労務管理のDX化とは?おすすめソリューションサービス15選
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労務管理のDX化が進まない主な要因
労務管理のDX化はスムーズに進んでいるとはいえない状況です。主な原因は次のとおりです。
- 金銭的・人的コストの不足
- 業務変化に抵抗がある
- DX化を推進できる人材がいない
- 旧システムへの依存
それぞれ詳しく解説します。
金銭的・人的コストの不足
労務管理のDX化が進まない要因の1つが、金銭的・人的コストの不足です。新しいシステムの導入には多額の支出が必要ですが、多くの企業ではDX化に必要な初期投資や運用コストのねん出が難しい状況です。
さらに通常業務をこなしながら、既存の労務データを整理する必要があり、人的リソースの確保が難しい企業では、DX化に着手することが難しいケースもあります。
株式会社オービックビジネスコンサルタントが行った調査※では、ペーパーレス化への取り組みに対しての課題として、多くの企業が「ツール導入のコスト」「費用対効果の証明」「社内のリソースの不足」を挙げており、人事労務担当者が自力では解決できない要素が上位を占めていました。
金銭的・人的コストの不足は、特に中小企業にとって大きな障壁であり、労務管理のDX化を遅らせる大きな要因といえます。
※出典:オービックビジネスコンサルタント「人事労務にもDXを!業務のペーパーレス化・デジタル化を確実にする最善の方法とは」(2024年7月19日閲覧)
業務変化に抵抗がある
労務管理のDX化が進まない要因として、業務変化への抵抗があります。長年同じシステムや手法を使用してきた組織では、新しい技術や方法への移行に対して強い抵抗感が存在します。
慣れ親しんだ業務フローの変更や技術的な不安に加えて、デジタル化や自動化によって、自分が仕事を失うのではないかという職務の安定性への懸念、DX化のメリットが理解できないなどさまざまな要因が抵抗力となり、DX化が阻害されます。
また、変化を望まない保守的な組織文化が根付いている場合、新しい取り組みへの抵抗が組織全体に広がることもあります。
DX化を推進できる人材がいない
DX化を推進できる人材がいないことも、労務管理のDX化が進まない要因です。DX化の推進には、IT知識を持った人材が必要ですが、多くの企業でそのような人材が不足しているほか、外部からの人材採用における金銭的な負担も大きくなりやすいでしょう。
既存の人事労務担当者がDXに関する知識やスキルを習得するには時間がかかりため、日常業務との両立ができなかったり、DXの重要性は理解していても、具体的にどのように進めればよいかわからず、取り組みが停滞したりするケースもあります。
また、DXの必要性や効果を経営層に説明し、理解を得られる人材がいないと、予算や人員の確保が難しいでしょう。
旧システムへの依存
労務管理のDX化が進まない要因の1つが、旧システム(レガシーシステム)への依存です。長年事業を展開している大企業では、古い基幹システムを使い続けていることが多く、業務プロセスに深く組み込まれているため、すぐに変更できない場合があります。
また、レガシーシステムには新しい技術やシステムとの互換性、保守・運用コストの増大、セキュリティリスク、システムを使える人材の減少による知識やスキルの継承など、さまざまな問題点があります。
これらの要因により、多くの企業が旧システムから脱却できず、DX化の推進が滞っているのが現状です。システムの刷新には多大な時間とコストがかかるため、経営判断が遅れる場合もあるでしょう。
労務管理におけるDX化のメリット
労務管理におけるDXのメリットは次のとおりです。
- 工数・ミスの削減
- 業務の属人化防止
- ペーパーレス化の促進
- 多様な働き方の促進
それぞれ詳しく解説します。
工数・ミスの削減
労務管理におけるDX化のメリットの一つは、工数とミスの削減です。従来の労務管理では、紙の書類やExcelファイルを使用して情報を管理することが一般的でしたが、データの入力や更新、検索に多くの時間と労力を要し、人為的ミスも発生しやすい状況でした。
DX化によって、データの一元管理が可能になるほか、必要な情報へスムーズにアクセスでき、データ入力や更新の作業時間が大幅に削減できます。自動化された処理により、給与計算や勤怠管理などの複雑な作業も正確かつ迅速に行えます。
