SXSW(サウスバイサウスウェスト) 2018 日本からソニー、パナソニックが出展、海外からの評価は?

今年も3月9~18日にかけて米国テキサス州オースティンにおいて最先端テクノロジーの祭典SXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)が開催されている。日本からはソニーやパナソニックが出展し話題を呼んでいるが、SXSWを単なる展示会ではなく「リーン・スタートアップ」の一環として活用するという新たな「価値」に着目してレポートをお届けする。

SXSW(サウスバイサウスウェスト) 2018 日本からソニー、パナソニックが出展、海外からの評価は?

スタートアップの登竜門SXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)

SXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)は、SXSWミュージック・SXSWフィルム・SXSWインタラクティブ・SXSWコメディの4部門に分かれている。

その1部門SXSWインタラクティブはIT関連企業、スタートアップの新規事業アイデア、プロトタイプ紹介がメインとなっている。参加企業の多くはSXSW参加者からプロトタイプへのフィードバックを受けること、事業パートナーや投資家との接点の獲得を狙いとしている。

現に2007年Twitter、2011年Airbnb、2012年PinterestがSXSWにおいて表彰され、それを契機に世の中の注目を浴びることになった。スタートアップの登竜門のようなイベントでもあるのだ。

SXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)はリーン・スタートアップの一環

スタートアップではないものの、スタートアップにも引けを取らないユニークなプロダクトのプロトタイプや出し物を出展して目立っているのがパナソニックやソニーだ。パナソニックは「Panasonic House @ SXSW 2018」、ソニーは「WOW Studio」と両社とも一棟を間借りするほどの注力ぶり。

SXSWにおいて商用化前のプロダクトのプロトタイプに対するユーザーの反応を見たり、フィードバックを受けることでユーザー視点からプロダクトを修正するキッカケを掴もうとしている。いわゆる「リーン・スタートアップ」の一環にSXSWを位置付け、市場に受け入れられるイノベーティブなプロダクト創出に向けて動いているわけだ。

パナソニックの「Panasonic House @ SXSW 2018」

パナソニックのSXSWへの参加は2017年に引き続き2回目となる。SXSWへの参加は新規事業の創出を目的に設置したパナソニック社内のアクセラレータ「Game Changer Catapult」の取り組みの一環でもある。

「Panasonic House @ SXSW 2018」では衣食住に焦点をあて、 8つの新規事業アイデアと3つのプロジェクトの取り組みを紹介している。

8つの新規事業アイデア

・Sylphid
パナソニック独自のミスト技術を活用した家庭用ホワイトニングツール。

・Pecoral
ペットの歯ブラシと飼い主同士がアドバイスし合うなど交流できるオンラインプラットフォーム。

・Famileel
簡単に利用できる高齢者向けのテレコミュニケーションツール。

・Kronosys
調理トレーニングを支援するARスマートグラス。

・OniRobot
飲食店向けのおにぎりロボット。

・Ferment 2.0
マルコメ株式会社と協業し開発した味噌作りキット。

・Aromation
音楽に応じた香りを提供するサービス。

・Blockchain×Appliances
ブロックチェーン×家電の事業アイデアの紹介。

3つのプロジェクト

・FUTURE LIFE FACTORY
「豊かなくらし」を再定義するデザインスタジオ。窓がない部屋に取り付ける光・風・音で表現された新コンセプトの窓「+WINDOW」、どこにいてもパーソナルスペースを作り出せるパーテーション付きのノイズキャンセリングヘッドホン「WEAR SPACE」の紹介。

・100BANCH
今年はパナソニック創業100周年。次の100年につながる価値の創造に取り組むプロジェクト。翻訳ツール「Fukidashi」、光の3原色を照射して不思議な体験を可能にする照明ライト「RGB_Light」、ふんどしをファッションアイテムとして蘇らせる「Fundoshi Hack Project」、着物にテクノロジーを応用する「KISABURO KIMONO Project」の紹介。

・Scratch Home
プログラミングを家電とつなげ子供の創造性を育む新しい住空間のコンセプトを提案するプロジェクト。

海外のSXSW参加者からの評価は

海外のSXSW参加者は、調理トレーニングを支援するARスマートグラスKronosysは実用的だと評価しているようだ。一方、プロジェクト FUTURE LIFE FACTORY が手掛けるパーテーション付きのノイズキャンセリングヘッドホンWEAR SPACEに対しては、実用的ではないと評価されている。

商用化されていないプロトタイプの段階でこの様に率直なフィードバックを受けられることこそがパナソニックがSXSWに見出している価値だろう。フィードバックを受けて商品化するかどうかの意思決定、修正を加える参考とすることができる。

ソニーの「WOW Studio」ーテクノロジー×エンターテイメント

ソニーは2017年のSXSWの「The WOW Factory」と同様、テクノロジーの説明に終始するのではなくテクノロジーとエンターテイメントを融合させ、ユーザー自ら「体感」できる出し物を「WOW Studio」に揃えた。

「WOW Studio」に並んだラインナップは

・Ghostly Whisper
ユーザーは古い館を舞台に館の家主とタロットゲームを楽しみながら不思議な体験をする。耳元で自分だけにささやく声や風の音が聴こえる(空間音響技術)、誰かに触れられたような感覚を得る(触覚提示技術 )。

・Interactive Tabletop Projector
センシング技術とプロジェクション技術を活用。インタラクティブなAR空間において指先一つで楽器の演奏を楽しめる。

・AR Hockey
ARでホッケーを楽しむことができる。触覚提示技術によりバーチャルパックの大きさに合わせて振動が異なる演出も。

・Superception
ヘルメット型のプロジェクターをつけて映像を映し出すことで蚊やコウモリなどが体験している世界を疑似体験できる。


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