在庫管理システムのシェア・市場規模 一番選ばれている人気サービスはロジクラ
在庫管理システムには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
⇒【料金・機能比較表つき】在庫管理システムの資料をダウンロードする（無料）
目次を閉じる
在庫管理システムのシェア率
在庫管理システムの導入に携わった1,574人を対象にBOXILが独自アンケート※1を実施し、導入した在庫管理システムを尋ねました。
シェアが最も多かったのは、ロジクラで12.71%。
その後にGENが11.88%、COOOLaが9.53%、アラジンオフィスが6.61%、クラウドトーマスが6.61%、zaicoが6.23%と続きます。これら6社で全体の53.57%を占めていました。
※調査概要：インターネット調査にて在庫管理システムの導入に携わった全国20〜60代の1,574人へ実施。本調査の期間は2025年7月12日～15日。本アンケート結果は小数点以下任意の桁を四捨五入しており、合計が100%にならない場合がある
口コミ・ユーザー満足度も必ずチェックしよう
在庫管理システムの選定では、実際の導入企業による口コミやユーザー満足度も重要です。自社に合ったサービスかどうか、現場の意見・評判をもとに比較することが大切です。
在庫管理システムの市場規模
BOXIL編集部が2024年2月に実施した調査をもとに、在庫管理システムの市場規模を算出※1しました。2023年のSaaS型在庫管理システムの市場規模は、およそ2,477億円だと算定できます。また、導入を検討しているユーザーの動向や導入予定時期をもとに算出すると、2024年の市場規模は2,657.8億円に到達する見込みで、2025年の市場規模は2,782.7億円規模に成長すると予測※できます。
※1 調査期間 2024年2月16日〜2月27日 スマートキャンプで実施した「SaaSの利用実態調査」をもとに、1社あたりの利用金額と法人数から算定。在庫管理機能を持つERPなどを含む。
※2 同調査の導入時期と導入予定時期から算定
在庫管理システム市場の成長率は？
同調査では、まだ在庫管理システムを導入・利用していない生産・販売管理業務担当者に対して、導入予定も調査しました。その結果、「時期は未定だが利用検討中」が多く、在庫管理システムの必要性に関して情報収集段階の企業が多いようです。
| 導入予定時期 | 回答数 | 割合 |
|---|---|---|
| 時期は未定だが利用検討中 | 26 | 6.2% |
| 半年以内には利用開始予定 | 11 | 2.6% |
| 1年以内には利用開始予定 | 6 | 1.4% |
| 2年以内には利用開始予定 | 6 | 1.4% |
| 現時点では未定・利用予定はない | 369 | 88.3% |
在庫管理システム市場の成長の要因としては、新型コロナウイルスの影響により、2020年以降ECサイトの利用機会が増加していることが挙げられます。
経済産業省が2023年8月に実施した「令和4年度デジタル取引環境整備事業（電子商取引に関する市場調査）」によると、物販系のBtoC-ECの市場規模は2021年が13兆2,865億円、2022年が13兆9,997億円という結果※になりました。中でも、「食品・飲料・酒類」の伸びが大きく、保管や配送の技術の向上も成長に起因していると考えられます。
また、物流の需要が高まるなかで、製造を含むさまざまな現場では効率的かつミスがないような体制作りがより求められるようになりました。そのため、在庫数や在庫情報を管理できるだけでなく、在庫数が減ったときのアラートや複数倉庫の管理、オムニチャネル対応、セット販売商品への対応などもできる在庫管理システムに注目が集まりました。
※出典：経済産業省「電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました」（2025年7月18日閲覧）
在庫管理システム シェア率TOP6の口コミ・満足度解説
シェア率の高い6サービスはなぜ選ばれているのか。BOXILに寄せられた口コミやサービスの特徴をもとに解説します。
ロジクラは、累計36,000社※が利用する在庫管理・倉庫管理のクラウドシステムです。特にEC事業や卸といったスモール倉庫での利用に適しており、スマートフォンアプリを活用したバーコード検品や追跡番号の記録が可能な点が特徴です。
