「注文書の入力が追いつかない」「過去の図面を探すのに、毎回1枚ずつ開いて確かめている」とお悩みではありませんか。
製造業向けのAI-OCRを、読み取れる書類と料金で比較しました。選び方や費用相場、AI-OCRでは対応できない作業も解説しています。
【30秒でわかるこの記事のポイント】
・製造業向けをうたっているかではなく、自社の書類を読めるかで選ぶ
・図面は、値を取り出せる製品と検索できるようにするだけの製品に分かれる
・図面とミルシート、検査成績書のすべてに対応するのはSVF ArchiverとAISpect
業種を問わずAI-OCR全体から選びたい場合は、次の記事で選び方と製品を比較しています。
>AI-OCRのおすすめ製品、選び方、比較表
AI-OCRには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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※掲載料金は税区分の記載を含め、各社公式サイトの表記に基づいています。
製造業向けAI-OCRの機能・料金比較表
今回紹介する9製品の初期費用と月額、読み取れる書類の範囲をまとめました。気になる製品名から個別の紹介へ移動できます。
| 初期費用 | 月額(最安プラン) | 図面の読み取り・検索 | ミルシート | 検査成績書 | 向いている用途 | 強み | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
DX Suite |
0円 | Lite 40,000円(税抜)〜 | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 多拠点の帳票入力の集約 | 手書きや活字、FAXの書類に対応 |
SmartRead |
0円 | スモール 30,000円(年間契約時) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 様式が混在する注文書の入力 | 書類を自動で仕分けて判別 |
SVF Archiver |
200,000円 | 35,000円(税抜)/10ユーザー | ● | ● | ● | 図面や検査成績書まで含めた保管 | 帳票の作成から保管まで扱える |
PATPOST |
0円 | 法人 30,000円(税抜)〜/20ID | ● | 要問い合わせ | 要問い合わせ | 電子帳簿保存法に沿った保管 | 保管した書類を全文検索できる |
ジーニアルAI OCR |
0円 | スターター 6,000円/ユーザー | 要問い合わせ | ● | ● | Excelでの集計と転記 | Excelのアドインとして動く |
DynaEye 11 |
504,000円(税抜) | Entry Lite 7,000円(税抜・年間契約時) | 要問い合わせ | 要問い合わせ | ● | 検査成績書など数値の確認 | 読み取り結果を突き合わせて確認 |
AISpect |
50,000円 | 基本料 10,000円(税抜)+従量 | ● | ● | ● | 過去の設計・見積での図面参照 | 図面から部品表の項目を抽出 |
LINE WORKS PaperOn |
要問い合わせ | ライト 30,000円(税抜・年間契約時) | ● | 要問い合わせ | ● | 現場で撮影しての取り込み | 訂正印や二重線の文字も読み取り |
スマートOCR |
100,000円 | SDクラウド 30,000円〜 | ● | ● | 要問い合わせ | 図面・ミルシートの検索 | 共通テンプレートで様式差を吸収 |
※●=対応/×=非対応/要問い合わせ=公表されていない項目
製造業におけるデータ化の課題
製造業では受発注から設計、品質まで各工程で書類が動いており、そのデータ化が追いついていません。紙で回っている書類も、PDFなどのファイルで受け取る書類も、担当者が中身を確かめて入力し直している点は変わりません。工程ごとに何が起きているのかを整理します。
ものづくり白書によると、何らかの目的でデータを取得している事業者は66.0%※ある一方、取得したデータやデジタル技術を活用している事業者は51.4%、活用によって効果が得られた事業者は43.9%と減っていきます。
人が読まないと中身を取り出せない書類は、この「取得」の段階にすら乗りません。紙のままの書類はもちろん、PDFや画像として受け取った書類も同じです。まず読み取ってデータにするところが、活用の入り口になります。
