス反応とは、ストレッサーを認知することで生じる反応のことです。ストレス反応は主に、身体的反応、心理的反応、行動反応の3つに分類されます。

  • 身体的反応:頭痛、動悸・過呼吸や息苦しさ、不眠・睡眠過多や肩こり、下痢など
  • 心理的反応:不安感・苛立ち・無気力・無感情・注意散漫・抑うつなど
  • 行動反応:飲酒・薬物摂取・暴飲暴食・ひきこもり・欠勤・業務妨害など

適応機制・防衛機制

ストレス反応の段階では、不安やストレスを軽減するために「適応機制」または「防衛機制」の心理メカニズムが働き、自分自身が壊れてしまわないようにしています。

コーピングの種類

コーピングの手法はどの段階で対策を行うかによって、次の3つの種類に分類できます。

  • 問題焦点型コーピング
  • 情動焦点型コーピング
  • ストレス解消(発散)型コーピング

問題焦点型コーピング

第一の手法が問題焦点型コーピングです。この手法はストレッサー自体に働きかけ、無効化することによってストレスを解決しようとするコーピング方法です。

問題焦点型コーピングには、自身で完結できる解決することだけではなく、ストレッサーを認知したときに、周囲に相談や支援を求めて解決することも含まれます。問題焦点型コーピングの具体的な例としては、職場の人間関係がストレスの原因なら、「異動の希望を出す」「転職して環境を変える」「話し合いをして解決を図る」といったことが挙げられます。

ストレッサーが無くなる点で、根本的なストレスの解決が可能です。しかし、ストレッサーを無くそうとする過程でストレスを感じる可能性もあるので注意が必要です。

情動焦点型コーピング

情動焦点型コーピングとは、ストレッサー自体に働きかけるのではなく、ストレッサーがもたらす考え方や感じ方を変えることによって、ストレッサーをストレスとして認知しないようにする手法のことを指します。

情動焦点型コーピングを効果的に行うには、コーピングスキルと呼ばれる能力が必要です。コーピングスキルを上げると、自分の感情を思いどおりにコントロールできるようになります。

情動焦点型コーピングは、さらに次の2つに分類されます。

情動処理型

情動処理型は、ストレッサーによって生じた感情を、友人や同僚に話すことで感情を整理する方法です。

認知的再評価型

認知的再評価型は、ストレッサーに対する捉え方を変えることでストレスを軽減する方法です。

たとえば、上司に怒られたのは期待の裏返しだと考えたり、取引先から理不尽を言われても給料や査定に関係ないので「怒られるのも仕事のうちだ」と思って聞き流したりといった手法が考えられます。

ストレッサーは残り続けるので、認知の仕方を変えるまでは大変です。しかし、認知の仕方を変えるだけなので自分だけでも比較的対処が簡単なストレス対策手法です。

ストレス解消(発散)型コーピング

ストレス解消型コーピングは、ストレッサーを排除したり、認知の仕方を変えたりすることなく、ストレスはストレスのまま受け入れて解消する手法です。

失恋をしたので飲みに行こう、職場の人間関係で疲れたので連休は旅行にでも行って解消しよう、とするのがストレス解消型コーピングの解決手法として挙げられます。

一度ストレスを受けてしまうものの、何か自分に合った良いストレス解消手法がある人にとっては有効な手段です。

コーピングでは、「ストレッサーを除去する」「ストレッサーに対する認知を変える」「ストレス反応を解消する」という3種類のアプローチによって、効果的なストレスへの対処を目指します。

コーピングリスト

情動焦点型コーピングやストレス解消型コーピングを手軽に実践するために、「コーピングリスト」を作成しておくとよいでしょう。

ストレッサーの認知を変える考え方や、ストレスの解消方法、リフレッシュするアイデアをリストに書き出していきます。

コーピングリストの例としては、「好きな音楽を聴く」「コーヒーを飲む」「甘いものを食べる」といったものが挙げられます。リストの内容は、趣味や好きなことなど、気分がよくなることならどのようなことでも構いません。ただし、時間やお金を掛けずに手軽にできること、健康に悪影響がない、無理なくすぐに実践できるものを挙げていきます。

コーピングリストの項目は、多ければ多いほどストレス対処に役立ちます。すぐには思いつかなくても、思いついたタイミングで追加しておくとよいでしょう。

ストレスマネジメントが必須に?

