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タレントマネジメントシステムとは
タレントマネジメントシステムは、組織内の才能を最大限に活用し、戦略的な人材管理を支援するためのシステムです。
タレントマネジメントシステムを導入すると、採用や育成・評価・キャリア開発など、人材に関わる多くのプロセスを一元管理できます。組織の目標達成に必要な人材を正確に識別し、彼らのスキルと才能を適切に育て、適切な位置に配置することで、組織全体のパフォーマンス向上につながります。
タレントマネジメントシステムの主な機能
タレントマネジメントシステムには、主に次のような機能が含まれています。
| 機能 | 詳細 |
|---|---|
| 人材データベース管理 | スキル、経験、業績などの情報を一元管理し、アクセスしやすくします |
| 人的資本データの分析 | 人的資本データを可視化し、目的に応じたグラフやダッシュボードを作成できます |
| 人材プロファイル | 収集した人材データを可視化し、活用しやすくする機能です |
| 人材配置シミュレーション | 実際に人材を配置したらどのようになるかをシミュレーションできます |
| 人事評価 | 人事評価プロセスに合わせたワークフローを構築し、評価の実施から分析まで行えます |
タレントマネジメントシステムの機能をさらに詳しく知りたい場合は、 タレントマネジメントシステムおすすめ比較記事 を参照ください。
タレントマネジメントシステム導入事例10選
【タレントパレット導入事例】グループ横断での人材可視化‐三菱重工業株式会社
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 三菱重工業株式会社 |
| 業種 | 製造 |
| 従業員規模 | 77,697名 |
※2024年3月31日時点の情報
【課題】科学的人事で事業貢献につなげたい
タレントパレットの導入は既存の人事基幹システムの移行がきっかけでした。移行に伴い単にシステムのリニューアルを行うのではなく、事業部門のパートナーとしての機能を強化するため、人事データの可視化や分析を通じた、科学的人事を進めることで、事業貢献につなげたいと考えました。
導入を決定した基幹システムにもタレントマネジメントの機能はあったのですが、操作には一定の知識が必要で、広く社員に使ってもらうのは難しいと感じました。そのため、基幹システムと連携が可能で、ユーザーインターフェースに優れたSaaSのタレントマネジメントシステムの検討を始めました。
【導入効果】ラインマネージャーが部下の状況を可視化
タレントパレットには人材情報が集約されているので、部長や課長といったラインマネージャーは、ダッシュボードで残業時間や休暇取得日数、その推移などといった社員一人ひとりの状況を見て、日々のマネジメントに活用しています。
また、どこにどういうメンバーがいるかを様々な軸で分かりやすく表現することができます。ワンクリックで個人のプロファイルにアクセスすることも出来るため、人材配置を検討する際、便利で重宝しています。基幹システムでも人材情報を見ることができますが、機能がありすぎて必要な情報へすぐにたどり着けないため、ほとんどの場合タレントパレットを使って確認しています。
三菱重工業株式会社の タレントパレット 導入事例は、次の記事で詳しく紹介しています。
【タレントパレット導入事例】スキルマップを構築し、 社員を見える化‐株式会社インターネットイニシアティブ
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 株式会社インターネットイニシアティブ |
| 業種 | IT・システム |
| 従業員規模 | 2,330名 |
※2021年7月時点の情報
【課題】スキルマップ体系の刷新と育成施策への連携
システム刷新のタイミングでタレントパレットを導入しました。システム刷新の理由は2つあります。
1つは、各メンバーのスキルの可視化や育成施策のベースにしていた、スキルマップや体系自体が古くなってきたこと。もう1つは、スキルマップから育成施策への連携が弱かったことです。そこで、施策にちゃんと繋げるという観点を持ちつつ、スキルマップ自体をリニューアルしていくことになりました。
さらに、マネージャー・各メンバーの育成活動や自己研鑽活動を促す取り組みの部分も旧システムでは複雑で活用しづらかったという側面もあります。
