【30秒でわかるこの記事のポイント】
・中小企業もサイバー攻撃やランサムウェアの標的になり、被害は取引先にも及ぶ
・OSの更新、パスワードの強化、バックアップなどの基本対策から始める
・専任者がいなければ、監視や駆けつけを任せられるサービスや公的な支援制度を活用する
\おすすめサービスをまとめて比較/
【比較表】中小企業におすすめのセキュリティ対策ツール
中小企業におすすめのセキュリティ対策ツール8製品を、対策の種類と主な役割、運用のサポート、料金で比較しました。
| 製品名 | 対策の種類 | 主な役割 | 運用のサポート | 初期費用 | 料金(最安プラン) | 料金体系 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Keeperパスワードマネージャー | パスワード管理 | 強力なパスワードの自動生成と暗号化保管 | SSO・ユーザーの自動登録に対応 | 要問い合わせ | 月額414円/ユーザー | ユーザー課金 |
| マネージドPKI Lite byGMO | 多要素認証・端末認証 | 証明書で許可した端末以外のログインを防止 | クラウドで提供(認証局の構築不要) | 0円 | 110,000円(10ライセンス) | ライセンス課金 |
| 使えるデータプロテクト | バックアップ | バックアップとランサムウェアの検知・遮断 | 日本語サポート | 0円 | 月額2,000円 | 対象・容量に応じた課金 |
| BLUE Sphere | Webサイトの防御 | WAF・DDoS対策・改ざん検知 | 専門スタッフが設定・調整、サイバー保険付帯 | 100,000円 | 月額45,000円 | データ転送量に応じた課金 |
| Aikido Security | 開発・クラウドのセキュリティ | ソースコードやクラウド設定の脆弱性検出 | AIによるアラートの絞り込み・修正案の提示 | 要問い合わせ | 月額48,825円 | プラン課金 |
| TrendAI Vision One™ Endpoint Security | EDR | 侵入後の不審な動きを端末で検知 | MDRで24時間365日の監視(オプション) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| TrendAI™ Deep Discovery™ Inspector | ネットワーク監視 | 社内ネットワークの不審な通信を検出 | 他社製品と連携した通信の遮断 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
| TrendAI Vision One™ Security Operations | セキュリティ運用の統合 | 複数製品のログをAIで分析・対応を自動化 | 調査から対処までの自動化 | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
たとえば、費用を抑えて基本対策を固めたいなら「Keeperパスワードマネージャー」、社外からのログインを会社のPCに限りたいなら、証明書で端末を認証する「マネージドPKI Lite byGMO」がおすすめです。
導入前に、使用しているウイルス対策ソフトやNASなどの環境とあわせて運用できるかも確認しておきましょう。
中小企業がセキュリティ対策に取り組むべき理由
「うちのような小さな会社は狙われない」と考える経営者や担当者は少なくありません。しかし、公的な調査を見ると、中小企業も実際に被害を受けており、その影響は取引先にまで広がっています。
中小企業もサイバー攻撃の対象になっている
中小企業もサイバー攻撃の被害を受けており、損失は小さくありません。IPAの調査(被害経験企業 N=975)によると、過去3期にサイバーインシデントの被害を受けた中小企業の被害額は平均73万円、復旧期間は平均5.8日でした※1。警察庁の統計でも、令和7年上半期に報告されたランサムウェア被害の約3分の2を中小企業が占めています※2。
IPAの調査(N=419)によると、侵入の手口として多いのは、「脆弱性(セキュリティパッチの未適用等)を突かれた」が48.0%、「ID・パスワードをだまし取られた」が36.8%です※1。攻撃者は企業の規模ではなく、更新されていない機器や弱いパスワードといった対策の手薄なところを狙う傾向があります。
