EPARKが200億円越えで首位、国内スタートアップ資金調達ランキング

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フリーライター 安住久美子

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成長産業領域に特化した転職支援、起業支援などを行うフォースタートアップスは、2019年1月~9月を対象とした「国内スタートアップ資金調達額ランキング」を公開した。1位の「EPARK」は、歯医者や飲食店などの順番待ち予約ができるサイトを運営しており、200億円以上を調達した。また前回ランキングトップのフロムスクラッチは2位だった。

フォースタートアップスは、「世界で勝負できる産業、企業、サービス、⼈を創出し、⽇本の成⻑を⽀えていくこと」をミッションに掲げるベンチャーである。インターネット、IoT、Fintechなど成長産業領域に特化した転職支援、起業支援を中心に事業展開。国内のベンチャーキャピタル(VC)と連携し、スタートアップ・ベンチャー企業への資金支援や、情報プラットフォーム「STARTUP DB(スタートアップデータベース)」も運営している。

同社は2019年10月17日、国内スタートアップ資金調達ランキングを発表した。2019年1月~9月が対象で、上位20社には新規でランクインした企業2社も含まれている。

順位社名事業内容資金調達額(億円)
1EPARK人気施設の予約・順番受付サイト「EPARK」200.6
2フロムスクラッチマーケティングプラットフォーム「 b→dash100.0
3ティアフォー「Autoware」を活用した自動運転システムの開発90.2
4Synspective衛星データを活用したソリューションサービス86.7
5MUJIN産業用ロボットコントローラの開発75.0
6Spiber人工合成クモ糸「クモノス(QMONOS)」65.0
7SmartHRクラウド人事労務ソフト「 SmartHR 」など61.5
8ピクシーダストテクノロジーズ視聴触覚技術の社会実装48.5
9五常・アンド・カンパニー貧困層向け小口融資のマイクロファイナンス事業38.0
10QDレーザ網膜走査型レーザアイウェア「RETISSA Display」の開発36.6
※プレスリリースを元に編集部で作成

1位のEPARKは、店舗や施設向けの送客・予約プラットフォーム、広告代理店事業を展開している。2019年9月にSBIキャピタルを引受先とする200.6億円の調達を行い、初ランクインながら首位を獲得した。

EPARKの会員数は2019年9月時点で2,700万人を超え、医療、飲食、リラクゼーション、レンタカーなど幅広い業種の店舗・施設を掲載。ユーザーは、WEB上で順番受付を済ませれば混雑している施設や店舗で待つことなくスムーズな利用が可能になる。EPARKは資金調達で、資本力の増強、システム開発、M&A、新規事業への投資などを行う予定だという。

マーケティングプラットフォーム 「b→dash」 の開発を行うフロムスクラッチは、2019年8月にKKR、ゴールドマン・サックスなどから100億円の資金調達を実施し2位にランクインした。同社はこれまでにも、DNX Venturesや楽天ベンチャーズなどから出資を得ており、累計調達額は145億円にのぼる。

今後、データ統合技術「Data Palette」の開発強化、世界展開の加速、新規事業の本格始動、人材採用の強化などを積極的に行っていく方針だ。

EPARK同様初ランクインとなったのが、同ランキング12位、35億円の調達を実施したユニファだ。睡眠中の園児見守りサービス「ルクミ―午睡チェック」や、園内見守りロボット「MEEBO」などを運営しており、2019年8月時点で全国約6,250施設・約35万人の乳幼児を対象にサービスを展開している。

フォースタートアップスが運営するSTARTUP DBは、2019年6月に英語版をリリース。世界最大級のベンチャー企業データベース「Crunchbase」ともデータ連携し、海外へ日本企業の情報発信を行いながら日本の成長産業市場を支援していくという。

なお、11〜20位の企業は次のとおり。

11位:アクティブソナー
12位:ユニファ
12位:ミラティブ
14位:ディーカレット
15位:アストロスケールホールディングス
16位:スマートニュース
17位:ヤプリ
18位:GROOVE X
18位:B4F
20位:OLTA
20位:エブリー
20位:モダリス

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