オンプレミス型の動画配信システムおすすめ7選|クラウドとの違いや選び方
動画配信システムには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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動画配信システムのオンプレミス型とクラウド型の違い
動画配信システムには、大きく分けてオンプレミス型とクラウド型の2つの導入形態があります。それぞれの仕組みや特徴を理解することで、適した導入方法を選べます。
オンプレミス型は、社内に専用のサーバーやネットワーク機器を設置し、自社でシステムを構築・運用する形態です。外部ネットワークと切り離された環境で管理できるため、情報漏えいのリスクが低いです。セキュリティを重視する企業や、独自仕様での運用が必要なケースに向いています。
一方のクラウド型は、インターネット経由でサービス提供事業者のシステムを利用する方式です。自社で設備を持たずにすぐ利用でき、アクセスや機能の拡張も柔軟に行えるのが特徴です。初期費用を抑えたい企業や、社内にITインフラの運用体制が整っていない企業に適しています。
オンプレミス型の動画配信システムのメリット
オンプレミス型の動画配信システムには、クラウド型にはない特有の利点があります。代表的な3つのメリットについて詳しく解説します。
高いセキュリティで情報漏えいリスクを低減
オンプレミス型は、社内ネットワーク内にサーバーを設置して運用するため、インターネットを介した不正アクセスのリスクを抑えられます。外部のクラウドサービスにデータを預ける必要がない分、高い機密性が求められる情報も安心して取り扱えるのが大きな特徴です。
この特性により、外部への動画流出を避けたい社内研修やプレゼン資料なども、安全に配信できます。情報管理に厳しい企業や、セキュリティポリシーが厳格な業種では、オンプレミス型が信頼性の高い選択肢です。
自社仕様に合わせた柔軟なカスタマイズが可能
オンプレミス型のもうひとつの強みは、導入後のカスタマイズ性に優れている点です。動画の画質設定や視聴制限、プレイヤーのデザイン変更など、運用に必要な機能を細かく調整できます。システムの仕様を自社の方針や利用目的に合わせて設計しやすいのが特徴です。
たとえば、視聴ログの取得範囲を広げたい場合や、独自のアクセス制御ルールを導入したい場合にも柔軟に対応できます。クラウド型のように提供側の仕様に縛られないため、細かな要望にも応えやすく、自社らしい動画配信環境を構築できます。
長期的にはコスト面で有利になる場合も
オンプレミス型は初期費用がかかるものの、クラウド型のような月額料金や通信量に応じた従量課金が発生しにくい点もメリットです。とくに、配信頻度が高く視聴者が多い場合、クラウド型では費用が膨らむケースもあります。
一方、オンプレミス型は導入後のランニングコストを抑えやすく、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れることがあります。安定的に配信を行う企業や、継続的な運用を前提とする場合には、経済的な選択肢として有効です。
オンプレミス型の動画配信システムのデメリット
オンプレミス型には大きな利点がある一方で、導入や運用の負担が大きい点に注意が必要です。代表的なデメリットを3つに分けて解説します。
導入時の初期費用と運用負担が大きい
オンプレミス型は、自社でサーバーやネットワーク機器を購入・設置し、継続的に保守・管理していく必要があります。このため、初期投資が高額になりやすく、クラウド型と比べて導入のハードルが高くなりやすいです。また、専任のIT担当者がいない場合、運用面での負担も増します。
このデメリットを抑えるには、必要最小限のスペックから段階的に拡張していく方法が有効です。また、社内に十分な知見がない場合は、外部のベンダーに構築・保守の一部を委託することで、負担を軽減できます。
利用頻度によってはコストが割高になる
オンプレミス型では、トラフィックの増減を見越して余裕のある機器構成を用意する必要があります。使われない期間も常に電力や管理コストを消費するため、実際の利用頻度が少ないときでも、高額な設備の維持が非効率になりかねません。