※出典1:IPA「2024年度中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査(速報版)」(2026年10月13日閲覧)
※出典2:警察庁「令和7年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」(2026年10月13日閲覧)
被害は自社だけでなく取引先にも広がる
サイバー攻撃による被害範囲は、自社の中だけに留まりません。IPAの調査(被害を受けた企業 N=975)では、被害を受けた企業の約7割が「取引先にも影響があった」と回答しています。内訳は「取引先にサービスの停止や遅延による影響が出た」が36.1%、「個人顧客への賠償や法人取引先への補償負担の影響が出た」が32.4%でした※。
侵入の手口として「取引先やグループ会社等を経由して侵入」も19.8%(N=419)を占めています※。対策が手薄な中小企業が、取引先の大企業へ侵入するための足がかりにされるケースもあります。
※出典:IPA「2024年度中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査(速報版)」(2026年10月13日閲覧)
取引先からセキュリティ対策を求められる機会が増えている
取引先がセキュリティ対策の状況をチェックシートで確認したり、契約で対策を求めたりするケースが増えています。こうした流れを受け、経済産業省は「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」の準備を進めています。
SCS評価制度は、企業のセキュリティ対策の水準を★の数で示す仕組みです。★3は専門家の確認を経た自己評価、★4は評価機関による第三者評価と技術検証を求めます。2026年度下期に評価用のガイドなどを公表し、その後に運用を始める予定です※。
取引先が★の取得を取引の条件にする可能性もあるため、今のうちに基本的な対策を整えておくと安心です。
※出典:IPA「SCS評価制度の詳細情報」(2026年10月13日閲覧)
中小企業のセキュリティ対策が進みにくい理由
中小企業でセキュリティ対策が後回しになりやすいのは、担当者の意識が低いからではありません。専任の担当者がいない、何から始めればよいか分からない、費用対効果が見えにくいという3つの課題が、多くの企業に共通しているためです。
専任の担当者がいない
IPAの調査(対象企業 N=4,191)では、約7割の中小企業で組織的なセキュリティ体制が整備されていないことが分かっています。セキュリティを専門に担当する部署がある企業は9.3%にとどまりました※。
総務や経理の担当者、あるいは社長がITの管理を兼務している企業では、日々の業務が優先され、セキュリティ対策は後回しになりがちです。
※出典:IPA「2024年度中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査(速報版)」(2026年10月13日閲覧)
何から手を付ければよいか分からない
セキュリティ製品にはUTM、EDR、MDR、ゼロトラストなど横文字の用語が多いため、自社の規模にどれが必要なのか判断に迷う担当者も少なくありません。加えて、インターネットで調べても大企業向けの情報が多く、中小企業が取り組む順番が見えにくいことも、対策が進まない一因です。
費用対効果が見えにくい
IPAの調査(N=4,191)では、情報セキュリティ対策に投資していない中小企業は62.6%でした。理由は「必要性を感じていない」が44.3%、「費用対効果が見えない」が24.2%、「コストがかかりすぎる」が21.7%です※。
セキュリティ対策は、効果が「被害が起きなかったこと」としてしか表れないため、投資の必要性を社内で説明しにくい面があります。ただし、同調査では、過去3期にサイバー攻撃などの被害を受けた中小企業の被害額は平均73万円でした※。この被害額や取引先への影響と比べて考えると、判断の材料にしやすくなります。まずは費用をかけずにできる対策から始めましょう。
※出典:IPA「2024年度中小企業における情報セキュリティ対策に関する実態調査(速報版)」(2026年10月13日閲覧)
中小企業がまず取り組みたい6つの基本対策
IPAは「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」第4.0版で、中小企業がまず取り組みたい基本対策を「情報セキュリティ6か条」として示しています※。いずれも費用をかけずに始められる対策が中心のため、ツールを導入する前に確認しておきましょう。
