ひし餅をひな祭りに飾る意味は?色の由来と重ねる順番・食べ方を解説

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記事の情報は2018-11-12時点のものです。

3月3日の桃の節句には雛人形を飾る風習がありますが、その時一緒にひし餅を飾るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。このひし餅、どんな由来で桃の節句に飾るようになったのかご存知でしょうか。この記事ではひし餅の由来はもちろん、色の重ね方の意味などについても詳しく解説していきます。
ひし餅をひな祭りに飾る意味は?色の由来と重ねる順番・食べ方を解説

ひし餅とは

ひし餅は、ひな祭りの際に雛人形とともに飾られる和菓子の一種です。ひし形の形をしており、赤や白、緑といった色が重ねられています。

ひし餅の由来

このひし餅、どのような由来でひな祭りの際に飾れるようになったのでしょうか。古く中国では3月の最初の巳の日厄払いをする風習がありました。この日は「上巳節(じょうしせつ)」と呼ばれ、春の七草のひとつである母子草(ゴギョウ)を使った餅を食べていたと言われています。

この餅を食べる風習が日本に伝わり、ゴギョウではなく、ヨモギを使ったお餅が食べられるようになりました。このお餅がひし餅であると言われています。

色の重ね方

ひし餅は、一番上が赤(ピンク)、真ん中が白、一番下が緑と三色が重なっているのが一般的です。ひし餅が三色になったのは明治時代からで、それ以前はよもぎ餅に白い持ち合わせた白と緑の二色のみだったと言われています。

なかには黄色や濃い赤などを加えた5色のひし餅、さらには7色のひし餅をみかけることもあります。ひし餅の色の数は、見た目の豪華さなどはもちろん、地域性によっても左右されるようです。

現在の赤、白、緑は以下のような意味を表現しているといわれています。

赤 魔除け
白 長寿
緑 健康

それぞれにこうした意味を持たせることで、子供が健やかに育つよう願いを込めているのかもしれませんね。

ひし餅の食べ方

ひし餅に決まった食べ方はありません。生餅なので普通の切り餅と同じようにオーブントースターで焼くなどして加熱した方が良いでしょう。

加熱したらそのまま食べても構いませんが、あんこやきなこ、砂糖醤油などを用意してつけて食べるのも美味しくいただけます。 普通の切り餅をいただくときと比べると、ひし餅のほうが華やかなので、やはりお祝いの席にぴったりですね。

またひし餅はスーパーで簡単に手に入りますが、上新粉や白玉粉などがあれば簡単に手作りできるので、手作りのひし餅挑戦してみるのも面白いかもしれません。

お祝いのひし餅に包丁を入れてもいい?

縁起物のひし餅。食べるときに、包丁を入れて切ってもよいものか、悩む人も少ないないでしょう。ひし餅の角を切り落とすことで、角がとれて円満になるとも言われています。ひし餅の四つ角から包丁を入れるとよいのではないでしょうか。

ひし餅で子どもの健康を祈ろう

一番上に赤、真ん中に白、 一番下に緑、この三色にはさまざまな意味が込められており、桃の節句の際に、子供の健やかな成長を祈る気持ちの表れでもあります。これを機に、桃の節句やほかの五節句についても理解を深め、ひし餅を飾る、ちまきを頂く、短冊を飾るなどの古来の文化を、日常生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。

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