このようなムダを避けるには、配信規模や運用頻度を見極めたうえで、クラウド型とのハイブリッド運用を検討するのもひとつの方法です。繁忙期はクラウドを併用するといった、柔軟な運用設計がコスト最適化に役立ちます。
セキュリティ管理や障害対応が自己責任になる
オンプレミス型は自社でインフラを管理する分、セキュリティ対策やバックアップ対応なども自社で行わなければなりません。万が一、システム障害やデータ漏えいが発生した場合も、全責任は社内にあるのは大きなリスクです。
こうしたリスクに備えるには、システム導入時から明確な運用ルールと管理体制を整えておく必要があります。加えて、定期的なぜい弱性診断や、障害発生時の復旧手順をマニュアル化するなど、万が一に備えた事前準備が欠かせません。
オンプレミス型の動画配信システムに向いている企業
オンプレミス型の動画配信システムは、外部のネットワークと隔離されており、データを社内で管理することで情報漏えい対策にもつながります。そのため、膨大な個人データを取り扱うような、強固なセキュリティが求められる企業に適しています。
また、オンプレミス型の動画配信システムであれば、社内の要望に合わせて既存システムとの連携や機能のカスタマイズができるため、独自のシステムを構築したい企業にも向いているでしょう。
クラウド型の場合だと、サービスを提供する事業者がサーバーを管理するので、セキュリティや拡張性に不安を覚える企業もいるかもしれません。オンプレミス型の動画配信システムを導入することで、安全かつ柔軟に動画配信を実施できるでしょう。
オンプレミス型の動画配信システムの選び方
オンプレミス型の動画配信システムは、構築や運用の自由度が高い分、選定時に確認すべきポイントも多いです。
セキュリティ要件に応じたインフラ構成を検討しよう
オンプレミス型を選ぶ企業の多くは、セキュリティの強化を重視しています。社内ネットワークで閉じた環境を構築できる反面、設計次第で安全性の高さは大きく左右されます。セキュリティ要件に合致した構成を選ばなければ、本来のメリットを活かせません。
選定時には、サーバーの設置場所が物理的に安全か、社内ネットワークとの切り分けが可能かといった点を確認しましょう。また、IPアドレス制限やログ管理機能の有無も、内部不正や情報漏えいのリスクに備えるうえで重要なチェックポイントです。
カスタマイズ性と運用体制のバランスを見極めよう
オンプレミス型は、細かなカスタマイズができる点が魅力ですが、それに比例して運用の手間も増えます。どこまで自社で対応できるか、社内のIT体制に見合った設計にすることが大切です。
機能拡張や独自仕様の設定が必要な場合は、どの程度までベンダーが対応可能かを確認しましょう。また、保守やアップデートの支援が受けられるか、ドキュメントが整備されているかなども、長期的な運用を見据えた判断材料です。
コンテンツの配信規模に合わせたスペック設計が重要
配信の対象人数やコンテンツのボリュームによって、必要なサーバー性能やネットワーク帯域は大きく変わります。無理のあるスペックで構築してしまうと、視聴のたびに不具合が生じるといったことが起こり、業務に支障をきたすかもしれません。
たとえば、数百人規模で一斉に配信する場合は、負荷分散の仕組みやストレージ容量の余裕が求められます。想定される同時接続数や使用頻度をもとに、処理能力や冗長性を確保できる構成を選びましょう。
既存システムとの連携や運用のしやすさも比較ポイント
オンプレミス型は構築の自由度が高い分、既存システムとの連携によって効率的な運用が可能です。視聴者が普段使っている社内ポータルや認証システムと連携できれば、使い勝手が大きく向上します。
たとえば、Active Directory(AD)やLDAPと連携してシングルサインオンを実現できれば、ユーザー管理の手間を削減できます。また、他の業務ツールと連携して視聴データを一元管理できるようにするといったように、導入後の活用イメージも含めて検討するのが効果的です。
オンプレミス型のおすすめ動画配信システム7選
オンプレミスで利用できる動画配信システムを紹介します。
learningBOX - learningBOX株式会社
