カオナビ導入事例 評価集計が3週間から3日へ! 充実したマニュアルが安心材料に


・IT/通信/インターネット系
・従業員数 301〜500人
・人事総務
・主任クラス
評価データの集約に3週間。Excel管理の限界と頻発するミスが課題だった
―――カオナビ導入前は、どのように人材管理を行っていましたか?
導入前は、基本的にExcelで従業員の勤怠や評価基準を手動で管理していました。タレントマネジメントシステムのようなツールは特に使っていませんでした。
―――Excelでの管理において、どのような課題を感じていましたか?
やはり評価集計が一番大変でした。手動での入力作業では、間違いがそのままデータとして反映されてしまうリスクがありました。また、評価シートのバージョンが部署ごとに違っていたり、管理・更新漏れのチェック業務が非常に煩雑だったり、かなり手間がかかっていました。
―――具体的には、どの程度の業務負荷がかかっていたのでしょうか?
従業員が300名から400名近くいるためデータが膨大で、評価データの集約や分析だけで2週間から3週間はかかっていました。集約作業だけでその日1日のタスクが終わってしまうこともあったほどです。
さらに、異動や育成に関するデータも分散していて、横断的な分析が難しい状態でした。特に私たち人事部門の負担が非常に大きい状況でした。
決め手は「使いやすさ」。充実したマニュアルが現場導入の安心材料に
―――どのような経緯で、タレントマネジメントシステムの導入を検討し始めたのですか?
一番のきっかけは、以前から課題だった評価シートが部署ごとにバラバラだったことです。これを機に全社で一元管理したいと考えました。また、人材育成の精度を向上させたいという目的もありました。
―――サービスの選定にあたり、特に重視したポイントは何でしたか?
「カオナビ」の他に「タレントパレット」や「SmartHR」など、4社ほどのサービスを比較検討しました。 その中で最も重視したのは「機能の使いやすさ」です。その他、導入効果、コスト、運用負担なども考慮しました。
―――最終的に「カオナビ」を選んだ決め手を教えてください。
やはり「使いやすさ」が群を抜いていた点です。特にマニュアルが充実していて、新規の利用者にも分かりやすく図解などで説明があったのが大きかったですね。「これなら使いやすいだろう」と直感的に感じ、上長に報告しました。 具体的には、権限設定や閲覧範囲の調整、評価シートの管理機能が非常に分かりやすいと感じました。
―――一方で、導入にあたって妥協した点はありましたか?
はい。既存の勤怠システムや人事給与システムとの完全なデータ連携は妥協しました。API連携の仕様が合わなかったため、初期はCSVによる手動更新で対応することにしました。 また、各部署の評価項目の細かい違いを完全に統一することは諦め、まずは共通項目だけを統一して全体比較ができるようにする、という点で折り合いをつけました。
評価集計が3週間から3日へ! スキルマップ活用で意思決定もスピードアップ
―――「カオナビ」を導入したことで、業務はどのように変わりましたか?
評価運用管理が劇的に変わりました。これまでExcelで個別に提出してもらっていた評価シートを「カオナビ」上で提出・承認できるように一元化したのです。 これにより上長や管理職の承認状況といった進捗管理が可視化され、提出漏れや遅延が大幅に減少しました。
―――導入効果として、最もインパクトが大きかった業務は何でしょうか?
評価データの集約・分析業務です。従来、2〜3週間かかっていたこの作業が、導入後は2〜3日で完了するようになりました。 評価シートの回収・集計、フィードバックといった工程が自動化され、人の手間が本当にいらなくなり、圧倒的な工数削減につながりました。1日かかっていた業務が半日や2〜3時間で終わることも珍しくありません。
―――工数削減以外にも、実感されている効果はありますか?
人材情報の一元管理ができるようになった点も大きいです。社員のプロフィールやスキル、資格、過去の評価履歴などをすぐに確認できるため、異動や昇進の検討がスムーズになりました。
特に、育成や配置の検討では「カオナビ」のスキルマップ機能を活用しています。評価データとスキル状況を基に、次期リーダー候補者を抽出したり、会議資料として一覧化して提示したりすることで、意思決定のスピードが格段に上がったと実感しています。
―――費用対効果についてはいかがでしたか?
初期費用が約30万円、月額利用料が1ユーザーあたり2千円程度でしたが、高いとは感じませんでした。 人事業務の工数削減はもちろん、紙や印刷コスト、コミュニケーションコストも削減できました。また、データを活用できるようになったことで離職防止効果にもつながっており、投資費用は1年以内に回収が可能でした。コストパフォーマンスには非常に満足しています。
「1ページ1操作」の簡易マニュアルと「15分ミニ研修」で現場定着を推進
―――導入直後、現場の皆さんからの反応はいかがでしたか?
正直、「また新しいシステムか」「入力が大変そう」といったネガティブな声も一部ありました。 しかし、実際に運用を始めると、特に管理職の層から「評価シートの管理が本当に楽になった」という声が非常に多かったです。Excel管理時代に頻発していたフォーマット崩れなどの混乱がなくなり、公平な評価基準を意識できるようになった点も好評でした。
―――現場への教育や定着のために、どのような工夫をされましたか?
マニュアルをただ配布するのではなく、現場の負担にならないよう工夫しました。 まず、なぜこのシステムを導入するのかという「目的」を先にしっかり伝えました。その上で、マニュアルは全機能を網羅するのではなく、社員が最もよく使う「評価シート入力」「プロフィール更新」「ログイン方法」といった操作に絞り込み、「1ページ1操作」の図解付きでシンプルにまとめました。
――---他に実施した施策はありますか?
はい。部署ごとに15分程度の小規模な説明会(ミニ研修)を実践形式で行いました。言葉だけで説明するよりも、実際にログインして操作してもらった方が理解が早いと考えたからです。
―――最後に、これからタレントマネジメントシステムの導入を検討している企業へアドバイスをお願いします。
システムを導入すればすぐに業務が楽になるわけではなく、運用ルールの整理や社員の理解促進には一定の時間がかかります。 だからこそ、導入前に「どの業務を効率化したいのか」「どのような人材育成が必要なのか」といった目的を明確にしておくことが非常に重要です。自社の課題点をしっかり洗い出すことで、システムの機能を最大限に活用できると思います。
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