小規模・中規模企業向け「CTI」おすすめ10選!選定ポイントと導入メリット
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小規模・中規模企業向けCTIとは
そもそもCTIとは、「Computer Telephony Integration」の略で、電話とコンピューターを連動させたシステムのことです。自動音声による着信の振りわけや、電話番号に該当する顧客情報をポップアップで表示するといった機能があり、電話応対業務をサポートしてくれます。
また近年はクラウド型と呼ばれるWeb上で利用できる形態が主流であり、ほかのシステムも含めコールセンターの構築をインターネットで完結可能です。クラウド型はインターネット環境と最低限の機器(ヘッドセットやソフトフォン)があれば、どこからでも電話対応ができ、大規模なサーバーや利用スペースを用意する必要もないため、小規模・中規模の企業でもコストをかけず気軽に導入できるでしょう。
クラウド型については、CTIを選定する際のポイントでも詳しく紹介しているため、そちらも参考にしましょう。
小規模・中規模企業が抱える電話業務の課題
CTIを導入していない中小企業が電話業務で抱えている課題についてまとめました。同様の課題を抱えていれば、中小企業向けのCTIで解決できる可能性があります。
オペレーターの人員不足
まず電話応対を行うオペレーターの負担が大きな課題として挙げられます。小規模企業や中小企業ではスペースの制約や人員不足などにより、少人数で業務を回しているケースが少なくありません。そのため、オペレーター不足により待ち時間が長くなり、顧客満足度の低下や機会損失につながる可能性があります。
また手動による架電や顧客情報の検索、最適な部署への転送・引き継ぎなど電話応対は行う作業も多く、応対件数が増えるほど負担も増えます。こういった負担が大きければ、オペレーターの離職につながる可能性もあるでしょう。
顧客情報の管理・共有ができていない
小規模・中規模企業では、電話の履歴や内容が管理・共有できておらず、顧客の名前や過去の商品購入・サービス利用歴といった情報のキャッチアップに時間がかかります。また電話でのやりとりを手入力のメモで記録している場合、データの整理や共有に手間がかかったり、情報が欠落したり、情報共有自体を忘れたりすることもあるでしょう。
顧客からすれば、以前に伝えたはずの情報を繰り返し確認されたり、間違って情報を覚えられたりするため、商品・サービスや企業に対して不満を感じやすくなります。
オペレーターの応対品質にバラつきがある
オペレーターの業務は属人化しやすいため、対応するオペレーターによって、品質にバラつきが出やすいことも課題の1つです。とくにオペレーターとしての経験が浅いと、電話対応のスキル・ノウハウが不足しているため、顧客の要望や問題を正確に把握できず、顧客の不満や解約が発生する恐れもあります。
一方でオペレーターを一人前に育てるにはかなり時間がかかるため、優秀なオペレーターにばかりコールが集中し、負担が大きくなることも考えられます。そのため、なるべく早くオペレーターを育て、ひととおりの業務をこなせるようサポートする必要があるでしょう。
小規模・中規模企業がCTIを導入するメリット
中小企業がCTIを導入して得られるメリットは次のとおりです。
業務効率化により少人数でも業務を回せる
小規模・中規模企業がCTIを導入すると、オペレーターの負担を軽減し少ない人数でも業務を回せるようになるでしょう。CTIには、電話応対に関する作業を自動化したり省力化したりできる機能が、豊富に搭載されています。
たとえばIVR(自動音声応対)機能では自動音声が流れ、顧客がプッシュボタンを選択することで、問い合わせ内容に最適なオペレーターへ転送できます。これにより、オペレーターの応対時間を短縮可能です。またほかにも、架電のワンクリックコールや自動応答による転送機能などがあり、オペレーターの負担を減らし業務効率が向上できるため、少人数でもスムーズに電話応対を行えるでしょう。
顧客管理を一元化し共有できる