※出典:経済産業省・厚生労働省・文部科学省「2026年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)」(2026年8月13日閲覧)
取引先ごとに様式が違う注文書を読み解いている
受注がFAXや紙で届く現場では、注文書を読み解いて基幹システムへ入力する作業が残ります。メールに添付されたPDFで届く場合も、そのまま基幹システムに取り込めるとは限らないため、画面を見ながら打ち込む工程は変わりません。取引先ごとに様式が違うため、どこに何が書いてあるかを毎回確かめながら進めることになります。
実際の現場では、次のような場面が生まれます。
- 朝の出社時にFAXの受信トレイに注文書がたまり、読み解くだけで午前が終わる
- 受信した文字が潰れて判読できず、取引先へ電話で確認し直す
- 繁忙期に受注が集中し、入力が追いつかないまま翌日へ持ち越す
入力そのものより、様式の違いを人が吸収している時間のほうが長くなりがちです。担当者が変わると同じ確認をやり直すことにもなります。
現場の手書き記録を事務側が書き写している
作業日報や点検記録を現場が紙に書き、事務側がExcelや基幹システムへ入力する流れは、複数の拠点を持つ企業ほど負担が積み上がります。拠点ごとに毎日発生するため、入力そのものが日課になります。現場がExcelに直接入力している場合でも、拠点ごとに様式が違えば、集計する側でまとめ直す作業は残ります。
書き写しの過程では、1を7と読み違える、桁をひとつ間違える、行がずれて別の日の数字を入れてしまう、といったずれが起こります。手を止めて確認するほど時間がかかり、急ぐほどずれが増えるという板挟みになります。
現場が手書きをやめられない理由もあります。手袋をしたまま端末を操作しにくい、作業の合間に入力する時間が取れないといった事情があり、紙のほうが早い工程は残ります。
検査成績書の数値を何人もの目で確かめている
検査成績書は、出荷先に品質を示す書類です。規格値や測定値を書き写すため、小数点の位置、品名、測定に使った機器の記入漏れなど、確認すべき項目が多くなります。
検査担当が作成し、確認担当が照合し、出荷担当がもう一度見る。この三段構えでも、規格値の小数点や品名の書き間違い、記入漏れは残ります。人を増やしてもゼロにならないのは、同じ数字を人が転記している限り避けにくいためです。
図面が紙やPDFのままで、読み違いと探す手間が残る
図面は、事務の帳票とは別の難しさがあります。寸法や公差、材質、注記が図の中に散らばっており、読み取る人の経験に頼る場面が出てきます。
- 寸法の数字を読み違えたまま加工し、でき上がってから気づく
- 青焼きや手書きで改訂された古い図面が劣化し、数字が判読しにくい
- ファイルサーバーに保存してあっても、図番が分からないと過去の似た図面を探し出せない
紙でもPDFでも、図面の情報が画像のまま閉じている限り、探す作業も読み取る作業も人の手に残ります。過去の設計や見積を参照する場面が多い企業ほど、この差は積み重なります。
データ化しても他システムに渡せず、原本の保管も続いている
手入力で作った集計表は、表計算ソフトの中で完結しがちです。社内の基幹システムや生産管理システムと自動でつながらないため、渡すための加工や再入力が発生します。
紙で受け取った書類は、一定期間の保管が必要なものが多く、置き場所を確保し続けることになります。後から特定の1枚を探す場面では、保管量が増えるほど見つけ出す労力が増えます。紛失したときに再発行を依頼する手間も無視できません。
製造業向けAI-OCRの機能・メリット
AI-OCRは、光学文字認識(OCR)と人工知能を組み合わせて文字を読み取る技術です。文字を認識する精度とレイアウトを解析する精度が上がったことで、様式が定まらない書類も扱えるようになりました。
製造業では、注文書や納品書、検査成績書といった手書きの帳票と印刷された帳票をデータ化する工数を減らせます。読み取った内容をCSVとして出力できる製品もあり、ほかの業務へ渡すまでの時間を短くできます。
様式の違う注文書をそのままデータ化できる
AI-OCRは、事前に読み取り位置を登録しなくても項目を抽出できます。取引先ごとに様式が違う注文書でも、同じ流れで取り込めます。
