スマホアプリ制作サービスには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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スマホアプリ作成ツールとは?できること・できないこと
スマホアプリ作成ツールは、プログラミングの専門知識がなくても、業務用アプリやサービス用アプリを構築できる便利な開発支援ツールです。
従来はエンジニアに依頼しなければ実現できなかったアプリ制作が、個人や社内担当者の手で行えるため、開発コストや時間を大幅に削減できます。
ただし、万能ではなく、得意な領域と苦手な分野が存在します。特徴を理解して活用することで、ツールの価値を最大限に引き出しましょう。
スマホアプリ作成ツールの基本的な仕組み
スマホアプリ作成ツールは、画面上のパーツをドラッグ&ドロップで配置し、動作ルールや表示内容を設定することでアプリを完成させる仕組みを採用しています。
たとえば、ボタン、入力フォーム、画像表示エリアなどを組み合わせて、視覚的にアプリ画面を設計できます。内部では、設定内容に応じて自動的にプログラムが生成されるため、コードを記述する必要はありません。
多くのツールはクラウド型として提供されており、インストールせずにブラウザ上で開発が完了します。作成したアプリは、スマートフォン向けアプリとして配信できるものもあれば、業務用Webアプリとして社内利用に限定できるものもあります。
データベース、ユーザー管理、通知機能などがあらかじめ用意されているツールも多く、本格的なシステム構築に近いことが実現可能です。
ノーコード/ローコードとの違い
スマホアプリ作成ツールは、ノーコードまたはローコード開発を実現するサービスの一種です。
ノーコードは、コードを一切書かずにアプリを作成できる仕組みを意味し、画面操作のみで完結します。主に初心者や非エンジニア向けで、シンプルなアプリ開発に適しています。
一方で、ローコードは、必要に応じて少量のコードを追加できる方式です。基本部分は視覚的に構築しながら、複雑な処理や独自機能を実装したい場合に、プログラムを組み込めます。
スマホアプリ作成ツールは、この両方に対応しているケースが多く、自身のスキルや目的に応じて選択が可能です。
つまり、ノーコードは手軽さ重視、ローコードは柔軟性重視と言えます。どのレベルまで開発したいかによって、最適なツールの種類も変わってきます。
スマホアプリ作成ツールでできること・できないこと
スマホアプリ作成ツールが得意とするのは、業務管理アプリ、予約システム、問い合わせフォーム、簡易的なEC機能、社内ツールなどの開発です。
データの登録・検索・集計といった業務系アプリは、非常に高い効率で構築できます。外部サービスとの連携や通知機能を利用すれば、業務の自動化も可能になります。
一方で、ゲームアプリのような高度な演出や、独自の3D処理、大規模な同時アクセスに耐える設計には不向きです。細かいデザインや動作を完全に自由に制御するのも難しく、ツールが用意した仕様の範囲内での開発に限定されます。
また、無料プランでは機能制限や利用人数の上限が設けられている場合もあり、商用利用には有料プランが必要になるケースが一般的です。
あらかじめ作りたいアプリの完成イメージを明確にし、ツールで実現可能かどうかを見極めることが重要です。
スマホアプリ作成ツールのメリット
スマホアプリ作成ツールを導入するメリットとしては、次のものが挙げられます。
- プログラミングの知識なしでつくれる
- スマホアプリ開発にかかる期間を短縮できる
- スマホアプリ開発にかかるコストを削減できる
- 企業内部のデータを可視化できる
それぞれのメリットについて詳しく紹介します。
プログラミングの知識なしでつくれる
スマホアプリ作成ツールを導入する大きなメリットの1つが、プログラミングの知識なしでもアプリをつくれることです。
前述したようにほとんどのツールは、ドラッグ&ドロップといった簡単な操作で利用できるため、自社でエンジニアといったIT人材を確保する必要もありません。
たとえばマーケティングや経理といった、すでに自社にいる人物でも専門の業務アプリを作成できるため、アプリ開発のハードルを大きく下げられるでしょう。実際に業務アプリを開発できれば、単純作業の省力化や自動化なども実現可能です。
また現場の従業員がアプリを開発するため、現場のニーズを拾い上げた自社に最適なアプリの開発も期待できます。もしアプリが使いにくかったとしても、コストをかけることなくスピーディーに改善や改良ができるでしょう。
スマホアプリ開発にかかる期間を短縮できる