※出典:IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」(2026年10月13日閲覧)
OSやソフトウェアを常に最新の状態にする
侵入の手口で最も多い脆弱性を突いた攻撃は、OSやソフトウェアを最新の状態に保つことで防げるものが多くあります。PCの自動更新を有効にし、更新が止まっている端末がないかを確認しましょう。
サポートが終了したOSや機器は修正プログラムが提供されないため、洗い出して入れ替えを計画します。VPN機器やリモートデスクトップなど、社外とつながる機器はとくに優先して更新してください。
ウイルス対策ソフトを導入する
社内のすべてのPCとサーバーにウイルス対策ソフトを導入し、定義ファイル(既知のウイルスの特徴をまとめたデータ)が自動で更新される設定にします。
ただし、ウイルス対策ソフトは既知のウイルスの検知が中心で、正規のIDを悪用した侵入などは見逃しやすい傾向があります。侵入後の動きにも備えたい場合は、後述するEDRもあわせて検討しましょう。
パスワードを強化し、多要素認証を設定する
パスワードは推測されにくい長いものにし、複数のサービスでの使い回しをやめます。退職者や異動者のアカウントが残っていないかも定期的に確認しましょう。
Microsoft 365のようなクラウドサービスや、VPN・リモートデスクトップへのログインには、多要素認証を設定してください。パスワードが漏れても、スマートフォンでの確認のような2つ目の認証がなければログインできないため、不正なログインを防ぎやすくなります。
共有設定を見直す
クラウドストレージやNASの共有設定が「誰でも閲覧できる」状態になっていないかを確認します。共有の範囲は業務に必要な人だけに絞り、不要になった共有リンクは削除しましょう。
アクセス権限も、部署や役割に応じて必要な範囲だけを付与します。顧客情報や図面など重要なデータのフォルダは、とくに閲覧できる人を限定しておくと安心です。
攻撃の手口を知り、従業員に共有する
不審なメールの添付ファイルやリンクを開いたことから、被害が始まるケースは少なくありません。取引先を装ったメールや偽のログイン画面など、よくある手口を従業員に共有しておきましょう。
あわせて、不審なメールを受け取ったときや、誤って開いてしまったときの報告先を決めて周知します。IPAが公開している資料や、標的型攻撃メール訓練サービスを活用すると、知識が実際の行動に結びつきやすくなります。
バックアップを取る
バックアップは、ランサムウェアなどでデータが使えなくなったときに事業を再開するための備えです。社内ネットワークにつながったままのバックアップは、本番のデータと一緒に暗号化されるおそれがあるため、ネットワークから切り離した場所にも保存しておきます。
バックアップは取るだけでなく、実際に復元できるかを定期的に試しておきましょう。バックアップの方法を見直したい方は、以下の記事も参考にしてください。
基本対策の次に検討したいセキュリティツール
基本対策だけで、すべての攻撃を防ぐことは困難です。社内ネットワークの出入口の防御や、侵入後の検知など、基本対策では手が回らない部分はツールで補います。ここでは、中小企業が検討したい主なツールの役割を整理します。
【ウイルス対策・不正アクセス対策ツール】端末と社内への侵入を防ぐ
ウイルス対策・不正アクセス対策ツールは、マルウェアの侵入や、IDの不正利用による侵入を防ぐツールです。ウイルス対策ソフトのほか、パスワードを安全に管理するツールや、証明書で端末を認証するツールなども含まれます。
基本対策の「パスワードを強化する」をツールで仕組み化できるため、従業員一人ひとりの意識に頼らずに管理の水準を保てます。具体的な製品は、後述のおすすめツール8選で紹介します。
【UTM】社内ネットワークの出入口をまとめて守る
UTM(統合脅威管理)は、ファイアウォールやIPS(不正侵入防止)、Webフィルタリング、迷惑メール対策などを1台にまとめた機器です。複数の機器を個別に管理する必要がなく、専任者がいない中小企業でも運用しやすい点に特徴があります。
中小企業向けの「サイバーセキュリティお助け隊サービス」でも、UTMによるネットワークの監視と、異常時の駆けつけを組み合わせたサービスが多く提供されています。
おすすめのUTM製品については以下の記事を参考にしてください。
【EDR】侵入後の不審な動きを検知する
