自治体向け電子帳票システムおすすめ比較！解決できる課題

自治体で活用できる電子帳票システムの機能

電子帳票システムとは、請求書や契約書といった帳票類を、デジタル上で一元管理するためのシステムです。電子帳票作成やフォーマットの登録、保存期間を過ぎた文書の自動削除機能のような機能があります。

このような機能を持つ電子帳票システムを自治体が活用することで、庁内業務のペーパーレス化や行政サービスのオンライン化を実現できます。

電子帳票システムの機能をさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事をご覧ください。

自治体における帳票管理の課題

自治体では、ペーパーレス化やDXへの対応を行う必要があり、それにあたって帳票管理にまつわる課題が発生することがあります。普段の業務で解決すべき課題はどれか、確認してみましょう。

紙ベースの帳票から脱却できない

自治体の多くは、まだ紙ベースの帳票から脱却できていないケースが少なくありません。とくに民間企業や住民に対する通知・交付、取引事業者との間で生じる報告・連携などの業務においては、帳票類のデジタル化が進んでいないのが実情です。

株式会社エイトレッドが調査した「自治体における稟議や申請・承認業務の実態及びデジタル化への関心^※」によると、自治体業務の稟議で「Word・Excelを印刷して申請」、または「紙に手書きして申請」と回答している人は、全体の57.7％と過半数を占めることがわかっています。

帳票管理のデジタル化が進まなければ、情報検索の工数増加や属人化、運用コストの増大など、さまざまな課題が発生する恐れがあります。

※出典：PR-TIMES「行政のデジタル化が急加速する一方、自治体職員の57.7%が「ワード等で記入・印刷」や「手書き」での紙ベース業務！自治体の脱ハンコを望む声75.3%」（2024年7月17日閲覧）

行政サービスの質が低下する可能性がある

紙ベースの帳票から脱却できなければ、同時に行政サービスの質低下に直面する恐れがあります。

自治体業務の多くは電子化やペーパーレス化が進んでおらず、紙ベースの様式がそのまま残っているケースも珍しくありません。つまり、帳票のデータ項目や記載項目の標準化も進んでいないことを現しています。

すると住民にとっては、新しい居住地へ引っ越すたびに異なる形式で転居届や転園手続きをしなければならず、手間がかかってしまいます。自治体にとって行政サービスの質低下は住民満足度を低下させ、離反を招きかねない重要な問題です。

情報改ざんや紛失・盗難のリスクがある

情報改ざんや紛失・盗難のリスクがあるのも、自治体の帳票管理における課題の一つです。

自治体では住民や取引事業者など、数多くの関係者と書類手続きを交わします。書類のなかには住民の個人情報や取引事業者の機密情報が含まれていることがあり、万が一情報が外部に漏れると、地域イメージや信頼の低下、人口流出へと発展する可能性も考えられます。

紙ベースで帳票を管理している場合、書類の紛失や盗難の危険性が高まるため、とくに注意が必要です。

自治体の課題を電子帳票システムで解決できる理由

自治体では、「紙ベースの帳票から脱却できない」「標準化が進まない」など帳票管理に関する課題が多くありますが、電子帳票システムを使えばそれらの課題も解決できるでしょう。

帳票管理の課題を解決できる理由を、電子帳票システムの機能や詳細とともに説明します。

帳票管理のデジタル化につながる

電子帳票システムを導入すると、デジタル上で帳票類を一元管理できるため、帳票管理のデジタル化につながります。あわせて紙ベースの帳票から脱却し、ペーパーレス化を実現できるのもメリットです。

実際に電子帳票システムを活用する際は、紙ベースの帳票をデータへと落とし込みます。OCR（光学的文字認識）機能があれば、いちからデータ入力せずとも、スキャンや写真撮影のみでテキスト化が可能です。また、基幹システムやクラウドサービスなどから、帳票に関するデータを集約できるのもポイントです。

一つのシステムにデータを集約すると、必要な情報をいつでも取得・閲覧できます。印刷費や発送費のコストを削減できるほか、帳票の収納スペースも不要です。

役所間の帳票フォーマットを統一できる

役所間の帳票フォーマットを統一できるのも電子帳票システムのメリットです。そのため、標準化の仕組みが未整備なことにより、行政サービスの質が低下する課題を解消できます。