これらを理由に、マネジメント強化施策を再設計すること、スキルマップをリニューアルすること、機能が充実したクラウドサービスを活用すること、この3つの方針を採ることになりました。
【導入効果】スキルと社員情報を分析し、社員・組織を見える化
既存の人事システムや保存されている一部の人事データをタレントパレットに連携。様々なデータを取り込み人材データのプラットフォームとして活用。
続いて実際の導入についてですが、まず人事システムや勤怠などとのサービス連携をしています。また適性検査のデータや、各メンバーの技術テストの結果データをタレントパレット上に取り込んで見える化し、データを見ながら人事育成施策を打てるような状態をつくっています。
具体的な流れとしては、メンバーは我々が作ったスキルマップに応じたアセスメント、もしくは外部の知識テストを受講します。この内容をデータとして取り込み、メンバー・マネージャーが分析。なおマネージャーはメンバー各個人のデータだけでなく、組織全体やユニット全体の傾向も見られるようにしています。
株式会社インターネットイニシアティブの タレントパレット 導入事例は、次の記事で詳しく紹介しています。
【タレントパレット導入事例】経営戦略と人事戦略の連動‐大阪ガス株式会社
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | 大阪ガス株式会社 |
| 業種 | エネルギー |
| 従業員規模 | 21,159名(連結)/1,137名(単体) |
【課題】「事業内容」とその事業に従事する「⼈材」のマッチング
これまで、配属や異動において⼈事を検討する際の基礎情報は、上司などの属⼈的、感覚的な評価に基づく⾯もありました。これを 客観的な情報に基づく⼈事、つまり、各ビジネスユニット(事業部)と⼈事部が共通の⾔葉で評価できる仕組みを作る必要があると考えました。
そこで、いわゆる⼈事基本情報に加え、私たちが 「経験領域」と呼んでいる事業に関する知識や経験といったテクニカルスキルと、部⾨や事業を問わず共通で必要とされる能⼒である「ポータブルスキル」 を収集・整理し、「適所適材」を実現する⼈事施策に活⽤することを決めました。
これらの情報は多岐にわたり、またその情報量も膨大になるため、そのプラットフォームとして、タレントパレットを導入し活用することとなりました。
【導入効果】サクセッションプランの⾒える化の実現
各社員の経験領域ごとに、年次と職責等級のマッピングが可能となり、いわゆるサクセッションプランの⾒える化が実現できました。これにはタレントパレットのダッシュボード機能が役に⽴っています。
事業で必要とされる経験領域のサクセッションプランがダッシュボード上でマッピングできるようになったので、中⻑期的に必要になる役職の層が確認できます。マッピングで⼈材的に薄い部分があれば、他の領域から異動させたり、若い年次から昇格させたり、場合によってはキャリア採⽤を⾏うなど、組織⻑や管理者の配置・選抜等に活⽤しています。
大阪ガス株式会社の タレントパレット 導入事例は、次の記事で詳しく紹介しています。
【タレントパレット導入事例】950店舗以上の薬局で働く社員データを一元化‐クラフト株式会社
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | クラフト株式会社 |
| 業種 | 調剤薬局 |
| 従業員規模 | 6,000名 |
【課題】店舗数急増による社員の顔とスキルが見えなくなっていた
数年ほど前から店舗数が急激に増えたことで、社員の顔やスキルがどうしても見えにくくなっていました。また、研修認定薬剤師や専門認定薬剤師など、業務の幅が広がる資格を持っている人材のことも、なかなか把握できない現状がありました。そこで「これからも会社をしっかり舵取りしていくためには、人事データを一元化できるタレントマネジメントシステムが必要だ」という判断により導入を決めたのです。
【導入効果】人事評価の業務負担削減と、社員検索の迅速化
特に活用しているのは人事評価機能です。導入前は一人ひとりに紙の評価シートを記入してもらい、それを上長や人事課に回してExcelに入力しなおし、データを起こしたうえで評価をしていました。今はシステム経由で入力・承認・集計ができるようになったため、業務負担がぐっと減り人事課は特に喜んでいます。