また、AIやRPAの活用により、定型的な業務や大量のデータ処理の自動化が可能になります。DX化は労務管理の効率性と正確性を向上させ、生産性向上に大きく貢献するでしょう。
業務の属人化防止
労務管理におけるDX化のメリットとして、業務の属人化防止が挙げられます。従来の労務管理では、特定の担当者の経験や知識に依存する傾向があり、業務プロセスや情報が個人に集中して、その人物がいないと業務が滞るリスクを伴いました。
DX化で労務管理のプロセスがシステム化・標準化されれば、業務手順や必要な情報が一元管理され、誰でもアクセスできます。
特定の個人に頼らなくても、誰もが同じ品質で業務を遂行できるほか、業務の引き継ぎや新人教育も効率化され、組織全体の生産性が向上します。
ペーパーレス化の促進
労務管理におけるDX化では、ペーパーレス化を促進できます。従来の労務管理では、大量の紙書類を扱うことが一般的で、給与明細・勤怠記録・各種申請書など、さまざまな書類が日々発生し、管理に多くの時間と労力を要していました。
DX化によって、これらの紙書類を電子データ化することで、書類の作成や保管、検索がすべてデジタル上で行えます。
物理的な保管スペースの削減や文書の紛失リスクの低減、情報セキュリティの向上が実現できるほか、電子署名や電子印鑑の活用によって、各種申請や承認プロセスもオンライン化できます。処理速度の向上と、場所や時間に縛られず、柔軟に業務を遂行できるでしょう。
多様な働き方の促進
多様な働き方を促進できるのも、労務管理のDX化のメリットです。
DXツールの導入により、リモートワークやフレックスタイム制の導入が容易になるほか、社員は自宅やサテライトオフィスでの勤怠登録や各種申請が可能になり、管理者もリアルタイムで勤務状況を把握できます。
業務をデジタル化できれば、さまざまな雇用形態にも対応でき、育児や介護との両立を目指す社員や、副業・兼業を希望する社員など、幅広いニーズに応えられます。
労務管理のDX化を成功させる進め方
労務管理のDX化を進める方法を紹介します。
目的を定めて段階的に進める
労務管理のDX化を成功させるには、目的を明確に定めて段階的に進めることが重要です。労務管理における課題や改善点を洗い出し、DX化の具体的な目的を設定してから、目的に基づいた優先順位をつけて段階的な導入計画を立てます。
一度にすべての業務をDX化するのではなく、高い効果が見込める部分から着手して、徐々に範囲を広げていくアプローチが効果的です。
それぞれの段階で小さな成功を積み重ねることで、社内の理解と協力を得やすくなり、DX化への抵抗も軽減できます。また、段階的な推進によって問題点を迅速に発見できるため、軌道修正もしやすくなります。
目的に合わせたITツールを選定する
労務管理のDX化の成功には、目的に合わせた適切なITツールの選定が大切です。明確化された労務管理の課題や改善点に対して、それらを解決できる最適なツールを探す必要があります。
ツール選定の際は、次のポイントを意識しましょう。
- 使いやすさ
- カスタマイズ性
- セキュリティ
- サポート体制
全従業員が使用するツールであれば、直感的で操作しやすいインターフェースが重要です。また、業務フローに合わせた設定の変更が可能か、既存のシステムとスムーズに連携できるかを確認する必要もあります。
さらに、個人情報を扱う労務管理では、高度なセキュリティ機能が不可欠なほか、導入後のサポートが充実しているかも重要な選定基準となります。複数のベンダーのデモを比較検討して、最適なツールを見つけましょう。
導入効果を明確にする
労務管理のDX化を成功させるためには、導入効果を明確にすることが重要です。
まずは、DX化を推進する前の現状を正確に把握して数値化します。勤怠管理や給与計算にかかる時間、ミスの発生頻度、紙の使用量などを測定しておきましょう。
次に、「勤怠管理にかかる時間を50%削減する」「給与計算のミスをゼロにする」「紙の使用量を80%削減する」など、DX化によって達成したい具体的な目標を設定します。
これらの目標に基づいてDX化推進の効果を予測し、可能な限り数値化します。コスト削減額や業務効率化の程度、従業員満足度の向上など、さまざまな視点から効果を検証してください。
