OBIC7導入事例 勤怠のExcelマクロ管理からの脱却 人事・給与・会計の基幹連携を実現


・メーカー/製造系
・従業員数 1,001人以上
・人事総務
属人化したExcelマクロ管理からの脱却。法改正対応と集計作業が大きな負担に
――― 勤怠管理のためにOBIC7を導入されたそうですが、導入前の勤怠管理方法と、当時の課題について教えてください。
導入前は、自社でカスタマイズしたExcelを使って勤怠管理を行っていました。マクロを組んで集計をかけていたのですが、大きな課題が2点ありました。
1つ目は、集計作業そのものの煩雑さです。従業員一人ひとりが入力したExcelファイルを集めるまで集計作業が開始できませんでした。ファイルの回収漏れや遅延が発生すると、後続の給与計算業務に直接影響が出てしまうため、「必死になってファイルを回収し、集計する」という作業にかなりの時間をかけており、非常に苦労していました。
2つ目は、法改正や社内制度変更への対応です。そのたびにExcelのマクロを修正する必要がありましたが、その作業は外部のベンダーさんに依頼していました。修正のたびにベンダーさんと調整し、バグがないかを確認しながら進める必要があり、この調整作業が非常に大きな負担となっていました。
決め手は「基幹システムとの親和性」。人事・勤怠・給与・会計のスムーズな連携を重視
―――Excel管理の非効率さが課題だったのですね。システム導入を検討されたきっかけと、選定の決め手を教えてください。
やはりExcelでの管理は非効率だと感じており、市販のシステムを導入した方が、管理する人事はもちろん、現場の従業員にとっても業務効率が上がると考えたのがきっかけです。
選定にあたっては、6社ほどから話を聞き、最終的に4社で比較検討しました。今回の導入は「基幹システム全体の刷新」という大きなプロジェクトの一部だったため、私たちが最も重視したのは「基幹システムとの親和性」です。
―――具体的に、どのような「親和性」を求められたのでしょうか?
人事の情報管理から始まり、そこから日々の「勤怠情報」が連携され、その情報をもとに「給与計算」が行われ、最終的に「会計(経費)」のところまでつなぐ。この一連の業務フローがシステム上でスムーズに連携できることを「親和性」として重視し、OBIC7の導入を決定しました。
機能面やコスト、サポート体制なども総合的に勘案しましたが、妥協した点は特になく、満足のいく選定ができたと思っています。
「承認=自動集計」で業務が激変。アラート機能でミスも減り、フォローも効率化
―――導入後、実際の業務はどのように変わりましたか?
勤怠管理のフローが大きく変わりました。現在は、クラウド上のOBIC7で各従業員が毎日勤怠を入力します。申請されたら上司がPCログや入退室記録と照合して承認する、という流れです。
最も楽になったのは、やはり集計業務です。Excel時代は、全員分のファイル回収が完了しないと集計作業に移れませんでした。しかし導入後は、上司が申請を承認すれば、そのデータが自動で集計されていきます。このおかげで、集計にかかる手間や、ファイル回収のストレスが完全になくなり、本当に助かっています。
―――従業員の方の入力漏れやミスへの対応はいかがですか?
その点も非常に効率化されました。もし入力ミスがあると、システムが「赤い警告マーク」を出すため、ユーザー自身がミスに気付きやすくなりました。
また、そのアラートは人事側でも把握できます。以前のように個別に状況を確認しなくても、「月末や月初の時点で警告が解消されていないユーザー」に対して、メールやチャットでまとめてアプローチできるようになり、フォロー業務もしやすくなったと感じています。
成功の鍵は「社外の知見」。ITコンサルの活用で業務改善も同時に実現
―――導入プロジェクトを振り返って、特に印象に残っている点や、成功のポイントを教えてください。
今回の導入では、ベンダーさん以外にもう一社「ITコンサルタント会社」を利用しました。このコンサルタントさんが非常に知見のある方で、私たち社内の人間だけでは気付けないような、幅広い視点でアドバイスをいただけました。
結果として、単にシステムを入れ替えるだけでなく、業務の改善も行いながら導入を進められました。ここが非常によかった点であり、今回の成功のポイントだと感じています。これから導入を検討される企業様にも、「社内だけではなく、社外の専門的な知見を入れる」という選択肢は非常におすすめです。
―――最後に、OBIC7への総合的な満足度を教えていただけますか?
10段階評価で「9点」です。
ベンダーさんのフォローも良く、導入プロセスも苦労はありましたが大きな問題なく進みました。マイナス1点分は、「もしかしたら他のシステムなら、もっと早く導入できたかもしれない」というわずかな可能性の部分だけで、機能や運用面での不満は特にありません。社内からも「すごく業務が楽になった」という声が上がっており、導入して本当に良かったと判断しています。
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