EDR(Endpoint Detection and Response)は、PCやサーバーの動きを記録し、侵入後の不審な挙動を検知して対処するツールです。ウイルス対策ソフトをすり抜けた攻撃にも備えられます。
EDRはアラートを確認して判断する人が必要なため、専任者がいない企業では、監視を専門家に任せるMDR(Managed Detection and Response)とセットで検討しましょう。ランサムウェアへの備えとしてEDRを詳しく比較したい方は、以下の記事を参考にしてください。
【データバックアップツール】被害後に事業を早く再開する
データバックアップツールは、PCやサーバーのデータを自動で複製し、被害を受けたときに元の状態へ戻せるようにするツールです。ネットワークから分離した場所への保存や、過去の複数の時点に戻せる世代管理に対応する製品を選ぶと、ランサムウェアへの備えになります。
NASへの手動のバックアップと比べて取り忘れを防げるため、少人数で運用する企業でも継続しやすい方法です。
バックアップサービスについては、以下の記事も参考にしてください。
中小企業におすすめのセキュリティ対策ツール8選【ウイルス対策・不正アクセス対策】
中小企業におすすめのウイルス対策・不正アクセス対策ツールを紹介します。費用を抑えて始められる製品や、専任者がいなくても運用しやすい製品を中心に取り上げました。
Keeperパスワードマネージャー
- 従業員ごとに強力なパスワードを自動で生成し、暗号化して保管する
- Microsoft Entra IDやGoogle Workspaceとのシングルサインオンに対応する
- 企業向けに30日間の無料トライアルを用意している
Keeperパスワードマネージャーは、Keeper Security APACが提供する法人向けのパスワード管理ツールです。従業員ごとに推測されにくいパスワードを自動で生成し、暗号化して保管するため、パスワードの使い回しやメモでの管理をなくせます。
データは利用者の端末上で暗号化と復号を行う仕組みで、提供元も保管された内容を見られません。Microsoft Entra IDやGoogle Workspaceとのシングルサインオンや、ユーザーの自動登録にも対応しており、入退社にあわせたアカウントの管理も進めやすくなります。
ログイン時にIDやパスワード、多要素認証のコードを自動で入力する機能もあるので、セキュリティを高めながら従業員の手間も減らしたい企業におすすめです。
Keeperパスワードマネージャーの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額 |
|---|---|---|
| ビジネス用パスワードマネージャー(スターター) | 要問い合わせ | 414円/ユーザー |
| ビジネス用パスワードマネージャー | 要問い合わせ | 622円/ユーザー |
| エンタープライズ用パスワードマネージャー | 要問い合わせ | 910円/ユーザー |
マネージドPKI Lite byGMO
- クライアント証明書の発行から失効までを1つの管理画面で管理する
- 証明書を使った多要素認証やパスワードレス認証に対応する
- 自社で認証局を構築せず、1ライセンスから始められる
マネージドPKI Lite byGMOは、GMOグローバルサインが提供するクライアント証明書の管理サービスです。会社が配布した証明書を持つ端末だけにログインを許可するため、IDとパスワードが漏れても、許可していない端末からの不正なログインを防げます。
証明書の発行や配布、更新、失効は「GSパネル」という1つの管理画面で行えます。証明書を使った多要素認証やパスワードレス認証に対応し、Microsoft Entra IDなどと連携可能です。
クラウドで提供されるので、自社で認証局を構築する必要はありません。1ライセンスから契約でき、社外からMicrosoft 365などへアクセスする端末を会社のPCに限りたい企業におすすめです。
マネージドPKI Lite byGMOの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額 |
|---|---|---|
| スモールスタートプラン(10ライセンス) | 0円 | 110,000円 |
| ミドルプラン(100ライセンス) | 0円 | 770,000円 |
| ラージプラン(500ライセンス) | 0円 | 2,200,000円 |
ライセンス数に応じたプランで、掲載されているのは一部のプランです。