learningBOXは、教材作成や成績管理などeラーニングを手軽に導入できる動画配信システムです。専門的なIT知識がなくても教材の作成や管理ができることが強みです。動画やPDF、レポートなどのさまざまな教材形式に対応し、WebクイズやWebテストなどさまざまな教材を作成できます。
動画配信にはストリーミング方式を採用し、高画質でスムーズな再生が可能です。基本的にクラウドで提供しているサービスですが、別途費用でオンプレミスのサーバーにインストールもできます。
viaPlatzは、セキュリティに優れた法人向けの動画配信システムで、クラウド型とオンプレミス型から選択可能です。理解度確認テストやアンケート、ディスカッション、視聴ログ、2段階認証などの機能を搭載しています。
動画視聴後にテストやアンケートを実施することで、受講者の理解度や満足度を効率よくリサーチできます。オンプレミス型の利用料金は、ライセンス費用が3,000,000円(税抜)からで、ライセンス以外にサーバー代やサポート費用が別途必要です。
クラストリームは、視聴者を限定して動画が配信ができるシステムです。クラウド版とオンプレミス版の2種類から選べ、大容量・高セキュリティ・多機能なサービスが魅力です。セキュリティ対策機能や2倍速再生機能、視聴履歴管理機能など、ビジネスシーンに役立つ機能が充実しています。
特許技術を応用した2倍速再生機能は、倍速で再生しても鮮明な音声で視聴できます。長時間の動画でも半分の時間で視聴できるため、業務や研修の効率アップも狙えるでしょう。
Bizlat
Bizlatは、オンプレミス型とクラウド型から選べる動画配信システムで、高品質な映像と強固なセキュリティが強みです。ポータル機能やユーザ管理、課金管理、再生URL機能などの機能が搭載されているため、探している動画をスムーズに見つけられるでしょう。
また、サムネイル画像の変更や大画面表示などで、おすすめの動画を目立たせられます。
CLEVAS
CLEVASは、動画に対するコメントや評価を書き込んだり、共有したりできる学習動画共有プラットフォームです。オンデマンド配信やライブ配信、自動収録連携、アクセス制御、視聴分析などの機能を搭載しています。
視聴ログ分析機能では、動画の再生回数や人数、コメント数、評価数をグラフで表示可能です。オンプレミス型とクラウド型から選べるため、希望に合わせて柔軟に利用できます。
PrimeStage®
PrimeStage®は、映像制作から配信までを一貫してサポートしてくれる動画配信システムです。アクセス制限やコンテンツ保護などのセキュリティ機能、Video-CMSといった動画管理ツール、ライブ中継や双方向中継などの配信機能を搭載しています。
Video-CMSは、パソコンやスマートフォンのようなマルチデバイスに対応したビデオストリーミングを提供するプラットフォームで、動画コンテンツの登録や管理も容易です。クラウド型とオンプレミス型から選択できます。
MetaMovics
MetaMovicsは、ニーズや用途に合わせて変更できる柔軟なカスタマイズ性が特徴で、オンプレミス型とクラウド型から選択できます。専用アップローダーやログイン認証機能、アクセス集計機能などを搭載しており、快適な動画配信・管理に役立つでしょう。
専用アップローダーは、あらゆるフォーマットの動画を判別してMPEG-4形式に変換し、サムネイル画像を自動で生成してアップロード可能です。
セキュリティかコストか?最適な導入形態の見極め方
オンプレミス型の動画配信システムは、セキュリティやカスタマイズ性に優れている一方で、導入費用や運用面に懸念があります。高いセキュリティを求める企業や、ニーズに合ったシステムを柔軟に構築したい企業に向いていますが、予算面に余裕がない場合には、クラウド版を利用したほうがコストを抑えられるかもしれません。
動画配信システムの導入を検討する際には、自社のニーズや予算に合わせて、複数のサービスを比較することが大切です。BOXILでは動画配信システムのサービス資料をまとめてダウンロードできるので、ぜひ活用してください。
動画配信システムは、次の記事でも詳しく紹介しています。
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