受注管理システム「ネクストエンジン」やECカート「Shopify」とAPI連携ができるため、倉庫の在庫情報をECカートに直接反映できます。14日間は無料で利用できるため、導入前に機能や使い勝手を十分に確認できる点も、多くのユーザーから支持を集める理由となっています。
※1 出典：ロジクラ公式サイト「ロジクラ」（2025年7月17日閲覧）
GEN CLOUD ERP - GEN株式会社
GEN（ジェン）は、メーカー・商社・アパレル・工場・化粧品・食品、ITサービス・プロジェクト向けに特化した7つのクラウドERPを提供しています。販売管理・在庫管理・生産管理から、請求・入金管理、ワークフロー、BIツール、社内SNS機能まで標準装備した包括的なシステムです。
「BOOST」機能により、プログラミング知識がなくても会社のスタイルに合わせた帳票・画面構成・フォーマットをカスタマイズできます。メーカー向けにはアイテム別、ロケーション別、ロット別の在庫管理や理論在庫、安全在庫管理が可能。QRコードやバーコードを使った管理機能も搭載し、基本料金が月額20,000円とリーズナブルな価格設定も人気の理由です。
COOOLa - 株式会社ブライセン
COOOLaは、物流・倉庫業務の生産性を徹底的に追求したクラウド型倉庫管理システム（WMS）です。多くの大手企業の物流や3PLのWMS開発実績を持つ株式会社ブライセンが自社開発しています。汎用的な基本機能に加え、本当に必要な部分だけをローコストでカスタマイズできる柔軟性が強みです。
最先端の設計思想に基づき、汎用性と拡張性を両立させているため、使い勝手の良いWMS運用が可能です。日本語・英語・中国語・ベトナム語に対応しているグローバル対応と、さまざまなデータを分析・見える化するBIツール機能も備えており、多様な物流現場のニーズに応えています。
アラジンオフィスは、販売管理に必要な豊富な機能を標準搭載した「高性能」「柔軟性」「コストパフォーマンス」に優れた在庫管理パッケージです。必要な機能がコンパクトにまとめられた無駄のないシステム設計で、ユーザーのニーズに合わせたカスタマイズも柔軟に対応します。
基本パッケージをベースに、業種や業態に合わせてフィットさせる「イージーオーダーパッケージ」方式を採用しており、最低限必要な機能だけを追加できるため、コストパフォーマンスに優れています。またWebとリアル全領域をカバーする独自の「CROSS-OVERソリューション」の各種サービスとシームレスに連携できるため、幅広いビジネスニーズに対応可能です。
クラウドトーマスは、在庫管理、入出庫管理、棚卸機能などを搭載した総合的な在庫管理システムです。アパレル、食品、化粧品など業種業態を問わず、BtoCとBtoB両方に対応しています。スマートフォンやリングスキャナ、ハンディーターミナルなど、運用状況に合わせた端末を選択でき、Wi-Fi工事が不要なSIMカードでの運用も可能です。
国内外の基幹システムやカート、モール、OMSとの連携により、入出庫や出荷完了情報などのデータ連携がスムーズに行えます。現役の物流会社が提供するシステムであるため、実際に稼働している物流現場を見学でき、システム導入だけでなく物流コンサルティングも含めた総合的なサポートが受けられる点が特徴です。
zaicoは、高い効率性とシンプルな操作性を兼ね備えた在庫管理システムです。外部ツールと連携して販売データを在庫データへ自動反映する機能により、散財した情報を手動で転記する手間を省き、在庫管理の時間を大幅に削減できます。また、在庫ごとに発注点を設定し、それを下回るとアラートで通知する機能で、欠品や販売機会の損失を未然に防げる点も特徴です。
ユーザーからは自動通知機能や実在庫と理論在庫の分類による詳細な管理が可能である点が高く評価されています。さらにスマホ対応やデータのエクスポート・インポート機能によるネットショップとの連携強化も、在庫管理の正確性向上と作業効率化に貢献しています。
シェア率だけでなく機能で比較しよう
在庫管理システムを選ぶ際には、「自社の業種・業態に合った機能」「拡張性・カスタマイズ性」「他システムとの連携性」「モバイル対応」「コストパフォーマンス」など、多角的な視点での比較が重要です。
特に、バーコードやQRコードを活用した在庫管理、複数倉庫・店舗の一元管理、発注点管理や在庫予測機能、販売管理や会計システムとの連携など、自社の課題解決に必要な機能を明確にしてから選定することをおすすめします。無料トライアルやデモを活用し、実際の操作性や使い勝手を確認することも大切です。