スマホアプリ作成ツールを導入することで、アプリ開発にかかる期間を大幅に短縮できることも大きなメリットの1つです。
通常プログラミング言語を使って開発する場合、プログラミング環境や、フレームワーク(よく使う機能を搭載したアプリの骨組み)を事前にセットアップする必要があり、これだけでも手間がかかります。
またコードを一からすべて記述する必要があるため、多くの時間を要します。
ノーコードやローコード開発ツールはこの環境構築を省略でき、コードを書く時間も大幅に削減できるため、スマホアプリもスピーディーに作成でき、すぐに利用を開始できるでしょう。
スマホアプリ開発にかかるコストを削減できる
スマホアプリ作成ツールを導入すれば、アプリ開発にかかるコストも大幅に削減可能です。スマホアプリの開発を外部のシステム開発会社に依頼する場合、費用として数百万円~数千万円は必要です。
またプログラミングのできる人材を雇い自社で開発する場合でも、高額な報酬が必要であり、これを継続して支払わなければなりません。しかしスマホアプリ作成ツールの場合、特別な人件費は必要なく、ツールの利用料金だけでアプリ開発が可能です。
また前述したように、無料プランを提供しているスマホアプリ作成ツールも多く存在しているため、この無料プランをうまく利用できれば、より大幅なコストカットを実現できるでしょう。
企業内部のデータを可視化できる
ツールによってスマホアプリを作成することで、自社の内部データを可視化できるのもメリットといえます。ツールで業務アプリをつくると業務を自動化、省力化できるだけでなく、関連したデータをアプリ内で蓄積できるようになります。
たとえばtoC向けアプリでは顧客ごとの売上金額、toB向けアプリでは勘定科目ごとの経費の割合など、業務やアプリの利用目的ごとに幅広い情報を蓄積可能です。
またアプリ内に「グラフ化」といった可視化、分析機能を組み込めばより業務状況を正確に把握できるでしょう。
これらを把握することで、現在の業務における課題や、その原因を突き止めやすくなるため、業務改善やマーケティング戦略などにも役立てられます。
無料で使えるスマホアプリ作成ツールの注意点
前述したように、スマホアプリ作成ツールには無料プランを提供しているものも多く存在します。しかしすべてのアプリ制作やリリースが無料になるわけではありません。それぞれの注意点について詳しく紹介します。
利用できる機能に制限がある
基本的にスマホアプリ作成ツールが提供しているフリープランでは、利用できる機能に制限が設けられています。主に制限の対象となる機能としては、次のようなものが挙げられます。
- 作成できるアプリの個数
- ユーザー数
- ストレージの容量
- 保存できるデータの量
無料プランでつくれるアプリの個数は1~3個程度が多く、ストレージの容量や保存できるデータ量も、非常に少ない上限に制限されています。
ごくシンプルなスマホアプリを1件程度作成するのであれば無料プランでも十分ですが、複数のアプリを作成したい場合や、一定以上の機能を持つアプリを開発したい場合は、有料プランの利用を検討するとよいでしょう。
またスマホアプリ作成ツールの無料プランは、アプリストアにリリースできないケースや、商用利用を禁止しているケースも多くあるため注意が必要です。基本的に商用利用を検討している場合は、有料プランを選択した方がよいでしょう。
完全無料ではスマホアプリをつくれない
もしアプリストアへリリースできるとしても、アプリストアを利用する費用やサーバー代などの費用がかかるため、完全無料での作成はできない点に注意が必要です。
アプリストアの登録費用は、App Storeが年99ドル、Google Playが年25ドルです。
またアプリを運用するためのサーバー利用料金といったものも必要です。加えてアプリの保守運用にも、ある程度の人件費がかかります。
そのため、もし無料プラン内でうまく収められたとしても、総合的に見ればある程度費用がかかることは念頭に置くといいでしょう。
スマホアプリ作成ツールの選び方
スマホアプリ作成ツールを選ぶ際には次のようなポイントをチェックしましょう。
- 目的やニーズ、要件を明確にする
- どこまで日本語に対応しているか
- 操作性に問題はないか
- 本格的に利用する場合のコスト
それぞれについて詳しく解説します。
目的やニーズ、要件を明確にする
まずスマホアプリをつくる目的や要件、アプリのニーズを明確にしましょう。アプリ作成ツールにもさまざまな種類があり、業務アプリ向きの「AppSheet」や、toCアプリ向きの「Monaca」といったように、得意とする領域に大きな違いがあります。
そのため、事前に自社がなぜスマホアプリをつくるのか、どういったアプリを必要としているのかなどをできる限り具体化して各サービスの機能と比較し、ニーズが満たせるツールを探しましょう。