様式の違いを吸収する方法は、製品によってさまざまです。届いた書類を種類ごとに自動で仕分けるもの、様式の違う帳票を共通のテンプレートに当てはめて集計できるようにするものがあります。取引先が多い企業ほど、この吸収の仕方が使い勝手を左右します。
手入力をなくして転記ミスを減らせる
書類を読み取るだけで文字情報がデータになるため、書き写す作業自体を省けます。書き写す工程そのものが無くなるため、そこで生じていた読み違いや桁のずれは起きません。
手書き文字への対応は、今回紹介する製品ではいずれも備えています。ただし条件には差があり、文字の間隔が一定でない手書きは上位のプランでのみ扱える製品や、スタンプや訂正の跡があると認識を誤る場合があると案内している製品もあります。
読み取り結果の突合で確認作業を絞れる
読み取り精度は100%ではありません。そのため、確認をなくすのではなく、確認する範囲を絞る発想が現実的です。
複数の認識エンジンで同じ項目を読み取り、結果が一致しない箇所だけを人が確かめる仕組みを持つ製品があります。全件を目視する運用から、疑わしい箇所だけを見る運用へ切り替えられます。検査成績書のように間違えられない数値を扱う工程と相性のよい考え方です。
事務の帳票だけでなく図面や検査成績書も対象にできる
AI-OCRで扱えるのは、注文書や請求書だけではありません。図面やミルシート、検査成績書といった製造の工程で生まれる書類に対応する製品もあります。
図面については、対応の中身が二つに分かれる点に注意が必要です。ひとつは、図番や部品名、材質、寸法を項目として取り出し、部品表の形にできるもの。もうひとつは、図面を検索できる形式に変換して、あとから探し出せるようにするものです。
部品表として使いたいのか、探せれば足りるのかで選ぶ製品が変わります。ミルシートや検査成績書についても、メーカーごとに違う書式を吸収して同じ形式で出力できると案内している製品があります。
RPAや基幹システムに渡して再入力をなくせる
AI-OCRとRPAを組み合わせると、読み取ったデータの抽出や転記までを自動化できます。RPAは、パソコン上の繰り返し作業を自動で実行する技術です。
API連携やCSV出力で基幹システムへ渡せる製品もあり、読み取ってから使えるようになるまでの間の手作業をなくせます。データで残せるようになれば、必要な1枚を検索で取り出せるようになります。紙で受け取った書類も、要件を満たせば電子データでの保存に切り替えられます。
AI-OCRとRPAの組み合わせは、次の記事で詳しく紹介しています。
製造業のAI-OCR導入事例
実際に製造業で導入した企業が、どの書類を対象に何を得たのかを紹介します。自社の工程に置き換えて読んでみてください。
全国の拠点にまたがる入力業務を集約した事例
全国に70の拠点を持つメーカーでは、拠点ごとに紙の書類を入力しており、担当者の負担が分散したまま積み上がっていました。DX Suiteを導入し、拠点あたり月30時間から50時間の削減につなげています※。
手入力によるミスがほぼなくなり、人が手を動かす対応も10分の1程度まで減ったと報告されています。拠点が分かれているほど、入力の仕組みをそろえる効果が大きくなります。
※出典:BOXIL Magazine「DX Suite 導入事例 手入力ミスがほぼゼロに、月30〜50時間の削減を実現」(2026年8月13日閲覧)
自動車部品メーカーの伝票入力を切り替えた事例
自動車部品メーカーから伝票のデータ入力業務を受託している企業では、専用のOCR機器の保守が終わることに加え、薄い伝票を読み取れず手入力が残る状態が続いていました。汎用のスキャナーとDynaEye 11へ置き換えています※。
対象となる書類は、かんばん部品納品書や指示部品納品書、副資材納品書です。切り替えによって月およそ8時間を短縮し、手入力で残っていた分の読み取り化で月25時間ほどの削減を見込んでいます。機器の更新時期は、読み取りの仕組みを見直す機会にもなります。
※出典:BOXIL Magazine「DynaEye 11導入事例:アイサンコンピュータサービス株式会社 様 OCR専用機を汎用イメージスキャナーとAI-OCRに置き換え、製造業の伝票入力を効率化 [PR]」(2026年8月13日閲覧)
製造業向けAI-OCRにかかる費用・価格相場
本記事で紹介する製品の月額は、30,000円から40,000円程度が中心です。この価格には一定の利用人数や読み取り枚数が含まれているものの、含まれる枠の大きさは製品ごとに違います。人数ごとに課金する製品もあり、その場合は1ユーザーあたり6,000円程度からとなるため、使う人数によって月額が変わります。
