kintone

導入事例 Mさん
- 男性 40代前半
- 不動産/建設/設備系
- 従業員数 101〜200人
- IT
- 部長・課長クラス
※掲載情報はインタビュー対象者の導入当時のものであり、最新の仕様とは異なる場合があります。
導入前の課題:ランサムウェア被害によりシステム障害が発生、25,000室に関するリコール対応に3人が約1か月対応
―――kintoneを導入するに至った経緯をお聞かせいただけますか?
直接のきっかけはランサムウェアの被害です。もともと使っていた基幹システムに障害が発生し、リプレイス先を一から検討することになりました。
ただ、顧客管理の課題自体はランサムウェア以前からありました。以前はClaris社ファイルメーカーで自社開発したシステムを使っていたのですが、入力漏れや情報共有の不徹底が続いていたんです。
―――具体的には、どのような問題が発生していましたか?
設備のリコールが発生した際に、対象者の洗い出しに3人で1か月近くかかるという事態が起きました。
管理している25,000室のデータを確認する作業で、元データと実際の状況に乖離があり、一発で対象箇所を特定できなかったためです。記録のフォーマットが統一されていなかったことや、入力の粒度が担当者によってばらばらだったことが原因でした。
―――ランサムウェア被害の影響は、どの程度の期間続きましたか?
システムが使えない間、データ入力や事務手続きが止まりました。製造部門や営業先とのやり取りへの影響は限定的でしたが、現場からは不満の声が上がっていたんです。この経験が、システムの再構築を本格的に動かすきっかけになりました。
外部への開発委託も、自社での修正・カスタマイズが可能
―――選定はどのように進めましたか?
kintoneでの受託開発、不動産管理会社向けのSaaSサービス、FileMakerでの再開発の3つの選択肢で検討しました。SaaSは業界特化型でも、工事の受発注など、社内の固有の運用ルールに対応できない部分があり採用を見送りました。
FileMakerは開発者が社内に限られるため属人性が解消できません。kintoneはメジャーなプラットフォームであり、外部への開発委託も自社での修正・カスタマイズも可能な点が決め手でした。
―――IVRとの組み合わせはどのような仕組みでしょうか?
このシステム刷新のタイミングでIVRも同時導入しました。お客様からの電話はIVRで要件のボタン入力を受け付け、その情報がAPIでkintoneに5分ごとに自動連携されます。
これにより、営業店担当者が入力するかどうかに関わらず、顧客の問い合わせ情報が自動で蓄積される仕組みになりました。
電話入電の75%で手動入力が不要に 外出先からのモバイルアクセスも実現
―――導入後の変化はどのようなものでしたか?
入電の90%についてkintoneへの自動連携が機能しており、そのうち文字起こし精度の問題で再確認が必要になるのは10〜15%程度です。
入電の75%で手動入力が不要になりました。1件あたり5分かかっていた入力作業は、1日あたり約100件の問い合わせのうち75件分が不要になる計算です。
―――モバイルアクセスの効果はいかがでしたか?
従来のシステムは社内ネットワーク内でしか十分に参照できませんでした。kintoneはセキュアアクセスを設定することで、モバイル端末から外出先でも確認・更新できるため、担当者が現場で入力・ステータス変更を完了させられるようになりました。
帰社後の残業時間が1人あたり15〜20分程度削減されたことは、パソコンの起動時間を計測して確認しています。
―――最後に、今回の導入を振り返って、同様の課題を抱える企業へのアドバイスをお願いします。
今回はランサムウェアというきっかけがあり、スピードを優先した分、要件定義が十分にできませんでした。ローンチ後3か月で切り戻しを行った部分もあります。
ヒアリング対象を本社側だけでなく現場の営業店にも広げて要件を固めておくべきでした。時間をかけてでも、現場の業務フローを丁寧に拾い上げてから設計することをおすすめします。
kintone
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