社員のスキルをまとめて管理できるのも便利です。たとえば、薬局業務で使うレセコン(調剤報酬明細書を作るシステム)にはいくつかソフトがあるため、配属の際には勤務先のレセコンを使えるかどうか確認しなければなりません。これまでは経験があるか、問題なく使用ができるか毎回ヒアリングを実施していましたが、現在はタレントパレットのスキル検索により対応可能な社員をすばやくピックアップできるようになりました。
クラフト株式会社の タレントパレット 導入事例は、次の記事で詳しく紹介しています。
【カオナビ導入事例】評価集計が3週間から3日へ‐201〜300人サービス業
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 業種 | サービス業 |
| 従業員人数 | 201〜300人 |
【課題】評価シートの運用がバラバラ
一番のきっかけは、以前から課題だった評価シートが部署ごとにバラバラだったことです。これを機に全社で一元管理したいと考えました。また、人材育成の精度を向上させたいという目的もありました。
【導入効果】評価集計の効率化と、意思決定のスピードアップ
従来、2〜3週間かかっていたこの作業が、導入後は2〜3日で完了するようになりました。 評価シートの回収・集計、フィードバックといった工程が自動化され、人の手間が本当にいらなくなり、圧倒的な工数削減につながりました。1日かかっていた業務が半日や2〜3時間で終わることも珍しくありません。
人材情報の一元管理ができるようになった点も大きいです。社員のプロフィールやスキル、資格、過去の評価履歴などをすぐに確認できるため、異動や昇進の検討がスムーズになりました。
特に、育成や配置の検討では「カオナビ」のスキルマップ機能を活用しています。評価データとスキル状況を基に、次期リーダー候補者を抽出したり、会議資料として一覧化して提示したりすることで、意思決定のスピードが格段に上がったと実感しています。
この カオナビ 導入事例は、次の記事で詳しく紹介しています。
【カオナビ導入事例】人事と従業員の双方が使いやすい‐301〜500人の小売/流通/商社系
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 業種 | 小売/流通/商社系 |
| 従業員人数 | 301〜500人 |
【課題】Excel管理の使いにくさと、評価フローの煩雑さ
人事情報が一元化されていないことが一番課題でした。Excel管理だったので、どれが最新か分からない、担当者によってフォーマットが違うといった、使いにくさが大きな問題点になっていました。
目的の情報を出すのにすごく時間がかかったり、出した情報が最新ではなかったり。 他にも、異動歴が年度ごとに分断されていたり、一部欠けていたり、入力する人間によって部署名がちょっと違っていたりと、非常に作業が煩雑になっていました。
また、会社全体で見たときに、評価のフローが煩雑だったのも課題でした。メールとExcelを使用していたため、抱えている部下が多い部署については、メールだけでやり取りをすると「誰がいつ出したかも分からない」状態で、リマインドするのも大変でした。
さらに、一人ずつExcelを開きながら評価をしなくてはいけません。それをまとめて一次評価者が二次評価者に渡し、二次評価者が最終評価者に渡す、という作業が非常に手間でした。
【導入効果】二次評価者の工数は「半減」見込み
まだ導入して間もなく、操作に慣れていない面もあるので、どれくらい楽になったか正直まだ分からないというのが正直なところです。 ただ、一画面で次々と人を送りながら評価を入れていける点や、一括操作ができる点は、作業時間は大幅に削減はされていると思います。
一次評価者については、入力する手間はExcelかシステムかの違いだけなので、そこまで大きく変わっていないかもしれません。 ただ、その後の二次評価者や本部長のレイヤーは、評価する人数がどんどん増えていきます。カオナビで一括で見られるメリットは大きいと思います。 先ほど申した50人くらいの部署で言えば、工数が半分くらいになっているのではないでしょうか。
この カオナビ 導入事例は、次の記事で詳しく紹介しています。
【HRMOSタレントマネジメント導入事例】情報を一元管理できるようになった‐501〜1,000人交通関連業
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 事業内容 | バスの運行など |
| 従業員人数 | 501〜1,000人 |
| 所在地 | 東京都 |
| 設立年数 | 11~20年 |
