eスポーツの拡大|オリンピック種目入りで注目度上昇、楽しみ方や課題は?

eスポーツはエレクトロニック・スポーツの略称で、ゲームを用いて対戦する競技を指す。アジア競技大会(アジアオリンピック)でのメダル種目化にともない、eスポーツは世界中で注目されている。その概要や賞金、プロスポーツとしての現状、課題を解説する。

eスポーツの拡大|オリンピック種目入りで注目度上昇、楽しみ方や課題は?

eスポーツがオリンピック種目に

別名、アジアオリンピックともいわれるアジア競技大会、そのメダル種目として「eスポーツ」が認定された。メダル種目となるほど「競技」として定着しつつあるeスポーツだが、日本での知名度は高くない。

一方で技術の発展などにともない、eスポーツを含むゲーム市場は拡大の一途をたどる。今後ますます注目度はあがるはずだ。

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eスポーツの概要や、海外を含めた歴史、プロスポーツとしての現状などを解説する。

eスポーツとは

eスポーツとは、コンピューターゲーム、ビデオゲームを利用して対戦する競技・スポーツのことを指す。eSports、エレクトロニック・スポーツとも呼ばれる。

ゲームに用いられる電子機器にはPC、家庭用ゲーム機、スマートフォンなどが含まれる。業務用ゲーム機が使われることもある。

eスポーツのオリンピック種目入り

eスポーツの競技人口は数億人といわれ、今なお世界中で拡大している。4年に一度開催されるアジアオリンピックでも、2022年の中国・杭州大会からメダル種目として正式認定されたのはこのためだ。

これに先駆けた2018年アジアオリンピックでは、eスポーツがデモンストレーション競技に決定した。「League of Legends」「ウイニングイレブン2018」「Arena of Valor」「StarCraft II : Legacy of the Void」「Hearthstones」「Clash Royal」の計6タイトルで競技が行われる。

eスポーツの歴史

ゲームを用いた競技は、一般家庭にゲーム機が普及する以前の、1972年には行われていたという。それがどのようにして現在のeスポーツにまで発展したのか、その遍歴を紹介したい。

世界での歴史

1980年代に家庭用ゲーム機が登場し、その普及とともにゲームプレイヤーが飛躍的に増加した。

1990年代にかけてデベロッパーをはじめ、プロモーションを目的とする競技大会が頻繁に開催されるようになった。特に大会規模の大きかった北米では、プレイヤーのプロ化も進行した。

1990年代後半以降のPC普及により、この流れはPCゲームへと移行し、競技大会は「eスポーツ」として興行的にも注目されるようになった。

その後、2000年には韓国の韓国eスポーツ協会、ドイツのエレクトロニック・スポーツ・リーグ社が相次いで設立。フランス、中国、イギリスなどでも、eスポーツを興行として扱う企業・団体が次々に設立され、世界中でeスポーツが開催されている。

日本での歴史

日本でも家庭用ゲーム機の普及とゲームプレイヤーの増加は世界的な流れと同様だったものの、1990年代は格闘ゲームを中心とした業務用ゲーム機での競技大会が主流であった。

2000年代以降はゲームの中心は家庭用ゲーム機やスマートフォンに変化していった。

2010年代以降になると、格闘ゲームジャンルから日本人のプロプレイヤーが次々登場する。

この流れもあり、日本eスポーツ協会、eスポーツ促進機構、日本プロeスポーツ連盟に分かれていた組織も、2018年2月に日本eスポーツ連合に統合された。

日本オリンピック委員会の認可団体となるなど、日本のeスポーツも急速な広まりを見せている。

eスポーツのこれから

この広がりをさらに加速するため、日本eスポーツ連合(JeSU)が公認タイトルのプロライセンス発行を開始した。

一般社団法人デジタルメディア協会が賞金1,000万円の大会「闘会議」を成功させるなど、eスポーツ推進に向けた環境が整いつつある。

これらはプロプレイヤー向け専門学校の開校とともに、eスポーツの底辺拡大に欠かせない動きとなっている。

こうしたeスポーツに関する改革は、当然2022年のアジアオリンピックを見据えてのものだが、JeSUはその先の2024年パリ五輪も視野に入れている。

組織統合をしてまで、JeSUが日本オリンピック委員会の認可団体となったのは、パリ五輪の出場のためである。オリンピックも、eスポーツへの熱狂を無視しづらく、パリ五輪での正式種目化が検討されているためだ。

eスポーツの楽しみ方

大小さまざまな大会が開催されるeスポーツも、ほかのスポーツ同様「プレイする楽しみ」「観る楽しみ」がある。具体的に、eスポーツがどのように楽しまれているのか、紹介する。

白熱する大会&イベント

eスポーツの大会は大きく「単発」「リーグ」「ツアー」に分類される。

単発大会は、年・四半期単位などで開催され、あらゆるタイトルが対象だ。海外では世界各地で開催されている「Intel Extreme Master」、高額賞金で名高い「The International」が、国内では「モンストグランプリ」が代表例に挙げられる。

リーグ大会は、一定期間に参加チームが総当たりで対戦し、シーズン順位を争うのが特徴だ。海外では「League of Legends Championship Series」が挙げられ、国内でも同様に「League of Legends Japan League」が開催されている。

ツアー大会では、一定期間開催されるのはリーグ同様ながら参加者は固定されない。たとえば世界各地で行われる「Capcom Pro Tour」がそれに相当し、それぞれの上位者が決勝大会に進む仕組みになっている。

こうしたeスポーツ大会は、世界中で4,000回以上開催されている。

「観戦」も楽しみ

大会は、大都市のアリーナや高級ホテルで開催されるケースもある。もちろん、会場に足を運んで観戦するのも可能だ。

Twitch、YouTube、ニコニコ動画などの動画配信サービスを利用し、リアルタイムでも視聴できる。多くの大会では、その模様をアーカイブしているため、動画配信サービスで繰り返し楽しめるだろう。

活躍する日本のプロプレイヤー

上述したように、日本にも少ないながらプロプレイヤーは存在する。彼らは、国内のみならず、海外大会でも活躍している。観戦の際にはぜひ注目してみよう。

梅原大吾 ももち ときど
格闘ゲームプレイヤー 格闘ゲームプレイヤー 格闘ゲームプレイヤー
CAPCOMの2D型対戦格闘ゲーム大会では、国内外で多数の実績を残している。 北米のプロeスポーツ団体「Echo Fox」所属、ストリートファイターの大会で実績多数。 北米のプロeスポーツ団体「Echo Fox」所属、東大卒の異色プロゲーマー。