DXツールの導入後は実際の効果を定期的に測定し、目標との差を分析します。効果が予想を下回る場合は、原因を特定して改善策を講じましょう。
このように、導入効果を明確にすることで、DX化の必要性や投資対効果を経営層に説得力のある説明ができるため、全社的なDX化も進めやすくなります。
入社手続きのDX化におすすめシステム3選
クラウドハウス労務 - 株式会社Techouse
クラウドハウス労務は、複雑な人事労務業務をペーパーレスで簡単にできるセミオーダー型クラウドサービスです。入社手続きや雇用契約といった労務業務を電子化ができるほか、従業員データベースの構築により、データを一元的に管理できます。
年末調整の手続き申請や承認業務も、スマートフォンやパソコンから簡単に行えるため、担当者だけではなく従業員の負担も軽減できます。
かんたん雇用契約 for クラウド - セイコーソリューションズ株式会社
かんたん雇用契約 for クラウドは、雇用契約手続きに特化したクラウド型DXサービスです。入社手続きに必要な個人情報の収集から、雇用契約締結、管理まですべてオンラインで完結できるのが特徴です。
勤怠システムや人事システム、給与システムともCSVで連携できるため、既存のシステムをそのまま利用しながら導入できます。要望や用途に応じたカスタマイズも可能で、Web面談機能や採用管理機能、評価機能などの拡張が可能です。
SmartHR労務管理 - 株式会社SmartHR
SmartHR労務管理は、労務業務のペーパーレス化に役立つ労務管理ツールです。入社手続きや雇用契約、従業員への文書配布、年末調整、マイナンバー管理、給与明細など、労務に関する機能が搭載されています。
年末調整のDX化におすすめシステム3選
ロウムメイト - 株式会社カオナビ
ロウムメイトは、低価格でスムーズに導入できる労務管理システムです。年末調整の申請手続きに必要な書類を、簡単なアンケートに回答するだけで作成できるのが特徴。設問ごとにヒントテキストを設定できるため、記入ミスや従業員からの問い合わせも軽減できます。
システムが保険料控除を自動計算したり、前年データを自動的に複写したりするため、担当者は内容を確認するのみ。ヒューマンエラーの削減にも効果的です。
マネーフォワード クラウド年末調整 - 株式会社マネーフォワード
マネーフォワード クラウド年末調整は、労務担当者の手入力を削減できる年末調整ソフトです。年末調整の書類配布から入力、修正依頼、回収、提出まで、すべてオンラインで完結できるほか、年税額の自動計算・訂正、電子手続きもすべてソフト1つで対応できます。
他社の給与計算ソフトとも連携でき、クラウドと紙を併用した運用も可能。メールアドレスがなくても、個別IDの発行でアルバイトやパート従業員にも対応できます。
オフィスステーション 年末調整 - 株式会社エフアンドエム
オフィスステーション年末調整は、年末調整業務のペーパーレス化で業務を効率化できるツールです。最新の所得税制に対応して控除額まで自動計算してくれるほか、既存の給与システムとCSV・APIで連携できます。従業員はスマートフォンから申告書を提出できるほか、入力時間は最短3分と短いため簡単に対応できます。
人事労務のさまざまな業務に対応する機能を拡張できるほか、金融機関並みのセキュリティ性能を誇っています。
勤怠管理のDX化におすすめシステム3選
KING OF TIME - 株式会社ヒューマンテクノロジーズ
KING OF TIMEは、働き方に合わせたさまざまな打刻方法を利用できる勤怠管理システムです。パソコンやスマートフォン、ICカード、指紋による生体認証での勤怠打刻が可能なほか、パソコンでのパスワード認証や従業員各自の端末での打刻、クラウド上や位置情報からの打刻など、幅広い打刻方法を選択できます。
就業規則に合わせた勤怠管理が可能で、休暇管理や申請・承認、給与連携など、機能が充実しています。専門スタッフによるサポート体制も整っており、チャットや電話、オンラインヘルプ、動画などで不明点を解決できます。
ジンジャー勤怠は打刻修正や集計、承認作業を効率化できる勤怠管理システムです。パソコンやスマートフォン、タブレット、ICカードなど、従業員の働き方に合わせてさまざまな打刻方法を選択できるほか、打刻漏れや不正打刻を防止できる機能、出退勤情報から労働時間を自動集計する機能が搭載されています。