BLUE Sphere
- クラウド型WAFを中心に、DDoS対策や改ざん検知、DNS監視をまとめて提供する
- 設定とルールの調整を専門スタッフが担う
- 被害に備えたサイバー保険が付帯している
BLUE Sphereは、アイロバが提供するWebサイト向けのクラウド型セキュリティサービスです。Webサイトへの攻撃を防ぐWAFを中心に、DDoS攻撃への対策、サイトの改ざん検知、DNSの監視を1つのサービスで提供します。
導入時の設定や、攻撃の傾向にあわせたルールの調整は専門スタッフが担うため、社内にWebセキュリティの知識がなくても運用を始められます。
万が一の被害に備えたサイバー保険も付帯しており、自社サイトやECサイトを運営する中小企業におすすめです。
BLUE Sphereの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額 |
|---|---|---|
| N001(0.500TBまで・新規限定) | 100,000円 | 45,000円 |
| M001(1.004TBまで) | 100,000円 | 68,000円 |
| M003(3.003TBまで) | 100,000円 | 98,000円 |
| M005(5.022TBまで) | 100,000円 | 128,000円 |
プランは、直近3か月のWebサイトからのデータ転送量で決まります。
Aikido Security
- ソースコードやオープンソース、クラウド設定の脆弱性を1つのツールで調べられる
- AIが重要度の低いアラートを除外し、修正案も示す
- 開発ツールに拡張機能として組み込める
Aikido Securityは、AndGoが提供する開発者向けのセキュリティツールです。ソースコードの解析、オープンソースの脆弱性の分析、コンテナやクラウド設定の監査などを1つのツールでまとめて行えます。
AIが重要度の低いアラートを自動で除外し、脆弱性の修正案も示すので、セキュリティの専門家がいない少人数の開発チームでも対応を進めやすくなります。Visual Studio Codeなどの開発ツールに拡張機能として組み込むことも可能です。
自社でWebサービスや業務システムを開発・運営しており、取引先から提供するシステムの安全性を問われる中小企業におすすめです。
Aikido Securityの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額 |
|---|---|---|
| ベーシック | 要問い合わせ | 48,825円 |
| プロ | 要問い合わせ | 97,650円 |
| スケール | 要問い合わせ | 要問い合わせ |
プロプランでは、オンプレミス環境のスキャンやマルウェアの検出、シングルサインオンなどが追加されます。
TrendAI™ Deep Discovery™ Inspector
- 社内の端末どうしの通信も含め、ネットワーク全体を監視する
- 自社の環境に近いサンドボックスで、不審なファイルの動きを分析する
- 検知した情報をファイアウォールなどと共有し、通信の遮断につなげられる
TrendAI™ Deep Discovery™ Inspectorは、トレンドマイクロが提供するネットワーク監視の製品です。100種類以上の通信の方式を監視し、社内の端末どうしの通信も含めてネットワーク全体を可視化するため、侵入後に社内で広がろうとする不審な通信を見つけられます。
不審なファイルは、自社の環境に近い仮想の環境(サンドボックス)で動かして振る舞いを分析します。検知した情報はファイアウォールなど他社の製品とも共有でき、通信の遮断や端末の隔離につなげることが可能です。取引先から高い水準の対策を求められている企業におすすめの選択肢です。
TrendAI™ Deep Discovery™ Inspectorの料金プラン・価格
| 初期費用 | 月額 |
|---|---|
| 要問い合わせ | 要問い合わせ |
監視するネットワークの規模や構成によって費用が変わるため、問い合わせ時に確認してください。
TrendAI Vision One™ Security Operations
- 複数のセキュリティ製品のログをAIで分析する
- リスクにもとづいて、優先して対応すべきアラートを示す
- 調査から対処までの対応を自動化する