CTIは顧客情報を1つに集約できるため、顧客情報の把握や共有も簡単にできます。CTIでは、CRM(顧客情報を管理するシステム)や、SFA(営業活動を支援するシステム)と連携できるものや、CTI自体に簡易的なCRM機能を搭載しているものがほとんどです。
CRMは顧客の名前や住所といった情報はもちろん、過去に購入した商品や電話の応対履歴といった情報まで記録できます。システムによっては、メールやSNSといった別チャネルでの問い合わせ内容も一元管理可能です。
これらの情報は検索ですぐにすべて確認できるのはもちろん、かかってきた電話番号に該当する顧客情報をまとめて表示できるポップアップ機能も存在します。そのため、オペレーターはすぐに情報を把握して、顧客それぞれに最適な提案を行えるようになるでしょう。
オペレーターの応対品質を向上できる
CTIはオペレーターの応対品質を向上できる機能が豊富にそろっています。たとえば、モニタリングと呼ばれる機能では、コールセンター全体の対応状況が一目で把握でき、実際にオペレーターが通話する内容も聞けます。
管理者は、オペレーターの対応がうまくいっていない場合、直接顧客にわからないようリアルタイムでアドバイスを送ることも可能です。またCTIには録音機能があり、これを後から管理者やベテランオペレーターに確認してもらい、アドバイスをもらえます。
こういったサポート機能が豊富であるため、新人を一人前に育てるまでの時間を短縮し、顧客が満足できる電話応対を提供できるようになるでしょう。
小規模・中規模企業がCTIを選定する際のポイント
中小企業がCTIを選定する際は、いくつかのポイントがあります。代表的なポイントについて解説します。
利用目的に応じてインバウンド型かアウトバウンド型かを選ぶ
CTIを選ぶ際には、自社のビジネスモデルやコールセンターの運用方法に応じて、インバウンド向けのCTIなのか、アウトバウンド向けのCTIなのかをチェックしましょう。
インバウンドとは、顧客からかかってくる電話に対応する業務のことで、商品・サービスのカスタマーセンターや通販の受注受付などが該当します。インバウンド型CTIには、IVR(自動音声応対)機能や、入電をオペレーターに自動分配する自動着信呼分配機能など、効率的に入電をさばくための機能を中心として搭載しています。
アウトバウンドは、企業側から顧客に電話をかける業務のことで、テレアポ営業や電話を使ったアンケート・市場調査などが挙げられるでしょう。アウトバウンド型CTIは、顧客リストから一斉発信して応答した通話をオペレーターにつなぐ機能や、ワンクリックだけで電話がかけられる機能など、架電を効率化するための機能が中心です。
このように種類によっても搭載されている機能は大きく異なるため、どちらの用途でCTIを求めているかを整理したうえで選定しましょう。
モニタリングや分析など自社に必要な機能が備わっているかを確認する
インバウンド向け・アウトバウンド向け以外にも、自社の目的や用途に沿うサービスが備わっているかを確認するのが重要です。CTIは主に次のような機能が搭載されています。一覧でまとめたので、ぜひ参考にしましょう。
機能 | 詳細 |
---|---|
ポップアップ機能 | CRM(顧客の情報を管理するシステム)と連携し、着信とともに該当する電話番号の顧客情報をまとめて表示できる機能 |
IVR(自動音声応対)機能 | 自動音声が流れて、問い合わせ内容に最適なオペレーターへ転送できる機能 |
ACD(自動着信呼分配機能) | オペレーターへ自動で着信を振りわける機能 |
プレディクティブコール機能 | 登録した顧客リストに自動で一斉に発信し、応答があった場合オペレーターにつなぐ機能 |
オートコール機能 | あらかじめ録音した音声を、指定した電話番号へ一斉に架電する機能 |
クリックトゥコール | 画面に表示されたボタンをクリックするだけで、電話をかけられる機能 |
録音機能 | 会話を録音して記録できる機能、後から関係者が内容を確認したり教育に利用したりできる |
モニタリング機能 | コールセンター全体の対応状況や通話内容を確認できる機能、管理者がアドバイスを送ることも可能です |
分析・レポート機能 | 架電・受電の状況といった電話業務に関するさまざまな情報を集計・分析して、レポートを作成してくれる機能 |
