「世界一愛される航空会社」をめざすJAL、コミュニケーション戦略の舞台裏

先ごろ開催された「熱狂ブランドサミット2017」で顧客の「熱狂づくり」の施策に取り組むJAL コーポレートブランド推進部 Webコミュニケーショングループ長の山名敏雄氏と、「熱狂社員づくり」のプロジェクトを推進する同 国際路線事業部 共同事業推進グループ 主任の松﨑志朗氏が登壇し、「ファンづくり」の舞台裏についてパネルディスカッションした。

社員に愛される「熱狂」を生み出す「W-PIT」の取り組み

Wakuwaku-Platform Innovation Team 松崎氏

続いて、2人目のパネリストとして、松崎氏が「W-PIT」(Wakuwaku-Platform Innovation Team)という若手中心のプロジェクトチームの取り組みについて説明した。

これは「ワクワクでイノベーションを起こす」を目的に立ち上げたもの。活動のきっかけについて松崎氏は、上述した山名氏の取り組みに社員として参画していくなかで「本当に社員は楽しんでいるのか?」という“モヤモヤ”を感じていたと話した。

折しも社内では、全社的に挑戦、イノベーションの機運が高まっており、何か外部の力を借りて、新しい価値を生み出せないかと松崎氏は考えた。

そこで「軽井沢に本社を置くビール製造メーカーのヤッホーブルーイングにパートナーとして声がけした」という。

ヤッホーブルーイングとの対話を通じ、「何より社員のワクワクが大事」ということに気づかされた松崎氏は、ヤッホーブルーイングとともに、「クラフトビール×JAL」と銘打った社内イベントを2017年4月と7月の2回実施した。

4月は「宴」と銘打った社員向けイベントを実施。単なる飲み会ではなく、ヤッホーブルーイング社長の井出直行氏を招いた講演を行うなど、「社員のモチベーションアップ」を図ることに注力した。

7月は「祭」とテーマを変えてイベントをJAL社内で開催。社内のホールにステージを設営し、太鼓を置いて、祭りの雰囲気を醸成。「社員の一体感と、社員同士のコミュニケーションを活性化する」ことに注力した。

これら2回の社内イベントは「チームビルディングフェーズ」と位置づけられ、その後の「実施フェーズ」では、社外のカスタマー向けのイベントを実施している。

10月には社外向けイベント第1弾として、ヤッホーブルーイングのファン向けイベント「よなよなエールの超宴」にブース出展。チアリーディングや折り紙、ゲームなどのコンテンツを企画、実施し、交流を深めた。

松崎氏は、今後のビジョンとして「JAL×○○」によるワクワク体験と、「自律的に行動する社員の原動力」を通じ、W-PITが新たな企業カルチャー醸成の渦の中心になることを挙げる。

そして、ファンを大事にしている他の企業と連携し、互いに共通の趣味、嗜好を持った「個」が「トライブ」として組織化され、W-PITがプラットフォームになっていくことをめざしたいと松崎氏は総括した。