TrendAI Vision One™ Security Operationsは、トレンドマイクロが提供するセキュリティ運用のプラットフォームです。トレンドマイクロの製品だけでなく他社の製品からもログを集め、AIでまとめて分析するため、複数の製品のアラートを1か所で確認できます。
関連するデータは自動で結びつけられ、リスクの高さにもとづいて優先して対応すべきアラートが示されます。調査から対処までの流れの自動化に対応し、生成AIによる対応のガイドも利用可能です。
複数のセキュリティ製品を導入していて、限られた人数で監視と対応を効率よく進めたい企業におすすめです。
TrendAI Vision One™ Security Operationsの料金プラン・価格
| 初期費用 | 月額 |
|---|---|
| 要問い合わせ | 要問い合わせ |
利用する機能と対象範囲によって費用が変わります。
TrendAI™ Deep Discovery™ Inspector
- PCやサーバーの挙動を監視し、侵入後の不審な動きを検知する
- 仮想パッチで、修正プログラムを適用するまでの脆弱性を保護する
- オプションのMDRで24時間365日の監視を任せられる
TrendAI Vision One™ Endpoint Securityは、トレンドマイクロが提供するエンドポイントセキュリティです。専用のエージェントがPCやサーバーの挙動を監視し、AIと機械学習で不審な動きを検知すると管理者に通知します。
仮想パッチ機能は、OSやアプリケーションの修正プログラムを適用するまでの間、既知の脆弱性を狙った攻撃から端末を保護します。更新の作業がすぐに追いつかない企業でも、侵入のリスクを下げることが可能です。
オプションのMDRを利用すれば24時間365日の監視を任せられるため、専任者がおらず、夜間や休日のアラートに対応しきれない企業におすすめです。
TrendAI Vision One™ Endpoint Securityの料金プラン・価格
| 初期費用 | 月額 |
|---|---|
| 要問い合わせ | 要問い合わせ |
料金は個別見積もりです。対象の端末数や、MDRを利用するかどうかによって費用が変わります。
使えるデータプロテクト
- バックアップと、ウイルスやランサムウェアの検知・遮断を1つのサービスで扱える
- データを国内の自社データセンターに暗号化して保存する
- 日本語の管理画面と日本語のサポートがある
使えるデータプロテクトは、使えるねっとが提供するクラウド型のバックアップサービスです。バックアップに加えて、ウイルスやランサムウェアを検知して遮断する機能も備えているため、データの保護と復旧の備えを1つのサービスでまとめて進められます。
データは国内の自社データセンターに、AES-256で暗号化して保存可能です。保護の対象と方法をあらかじめ決めておく保護計画を自動化でき、バックアップの取り忘れも防げます。
日本語の管理画面とサポートがあり、契約はバックアップの対象と容量を選ぶだけのシンプルな形式です。NASだけのバックアップから一歩進めたい中小企業におすすめです。
使えるデータプロテクトの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額 |
|---|---|---|
| PC 200GB(1年契約) | 0円 | 2,000円 |
| サーバー 1TB(1年契約) | 要問い合わせ | 7,200円 |
| ランサムウェア対策 PC6台 500GB | 要問い合わせ | 6,500円 |
最低利用期間は1年です。高度なランサムウェア対策のオプションは月額300円から追加できます。
中小企業がセキュリティ対策を進める4つのステップ
限られた人員でも無理なく対策を進められるように、取り組む順番を4つのステップで紹介します。
自社の現状を把握する
最初に、自社の対策がどこまでできているかを把握しましょう。IPAが公開している「情報セキュリティ自社診断」を使えば、質問に答えるだけで自社の弱点を洗い出せます※。
あわせて、社内のPCや機器、利用しているクラウドサービス、従業員のアカウントを一覧にまとめましょう。取引先からチェックシートが届いている場合は、求められている項目も整理しておくと、優先して取り組む対策が見えてきます。
※出典:IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」(2026年10月13日閲覧)
守るべき情報と優先順位を決める
