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会計ソフトをExcelで代用する方法 | 帳簿をつける際のメリットとデメリット

最終更新日:(記事の情報は現在から235日前のものです)
帳簿を作成する方法には、会計ソフトとExcelが挙げられます。コストだけで見ればExcelがおすすめですが、操作性の高さやミスの少なさに注目すると会計ソフトが優れています。それぞれの方法やメリット、デメリットをまとめました。ぜひ帳簿管理を見直す参考にしてください。

会計ソフトの帳簿をExcelで代用する方法

会計ソフトの帳簿をExcelで代用する場合は、現金出納帳や預金出納帳などのフォーマットを作成し、数式を入力する、シートを連携させるの3段階を踏むとよいでしょう。

1.フォーマットを作成する

Excelで帳簿を作成するにあたってはまずフォーマットを作成します。たとえば現金出納帳の場合には次の項目を設けます。

  • 日付
  • 勘定科目
  • 摘要
  • 借方金額
  • 貸方金額
  • 残高

帳簿の種類によって、記入に必要な項目をぞれぞれ準備しましょう。勘定科目のように同じ内容を入力する機会が多い項目には、自由記入ではなく選択肢を選ぶスタイルに設定しておくと運用が楽です。

2.数式を入力する

続いては数式の入力です。たとえば、残高のセルには「前回の残高+今回の借方金額ー今回の貸方金額」が自動表示されるように設定しておくと、計算ミスがなくなるだけでなく、手作業の手間が減ります。

3. シートを連携させる

可能であれば、各帳簿間で数値を連携できるように調整しましょう。帳簿は種類が多く何重にも入力しているとミスが発生します。そのため可能な限り入力を省略できるよう、設定しておくのをおすすめします。


帳簿作成が大変だと感じるときは、無料のテンプレートを使うのも一つの手です。たとえばマイクロソフトでは、Excelで利用できる「経費/領収書管理表」や「経費精算書」「現金出納帳」などを無料公開しています。調整は必要なものの、一から自作するよりは簡単に作成できます。

Excelで会計業務をするメリット

Excelで会計業務を始めるメリットとしては、Excelさえ利用できれば費用のかからない点、Excelの操作ができれば運用可能な点です。フォーマットの作成は必要なものの、無料テンプレートを使えば簡単に運用を開始しやすいのもメリットといえます。

コストがほぼかからない

WordやExcelを利用している企業であれば、追加のコストをかけずに会計業務を始められる点が強みです。会計知識が一定ありフォーマットの作成にも苦労しないのであれば、なおさら低コストで運用できます。費用をかけずに会計業務を進めたいのであれば、Excelは選択肢に入るでしょう。

作業に慣れている人が多い

普段の業務にExcelを使っている人が多いため、会計業務をExcelでしても戸惑う人は少ないと思われます。フォーマット作成や数式入力は難しいかもしれませんが、日々の取引や経費などを記録する程度であれば問題なく対応できるでしょう。

Excelで会計業務をするデメリット

反対にExcelで会計業務をするにあたってのデメリットもあります。運用に使うExcelを構築するのが難しかったり、Excelを作成した本人以外が仕様を把握できなかったり、設計がうまくないと二重管理になったりします。

フォーマットの作成が難しい

Excelで作成した帳簿を使うのは簡単ですが、帳簿そのものの作成は簡単とはいえません。テンプレートを使えば比較的簡単に作成できるとはいえ、項目を増やしたり仕様を変えたりするときには、専門的な知識が必要です。今までフォーマットを自作したことがないなら、難しいと感じるかもしれません。

作業が属人化しやすい

フォーマット作成や関数入力にはExcelの知識が必要なため、問題が生じたときに修正できる人が限られてしまいます。また、Excelは簡単に操作できる反面、誤って関数を消したり数式を変えたりすることもあります。そのため、特定の人のみしかExcelを触らない運用となりやすいです。

データの誤入力が生まれやすい

Excelはそれぞれのシートが独立していると、入力した数値を各帳簿間で連動できず苦労します。また帳簿の内容を決算書に起こしたりレポート作成に活用したりする際にも、手間がかかりミスしやすいです。失敗の許されない業務ながら、マンパワーに頼るのはリスクがあるといえます。

Excelより会計ソフトをおすすめする理由

会計ソフトであれば、Excelのようにフォーマットを作成する必要はありません。また数式もすでに入力されているため、特別な知識がなくても利用できます。そのため、会計業務に慣れていない方、複雑な会計処理を求められている方には会計ソフトの導入をおすすめします。

経理初心者でも操作しやすい

会計ソフトは、経理に慣れていない方でも操作しやすいよう工夫されています。Excelとは異なり、管理画面と作業画面が明確に分かれているため、作業しながら数式に触れてしまうことはありません。システムの運用を深く考慮せずに利用しやすいのが、会計ソフトの特徴といえます。

入力ミスを防げる

会計ソフトには、さまざまな入力サポート機能がついています。たとえば、入出金の内容を記入するだけで自動的に適切な勘定科目が表示されたり、クレジットカードや銀行の取引明細をインポートしたりできます。また、ある帳簿での記帳はほかの帳簿へ反映されるため、重複しての入力を防ぎやすいです。

法改正に対応しやすい

会計業務は、法令に適った方法での実施が求められます。Excelでは都度作り直さなくてはならないところを、会計ソフトならアップデートにて反映してくれます。インボイス制度のように調整の難しい内容でも、工数をかけずに適切に調整してくれるため安心です。


そのため、会計業務をするのであれば、Excelより会計ソフトの方が属人化や入力ミスを防ぎやすくおすすめです。会計ソフトには追加で費用が発生するものの、運用にかかる時間やミスの修復などを考慮すると結果的に費用対効果がよくなるケースは多いです。

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