※2022年5月時点の情報
【課題】チームや組織としての一体感の醸成と、各拠点に在籍している従業員の情報集約
タレントマネジメントシステムの導入に至った理由は、チームや組織としての一体感の醸成に課題があったためです。他拠点の従業員情報は公開されておらず、普段は電話のみで業務を行っているため、従業員間のコミュニケーションが円滑に進みにくい状況でした。
また、各拠点に在籍している従業員の情報は、紙やデータに保管されていたため、本社で情報の集約ができていませんでした。とくにキャリア情報があれば、スキルや経験を活かした配置転換ができる可能性もあったため、人材活用の機会を逃していました。
【導入効果】メンバー情報の見える化と、情報の一元管理
HRMOSタレントマネジメント を導入することにより、システム上で顔写真をはじめとした従業員情報を見える化できました。とくに、他拠点の従業員へ連絡する際に、相手の顔がわかるようになったため話しやすくなったり、親近感をもてるようになったりする効果がありました。
また、情報集約でき、本社がデータに直接アクセスできる状態を作れました。重要な情報は権限を付与した人以外は見られない設定が可能なため、キャリアだけでなく健康診断結果のような重要な情報も一元管理できるようになりました。
【HRMOSタレントマネジメント導入事例】内部統制レベルが向上‐101〜200人レジャー関連業
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 事業内容 | 宿泊施設の予約支援 |
| 従業員人数 | 101〜200人 |
| 所在地 | 東京都 |
| 設立年数 | 11~20年 |
※2022年5月時点の情報
【課題】人力による人事業務の限界と、経営体制の変化により内部統制の見直し
タレントマネジメントシステムの導入に至った理由は、従業員の増加に伴い、人力による人事業務の限界が訪れたためです。従業員が150人を超えた頃から、人事業務の作業ミスが頻発する事態に陥っていました。
また、経営体制の変化により、内部統制レベルを引き上げる必要がありました。同時に、組織体制も大きく変わったため、今まで以上に従業員がもつ能力・資質・スキル・経験値などの情報を取りまとめて、将来的なタレントマネジメントを行える環境の構築が必要でした。
【導入効果】作業工数の大幅削減と、内部統制レベルの向上
HRMOSタレントマネジメント を導入することにより、各業務によってExcelやWordに点在していた人事データの一元化が可能になりました。また、組織図や従業員数がタイムリーに確認できるようになり、労務や総務担当者の作業漏れを大幅に減らせました。
また、人員を増やさずに内部統制レベルを向上できました。データを蓄積できるようになったことで、タレントマネジメント環境の構築もできました。
【ヒトマワリ導入事例】適正な評価が可能に‐101〜200人食品関連商社
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 事業内容 | 食品の加工・包装機械の販売・導入支援 |
| 従業員人数 | 101〜200人 |
| 所在地 | 愛知県 |
| 設立年数 | 31~50年 |
※2022年5月時点の情報
【課題】評価基準の整備不足と、情報の一元管理
タレントマネジメントシステムの導入に至った理由は、適切な評価基準を整備できていなかったためです。従業員によって給与にばらつきがあり、評価と給与査定の手続きに課題を抱えていました。
また、必要な情報が必要なときにすぐに出てこない状況が頻発していました。書類が紙ベースのため、膨大なファイルの中から探す必要があり、情報が不足している場合は勤続年数が長い従業員に聞いて回るといった、記憶頼りの部分があったのも課題の一つです。
【導入効果】評価基準の統一による適正な評価と、情報の一元管理でデータが財産になった
ヒトマワリ を導入したことにより、フォーマットが統一されたため、社歴や年齢、成果などの情報を整理できました。これにより、評価基準も統一でき、集めた人事情報を考慮して適正な評価ができるようになりました。
また、人事情報を一元管理できるようになり、財産として次世代へ引き継げるようになりました。今後は評価だけでなく、アンケート機能を活用して会社をより良くするための改善アンケートをしたいと考えています。
【ヒトマワリ導入事例】面談記録の統一と密なコミュニケーション‐501〜1,000人介護保健業