とくにノーコード、ローコード開発ツールはカスタマイズできる範囲が限られているため、この事前の洗い出しは非常に重要です。
どこまで日本語に対応しているか
スマホアプリ作成ツールの場合は、どこまで日本語に対応しているかも重要なポイントです。無料プランを提供するスマホアプリ作成ツールの多くは海外製であり、日本語に対応していないケースも少なくありません。
また日本語に対応していたとしても、サポートまで日本語に対応しているとは限りません。そのため、英語に不慣れな場合はツールやサポートがどこまで日本語に対応しているかチェックしましょう。
もし英語に不安を感じるようであれば、日本製ツールの「Monaca」や「Click」を利用するのがおすすめです。
操作性に問題はないか
スマホアプリ作成ツールを導入する際には、操作性も事前に確認しましょう。ツールの使いやすさはアプリ開発の効率に直結するため、気になるツールについては無料プランを利用し、実際に操作して問題なく利用できるかを確認しましょう。
また自身のスキルがツールと合っているかも、このとき確認するのがおすすめです。とくに「Monaca」や「Microsoft Power Apps」のようなローコード開発ツールは、ある程度Web技術やプログラミングの知識が必要です。
そのため、事前にツールを試用し、自身の知識や経験で十分に使いこなせるかを確認しておくとよいでしょう。
本格的に利用する場合のコスト
本格的にスマホアプリの開発を考えているのであれば、有料プランに切り替えた場合のコストを検討するのも重要です。前述したように無料プランには多くの制限があるため、数個程度の簡単なアプリしか作成できません。
そのため、今後本格的にアプリ開発を行う考えがあれば、必然的に有料プランへ切り替える必要があります。スムーズにプランの切り替えを行うためにも、事前に各サービスの料金プランや使える機能を比較し、どのツールが適切か考えましょう。
たとえば「AppSheet」は有料プランでも月額5ドルから利用できるため、低コストで開発を行いたい場合におすすめです。
無料で利用できるおすすめのスマホアプリ作成ツール比較5選
ノーコードやローコードでできるスマホアプリ作成ツールやソフトのなかから、フリープランを提供しているおすすめのサービスをまとめて紹介します。
Adalo
- 高品質なビジネス向けアプリを作成できる
- アプリ内部にデータベースを構築可能
- 開発サポートサービスが充実
Adalo は、アメリカで開発されたノーコードのアプリ制作ツールです。高品質なビジネス向けのモバイルアプリやWebアプリを、ドラッグ&ドロップだけで作成できます。
またデータベースオプションを提供しており、アプリの内部にデータベースの構築が可能です。無料プランではアプリを1個作成でき、最大500レコードを保存できます。
レコードとは、アプリ内に保存されるデータの単位であり、たとえば1人の顧客情報を1レコードとして計算します。
AppSheet
- Googleアカウントがあれば無料で利用可能
- AIと組み合わせて業務を自動化
- 業務内容ごとのサンプルアプリが豊富
AppSheet は、Googleアカウントがあれば無料で利用できるノーコードのスマホアプリ作成ツールです。主に業務アプリ作成用のツールで、GoogleのAIと組み合わせることで業務の自動化を図れます。
また各業務ごとにサンプルアプリが豊富に用意されているため、初めてアプリを作成する場合でもお手本をもとにアプリ開発を行えるでしょう。
無料プランでは10ユーザーまで招待可能であり、アプリを複数作成できて基本的なアプリ機能や自動化機能が利用できます。有料プランも月5ドルから始められるため、低コストで本格的にアプリ開発を行いたい場合にもおすすめです。
Microsoft Power Apps
- テンプレートとドラッグ&ドロップで開発できる
- AIを使って自動でソースコードを作成可能
- 無料プランでも幅広くアプリや自動化フローが構築できる
Microsoft Power Apps は、マイクロソフト社が開発したノーコード/ローコード対応の業務アプリ作成ツールです。テンプレートを搭載しており、ドラッグ&ドロップでスマホアプリを開発できます。
またローコードで開発する場合でも、AIを搭載しているため必要なアプリについて説明するだけで、AIがアプリの設計を支援してくれます。そのためローコード開発を行いたい場合でも、大幅な時間短縮や省力化が期待できるでしょう。
フリープランでは開発者環境を3つまで利用でき、無制限にアプリを作成できるほか、月最大750個の自動化フローを実行できます。
Monaca
