お正月飾りとは
クリスマスを過ぎると門松やしめ縄などのお正月飾りをお店で見かけるようになりますよね。12月は師走といわれるように忙しい時期なのでなかなかこういったお正月飾りを飾る余裕がないという方も多いと思いますが、やはり日本の伝統を感じるお正月飾りを飾ると、うれしくなるものです。
お正月飾りというと、門松・しめ縄・鏡餅などがあります。それぞれお正月に飾るにあたっての特別な意味があります。そうした意味を知ったあとでお正月飾りを飾ると、より厳粛な気持ちでお正月を迎えられそうです。以下ではそれぞれのお正月飾りの意味や飾り方、処分の仕方などを解説します。
門松
門松は「神様が家を探す時の目印」になるものです。お正月になると天の神様が地上に降りてきてそれぞれの家を訪れます。その際に「この家は神様をお迎えする準備が整っていますよ」と示すために門松を飾るのです。
特に松には「祀る」にもつながる樹木であることから、おめでたいお正月のお飾りとなったようです。
しめ縄
しめ縄の由来は、天照大神が岩屋へ閉じこもってしまったという神話の一説が由来になっています。弟の横暴に驚いた天照大神は天岩戸に閉じこもってしまうのですが、天照大神は太陽の神なので世界が真っ暗になってしまいました。そこで岩屋の前で宴会を行って天照大神の気を引き、天岩戸から引っ張り出すことに成功します。
天照大神がふたたび天岩戸に閉じこもってしまわれないよう、岩戸にしめ縄を巻いて明けないようにしたのが、しめ縄だという説です。
鏡餅
神社ではご神体として鏡を飾ることが多いように、古くから鏡は神事に使われてきました。鏡餅は、神様が宿るといわれる鏡に似せたもので、お正月にやってきた神様の居場所になるともいわれているようです。
お正月飾りの飾り方
次にそれぞれのお正月飾りの飾り方について解説します。
門松の飾り方
門松の飾り初めは12月13日だとされていますが、現代ではクリスマスが終わった12月26日に飾る場合が多いようです。神様の依り代としてお飾りする門松は、余裕を持って飾るのがよいと考えられています。遅くとも28日ごろまでに飾りましょう。
29日は「苦が待つ」とされ、31日は「一夜飾り」になってしまうため良くないとされています。
門松は家の門や玄関前に2本左右対称に飾ることが多いのですが、特にそうしなくてはならないというわけではありません。玄関であれば1本でも構わないので、きれいに掃除してから飾るようにしましょう。
しめ縄の飾り方
しめ縄も門松と同様に26日から28日の間に取り付けます。「ごぼうしめ」というごぼうのように細い形をしたしめ縄であれば神棚に、ごぼうしめと前垂れの組み合わせであれば玄関に飾る場合が多いようです。
鏡餅の飾り方
鏡餅は13日から28日の間に飾るのが良いとされています。特に28日は末広がりの8がついているので、特によい日であるともいわれています。
鏡餅を用意したら、三方と呼ばれる台に四方が赤く彩られた和紙を敷き、そこに鏡餅を載せます。床の間やリビングなど家族が集まる場所に飾るようにしましょう。
飾る時期はいつからいつまで?
門松やしめ縄は松の内と呼ばれる1月7日までに下げるようにしましょう。関東では鏡餅は1月11日の鏡開きの日に下げ、家族全員でそのもちをいただきます。関西では、1月15日や1月20日に鏡開きを行う場合が多いようです。
お正月飾りの処分の仕方
飾り終わったお正月飾りは小正月である1月15日に行われる「どんど焼き」で処分しましょう。どんど焼きは飾り終わった正月飾りを集めて火にくべる行事です。
もしどんど焼きに行く時間がないという場合は、紙などに丁寧に包んだうえで自治体のルールに沿ってごみとして処分しましょう。
一年の家族の健康を祈ってお正月飾りを飾ろう
お正月飾りというとルールが難しそうと思われるかもしれませんが、きちんとポイントを押さえておけば簡単に飾れますし、お正月らしさもぐっと増します。
今度のお正月はぜひお正月飾りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。