| 会社情報 | 内容 |
|---|---|
| 事業内容 | 介護福祉施設や老人福祉施設の運営 |
| 従業員人数 | 501〜1000人 |
| 所在地 | 東京都 |
| 設立年数 | 31~50年 |
※2022年5月時点の情報
【課題】管理体制の非効率と、面談やフィードバック記録のばらつき
タレントマネジメントシステムの導入に至った理由は、人事情報を事業所ごとに紙に印刷したものをファイリング管理していたことにより、情報管理体制が非効率だったためです。とくに、行政への提出書類の集計作業に手間と時間がかかっていました。
また、面談やフィードバックの際の記録について、各事業所ごとにファイル形式も書類フォーマットもばらばらでした。そのため、統一化する動きもありましたが中々浸透せず、統一化が難航していました。
【導入効果】面談記録の統一と、密なコミュニケーション
ヒトマワリ を導入したことにより、全事業所で統一した面談記録を残せるようになり、面談やフィードバックの際に細やかな話ができるようになりました。とくに、成長のサポートや現場でのトラブルの相談など、今まで以上に密にコミュニケーションがとれるようになりました。
また、行政への提出書類の作成で必要な数値集計や、パートの契約更新書類作成など、さまざまな場面でデータを活用できるようになりました。必要な情報をヒトマワリ1本に集約しているため、確認や集計に手間がかからず、以前よりも圧倒的に生産効率が上がりました。
事例紹介したタレントマネジメントシステム
タレントパレット
カオナビ
HRMOSタレントマネジメント
ヒトマワリ
タレントマネジメントシステム導入前に知っておきたい導入失敗事例
サービス選定で重要なのは自社にあったサービスを導入することです。たとえシェア率が高かったとしても合うとは限りません。サービスの導入でよくある失敗例をまとめたので、確認して導入時の参考にしてみてください。
失敗例1:改善点を整理する前に導入してしまった
人事考課の改善点を社内で整理する前に導入すると失敗しやすいです。
なぜなら、評価方法の統一やフローの整備といった改善点を明確にする前にシステムを導入しても、整備後の人事考課フローに適さない可能性があるからです。
サービスを選ぶ際は、現状の人事考課の改善点を明確にしてから導入しましょう。
導入ユーザーの体験談
紙ベースにて人事考課を行っており、オンライン化が目的で導入しました。
しかし、各部署での人事考課の方法があまりに異なったため、評価方法の統一とフロー設計にかなりの工数がかかりました。
事前に各部署からヒアリングして、人事考課方法の現状把握と課題整理をしておけばよかったです。
失敗例2:他の人事評価システムとの比較が不十分だった
契約プランや機能を他のシステムと十分に比較しないで導入すると失敗しやすいです。
理由は、導入コストが適正であったのか、費用対効果は十分なのかを測ることが難しいからです。システムを選ぶ際は、他のシステムとの比較を十分にしてから導入しましょう。
導入ユーザーの体験談
他のシステムと契約プランや機能、サポートの比較を十分にしておく必要がありました。
今後、利用社員が増えたり機能拡張をしたりする場合にコスト増となる可能性があり、他システムについても十分に確認しておけばよかったと後悔しています。
失敗例3:人事評価機能や育成機能の確認が不十分だった
システムの機能を、十分に確認せずに導入すると失敗しやすいです。
なぜなら、今後使う予定のある人事評価機能や育成機能がない場合、別のシステムへの置き換えが必要となるためです。
システムを選ぶ際は、今後必要になるかもしれない機能も含め、機能を十分に理解しておきましょう。
導入ユーザーの体験談
社員情報を管理するために導入したものの、機能については十分に理解しておく必要がありました。
実際、新しく人事評価制度を開始することになったものの、システムに人事評価機能がないことを確認していませんでした。
導入前に人事評価の機能があるかどうかを確認しておけば、慌てて別のシステムを導入することもなかったはずです。
タレントマネジメントとは
タレントマネジメントとは、タレント、つまり従業員のスキルや能力などの情報を一元管理し、人材配置や育成などに活用する手法です。正社員のほかアルバイト・パートなどを含む、すべての人材を対象に行います。
人手不足が深刻化する近年では、限られた人数で組織の生産性向上や業績アップなどの成果につなげる取り組みとして、注目が集まっています。