初期費用は、0円の製品と50,000円から200,000円程度かかる製品に大きく分かれます。このほかライセンスを購入する形の製品があり、初年度に504,000円(税抜)からの費用がかかったうえで、2年目以降は継続分の年額へ切り替わります。
読み取った枚数分の利用料を基本料に積み上げていく製品もあります。少人数での利用ならユーザー課金のジーニアルAI OCRが最安ですが、大量の書類を読み取る場合はDX Suiteなどの定額制がコスパに優れます。自社の想定規模と照らし合わせて選びましょう。
製造業で見落とされやすい費目として、次の2点があります。
- 読み取り枚数の超過分にかかる従量課金。受注の注文書や日報は日次で発生するため、月末に枠を超えることがある
- 最低利用期間による年単位の負担。1年の契約が前提の製品では、繁忙期だけ使う想定でも年間分の費用がかかる
AI-OCR全体の費用相場やサービスごとの料金は、次の記事で詳しく比較しています。
製造業向けAI-OCRの選び方
AI-OCRは、業種を問わず使える製品が中心です。製造業だけを対象にした製品を探すより、読み取りたい書類と既存システムとのつなぎ方から絞り込むほうが早く決まります。
自社が読み取りたい書類に対応しているか
注文書や請求書に対応していても、図面やミルシート、検査成績書は対象外という製品があります。事務の帳票と製造の工程で生まれる書類は、まとめて「書類」と呼んでいても製品側の対応は別だと考えてください。
図面については、AISpectが図番や部品名、材質、寸法を表の形で取り出せると案内しています。一方でDX SuiteやPATPOST、スマートOCRは、図面を検索できる形式にして探し出せるようにする方向です。
ミルシートと検査成績書の両方に触れているのはSVF ArchiverとAISpect、ジーニアルAI OCRです。自社で扱う書類を先に洗い出してから、対応する製品を突き合わせると絞り込みが早くなります。
取引先ごとに違う様式をどう吸収するか
様式が定まらない書類への対応は今回の9製品がいずれも備えていますが、吸収する手段が違います。どの手段が自社の取引の形に合うかで選びます。
届いた書類を種類ごとに自動で仕分ける方向を取るのがSmartReadです。スマートOCRは、様式が異なる帳票を共通のテンプレートに当てはめて集計できるとしています。
取引先の数が多く様式もばらつくなら仕分けの自動化が効きます。受け取る書類の種類は限られていて集計まで同じ形にそろえたいなら、共通のテンプレートを使える製品のほうが手戻りが減ります。
基幹システムやRPAへどうつなぐか
読み取ったデータをどう渡すかで、削減できる工数が変わります。つなぎ方はAPI連携、RPA経由、CSV出力の3通りです。
DX SuiteはRPAや業務システムとの連携に対応し、SmartReadはデータ連携基盤との組み合わせで使われています。DynaEye 11は組み込み用の開発キットも用意しています。既存システム側の受け口を先に確認しておくと、導入後に手作業が残るのを避けられます。
クラウドとオンプレミスのどちらを選ぶか
図面や取引先の情報を社外に出せない方針の企業では、提供の形が選定の分かれ目になります。自社の環境に置いて運用できる製品は限られます。
オンプレミスでの提供があるのは、DX Suite、SmartRead、SVF Archiver、DynaEye 11、スマートOCRです。クラウドで導入する場合も、読み取ったあとにデータを保持しない運用ができるかを確認しておけば、社内の合意を得る材料になります。
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製造業向けAI-OCRおすすめ比較9選
製造業での導入実績や、製造の工程で生まれる書類への対応をもとに、代表的な9製品を紹介します。料金と対応範囲を見比べてください。
| 初期費用 | 月額(最安プラン) | 向いている用途 | |
|---|---|---|---|
DX Suite |
0円 | Lite 40,000円(税抜)〜 | 多拠点の帳票入力の集約 |
SmartRead |
0円 | スモール 30,000円(年間契約時) | 様式が混在する注文書の入力 |
SVF Archiver |
200,000円 | 35,000円(税抜)/10ユーザー | 図面や検査成績書まで含めた保管 |