- 日本発のローコード開発ツール
- HTMLやJavaScriptでアプリ作成が可能
- トレーニングから運用まで内製化支援が充実
Monaca はクラウド技術を活用した、日本発のローコードのモバイルアプリ作成ツールです。HTMLやJavaScriptといった、比較的学習ハードルの低いWeb技術を使ってスマホアプリ開発を行えます。
またサポート体制が充実しているのも大きな特徴の1つです。言語の学習トレーニングやワークショップ、開発のマネジメント、アプリリリース後のケアまでトータルで支援してもらえるため、初めてアプリ開発を行う場合でも安心です。
14日間無料で体験できるため、まずは試してみることも可能です。
Click
- 完全日本語対応
- スマホアプリもWebアプリも作成できる
- 独自決済機能や地図機能などを搭載
Click(クリック) は、日本発の完全日本語対応のノーコードアプリ開発ツールです。スマホアプリはもちろん、Webアプリも作成できます。
好きな位置に機能を配置できるため、より自社のニーズに合わせた使い勝手のいいアプリが作成できるでしょう。機能も独自決済機能や地図機能など、幅広い機能を搭載できます。
無料プランではアプリを2個まで作成でき、各アプリでは10レコードまで保存可能です。ただし無料プランではスマホアプリが作成できないため、注意が必要です。
無料プランからスマホアプリ作成を始める方法
スマホアプリ作成ツールの多くは、無料プランを用意しており、初期費用をかけずに開発を体験できます。まずは実際にツールへ触れ、操作感や機能の範囲を把握することが大切です。
無料プランは機能制限がある一方で、基本的な開発工程は一通り試せるため、学習用途や試作品の作成にも適しています。正しい手順で進めれば、専門知識がなくても短時間でアプリを公開できます。
アカウント作成〜アプリ公開までの流れ
スマホアプリ作成のスタートは、ツールの公式サイトでアカウントを作成することからです。
多くの場合、メールアドレスの登録だけで利用を開始できます。ログイン後は、テンプレート選択画面や編集画面が表示され、作りたいアプリの用途に合った雛形を選択できます。
次に、画面デザインの編集です。ボタン、テキスト、入力フォームなどを配置し、表示内容を調整していきます。その後、データベース設定や画面遷移などの動作ルールを指定すれば、アプリの基本構造が完成です。
最後に、動作確認を行い、問題がなければ公開設定を実行します。
WebアプリとしてURLが発行される場合や、スマートフォンアプリとして配信される場合があります。ツールによってはストア申請までサポートしているものもあり、初めてでもスムーズに公開可能です。
初心者がまず作るべきアプリ例
初めてのアプリ開発では、機能がシンプルで完成イメージがしやすいものを選ぶと学習が進みやすくなります。たとえば、タスク管理アプリであれば、入力・保存・閲覧といった基本的な操作を一通り体験できます。
問い合わせフォームや予約管理アプリもおすすめです。
ユーザーの入力情報をデータとして保存する仕組みを理解でき、実務に近い開発体験が可能になります。
また、社内用の情報共有アプリや簡易的な日報管理アプリも、現場での活用イメージを描きながら学べる題材です。
まずは、完成までのハードルが低いアプリを作り、操作に慣れた段階で機能追加や応用に取り組むと無理なくスキルが身につきます。
無料プランで確認すべきポイント
無料プランを活用する際は、機能だけでなく運用面の制限にも目を向けることが重要です。作成できるアプリ数、保存容量、ユーザー数の上限などは、ツールごとに大きく異なります。公開可能かどうかも事前に確認したい項目です。
加えて、将来的に有料プランへ移行する可能性も考慮し、料金体系やアップグレード時の機能差も確認しておくと安心です。日本語対応の有無や、サポート体制の有無も、継続利用に大きく影響します。
無料で試して終わりにするのではなく、長期運用を前提にチェックすることで、自分に合ったアプリ作成ツールを見つけやすくなります。
無料プランを使ってスマホアプリ作成に挑戦しよう
近年はローコードやノーコードでスマホアプリが作成できるツールも多く、無料プランを提供しているケースも少なくありません。ノーコードツールや無料プランを利用すれば、初心者でも低コストで気軽にスマホアプリ開発ができます。
ぜひこの記事をきっかけにスマホアプリ作成へ挑戦してみましょう。
次の記事では有料のスマホアプリ作成ツールを比較しているため、気になる方はこちらも参考にしましょう。
またアプリをつくったあとは、こちらの記事もおすすめです。
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