教育プログラムの作り方は?新入社員を戦力化するステップ7つ
新人教育プログラムとは?
新人育成プログラムとは、社会人や企業人として必要な常識やマナーだけでなく、会社の歴史・理念・ビジョン・価値観などを身につけてもらうための取り組みです。
新人育成プログラムの中では、コンプライアンスに関する考え方など企業の社会的責任についても明確にしておく必要があります。また、業務に必要なスキルや知識は座学で学び、実際の職場ではOJTとして実践することも重要です。
このように、新入社員をいち早く戦力化するための取り組みが「新人育成プログラム」です。
新人教育プログラムの作り方7つのステップ
新入社員を教育しないと、「放置されている」と感じて早期に会社を辞めてしまうこともあります。教育プログラムは新入社員を育てるだけでなく、離職防止にもつながるでしょう。
そんなメリットのある教育プログラムの作り方について、7つのステップに分けて説明します。
STEP1:新人になってほしい到達目標を決める
まず、新人に「こうなってほしい」という目標値とそのスケジュールを決めていきましょう。たとえば、次のように会社の期待値を具体化して伝えましょう。
- 1年後には先輩や同僚、他部門と連携して業務をこなせるようになる
- タイムリーに報連相を行える
- 一人でPDCAサイクルを回せるようになる
管理監督者が数人集まって案を練るのが良いかもしれません。
ただし、過大な期待は禁物です。ちょっと背伸びをすれば到達できそうな目標値を設定するのが肝要です。また、昨年の「新人育成プログラム」の反省点を活かしてください。
STEP2:伝える歴史・理念・価値観をまとめる

会社の成り立ちから現在までの歴史を踏まえた経営理念や価値観、そして将来に向けたビジョンや戦略などを明文化しておく必要があります。経営管理部門や管理監督者によるワーキンググループが下案を作成し、経営トップの認可を受けて社内に共有します。
これにより、会社全体が同じ方向性を持ち、将来に向けて一丸となって取り組めるようになります。「新人育成プログラム」の中では経営トップの口から、これらを新人たちに語りかけることも必要です。
STEP3:身につけてほしいスキルをまとめる
次にまとめておきたいのは、「新人育成プログラム」で学ぶ業種別の最低限のスキルや知識です。たとえば、製造部門なら「品質管理」や「安全管理」、技術開発部門なら「実験計画法」や「商品知識」、経営管理部門なら「財務」や「将来予測」などが挙げられます。
これらの座学には、テキストはもちろん講師も必要となります。社内では必要最低限の内容に留め、より詳しい内容は外部講習に任せるのも良いでしょう。しかし、実際のデータに基づいた自社独自の講座のほうが効果的な場合もあります。状況に応じて使い分けましょう。
STEP4:スケジュールと費用を算出する

次は、「新人育成プログラム」の詳細なスケジューリングと費用の算出です。
入社式、トップ講話、会社の歴史・理念・価値観・ビジョン説明、部門紹介、企業人として最低限のマナー講座、必要スキルの座学、各部署の短期体験、OJT現場トレーニングの開始、OJT成果発表会などの実施アイテムの選択とその実施期間を見積もります。
また、会場費や講師謝金、交通費、テキストや資料の費用などもあわせて見積もります。
STEP5:経営側の承認を取る
「新人育成プログラム案」ができたら、経営トップの認可を受けてください。同時に、トップの「新人育成」に対する思いを確認し、必要に応じてプログラムの修正を検討しましょう。
認可を受けたら次は実施ステップですが、その前に経営トップ、部門長や講師陣のスケジュール取りと会場を押さえておく必要があります。また、必要なテキストや資料、備品などの手配も忘れずに済ませておきましょう。ここまでの準備は、プログラム開始の半年前までに終えておきたいところです。
STEP6:新人教育を開始する

さて、いよいよ「新人育成プログラム」の開始です。しっかりとプログラムが組まれていれば、スケジュールも順調に進んでいくでしょう。この段階では、新人の様子をしっかり観察することが重要です。経営トップの講話などを通じて、会社の現状や理念、ビジョン・戦略を知ることで、新人の表情にも変化が現れるはずです。
また、遠いところから入社してきた新人などの様子にも気を遣いましょう。見知らぬ土地での一人暮らしに、不安やストレスを感じている場合もあります。適度に立ち話などをして気持ちを和らげてあげるのも大切です。
STEP7:成果の確認と問題点を抽出する
新人育成プログラムの最後は、成果を把握することです。新人が期待通り成長しているかどうかを確認しましょう。もし十分な成長が見られなければ、どこに原因があるのかを探ります。期待値が高すぎた、カリキュラムが詰め込みすぎだったなど、問題点を洗い出して整理しておきましょう。
これらの問題点への対応策を、次年度の「新人育成プログラム」に反映することで、プログラム自体も成長していきます。育成プログラムを「ダメだ」と決めつけず、育てていくことが大切です。
新人育成プログラムの作り方まとめ
以上が「新人育成プログラム」作成の7ステップでした。新人の早期戦力化に向けてプログラムを作ってみませんか。ここでも、PDCAのサイクルを回すことが肝要です。昨年の反省を今年のプログラムに反映し、今年の反省を来年度に反映する、この繰り返しがより良い「育成プログラム」を作り出します。
今からでも始めてみませんか。中途入社の新人についても、次年度の新入社員と一緒にこのプログラムを受けさせるのも一つの方法です。
研修に活用できるeラーニングシステムや、内定辞退防止のためのツールについては、こちらの記事でも紹介しています。
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