画面転送機能 | 電話を転送する際に顧客情報が表示された画面を、引き継ぎのオペレーターへ一緒に転送できる機能 |
自社の目的や規模に応じて必要な機能は異なるため、導入目的の整理と必要な機能の洗い出しを行いましょう。
クラウド型のCTIシステムを選ぶ
冒頭でも簡単に紹介していますが、小規模・中規模の企業であれば基本的にクラウド型CTIの導入がおすすめです。そもそもCTIの導入形態には、クラウド型とオンプレミス型の2種類があります。クラウド型とは、すでに構築されベンダーに管理されたシステムを、インターネットを通じて利用するタイプで、形式はレンタルに似ています。
オンプレミス型は、自社にサーバーを設置し1からシステムを構築して自社で運用するタイプです。オンプレミス型はシステムのカスタマイズ性が高いといったメリットはありますが、サーバーの用意やシステム構築のため初期費用が数十万~数百万円程度と高額になりがちです。
一方クラウド型はカスタマイズ性が低く月額料金も継続的にかかりますが、システムをインストールする必要もないため、初期費用は無料か、かかったとしても低価格に抑えられます。そのため、まとまった予算を用意しにくく、シンプルな機能で問題ない小規模・中規模企業はクラウド型CTIの導入がおすすめです。
コストが予算内に収まるか確認する
小規模・中規模企業の場合、コストが予算内に収まるかどうかも重要です。クラウド型CTIは主に初期費用と月額費用があります。また月額費用はコールセンターの席数や利用できる機能によって大きく変化するものです。
そのため必要な機能をあれもこれもと追加すると、月額費用が高額になり予算内で収まらなくなる可能性があります。コストを抑えたい場合は、必要な機能を洗い出した後に優先順位をつけ、できるだけシンプルなシステムになるよう調整しましょう。
CRMやSFAなどの外部システムとの連携性を確認する
自社がすでに利用しているCRMやSFAなどの外部システムがある場合、連携が可能かを確認しましょう。CTIはCRMやSFAと連携できれば、より多くの情報を集約しより適切な電話応対ができるようになります。
もしCRMやSFAを導入していない場合は、顧客情報管理(CRM)機能やリスト管理機能の搭載されたCTIを選ぶことで、CRMやSFAと連携するケースに近いメリットを享受できるでしょう。
セキュリティに問題がないか確認する
CTIは顧客情報や顧客との通話内容を録音するため、セキュリティに問題ないか確認するのも重要です。顧客情報の漏えいは、企業のイメージや信頼を大きく損なうため十分注意しなければなりません。
データの暗号化やIPアドレスによるアクセス制限、ログ(システムの利用履歴)監視といった、セキュリティ対策が十分にされているか、それぞれのサービスでしっかりチェックしましょう。
おすすめのCTIツール比較表
人気CTIツールのなかで、とくにおすすめのサービスを一覧表にまとめました。
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小規模・中規模企業向けおすすめクラウド型CTI比較10選
小規模・中規模企業での導入実績があるおすすめのクラウド型CTIを、厳選して紹介します。製品を比較検討する際の参考にしましょう。
Zendesk - 株式会社Zendesk
zendeskは、電話だけでなくメールやチャット、SNSなどのチャネルにも対応できるオムニチャネルタイプのCTIソリューションです。zendeskは次のような特徴があります。
- さまざまなチャネルでの問い合わせを一元管理し、リアルタイムで対応できる
- 世界各国の企業に導入されており、多言語に対応できる
- AIを活用し、顧客の問い合わせへの自動応答、問い合わせの要約、回答の詳細化などができる
MiiTel Phone - 株式会社RevComm
MiiTel Phoneは、AIがオペレーターの対応を分析・評価・フィードバックする機能が利用できる、CTIです。MiiTel Phoneは次のような特徴があります。
- すべての電話内容を自動で録音、データ化できる
- SalesforceやHubSpotなどの主要なCRMと連携でき、顧客情報の参照や更新が容易