PATPOST |
0円 | 法人 30,000円(税抜)〜/20ID | 電子帳簿保存法に沿った保管 |
ジーニアルAI OCR |
0円 | スターター 6,000円/ユーザー | Excelでの集計と転記 |
DynaEye 11 |
504,000円(税抜) | Entry Lite 7,000円(税抜・年間契約時) | 検査成績書など数値の確認 |
AISpect |
50,000円 | 基本料 10,000円(税抜)+従量 | 過去の設計・見積での図面参照 |
LINE WORKS PaperOn |
要問い合わせ | ライト 30,000円(税抜・年間契約時) | 現場で撮影しての取り込み |
スマートOCR |
100,000円 | SDクラウド 30,000円〜 | 図面・ミルシートの検索 |
DX Suite
- 手書き、活字、FAX、写真で撮影した書類まで読み取れる
- 初期費用0円のLiteプランは月額40,000円(税抜)から、超過分は従量課金
- 全国に拠点を持つメーカーでの導入があり、図面を検索できる形式にした活用例もある
非定型の帳票にも対応し、RPAや業務システムと組み合わせれば、基幹システムへの登録までつなげられます。読み取る書類の種類が多く、拠点をまたいで運用したい企業に向きます。
最低利用期間は1年で、オンプレミスでの提供もあります。
DX Suiteの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| Lite | 0円 | 40,000円(税抜)〜 |
| Standard | 200,000円(税抜) | 100,000円(税抜)〜 |
| Pro | 200,000円(税抜) | 200,000円(税抜)〜 |
最低利用期間は全プランで1年です。月額に含まれる読み取り枠を超えた分は、1枚あたりの従量課金が加算されます。
SmartRead
- 届いた書類を種類ごとに自動で仕分けてから読み取れる
- 初期費用0円、スモールプランは年額360,000円で月額30,000円の計算
- 化粧品や樹脂成形、化学の各メーカーで、注文書や申込書のデータ化に使われている
様式の違う書類が混ざったまま取り込んでも、種類を判別して振り分けられます。受注の窓口に多様な様式が集まる企業ほど、仕分けの自動化が効きます。データ連携基盤と組み合わせた運用例もあります。
500枚まで無料で試せます。オンプレミスでの提供もあり、社外にデータを出せない場合の選択肢になります。
SmartReadの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 年額費用 |
|---|---|---|
| スモール | 0円 | 360,000円 |
| スタンダード | 0円 | 960,000円 |
| エンタープライズ | 0円 | 2,400,000円 |
| オンプレミス | 0円 | 2,400,000円〜 |
料金は年額での提示です。月額に換算するとスモールプランで30,000円になります。
製造業ユーザーの口コミ・評判
帳票を指定しない取込みもできますが、テンプレートによる帳票フォーマットを作成することで、より精度の高い取込みが期待できます。
ツールの使い方もシンプルでわかりやすく、すぐに理解できました。
- 帳票の作成から保管、取引先への配信までを1つの仕組みで扱える
- クラウド版は初期費用200,000円と月額35,000円(税抜)、10ユーザーから
- 図面、ミルシート、検査成績書のいずれにも対応すると案内している
検査成績書に加えて設計図面や製品資料もデータ化できるとしており、製造の工程で生まれる書類を幅広く1か所に集めたい企業に向きます。化学、空調機器、自動車の各メーカーでの導入があります。
オンプレミス版は初期費用がかからず、月額はクラウド版と同額です。無料のトライアルもあります。
SVF Archiverの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| クラウド版 Entry | 200,000円(税抜) | 35,000円(税抜)/10ユーザー |
| オンプレミス版 Entry | 0円 | 35,000円(税抜)/10ユーザー |
契約は年単位です。上位のプランの金額は個別見積もりです。
PATPOST
- 保管した書類を全文検索でき、図面や画像の中の文字も検索の対象になる