タレントマネジメントが注目される理由
近年タレントマネジメントが注目される大きな理由として、少子高齢化による労働人口の減少が挙げられます。
業種・職種を問わず慢性的な人手不足に悩まされている企業は多く、人材の能力を引き出して人的資源を最大限に活用することで、生産性を高めることが重要視されています。
そのためには、タレントマネジメントにより一人ひとりのスキルや経験、本人のキャリア志向などを把握し、それに見合った人材配置や育成を進めることが必要です。
また、タレントマネジメントは組織の将来を担う次世代リーダーの育成にも有効です。適性がある人材を見出しリーダーとしてのマインドを育成するために役立ちます。
タレントマネジメントを導入する目的
タレントマネジメントを導入する目的として、次の3つが挙げられます。
生産性向上
タレントマネジメントの実施により、適材適所の人材配置を行うことで生産性向上につながります。
個々に見合った部署やポジションに配置することで、従業員が仕事へのやりがいを感じられるようになり、結果としてモチベーションや生産性の向上につながります。
さらに、個々の適性に合った配置の実現により高いパフォーマンスを発揮できれば、教育・研修にかかる手間やコストの削減が可能です。また、離職率の低下による採用コストの削減効果も期待できるため、ムダを省いて生産性をアップできます。
適材適所の人材配置の実現
必要な人材を見出し、適切に配置することも導入目的の一つです。
たとえば、「スキルに合っていない部署への配置」「不本意な異動」などで適材適所の人材配置ができていないと、従業員のモチベーションや生産性が低下したり離職につながったりする可能性があります。
しかし、タレントマネジメントの取り組みにより、個々の特徴を把握し育成しやすくなり、適切な人材配置の実現が可能です。勤続年数や年齢などに加えスキルや経験、実績・保有資格などを最大限活かせる部署に配属すれば、個々の得意な能力やスキルを発揮しやすくなります。結果としてモチベーションや生産性低下を防げるほか、人材を有効活用しやすくなるでしょう。
人材育成と定着の後押し
従業員エンゲージメントを高めることで、人材育成や定着を高める目的もあります。
近年では転職が当たり前の時代になり早期退職をする人が増えています。とくに、優秀な人材ほどスキルアップのために転職を検討することが多いため、採用しても再び人手不足に陥ってしまうこともあるでしょう。
タレントマネジメントの取り組みを行い、本人のスキルや能力に合った適切な人材配置や育成を実現することで、エンゲージメントが高まり、結果的に定着率の向上につながります。
タレントマネジメントの導入方法
タレントマネジメントの導入・運用は、適切なステップを踏んで進める必要があります。タレントマネジメント導入の具体的な方法は、次のとおりです。
1.導入目的を明確にする
まずはタレントマネジメントの導入目的を明確化することが必要です。
なぜタレントマネジメントが必要かが明確でなければ、効果的な人事戦略を立てられなくなります。たとえば、「エンゲージメントを向上させ生産性や定着率を高めたい」「次世代リーダーの発掘や育成をしたい」などの目的によって、どのようなマネジメントが必要なのかが変わってきます。
そのため、タレントマネジメント導入の目的や理由を明確化し、どのような課題を解決したいのかを把握することが大切です。
2.人材情報の現状を把握する
次に、人材情報のデータベースを作成して、見える化し分析を行います。
対象となる人材の人数や、経歴・スキル・保有資格など、どのようなデータが必要かを整理し、収集してデータベースを作成しましょう。これらのデータを適材適所の人材配置や育成計画の策定に活用します。
3.育成・採用計画を作成する
次に、目的や目標達成のために必要な人材の採用や育成計画の策定を行います。
たとえば、目標と現状とを比較し、目標達成のためにノウハウが不足しているのであれば、必要なスキルを保有する人材の採用計画を作成するといったことを行います。採用計画を作成する際には、具体的な人物像や採用基準、人数、スケジュールなどを明確化しましょう。
社内で育成をする場合は、必要な知識やスキルを習得するための研修・教育プログラムの計画、スキルに合った人材配置を行うための異動やジョブローテーションなどの計画作成が必要です。
4.計画を実行する
策定した計画に沿って、実際に採用や育成、配置を進めます。
