オンプレミス型の文書管理システムおすすめ5選!比較ポイントを解説
文書管理システムには多くの種類があり「どれを選べばいいか」迷いますよね。後から知ったサービスの方が適していることもよくあります。導入の失敗を避けるためにも、まずは各サービスの資料をBOXILでまとめて用意しましょう。
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オンプレミス型の文書管理システムとは
オンプレミス型の文書管理システムとは、社内のサーバーにソフトウェアをインストールして文書を管理するシステムです。ソフトウェアをインストールすると、専用のブラウザが起動し、そのなかで文書管理を行えます。
文書管理システムには、文書の一括保管や検索、バージョン管理などの機能が備わっています。そのため、あらゆる形式の文書を1か所にまとめ、一元管理できるのが特徴です。
ローカルフォルダや外部ストレージに文書が散在している場合に比べ、素早く目的の情報にアクセスできる、複数人で情報共有しやすいといったメリットが生まれます。
クラウド型との違い
文書管理システムにはオンプレミス型のほか、クラウド型の製品も存在します。クラウド型の文書管理システムは、ソフトウェアをインストールする必要がなく、Webブラウザ上でサービスを利用できるのが特徴です。
オンプレミス型とクラウド型には、ほかにも次のような違いがあります。
| オンプレミス型 | クラウド型 | |
|---|---|---|
| 初期費用 | 高額 | 少額または不要 |
| 運用コスト | 保守管理費 | サービス利用料 |
| サーバーの管理責任 | 自社 | サービス提供事業者 |
| 機能 | 柔軟にカスタマイズできる | プランごとに異なる カスタマイズが難しい |
| セキュリティ | コントロールしやすい | コントロールしにくい |
それぞれメリットとデメリットがはっきりと分かれるため、目的や要件に合わせて適切な導入形態を選ぶことが重要です。
オンプレミスの文書管理システムのメリット
オンプレミス型の文書管理システムには、クラウド型にはない利点があります。自社の環境や要件に応じて柔軟に運用できる点が、導入の決め手となることも少なくありません。
自社のセキュリティポリシーに柔軟に対応できる
オンプレミス型は、自社サーバー内にシステムを構築するため、外部のクラウド環境に依存しません。そのため、社内のセキュリティポリシーに沿った細かな設定や運用ルールの適用が可能です。
特に、機密情報を多く扱う業種では、厳格な管理体制が求められます。クラウドでは対応しきれない社内独自の運用ルールにも対応できる点が評価されています。
オフライン環境でも安定した運用が可能
オンプレミス型はインターネット環境に依存しないため、ネットワークが不安定な環境でも運用が可能です。災害時や通信障害時にも業務が止まらないよう備えたい企業にとって、大きなメリットです。
たとえば、工場や研究施設など、インターネット接続が限定される場所でも安定して利用できます。ネットワーク障害による業務停止リスクを軽減できるのが、オンプレミス型の強みです。
カスタマイズ性が高く、業務に最適化しやすい
オンプレミス型は、自社の業務フローやルールに応じたカスタマイズが柔軟に行えます。使用するデータベースや連携システムの選択肢も広く、運用の自由度が高い点が特徴です。
たとえば、独自の承認フローや管理ルールに合わせて画面設計を最適化できます。標準仕様では対応が難しい要件にも対応しやすいため、業務効率の向上が期待できます。
オンプレミスの文書管理システムのデメリット
オンプレミス型の文書管理システムには、多くのメリットがある一方で注意すべき点もあります。導入や運用にあたっては、こうしたデメリットを踏まえた判断が重要です。
初期導入コストや運用負荷が大きい
オンプレミス型は自社サーバーの構築や専用ソフトウェアの購入が必要になるため、初期費用が高額になりがちです。また、導入後も社内での保守・運用が必要となり、専門人材の確保や業務負荷が課題です。
こうした負担を軽減するには、導入前に運用体制を明確にしましょう。必要に応じて外部のITベンダーと連携することで、保守業務の一部をアウトソースする方法も有効です。
システムの老朽化や更新対応が必要