ほとんどの電子帳票システムには帳票テンプレートが用意されており、帳票のレイアウトを柔軟に調整可能です。この機能を活用すれば、役所ごとのリクエストをまとめて受け付け、出力処理のたびに環境設定を切り替えられるようになります。

出力形式は製品ごとに違いがありますが、紙文書やExcel・Word、PDFなど、幅広いフォーマットに対応しているケースも多いです。

庁内のセキュリティ対策の一環となる

電子帳票システムに搭載されているセキュリティ機能を活用すると、庁内のセキュリティ対策の一環となります。そのため、情報改ざんや紛失・盗難のリスクを抑えるのに効果的です。

電子帳票システムには、主に次のようなセキュリティ機能が搭載されています。

• ログイン時の多要素認証
• アクセスログ監視
• 送信データの暗号化
• ユーザー単位の権限設定
• 自動バックアップ

自治体の帳票管理で想定されるインシデントとしては、外部からのサイバー攻撃や内部不正、あるいは自然災害などがあげられます。強固なセキュリティ機能を備えた電子帳票システムを導入すれば、上記のような幅広いシーンに迅速かつ柔軟に対応できるでしょう。

自治体向け電子帳票システムおすすめ比較

自治体向けにおすすめの電子帳票システムを紹介します。なお、多くの電子帳票システムから選びたい方向けにはこちらで比較し解説しています。

快速サーチャーGXは、あらゆる形式の帳票ファイルを効率的に取り込めるサービスです。紙文書はもちろん、ExcelやCSV、PDF、XMLなどのファイル形式に対応しており、フォーマットの変換作業なしでインポートできます。

クラウド型の電子帳票システムなので、取り込んだデータはログイン情報さえあれば誰でも閲覧可能です。所管施設数や取引事業者数が多い場合でも、スムーズにデータを受け渡しできるので、業務効率化につながります。

ReportFiling - NECソリューションイノベータ株式会社

ReportFilingは、改正電子帳簿保存法に対応した電子帳票システムです。JIIMA（公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会）の電子取引ソフト法的要件認証や、電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証をクリアしており、帳票電子化にあたっての負担やセキュリティに関する不安を最小限に抑えられます。

ユーザー数に応じて料金体系が変わらないクライアントライセンスフリーで利用できるのも特徴です。専用ソフトやライセンスがいらず、Webブラウザ上だけで幅広い形式の帳票を一元管理できます。

オプロアーツ - 株式会社オプロ

オプロアーツは、1,000社以上の導入実績がある電子帳票システムです。普段から使用している紙ベースの帳票を取り込めるほか、システム内に用意された幅広い種類のテンプレートから、独自の帳票を作成できます。

また、オプロアーツは、LGWANに対応した自治体向けの製品でもあります。LGWANは地方公共団体専用のセキュアなネットワークのことで、オプロアーツはLGWANで安全なデータの送受信が可能です。

Hitachi Report for SVF Series / EUR - 株式会社日立製作所

Hitachi Report for SVF Series / EURは、帳票作成から出力、運用、展開まで、多彩な機能が搭載された、電子帳票システムのオールインワンパッケージです。

帳票を作成する際は、システム内の幅広いテンプレートを用いて、マウス操作のみでイメージどおりの設計が可能です。シンプルなインターフェースなので、帳票出力までのプロセスもわかりやすく、データを用意してシステムを起動するだけで出力処理が完了します。また、マルチロケール機能により、多言語での帳票出力にも対応しています。

自治体向け電子帳票システムで業務効率化を実現しよう

電子帳票システムには、帳票のデジタル化や一元管理などの機能が搭載されているため、帳票管理の煩雑化の課題解決につながります。自治体の場合、帳票管理が煩雑になると行政サービスの質低下につながる可能性があるため、電子帳票システムは深刻な問題を解決するための欠かせないツールだといえるでしょう。

一概に電子帳票システムといっても、さまざまなサービスが存在するため、まずは課題や目的を明確にしましょう。そのうえで要件を定義し、本当に必要な機能を絞り込んだり、複数のサービスを比較検討したりすることが重要です。また、自治体で導入実績が多いサービスを選ぶのも良いでしょう。

自治体では電子帳票システムに関連して、次のようなサービスも導入されています。あわせて検討してみてください。

• 自治体向け人事評価システム
• 自治体向けグループウェア
• 自治体向けRPA
• 自治体向けCRM
• 自治体向け受付システム
• 自治体向けeラーニングシステム