仕事の中や生活の中で小さいものも含めれば、私たちは常にストレッサーにさらされています。ストレスによって精神的・身体的不調を引き起こさず、日々の生活を充実させるためにも、現代人には適切にストレスマネジメントを行うことが求められています。

ストレスが職場にもたらす弊害

ストレスマネジメントは従業員個人だけではなく、会社をあげて取り組むべき課題です。ストレスの多い職場だとメンタル不調による休職・退職によってチームの士気が下がるうえ、人員不足によって運営も困難になります。

さらに、ストレスの多い企業だと社会的に認知されれば、優秀な人材が入社しなくなる、ブランドが棄損されるなどの二次的な被害も発生します。ストレスマネジメントができていなければ、最終的には企業の売上減少、利益低下にもつながりうるのです。

ストレスマネジメントの重要度が増している

ストレスマネジメントは企業経営上の課題の一つで、昨今はとくに重要性が認識されつつあります。

たとえば、セクハラ、パワハラなどストレスの原因となりうるハラスメントに対する世間の目は、いっそう厳しいものとなりました。また、働き方改革によって長時間労働の是正、産業医の権限強化など、ストレスになるような職場環境を改善しようとする動きが活発化しています。

こうした潮流からも、企業は従業員に心の病を患わせないように、ストレスを感じているメンバーに対して、原因の早期発見と対策を行うことが求められています。

健康経営・ウェルビーイング経営

従業員のストレスマネジメントを積極的に経営方針に取り入れた、健康経営ウェルビーイング経営も注目を集めています。

経済産業省では、「健康経営優良法人認定制度」を設立し、地域の健康課題に即した取り組みや健康増進の取り組みをもとに、とくに優良な健康経営を実践している大企業や中小企業などの法人を顕彰しています。

これは、健康経営に取り組む優良な法人を見える化することで、社会的に評価を受ける環境構築が目標となり行われているものです。従業員や求職者、関係企業や金融機関などから「従業員の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に取り組んでいる法人」として評価を受けられます。

健康経営・ウェルビーイング経営は、企業の人的資本の価値を高め、持続可能な競争力の強化につながります。

コーピングを効果的に行う方法

次に、コーピングを効果的に行うためのポイントを3つ紹介します。

  • 気晴らしの方法をリストアップする
  • ストレスの度合いをモニタリング
  • ストレスが減少したかを分析する

気晴らしの方法をリストアップする

まずは自分がどのようなストレスを抱えているのかを把握し、気晴らしの方法(コーピングリスト)を考え、紙に書き出すなどしてリストアップします。自身の努力や行動で完結できる気晴らしや発散以外にも、周囲へのアプローチも含めて考え、少なくとも20個以上、できれば100個程度リストアップしましょう。

多くの方法をリストアップすれば効果的な気晴らしを行える可能性が高まるため、できる限り数多く気晴らしの方法を書き出すことが大切です。簡単に行えるものを数多くリストアップしておけば、ストレスを感じたときに手軽に実践できます。

気晴らしの方法を書き出したら、目に付く場所に貼るなどして、すぐに見返せるようにしておきましょう。

ストレスの度合いをモニタリング

ストレスを感じたときに、自身のストレスの度合いをモニタリングするのも効果的です。

ストレスを5段階評価したり、頭痛や動悸などの身体に表れている反応を振り返って、反応や強さの程度を記録したりして、モニタリングを行います。ストレスの度合いを把握することで自己分析につながり、どのようなストレスに対処すべきか優先順位が付けられるようになります。

ストレスを抱えているときには、感情的になりがちです。しかし、どのようなときにどのようなストレスを感じたのかを記しておくと、心身の変化に気づきやすくなり、早めに対処ができるでしょう。

ストレスを客観的に捉えることで、自身が感じたストレス反応を適切に認することにつながり、コーピングスキルの向上にもつながります。

ストレスが減少したかを分析する

ストレスを感じたら、モニタリングを行い、書き出しておいたリストから実際に気晴らしを行った後に、ストレスがどの程度減少したかの分析や判断を行いましょう。

「このストレスを感じたときにこのコーピングを実践したら気分がすっきりとした」「心が軽くなった」など、ストレスが緩和されたと感じられたなら、実践した対処法は効果的と言えます。

ただし、効果を実感できず実践した方法が自分にとって有効ではなかった場合には、今後も実践するか、他の方法を試すかどうかを判断します。また、効果があった場合でも、無理なく継続的に実践できる方法かどうかを確認しておくとよいでしょう。

効果を分析し、自分にとって効果的な方法を見つけるようにすることで、自身でうまくストレスに対処できるようになります。

企業でコーピングを導入する方法

従業員のストレスマネジメントのために、企業でコーピングを導入するにはどのような方法があるのでしょうか。具体的な取り組みの例を紹介します。

  • メンター制度の導入
  • 研修の実施
  • 社内環境の整備

メンター制度の導入

企業が従業員のストレスマネジメントを行う方法として、メンター制度の導入が有効です。

メンターとは助言者や指導者のことを言い、若手社員に対して先輩社員をメンターに専任し相談相手とすることで、気軽に相談しやすい環境を整えられます。メンター制度の導入により、若手社員の不安や悩みの解消につながる効果が期待できます。さらには、従業員同士の絆が強まったり、チームワークを強化したりすことにつながり、組織が活性化する効果も期待できるでしょう。