- 法人プランは初期費用0円、月額30,000円(税抜)から20IDまで
- 樹脂製品や半導体検査装置のメーカーで、帳票の保管とデータ化に使われている
電子帳簿保存法に対応した保管の仕組みを備え、読み取りと保管をまとめて扱えます。書類の置き場所と、後から特定の1枚を探す手間の両方を減らしたい企業に向きます。項目を指定して抽出する機能もあります。
法人プランは初回1か月を無料で試せます。ID数に応じた課金で、追加は1IDごとに1,500円(税抜)です。
PATPOSTの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| 法人 | 0円 | 30,000円(税抜)〜/20ID |
| 個人事業主 | 0円 | 1,980円(税抜)/ID |
個人事業主プランは1IDから5IDまでが対象です。契約は年単位で自動更新されます。
ジーニアルAI OCR
- Excelのアドインとして動き、既存の作業の流れを変えずに組み込める
- 初期費用0円、スターターは1ユーザーあたり月額6,000円から
- 菓子メーカーの工場や自動車の特装車両を手がける企業での導入がある
読み取った内容をそのままExcelへ書き出せるため、集計を表計算ソフトで行っている部署が始めやすい形です。ミルシートや検査成績書のデータ化についても、同社が手段として案内しています。
手書き文字にも対応しますが、スタンプなどが重なると認識を誤る場合があると案内されています。最低利用期間は1年です。
ジーニアルAI OCRの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| スターター(1〜2人) | 0円 | 6,000円/ユーザー |
| スタンダード(3〜9人) | 0円 | 5,500円/ユーザー |
| エンタープライズ(10人〜) | 0円 | 5,000円/ユーザー |
生成AIを使う機能は別料金のオプションです。無料で試すこともできます。
DynaEye 11
- 上位プランでは、2種類のエンジンで読み取った結果を突き合わせ、一致しない箇所だけを確認できる
- ライセンスを購入する形で、Entry Liteは初年度504,000円(税抜)、継続は年額84,000円(税抜)
- 製造業の活用例として検査成績書の確認業務を挙げている
確認を二人体制で行っていた業務を一人に減らした例が示されており、間違えられない数値を扱う工程との相性がよい仕組みです。
60日間の無償トライアルがあります。自社の環境に導入する形のため、社外にデータを出さずに運用できます。
DynaEye 11の料金プラン・価格
| プラン | 初期ライセンス(初年度) | 継続ライセンス(年額) |
|---|---|---|
| Entry AI-OCR | 2,016,000円(税抜) | 336,000円(税抜) |
| Entry | 1,008,000円(税抜) | 168,000円(税抜) |
| Entry Lite AI-OCR | 1,008,000円(税抜) | 168,000円(税抜) |
| Entry Lite | 504,000円(税抜) | 84,000円(税抜) |
Entry Liteの継続ライセンスは年額84,000円(税抜)で、月あたり7,000円の計算です。年間6,000ページまでが上限で、文字の間隔が一定でない手書き文字はAI-OCRが付く上位のプランで扱えます。
AISpect
- 図面から図番、部品名、材質、寸法を表の形で取り出せる
- 初期費用50,000円、基本料は月額10,000円(税抜)に読み取り枚数ぶんの利用料が加算
- ミルシートと検査記録にも対応し、書式の違いを吸収して同じ形式で出力できる
図番や部番で図面を検索できる形にもできるため、過去の設計や見積を参照する場面が多い企業に向きます。BOXILが3製品の読み取り精度を実際に検証した記事では、最も高いスコアを記録しています※。
50枚まで無料で試せます。使わなかった月は基本料がかからない仕組みで、読み取る量に波がある場合に無駄が出にくくなります。
※出典:BOXIL Magazine「【請求書,手書きも】AI-OCR3社の精度を実際に読み取って検証比較!AISpectが1番のスコア」(2026年8月13日閲覧)
AISpectの料金プラン・価格
| プラン | 初期費用 | 月額費用 |
|---|---|---|
