ナレッジマネジメントツールのシェア・市場規模を解説!一番選ばれている人気サービスは?
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ナレッジマネジメントツールの市場規模
BOXIL編集部が2024年2月に実施した調査をもとに、ナレッジマネジメントツールの市場規模を算出※1しました。2023年のSaaS型ナレッジマネジメントツールの市場規模は、およそ4,181.9億円だと算定できます。また、導入を検討しているユーザーの動向や導入予定時期をもとに算出すると、2024年の市場規模は4,775.8億円に到達する見込みで、2025年の市場規模は5,305.9億円規模に成長すると予測※できます。
※1 調査期間 2024年2月16日〜2月27日 スマートキャンプで実施した「SaaSの利用実態調査」をもとに、1社あたりの利用金額と法人数から算定。ナレッジ共有機能を持つグループウェアなどを含む。
※2 同調査の導入時期と導入予定時期から算定
ナレッジマネジメントツール市場の成長率は?
同調査では、まだナレッジマネジメントツールを導入・利用していないビジネスパーソンに対して、導入予定も調査しました。その結果、導入予定や検討中の方が合計10%程度と前向きに考えている企業が多い結果となりました。
導入予定時期 | 回答数 | 割合 |
---|---|---|
時期は未定だが利用検討中 | 253 | 5.3% |
半年以内には利用開始予定 | 98 | 2.1% |
1年以内には利用開始予定 | 131 | 2.8% |
2年以内には利用開始予定 | 86 | 1.8% |
現時点では未定・利用予定はない | 4164 | 88.0% |
ナレッジマネジメントツール市場の成長の要因としては、人手不足によりナレッジ共有の重要性が顕著になったことと、AIを活用して自動で文章をまとめられるようなツールが登場しつつあることが挙げられます。従来のドキュメントによるナレッジマネジメントでは、情報の公開範囲のコントロールや情報の蓄積が難しい点が課題でした。そこで、公開権限を柔軟に設定できたり、フォルダや構造化をしてナレッジを蓄積できるナレッジマネジメントツールへの注目が高まりました。
近年では、無料で使える「Notion」のような多機能型のツールの有効性が広く認知されたことも市場成長の要因です。今後はAIでの文章作成・要約機能などの成長とともに、市場は拡大していくと考えられます。
ナレッジマネジメントツールのシェア率
BOXILが実施したナレッジマネジメントツールの利用ユーザー193人を対象にしたSaaSの利用実態調査※によると、ナレッジマネジメントツールのシェア率は、Microsoft SharePointがトップで6.2%でした。次点で自社開発システムが4.6%、Confluenceが3.6%と続いています。Knowledge SuiteやServiceNow®をナレッジマネジメントに利用している企業も多いようです。
※調査期間 2024年2月16日〜2月27日 スマートキャンプで実施した「SaaSの利用実態調査」をもとに集計
シェア率とあわせて口コミ・ユーザー満足度もチェック
シェア率だけでなく、各ナレッジマネジメントツールの口コミやユーザー満足度を確認しておくことで、自社にあったサービス選びができるようになります。ナレッジマネジメントツールの口コミランキングもあわせて参考にしてください。
ここからは、シェア率の高いナレッジマネジメントツールはなぜ選ばれているのか、ナレッジマネジメントに利用できるSaaSに絞ってBOXILに寄せられた口コミやサービスの特徴をもとに解説します。
Microsoft SharePoint - 日本マイクロソフト株式会社
- ワンクリックで簡単にナレッジデータベースを作成可能
- ファイル共有やバージョン管理も可能
- 「コミュニケーションサイト」機能を使えば外部への告知・FAQにも使える
Microsoft SharePointが選ばれている理由としては、「チームサイト」機能を利用して簡単にナレッジ共有のためのデータベースが作成できる点が挙げられます。テンプレートからワンクリックで簡単に作成でき、ページごとに柔軟な権限範囲が可能なことが評価につながっています。
Microsoft 365を契約していれば利用可能なことから、高いシェアを誇っているようです。
Confluence - アトラシアン株式会社
- 情報共有のためのページをワンクリックで作成
- プロジェクト管理や開発進捗管理などにも利用可能
- SlackやFigmaなどの主要IT製品と連携可能
Confluenceが選ばれている理由としては、とくにわかりやすい操作性が挙げられます。多言語対応しており、日本語でも問題なく利用できることも評価につながっています。
その他にも、アドオンが多いことやマクロが利用できることで、自社に必要な機能を備えた社内Wikiを作成できるところを評価する口コミも見られました。
Knowledge Suite - ブルーテック株式会社
- 議事録作成から社内外の共有が可能
- スケジュールや掲示板でお知らせも見逃し防止
- 支社やグループ会社にも簡単共有
Knowledge Suiteが選ばれている理由としては、とくに社内向けの情報だけでなく顧客データや名刺データも簡単に共有できる点が挙げられます。また、名刺データは案件と紐づけられるための点から点が評価につながっています。
その他にも、アカウント数無制限で利用できるため低価格なことを評価する口コミが数多く見られました。
- Microsoft Word Onlineとデータ連携
- コンテンツブロック機能で同じ内容を重複させない
- AI検索によりナレッジを見つけやすい
ServiceNow®が選ばれている理由としては、ナレッジ共有時や非公開時に承認設定ができる点や、公開期間を選択できる点が挙げられます。
社内でのITに関するワークフローや、顧客とのやりとりを一元管理できる点において、ServiceNow®は評価されています。
シェア率だけでなく機能で比較しよう
ナレッジマネジメントツールを選ぶ際に重要なのは「自社の状況に合った機能が備わっているかどうか」です。あわせて各サービスの口コミなども見ておくと良いでしょう。