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日本キャッシュレス化の先駆け「Origami Pay」とは
Origami Pay(オリガミペイ)とは、2012年創業のベンチャーOrigamiが提供するスマホ決済サービスだ。2016年5月、大手に先駆けてリリースされた、日本キャッシュレス化のパイオニアでもある。
Origamiは2013年のサービス開始当初、決済アプリではなくファッションアイテムを販売するECプラットフォームだった。同年AppストアのBESTアプリ20にも選ばれている。
しかしOrigamiは、単なる通販ではなく「実店舗活用」という視点に当初からこだわりをもっていたようだ。
2015年4月には、ソフトバンクモバイルと提携し、Origamiのアプリでキャンページ情報の告知、来店時に受け取れるサンプル商品の引換券、クーポンなどを配布し、ソフトバンクモバイルの「Coupon GaTE」にスマホをかざして利用する、という仕組みを作っている。
こうしたデータやノウハウを蓄積し、2015年10月に「Origami決済」、2016年5月に現在の「Origami Pay」を正式にリリースした。
2016年11月には、中国最大手の電子決済サービス「支付宝(ALIPAY/アリペイ)」と業務提携、訪日中国人の利用にも対応。また2017年10月には、加盟店がより低コストで導入できるようステッカーQRコード決済を開発した。
出典:Origami2017年7月のプレスリリースより「ステッカー決済」
追って、店舗側もスマホを使ってQRコードを表示しスマホ同士で決済できる仕組みをリリース。キャッシュレス普及のため、加盟店側の導入障壁を下げるために、より簡素かつ低コストな決済方法を模索してきた。
銀聯と提携で世界で使える「Origami Pay」へ
2018年に入りみずほ銀行、三井住友銀行などメガバンクや地方自治体とも続々と提携。9月には中国の銀聯国際との資本業務提携も発表し、ついに世界で利用できる決済手段として歩み出すこととなった。
2019年1Qには、アジア太平洋地域、北米など24の国と地域、750万を超える店舗で、銀聯のQR決済ネットワークを介してOrigami Payを利用できるようになるという。
出典:プレスリリース
スマホ決済普及を進めるオープン化の仕組み
2018年に入り、AmazonPay、PayPay、LINEPayなど大手の動きが本格化している。そんな中、キャッシュレス決済導入を進める店舗からは、各社がそれぞれに開発するのではなく、共通して活用できるプラットフォームを求める声が多いという。
そこでOrigamiは、同社が構築してきた決済プラットフォームをオープン化し、提携パートナーに提供することで課題解決に乗り出すことを2018年9月に発表した。
出典:プレスリリース
具体的には、まず、Origamiの決済機能をパートナー企業のサービスに搭載できる「提携Pay」を開始する。Origamiの加盟店ネットワークや多様な支払い手段(各種銀行口座やクレジットカード)などの決済プラットフォームをオープン化し、提携するパートナー企業に提供するというものだ。
これにより、提携パートナー企業は自社アプリに提携Payを組み込み、アプリユーザーにOrigami加盟店ネットワークでの決済機会を提供できるという。
Origami Payの使い方
ここからは、Origami Pay(オリガミペイ)の使い方をまとめる。
まずOrigamiアプリは、App StoreまたはGoogle Playからダウンロードできる。その後、以下の手順で利用登録を行う。
1.メールアドレス・電話番号・氏名を入力し、Origamiアカウントを作成
2.支払い情報として、銀行口座情報またはクレジットカード/デビットカード情報を入力
バーコードの読み取り方式は2種類
ユーザースキャン方式
アプリのホーム画面から「支払い」をタップし、カメラを起動。店舗側が掲示したQRコードをユーザーがアプリで読み取る。ストアスキャン方式
アプリのホーム画面から「支払い」をタップし、QRコードスキャン画面で「バーコード」タブをタップ。表示されたバーコードを店舗側が読み取る。
ローソンをはじめ大手チェーン店では、後者のストアスキャン方式を採用していることが多い。
Origami Payのポイント「クーポン」取得方法
Origami Payの大きな特徴が、店舗で利用できる割引やクーポンだ。20円引き、50円引き、といった定額割引のほか、10%引きクーポンが配布されることもある。
クーポンの取得方法は以下の2つ。
メッセージから取得する
アプリの「メッセージ」にクーポンが届く。届いたクーポンをタップすると、支払い時に使用可能となる。その後、割引き額や有効期限などが表示される。店頭のQRコードをスキャンする
支払い画面で「クーポンを選択する」をタップ。画面に受け取り済みのクーポンが表示されるので、使いたいクーポンをタップ。クーポンは支払い画面に設定されるので、店舗から提示されるQRコードを読み取り決済する。
また2018年10月には、これまでアプリ内でしか取得できなかったクーポンを、店内のポスターやPOP、パンフレットなどの印刷物、またはディスプレイ上に掲示したQRコードを読み取ることで取得できる機能が追加された。
加盟店はアプリ上の地図から探せる
Origami Payでの決済が利用できる加盟店は、アプリ上の地図から探せる。また飲食、ファッションといったカテゴリからも見つけられる。
出典:プレスリリース
※2020年1月17日追記:関連サービスへのリンクを追加し更新しました(Beyond編集部)。