| 標準版 プラン1000 | 50,000円(税抜) | 基本料10,000円(税抜)+1,000枚ごと10,000円(税抜) |
| 標準版 プラン1 | 50,000円(税抜) | 基本料15,000円(税抜)+1枚15円(税抜) |
| カスタマイズ版 プラン1000 | 要問い合わせ | 基本料10,000円(税抜)+1,000枚ごと20,000円(税抜) |
| カスタマイズ版 プラン1 | 要問い合わせ | 基本料15,000円(税抜)+1枚30円(税抜) |
無料で試せるのは標準版です。カスタマイズ版では、利用しない月にもデータを保持するための費用がかかります。
製造業ユーザーの口コミ・評判
LINE WORKS PaperOn
- 訂正印や二重線が入った文字も読み取れる
- ライトプランは月額30,000円(税抜・年間契約時)で、月800回まで読み取り可能
- 読み取れる書類の一覧に図面と検査成績書を挙げている
スマートフォンやタブレットで撮影した書類をそのまま取り込めるため、紙の起票をやめずにデータ化まで進めたい現場に向きます。スタンダード以上のプランでは、生成AIを使った読み取りモデルも選べます。
1か月間、200回まで無料で試せます。最低利用期間は12か月です。
LINE WORKS PaperOnの料金プラン・価格
| プラン | 月額費用(年間契約時) | 読み取り上限 |
|---|---|---|
| ライト | 30,000円(税抜) | 800回/月 |
| スタンダード | 50,000円(税抜) | 2,000回/月 |
| アドバンスト | 100,000円(税抜) | 5,000回/月 |
初期費用は個別見積もりです。月単位での契約もでき、その場合は上記より高い金額になります。
スマートOCR
- 様式が異なる帳票を共通のテンプレートで集計・管理できる
- 初期費用100,000円、SDクラウドサービスは月額30,000円から
- 図面とミルシートの活用例を公開しており、油脂や段ボール、洗剤の各メーカーでの導入がある
図面については、部品番号や図番、寸法、注記まで検索できる形式に変換できると案内しています。ミルシートでは材質や化学成分といった項目を、メーカーごとの書式差を吸収して読み取れます。
サンプルの帳票を使った検証を無償で依頼できます。オンプレミスでの提供もあります。
スマートOCRの料金プラン・価格
初期費用は100,000円で、SDクラウドサービスは月額30,000円からです。3ユーザーで1グループ、月300枚までが最小の構成にあたり、最低利用期間は3か月です。
ユーザー数や読み取り枚数を増やす場合と、専用の環境を用意する場合の金額は、個別見積もりです。
製造業向けAI-OCRを活用するポイント
導入したあとに定着するかどうかは、対象の絞り方と現場の動線で決まります。つまずきやすい3点を挙げます。
対象の書類を1種類に絞って始める
事務の帳票と製造の工程で生まれる書類を同時に載せようとすると、設定も検証も一度に膨らみます。まずは量が多く様式が安定しているものから始めるほうが、効果がはっきりします。
受注の注文書は、毎日発生して形式もある程度そろっているため最初の対象に向きます。図面や検査成績書は書式の幅が広いため、運用に慣れてからのほうが安全です。
書類を取り込む動線を現場に合わせる
読み取りの前に、書類をどう取り込むかを決めておく必要があります。複合機でまとめてスキャンするのか、現場でスマートフォンから撮影するのかで、担当も時間帯も変わります。メールで届くPDFを対象にする場合は、誰がいつ所定の場所へ移すかを決めておきます。
現場で撮影する形にする場合は、撮る場所の明るさや、書類を置く台があるかまで見ておきます。取り込む担当と締め切りを決めないまま始めると、取り込まれない書類が滞留して元の運用に戻ります。
目視確認をどこまで残すか先に決める
読み取り精度は100%ではないため、確認をすべてなくす前提で設計すると運用が崩れます。全件を見るのか、抜き取りにするのか、数値の欄だけ見るのかを先に決めます。
とくに検査成績書のように、間違いがそのまま出荷先に届く書類は確認を残す前提で組み立てます。読み取り結果を突き合わせる仕組みがあれば、確認する範囲を疑わしい箇所だけに絞れます。
製造業向けAI-OCRに関するよくある質問(FAQ)
製造業でAI-OCRを検討するときに出やすい疑問をまとめました。導入前の確認に使ってください。
図面やミルシート、検査成績書のような書類も読み取れますか?