次に、社内にある情報のうち、守るべきものを決めます。顧客情報や図面、受発注のデータなど、漏えいしたり使えなくなったりしたときに事業への影響が大きい情報から優先しましょう。
すべてを同じ水準で守ろうとすると、費用も手間も膨らみます。重要な情報がどこに保存され、誰が使っているかを確認したうえで、守る順番をつけると対策を絞り込みやすくなります。
社内ルールを決めて周知する
続いて、セキュリティの基本方針と、従業員が守るルールを決めます。パスワードの設定方法や、PC・USBメモリの持ち出し、不審なメールを受け取ったときの報告先などを、簡単な文書にまとめて周知しましょう。
被害が起きたときに誰に連絡し、何をするかもあらかじめ決めておきます。社内の責任者だけでなく、保守を依頼しているIT販売店や警察の相談窓口も連絡先に含めておくと安心です。ランサムウェアに感染したときの対応は、以下の記事で詳しく解説しています。
優先度の高いところからツールやサービスを導入する
基本対策とルールが整ったら、足りない部分をツールやサービスで補いましょう。基本対策の徹底、ツールの導入、監視の外部委託の順に進めると、費用と手間を抑えながら対策の水準を上げられます。
また、専任者がいない企業は、異常の監視や緊急時の駆けつけ、簡易なサイバー保険をまとめて提供する「サイバーセキュリティお助け隊サービス」もおすすめです※1。お助け隊サービスの利用料は、「デジタル化・AI導入補助金」(旧IT導入補助金)のセキュリティ対策推進枠で、最大2年分が補助の対象になります※2。
導入して終わりにせず、年に1回は自社診断をやり直し、対策が現状に合っているかを見直しましょう。
※出典1:IPA「サイバーセキュリティお助け隊サービス」(2026年10月13日閲覧)
※出典2:中小企業デジタル化・AI導入支援事業「デジタル化・AI導入補助金制度概要」(2026年10月13日閲覧)
中小企業のセキュリティ対策でよくある質問
中小企業のセキュリティ対策を検討するときによく挙がる質問に回答します。
従業員が10人程度の会社でもセキュリティ対策は必要ですか?
サイバー攻撃は企業の規模ではなく、対策の手薄なところを狙う傾向があります。被害を受けると取引先にも影響が及ぶおそれがあるため、少人数の会社でも対策が欠かせません。
まずは、OSの更新やパスワードの強化、バックアップなど、費用をかけずにできる基本対策から始めましょう。
中小企業のセキュリティ対策にかかる費用の目安は?
OSの更新やパスワードの強化、共有設定の見直しなどの基本対策は、今ある機器や設定のままで始められるものがほとんどです。
ツールは月額課金の製品が中心で、パスワード管理ツールのように1ユーザーあたり月額数百円から使える製品もあります。費用を抑えたい場合は、補助金の対象となるお助け隊サービスや無料トライアルを活用し、自社に合う製品を見極めましょう。
取引先からセキュリティのチェックシートが届いたらどうすればよいですか?
まずは自社診断で現状を把握し、できている項目とできていない項目を整理しましょう。未対応の項目は、いつまでに何をするかという対応の予定をあわせて回答すると、取引先にも取り組みの状況が伝わります。
SECURITY ACTIONの宣言や、今後運用が始まるSCS評価制度の★の取得は、自社の対策の水準を説明する材料になります。
セキュリティ対策の相談先はありますか?
IPAの「企業組織向けサイバーセキュリティ相談窓口」では、インシデントが起きたときの初動対応の助言や、中小企業向けの対策の相談を受け付けています※。被害に遭った場合は、各都道府県警察のサイバー犯罪相談窓口にも相談可能です。
日頃の対策については、お助け隊サービスの事業者や、保守を依頼している地元のIT販売店に相談するのも1つの方法です。
※出典:IPA「サイバーセキュリティ 相談・届出窓口一覧」(2026年10月26日閲覧)
まずは基本対策を整え、支援制度とツールを組み合わせて守りを固めよう
中小企業のセキュリティ対策の要点をまとめます。
- 中小企業も攻撃の対象で、被害は取引先にも及ぶ
- まずはOSの更新、パスワードの強化、バックアップなど費用をかけずにできる基本対策から始める
- 基本対策で足りない部分は、パスワード管理やバックアップ、EDRなどのツールで補う
- 専任者がいなければ、監視や駆けつけを任せられるサービスを活用する
- 自社診断やSECURITY ACTION、補助金など、公的な支援制度も組み合わせる
気になるツールが見つかったら、資料を取り寄せて対策の範囲と料金を見比べてください。