オンプレミス型は一度導入して終わりではなく、定期的なアップデートやハードウェアの更新が欠かせません。古いシステムのまま使い続けると、セキュリティリスクや業務の非効率化につながるおそれがあります。
このリスクを抑えるには、あらかじめシステムのライフサイクルを見据えた予算計画が必要です。また、将来的なバージョンアップやリプレースのスケジュールも想定すると安心です。
外部からのアクセスが制限されやすい
オンプレミス型は社内ネットワークでの利用を前提とするため、外出先やリモートワーク環境からのアクセスに制限がかかることがあります。柔軟な働き方を推進したい企業にとっては、導入障壁となる場合もあります。
この課題を解消するには、VPNの整備やセキュアなリモートアクセス環境の構築が必要です。安全性を確保しつつ、利便性を高めるための仕組みづくりが求められます。
オンプレミス型の文書管理システムの選び方
オンプレミス型の文書管理システムを選ぶ際の比較ポイントは次のとおりです。
- 目的に合わせて要件を絞り込む
- 相見積もりを取って適正な予算を見極める
- 操作性や視認性を確認する
- セキュリティレベルを検証する
各ポイントの要点を詳しく解説します。
目的に合わせて要件を絞り込む
文書管理システムにはさまざまな機能が搭載されているため、目的に合わせて要件を絞り込むことが大切です。
たとえば、検索機能には全文検索と絞り込み検索の2種類があります。全文検索は、文書内のすべてのテキストを対象に必要な情報を探せるため、保管する文書の種類が多い企業にとっては欠かせない機能です。
絞り込み検索の場合は、どれだけ細かい条件を指定できるかを確認すると良いでしょう。
ほかにも、改正電子帳簿保存法の対応や、外部システムとの連携範囲をチェックするのがおすすめです。細かい仕様を把握することで、最適な製品を選びやすくなります。
相見積もりを取って適正な予算を見極める
相見積もりを取って適正な予算を見極めることも重要です。
オンプレミス型の文書管理システムは、初期費用が高額になりやすい傾向があります。また、保守管理費も自社で負担しなければなりません。
そのため、ライセンス購入費や更新料、メンテナンス代などの費目を確認しましょう。加えて、新バージョンリリースに伴い、ソフトウェアが古くなる可能性も考えられるため、メーカーのリリース情報をチェックすることも大切です。
操作性や視認性を確認する
文書管理システムでは、文書の検索や閲覧、編集を行う機会が多いため、操作性や視認性が非常に重要です。使いにくいシステムは従業員の不満を招き、スムーズな定着につながらない可能性があります。
可能であれば、導入前にトライアルやデモでシステムの使い勝手を確かめるのが理想です。試用期間中は料金が発生しないため、心置きなくシステムの使いやすさを確認できます。ただし、製品によっては試用期間が短いケースもあるため、検証ポイントを絞り込んでおくと良いでしょう。
セキュリティレベルを検証する
メーカーやベンダーのセキュリティレベルを確認することも大切です。
オンプレミス型の文書管理システムでは、社内でサーバーを運用するため、柔軟にセキュリティ要件を反映できます。しかし、ソフトウェアのセキュリティレベルが低いと、不正アクセスやデータ改ざんのリスクが高まります。
機密情報を保管する可能性がある文書管理システムだけあり、セキュリティには厳重な対策が必須です。
代表的なセキュリティ機能としては、次のようなものが挙げられます。
- アクセス制限
- ダウンロード制限
- 多要素認証
- ログ監視
できるだけ豊富なセキュリティ機能を持つ製品を選ぶことで、インシデントのリスクを抑えられます。
オンプレミス型のおすすめ文書管理システム5選
invoiceAgent - ウイングアーク1st株式会社
invoiceAgent 文書管理は、ウイングアーク1st株式会社が提供する文書管理システムです。同社はほかにも電子取引システムや電子契約システムなどを提供しており、それぞれのツールを連携して活用できます。
システム内に取り込んだ文書の自動仕分けに対応しているため、効率良く文書管理が可能です。
また、公益社団法人 日本文書情報マネジメント協会(JIIMA)の「電帳法スキャナ保存ソフト法的要件認証」や「電子書類ソフト法的要件認証」を取得しており、高いセキュリティレベルにも強みを持ちます。
PROCENTER/C