他にも、外部機関にカウンセリングを依頼するなど、従業員が気軽に相談できる窓口を用意する方法もあります。専門家に相談することで、上司などに相談しにくい悩みでも相談できるようになるでしょう。

ストレスコーピングには、悩みがあるときに相談できる環境を用意することが大切です。

研修の実施

定期的にストレスマネジメントの研修を行い、従業員自身がストレスに対応できるスキルを向上させることも必要です。

コーピングスキルは、意識的にトレーニングを重ねることによって鍛えられるため、研修やeラーニングを実施して、ストレスコーピングやストレスマネジメントに関する知識習得を促しましょう。とくに、eラーニングはインターネット上で学習やテストを受講でき、場所や時間を限定せずに学習を進められるため、コーピングに適した学習法と言えます。

知識を習得したら、トレーニングや実践を重ねることで、従業員のストレス対処スキルを向上できます。それにより、従業員の生産性アップにもつながるなど、企業にとってもプラスの効果が期待できるでしょう。

社内環境の整備

部下が上司に話しかけやすい風通しのよい環境を作るために、1on1ミーティングの機会を設けるなどして、社内の環境を整備しましょう。

1on1ミーティングは、上司と部下が一対一で行うミーティングのことです。ただし、従来より行われている評価面談とは異なり、部下を主役として、上司が話しを聞くことに重点が置かれます。1on1ミーティングにより、上司は部下の考えを把握でき、普段の業務で効果的にサポートを行えるようになるメリットがあります。部下にとっても、悩みを話す機会があることで自身の考えを整理できる効果が期待できるでしょう。

他にも、定期的にアンケートを実施して、従業員の意見を集めることも有効です。快適に働けるよう空調の設定温度を見直すなど、従業員の希望を取り入れることで効果的に環境改善ができるでしょう。

企業でコーピングに取り組む4つのポイント

企業がコーピングの手法を取り入れて、従業員のストレスを軽減させるためには4つのポイントがあります。それぞれのポイントについて説明します。

コーピング手順を具体化して共有する

まずはコーピング手順を具体化して共有する必要があります。会社におけるコーピングは、ストレッサーとして考えられることを従業員一人ひとりが具体化し、次のような流れで検討していきます。

  • リストアップ
  • 優先順位付け
  • 効果・実現可否を元にコーピング方法の検討
  • 実行と検証

そして、従業員が自分だけでコーピングしきれない場合は、上司以外のメンターや人事部のストレスマネジメントについて知見を持つ人材がサポートすることも必要です。

どのように従業員がコーピングし、どのような手続きをとるか、ガイドラインを整備しておいた方がよいでしょう。

ボトルネックに注意する

従業員のストレスになりやすい原因は、コーピングによって分析しなくてもある程度予想が可能です。

たとえば仕事の難易度が高いわりに給料が低かったり、現場で多くの仕事をこなさなければならないのに裁量権が無かったりするポジションの人が、仕事にストレスを感じがちだと考えられます。

このようなボトルネックになりやすい原因は、コーピングとは別に会社の制度として解決策を考える方法もあります。また、従業員のコーピングの際もきちんとストレスを軽減できているか効果検証した方がよいでしょう。

価値観の違いに配慮する

価値観の違いについても配慮する必要があります。

効率・効果を希求する若手と、“根性論”を出しがちな昭和世代とでは、ストレスに対する理解やストレッサーになりうる要因が異なります。違う価値観の人間がコーピングのサポートをすると、かえってストレスを大きくする可能性もあることに注意しましょう。

従業員のコーピングをサポートする立場の管理職層にはコーピングに対して正しい知識を習得させ、理解を促したうえで、価値観の違いを配慮したコーピングのサポートを実施すべきです。

完璧を求めない

完璧を求めないことも大切です。コーピングはストレスの軽減に有効ですが、ストレスをゼロにはできません。ゼロにすることにこだわり過ぎず、100%を95%、95%を90%へと、できる範囲で少しずつストレス軽減に取り組む方がよいでしょう。

コーピングとストレスマネジメントを健康経営の一環に

コーピングについて説明してきました。ストレスの多い現代社会、とくにビジネスにおいてコーピングはストレスマネジメントの手法として重要です。

ストレスへの対処の仕方は一つではありません。ストレッサーあるいはストレスに対する認知の段階で対処を行ってもよいですし、ストレスを受けた段階で解消してもよいでしょう。さらに各段階でも、個人によってさまざまな対処方法が存在します。

「こうしなければならない」という絶対的な答えは存在しないので、検証と振り返りを行いながら組織に合ったストレスコーピングのやり方を考えるとよいでしょう。

また、こちらの記事では従業員のストレスチェックの集団分析について解説しているので、ストレスコーピングとともにうまく活用してみてください。

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