他にも、各種申請・承認、シフト管理、有給管理など勤怠管理に関する幅広い機能を利用可能。セキュリティ体制やサポート体制も整っています。
ジョブカン勤怠管理は、初めてでも簡単に使える勤怠管理システムです。ICカード打刻や指紋認証打刻、GPS、LINEやSlackといったチャットツールからの打刻など、職場環境や働き方に合わせた打刻方法を利用できます。
シフト管理や休暇の申請管理、従業員の勤務状況の自動集計など、業務を効率化できるさまざまな機能を搭載。医療機関に特化した複雑なシフトパターンの勤怠管理でも運用可能です。
給与計算のDX化におすすめシステム3選
マネーフォワード クラウド給与 - 株式会社マネーフォワード
マネーフォワードクラウド給与は、勤怠集計データの自動計算やWebでの明細発行が可能な給与計算システムです。企業の方針に合わせた給与の計算式を自由にカスタマイズできるほか、各月の給与計算結果を比較でき、差分が生じた従業員をすぐに確認できます。
所得税や雇用保険料の自動計算機能に加えて、マネーフォワードクラウドの各種サービスとの連携も可能で、労務管理業務を大幅に効率化できます。
freee人事労務は、複雑な労務業務を一元化でき、ミスの削減や業務効率化を実現できるツールです。勤怠管理と給与計算をシステム上でまとめて管理できるため、担当者の転記で生じるミスや作業時間を削減できます。
給与計算の自動化やWebでの給与明細の出力はもちろん、月額変更届や所得税徴収高計算書の作成、インターネット上での給与振り込みなど、さまざまな機能が搭載されています。
COMPANY 給与計算システム - 株式会社Works Human Intelligence
COMPANY給与計算システムは、給与計算における複雑な処理業務を自動化できる給与計算システムです。給与・賞与計算の自動化機能に加えて、計算結果をチェックできる豊富な機能を搭載しています。
社会保険の届出が必要な場合でも、書類を自動作成や作成書類での電子申請が可能。年末調整での所得税や退職金、企業年金の計算も行えるなど機能性の高いシステムです。
経費精算のDX化におすすめシステム3選
TOKIUM経費精算 - 株式会社TOKIUM
TOKIUM経費精算は、電子帳簿保存法に対応した、経費精算業務を大幅に効率化できるシステムです。領収書を専用ポストに投函するだけで経費申請が可能で、担当者はシステム上で画像を確認するだけで経費計算が完了します。
回収された領収書はTOKIUMが回収して10年間保管するため、担当者は原本の確認や保管作業からも解放されます。
Bill One経費 - Sansan株式会社
Bill One経費は、専用のビジネスカードを使った経費精算が可能なクラウド経費管理サービスです。全社員にビジネスカードを発行して、領収書と明細金額の自動突合が可能。企業から立替経費を排除し、効率的な経費精算が可能です。
領収書の受け取りから承認、仕訳、保管まで、すべてオンラインで完結できるほか、電子帳簿保存法やインボイス制度といった法制度にも迅速に対応しています。
バクラク経費精算は、経理業務で発生する手作業をすべて自動化できるシステムです。領収書を使いまわした際の自動判定機能や、スキャナの保存要件を自動判定する機能などによりミスを事前に防止できるのが特徴です。アプリやチャットツールから時間や場所を選ばずに承認できます。
スマートフォンアプリから複数の領収書を自動で読み取ったり、一括でアップロードできたりする機能も搭載されており、経費申請がしやすい点が魅力です。
目的に合わせたツール選定でDX化を成功させよう
労務管理のDX化によって、業務効率を大幅に改善できるほか、担当者の業務負担の軽減が可能です。現在では、労務管理を改善するためのさまざまなDXツールが提供されているため、目的に合わせたツールを選択すればDXを推進できるでしょう。
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労務管理システムは、次の記事でも詳しく紹介しています。
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