PROCENTER/Cは、オンプレミス型とクラウド型を選択できる文書管理システムです。米国の国立標準技術研究所が認証するセキュリティ基準「NIST SP800-171」に対応しており、高い安全性が期待できます。
同システムは幅広い形式の文書を保管できるだけでなく、ファイル転送やメール通知など、幅広い機能が搭載されています。また、文書ごとに保管期限や重要度を表示できるのも特徴です。保管する文書の量が多い場合でも、不要コンテンツの可視化によって廃棄促進につながります。
FileBlog
FileBlogは、ファイルサーバーをそのまま共有できる文書管理システムです。
同システムはWindowsエクスプローラーとよく似たUIに特徴があります。見た目だけでなく操作性もエクスプローラーと類似しており、Windowsユーザーであれば、すぐに操作になじめるのがメリットです。
また、検索・管理・共有と機能性にも優れています。PDFファイルはもちろん、CADやDTPのファイルも直接閲覧できます。
MyQuick
MyQuickは、文書の保管や証跡管理、ナレッジ共有など、幅広い用途に活用できる文書管理システムです。サブスクリプション料金で利用できるオンプレミス版のほか、クラウド版も用意されています。
同システムの特徴は電子契約システムと連携できる点です。連携によりシステム同士の契約データが紐付きます。また、タイムスタンプ付きの契約書を自動的に取り込めるのもポイントです。
Alfresco Content Services - リックソフト株式会社
Alfresco Content Servicesは、あらゆる電子文書情報やコンテンツを保管できるオンプレミス型の文書管理システムです。ストレージサービスの感覚で利用できる「Digital Workspace」と、社内コミュニケーション機能を備えた「Alfresco Share」で構成されています。
システム内に取り込んだ電子文書情報やコンテンツをフォルダ分けできるため、効率的な文書管理が可能です。フォルダ構造のテンプレートが用意されており、最適なファイルの組み合わせや、フォルダ・サブフォルダへの分類を行えます。
オンプレミス型の文書管理システムに向いている企業の特徴
オンプレミス型とクラウド型は、それぞれ特徴が大きく異なるため、企業によって向き・不向きがあります。そのため、業務環境や既存システムとの互換性に合わせて選び分けることが重要です。
厳格な要件を適用したい場合はオンプレミス型が最適
文書管理システムの機能性やセキュリティに関して、妥協できない箇所が多い場合はオンプレミス型が向いています。オンプレミス型は柔軟性に優れており、細かい要件でもシステムに反映しやすいためです。
たとえば、数多くの機密情報を扱う場合、厳格なセキュリティ要件が求められます。「セキュリティがサービス提供事業者に依存する、クラウドサービスでは安心できない」といったケースも多いでしょう。
このようなケースでは、オンプレミス型の文書管理システムを導入し、メーカーと相談しつつセキュリティ要件を適用するのがおすすめです。
初期費用の安さや拡張性を重視するならクラウド型がおすすめ
要件が比較的緩やかで、費用や拡張性を重視するのであれば、オンプレミス型よりもクラウド型が向いています。クラウド型の文書管理システムには、初期費用を安く抑えやすい、外部システムとの連携性に優れるといったメリットがあるためです。
その代わり、前述のようにセキュリティがサービス提供事業者に依存する点には注意が必要です。クラウドサービスではサービス提供事業者が管理するサーバーを経由するため、自社でセキュリティをコントロールしにくい傾向があります。
そのため、オンプレミス型を選ぶとき以上に、メーカーやベンダーのセキュリティレベルを検証することが重要です。
課題や目的に合わせて適切な文書管理システムを選ぼう
オンプレミス型の文書管理システムには、機能の柔軟性やセキュリティコントロールといった独自のメリットがあります。そのため、堅牢なセキュリティのもと、豊富な機能を活用したい場合に最適です。
ただし、オンプレミス型の文書管理システムはさまざまな種類があり、それぞれ特徴や仕様が異なります。最適な製品を選び分けるには、課題や目的に合わせて明確な要件を定めることが大切です。
本記事で紹介した比較ポイントやおすすめ製品を参考に、最適な文書管理システムを探してみてください。