ただし、配置については、本人の個々のスキルや経験・意向などに合わせて、適切なポジションの検討が必要です。本人のスキルや意向と乖離があると、モチベーションの低下や離職につながる恐れがあります。
5.検証・見直しを行う
タレントマネジメントの導入後には、PDCAサイクルを回して定期的に見直しを行います。
「目標を達成できたか」「人事配置は適切だったか」などを確認し、効果につながっていない場合には、原因の洗い出しや分析を行い、施策の見直しを行いましょう。
なお、これらのステップを実施するには、タレントマネジメントシステムの導入が効果的です。システムに搭載されている機能には、人材に関する情報の一元管理や配置シミュレーションなどがあり、マネジメントの一連のステップを効率的に行えます。また、社内に散在する人材情報を簡単に収集でき、業務の効率化が可能です。
タレントマネジメントシステム導入を成功させるには
タレントマネジメントシステムを導入する際、ただ単にシステムを選ぶだけだと成功は難しいでしょう。成功させるには、選び方と導入プロセス、そして導入後の運用方法まで幅広く注意を払う必要があります。成功に導くためには、次のポイントや注意点に意識することが重要です。
組織のニーズや目標、求める人物像を明確にしておく
タレントマネジメントシステムを成功させるためには、導入前に組織の現状と求められる機能を正確に理解することが重要です。タレントマネジメントシステムの目的は何か、どのような課題を解決したいのかを明確にしましょう。
また、あらかじめ求める人物像や能力モデルを明確にすることも大切です。これには、組織のビジョンや目指す方向性に合わせたスキルセットや属性を特定する作業が含まれます。明確な基準を設定することで、システムを使って正確な人材の識別や育成、配置が行えるでしょう。
柔軟なカスタマイズや拡張性があるシステムを選ぶ
選ぶシステムは、組織の成長や変化に対応できる柔軟性をもつことが望ましいです。とくに、タレントマネジメントシステムは長期的に運用することを前提としているため、将来的に必要となるかもしれない機能の追加やカスタマイズが可能かどうかを確認しましょう。
人材データの更新頻度を高める
タレントマネジメントシステムを活用する際には、人材データの鮮度を保つことが重要です。定期的なデータ更新によって、最新の能力や成果、キャリアの動向を正確に把握できるようにしましょう。
最初から人材データを完璧に集めようとしない
タレントマネジメントシステムを運用する際には、必要十分なデータに絞り込むことが肝要です。しかし、最初から完璧な人材データを集めようとすると想定外の時間や労力がかかるだけでなく、結果的にデータが集まりきらなかったり、至る所で不備が見つかったりするでしょう。
人材データは常に変化していくものであり、長期的に蓄積することが重要です。最初から完璧な人材データを集めようとするのではなく、小規模のデータから徐々に拡大しつつ活用していきましょう。
また、集めるデータの内容にも注意が必要です。データの活用目的が明確でないと、せっかく集めたデータが使われずムダになる可能性もあるでしょう。関係のないデータを集めても意味がないため、あらかじめどのようなデータを収集するかを明確にしておきましょう。
データの分析結果が活かせるスキルを身につけておく
タレントマネジメントシステムの導入に際しては、データの分析結果を理解し、戦略的な意思決定に活かすスキルも必要です。分析結果をどのようにビジネスの成長や戦略の改善へと活用するかを理解し、組織全体でスキルを高めていきましょう。
また、データを使いこなすには、大前提としてタレントマネジメントシステムを使いこなせる必要があります。導入の際は、システムを理解しやすく、活用できるようなサービスを選びましょう。無料トライアルプランやデモ体験を使ってみるのがおすすめです。
タレントマネジメントシステムの比較ならBOXIL
タレントマネジメントシステムを選ぶ際には、従業員規模の近い企業や、同じ業界の企業での導入事例・成功事例が豊富かどうかで選ぶのがおすすめです。人材活用の課題は、従業員規模や業界によって共通することが多いため、自社に近い課題を解決できる可能性が高まります。
課題や導入目的を明確にし、最適なシステムを選択しましょう。どのサービスを選ぶか負担に感じているのであれば、BOXILでのサービス資料請求がおすすめです。BOXILならサービス提供会社が作成した紹介資料をまとめて入手できます。
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