日本の5Gスマホ“ソフトバンク×シャープ”一番乗り - 3月発売、ソニーが続く

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シャープが3月27日、“国内一番乗り”の5Gスマートフォン「AQUOS R5G」を発売する。続くのはソニーの『Xperia』シリーズ。格安SIMユーザーから人気の高いファーウェイも、5Gに対応した「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」などを発表しているが、日本での発売は未定だ。2020年春に向けて続々と登場する国内5Gスマホ市場の動向をまとめた。
日本の5Gスマホ“ソフトバンク×シャープ”一番乗り - 3月発売、ソニーが続く

5Gスマホ、日本国内の発売予定

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクが、いよいよ5Gサービスを開始する。ただ5Gサービスが始まったとしても、5G対応スマートフォンを持っていなければ直接的な恩恵は受けられない。国内では、どのような端末の発売が予定されているか整理しよう。

国内一番乗りはシャープ、3月末発売

国内向けとして初めて発表された5G対応スマートフォンは、シャープの「AQUOS R5G」である。2020年春の5G商用サービス開始に合わせ、ソフトバンクから3月27日に発売される予定という。

フラグシップモデルとのことで、8K(7,680×4,320ピクセル)カメラを備えるかなり高性能な端末になりそうだ。また、動画内の人や犬、猫を自動認識してズーム再生する機能など、興味深い機能も搭載される。チップセットは、Qualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platformを採用する。

出典:シャープ / スマートフォンAQUOS R5Gを商品化

シャープは、6GHz未満の周波数帯(サブ6)と28GHz帯など(ミリ波)で通信可能な5G対応のモバイルルーターも同時期に発売するとしている。

ソニーも5G対応Xperia発表、発売は春以降

シャープに続いたのは、ソニーモバイルコミュニケーションズだ。2020年春以降に「Xperia 1 II」を発売するという。5Gサービス開始早々に購入するであろうアーリーアダプターをターゲットにするため、シャープのAQUOS R5G同様、こちらもフラッグシップモデルとなる。そして、チップセットも同じQualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platformである。

出典:ソニーモバイルコミュニケーションズ / ソニーの技術を結集した5G対応モデル フラッグシップスマートフォン『Xperia 1 II』を商品化

さらに、映像制作といったプロ向けの5G対応デバイスとして、ミリ波対応の「Xperia PRO」を開発するとした。

富士通も5G arrowsを開発中?

記事執筆時点で、5G対応スマートフォンの国内発売を発表した国内メーカーは、シャープとソニーだけだ。ただ、チップセット製造元のQualcommのプレスリリースによると、富士通コネクテッドテクノロジーズ(FCNT)がQualcomm Snapdragon 865 5G Mobile Platform搭載スマートフォン「arrows 5G」を開発中らしい。

FCNTはarrows 5Gの仕様や発売時期どころか、概要すら公表していないが、ウェブサイトでQualcommのプレスリリースを紹介している。近いうちに正式に発表されることは間違いないだろう。

海外では折りたたみ式5Gスマホも

国内でこれから登場する5G対応スマートフォンだが、海外ではすでに販売されている。サムスン、ファーウェイ、LGの最新端末情報をまとめた。

米国シェアトップのサムスン、Galaxyで攻勢

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチの調査によると、2019年に米国で販売された5G対応スマートフォンの台数は200万台を切る程度だったそうだ。販売全体に占める割合は1%と極めて小さいが、5Gサービスが始まったばかりで、提供エリアも限られる今の段階では仕方ないだろう。

販売されたスマートフォンをメーカー別にみると、シェア74%を獲得したサムスン電子が圧倒的に強い。ちなみに、同社の「Samsung Note 10 Plus 5G」が米国でもっとも販売台数の多い5G対応スマートフォンだった。また、シェア2位はLGエレクトロニクス(15%)、3位はOPPO傘下のOnePlus(11%)。

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ / Samsung Captures 74% of the 5G Smartphone Sales in 2019 in the USA 出典:カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ / Samsung Captures 74% of the 5G Smartphone Sales in 2019 in the USA

なお、サムスンは新たな5G対応モデルとして「Galaxy S20」「Galaxy S20+」「Galaxy S20 Ultra」を発表している。

ファーウェイは"画面折りたたみ”

米国で排除されたことなどで注目されたファーウェイも、日本国外で「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」といった5G対応スマートフォンを出している。そのファーウェイが先日発表した5G対応新モデルは、なんと画面折りたたみ式の「HUAWEI Mate Xs」である。画面サイズは、広げると8インチ、折りたたむと6インチ強になる。ライカのレンズを使ったカメラを搭載するなど、やはりフラグシップモデルの位置づけだ

ファーウェイ / HUAWEI Mate Xs 出典:ファーウェイ / HUAWEI Mate Xs

残念ながら、HUAWEI Mate 30 Pro 5G、HUAWEI Mate Xsともに、日本での発売は未定。ただ噂はあるので、いずれ日本版を手にできるかもしれない。

LGの折りたたみ「V60 ThinQ 5G」は、日本でも

LGエレクトロニクスは、同じ折りたたみ式でも2つの画面に分かれている「V60 ThinQ 5G」を発表した。折りたたみ画面の耐久性に不安があるのなら、こちらは魅力的だろう。

なお、V60 ThinQ 5Gはソフトバンクが4月下旬以降に発売するとしている。ソフトバンクは、「ZTE Axon 10 Pro 5G」「OPPO Reno3 5G」といった5G対応スマートフォンも発売する予定だ。

huawa出典:LGエレクトロニクス / LG ANNOUNCES V60 THINQ 5G WITH LG DUAL SCREEN, DESIGNED FOR A TRULY MOBILE FUTURE

新型肺炎の影響で発売が後ろ倒しに?

世界ではすでに5Gの提供エリアが広がってきており、販売台数の減少が続いていた世界スマートフォン市場は、5G効果で上向くかもしれない。

ガートナーの予測では、スマートフォンの販売台数は2019年が15億2,483.8万台、2020年が15億7,121.9万台、2021年が15億8,919.8万台といった具合に増えていく。増加の理由としてIDCは、5Gサービス利用可能な地域の拡大を挙げた。ガートナーは5G対応スマートフォンの販売台数を、2020年が2億2,100万台、2021年が4億8,900万台と予想し、急速に増えると考えている。

また、国内では3Gサービス終了がスマートフォン市場の追い風になることもあり得る。今のところ、KDDIは2022年3月末ソフトバンクは2024年1月下旬NTTドコモは2026年3月31日にそれぞれ3Gサービス提供を終える。3G端末を使い続けてきた人は、このタイミングで最新の5G端末へ移行する可能性が高いだろう。

ただここへきて、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染による肺炎(COVID-19)の広まりがスマートフォン市場に影を落としている。

IDCは、5G導入効果で世界ICT支出は増えるものの、新型コロナウイルス感染拡大が不確定要素となって市場全体の成長を抑えると分析した。さらに、最近の予測レポートでは、2020年の世界スマートフォン出荷台数が前年比2.3%減の13億台強にとどまる、という残念な数字を出した。工場の稼働が止まった影響でiPhoneの生産が遅れる、という情報もあり、「5G対応iPhone」の登場は先延ばしになるかもしれない。

ただし、5Gインフラが世界で整備され、徐々にサービスが広まることは確実だ。当然、それに対応したスマートフォンも増えていく。今は見極めが難しい時期だが、いずれ5G効果はスマートフォン市場を盛り上げるだろう。