- インバウンド・アウトバウンド両方に対応
楽天コネクト Storm - 楽天コミュニケーションズ株式会社
楽天コネクト Stormは、音声通話やチャット、メールなどの対応を1つにまとめられるコールセンターシステムです。楽天コネクト Stormには、次のような特徴があります。
- 録音された通話内容のテキスト化や感情分析が可能
- 呼量や人員配置のパターンを分析し、スケジュール設定を自動化
- リアルタイムに複数拠点間のデータを同期した状態での、稼働の安定性に強み
InfiniTalk - ジェイエムエス・ユナイテッド株式会社
InfiniTalkは、インバウンドとアウトバウンドの双方を提供しており、自社の状況に合わせて柔軟に選択できるCTIパッケージです。InfiniTalkは次のような特徴があります。
- 音声テキスト化サービスも利用可能
- オートコールやIVR、テキスト分析などのオプション機能が充実
- 業種や業界を問わず豊富な企業導入実績があり、規模を問わず利用できる
カイクラは、通話の自動文字起こしやAIによる会話要約機能でオペレーターの負担を減らせるCTIです。カイクラは次のような特徴があります。
- 顧客管理システムとCTIシステムが一体化
- 固定電話に限らず社用携帯での通話も自動で録音できる
- 主要なCRM・SFA・名刺管理ソフトと連携できる
AmeyoJ - 株式会社アイ・ピー・エス・プロ
AmeyoJは、インバウンド・アウトバウンド両方の機能を備えたCTIです。AmeyoJは次のような特徴があります。
- カスタマイズ性が高い
- リスト登録やウィスパリング機能、全通話録音、PBXなど豊富な機能が標準搭載
- 初期費用0円から利用できるプランを含め3つの料金プランから選択可能
Zoom Phone - ZVC JAPAN株式会社
Zoom Phoneは、Zoomのビデオ会議やチャットと一体化した、クラウドコミュニケーションプラットフォームが利用できるCTIです。Zoom Phoneは次のような特徴があります。
- Zoomのビデオ会議にシームレスに参加でき、手動での操作が不要
- 管理者が管理ポータルを通じて電話番号やデバイスの割り当てができる
- シンプルなインターフェースと直感的な操作感で、簡単に利用できる
List Navigator. - 株式会社Scene Live
List Navigator.は、豊富な架電機能で業務の効率化を図れるアウトバウンド型CTIです。List Navigator.は次のような特徴があります。
- オートコールやプレディクティブコールなど、架電効率を向上させる機能が充実
- 架電結果やオペレーターの稼働状況などを自動で分析・可視化できる
- 導入から運用後まで専任スタッフによる充実したサポートを提供
BIZTEL コールセンター - 株式会社リンク
BIZTELコールセンターは、音声認識サービスとの連携で通話内容を自動でテキスト化できるCTIです。BIZTELコールセンターは次のような特徴があります。
- PBXやIVR、ACD、ポップアップなど、コールセンターに必要な基本機能を備えている
- 音声認識結果をもとにオペレーターの対応を分析・評価できる
- オプションで金融機関が採用するセキュリティプランを利用できる
IVRyは、幅広い業種で豊富な企業導入実績がある自動音声応答システムです。IVRyは次のような特徴があります。
- AIによるテキストの自動読み上げや録音データなど、音声ガイダンスを自由に設定できる
- SMSの自動返信機能で経路案内やイベントフォームなど、さまざまな情報を自動で送信可能
- 顧客管理機能で、受電履歴や通話内容を一元管理できる
サービス選びは比較して検討しよう
CTIを選ぶ際は、自社の状況に合った機能が備わっているか、他システムとの連携が可能か、運用コストはどの程度かなどを踏まえて検討することが重要です。ボクシルでは各サービスの口コミが多く寄せられているので、選定の際はサービス資料とあわせてチェックするとよいでしょう。
CTIは、次の記事でも詳しく紹介しています。
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