「世界一愛される航空会社」をめざすJAL、コミュニケーション戦略の舞台裏

先ごろ開催された「熱狂ブランドサミット2017」で顧客の「熱狂づくり」の施策に取り組むJAL コーポレートブランド推進部 Webコミュニケーショングループ長の山名敏雄氏と、「熱狂社員づくり」のプロジェクトを推進する同 国際路線事業部 共同事業推進グループ 主任の松﨑志朗氏が登壇し、「ファンづくり」の舞台裏についてパネルディスカッションした。

航空会社を「利用していない期間」を重視したコミュニケーション戦略

JAL コーポレートブランド推進部に所属する山名氏

航空会社は、お客様に毎日ブランドを体験してもらうものではない。

多くの人にとって「利用の空白期間」となるカレンダーをどう埋めるかという観点で、SNSへの情報発信で顧客とコミュニケーションを図っていくことに2011年から取り組んでいるという。

Facebookを中心としたコミュニケーション

特に注力しているのはFacebookだ。Facebookを選んだ理由について山名氏は「比較的長文の記事がしっかり読まれるという媒体特性と、既存の顧客との親和性が高かった点を考慮した」と山名氏は説明する。

働く「人」を見せることをテーマに、JALで働いている社員がどういう思いで働いているかという記事を中心に実名、顔出しで記事投稿を続けている。

「開設直後の記事は、東日本大震災の翌月で、被災地に救援物資を届ける臨時便のパイロットが記事を投稿、お客様にパイロットという存在を身近に感じてもらえた」と山名氏は説明した。

田中氏より、「社員の顔と名前を出すことに抵抗はなかったか」問われた山名氏は「賛否両論があったが、SNSは人がつながるメディア。名前と顔を出さないと意味がないと考え、上層部を粘り強く説得し、実名、顔出しを貫いている」と説明した。

SNSでファン化した顧客を対象としたリアルイベント

2つ目の施策はSNSでファン化した顧客を対象にしたリアルイベントの実施だ。大事にしたのは「手作り」

来場者に配る「しおり」も手作りで配付し、「JAL工場見学〜SKY MUSEUM〜」の中では「謎解きイベント」というクイズを行い、難しい問題は、社員スタッフにヒントを貰える仕掛けを考えたりした。

こうしたイベントへの反響は大きく、Facebookのページには、参加者から多くのコメントが寄せられると山名氏は説明する。

JALでは、顧客向けイベントを積極的に行っており、飛行機の格納庫を見学できる「機体工場見学」は平日毎日開催の無料イベントだが、半年先の予約が埋まるほどの大盛況だ。

また、「折り紙ヒコーキ教室」は、社員(認定指導員)が国内・海外の各地を訪問し、ボランティアで開催している。