製品によって分かれます。注文書や請求書に対応していても、図面やミルシート、検査成績書は対象外ということがあるため、扱いたい書類の名前で1つずつ確かめてください。
図面については、AISpectのように図番や部品名を表の形で取り出せる製品と、検索できる形式へ変換して探せるようにする製品があり、できることが違います。部品表として使いたいのか、探せれば足りるのかで選ぶ製品が変わります。
製品に刻印された型番やラベルの印字検査にも使えますか?
この記事で紹介しているAI-OCRは、その用途を想定していません。生産ラインの上で刻印やロット番号を読み取ったり、ラベルの印字が欠けていないかを判定したりする用途は、画像処理検査装置と呼ばれる別の分野が担っています。
違いは3点あります。ラインの速度に合わせてその場で判定する必要があること、金属の反射やかすれに対応するカメラと照明の設計が前提になること、そして目的が「読み取る」ではなく「見本と一致するかを判定する」ことです。
「AI-OCR」という言葉はこの境界をまたいで使われることがあるため、製品名ではなく用途で見分けてください。設備のメーターを読み取って点検を自動化する用途も、別の分野のサービスが提供しています。
取引先ごとにフォーマットが違うFAX注文書でも対応できますか?
対応できます。今回紹介する製品はいずれも、読み取り位置を事前に登録しなくても項目を抽出できる仕組みを持っています。
ただし様式の違いを吸収する手段は、書類の種類を自動で仕分けるものと、共通のテンプレートに当てはめて集計できるようにするものに分かれます。自社の注文書がどちらの困りごとに近いかを先に見ておくと、候補が絞れます。
既存の生産管理システムや基幹システムとはどうつなぎますか?
基幹システム側に受け口があるならAPI連携が手数は少なく、受け口がない場合はRPAで画面入力を自動化する形になります。どちらも難しい場合は、CSVで書き出して取り込む形が残ります。
受け取れるデータの形式は基幹システム側の制約で決まります。導入後に手作業が残らないよう、情報システムの担当者と受け口の有無を先に確かめておいてください。
AI-OCRでデータ化した請求書や納品書は、紙を捨てても問題ありませんか?
紙で受け取った請求書や納品書をスキャンしたデータで保存する場合は、電子帳簿保存法※1のスキャナ保存の要件を満たす必要があります。スキャナ保存そのものは任意の制度ですが、要件を満たさないまま紙を廃棄すると、保存義務を果たしていない状態になります。
改ざんを防ぐには、タイムスタンプを付与するか、時刻証明機能を備えたクラウドサービスを利用し、期間内の入力が確認できる状態で保存する必要があります。
あわせて、訂正や削除の履歴が残る(または訂正・削除ができない)システムであることも必要です。タイムスタンプの機能がなければ対応できない、というわけではありません。
検索できる状態にする要件は、取引年月日・取引金額・取引先で検索できることが基本です。税務調査の際にデータのダウンロードの求めに応じられる場合は、範囲を指定した検索や、複数の項目を組み合わせた検索の機能まで備える必要はありません※2。
一方、メールの添付ファイルなどデータで受け取った請求書や納品書は、スキャナ保存ではなく電子取引にあたり、受け取ったデータそのもの(電磁的記録)を保存することとされています。紙をスキャンする場合と、はじめからデータで受け取る場合とでは、当てはまる区分が違います。
自社がどの書類をどちらの区分で受け取っているかを確かめたうえで、製品側がどこまで対応するのかを見てください。
※1出典:国税庁「電子帳簿保存法の概要」(2026年8月13日閲覧)
※2出典:国税庁「電子帳簿保存法一問一答【スキャナ保存関係】(令和8年7月)」(2026年8月13日閲覧)
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製造業でAI-OCRを選ぶときの要点を整理します。
- 人が読んで入力している書類は受発注だけでなく、現場の日報や検査成績書、図面にも及ぶ
- 事務の帳票に対応していても、図面やミルシートは対象外の製品がある
- 様式の違いを吸収する手段は、自動の仕分けと共通テンプレートへの当てはめで分かれる
- 月額は定額で30,000円から40,000円程度が中心。人数ごとに課金する製品は1ユーザーあたり6,000円程度から
- 読み取り精度は100%ではないため、確認を残す範囲を決めてから導入する
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