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オンプレミス型コールセンターシステムとは
オンプレミス型のコールセンターシステムは、サーバー・PBX・通話録音装置などを自社環境に設置し、社内ネットワーク上で運用する仕組みです。
クラウド型と異なり、データや通話ログ、CRM連携の処理もすべて社内で完結するため、セキュリティやシステム制御を自社基準で細かく管理できるのが大きな特徴です。
とくに金融・公共・BPOなど、情報管理が厳しい領域では今も根強い選択肢です。既存システムと深く連携する場合や、専用要件が多いセンターではオンプレミス型が最適になるケースが多数を占めます。
クラウド型との違い
オンプレミス型は自社内でシステムを運用するためセキュリティやカスタマイズ性に優れ、クラウド型はインターネット経由で利用できるため導入の速さや柔軟性に優れる点が大きな違いです。
オンプレミスのコールセンターシステムのメリット
オンプレミス型のコールセンターシステムには、クラウド型にはない独自の強みがあります。オンプレミス型のメリットを3つに分けて紹介します。
自社環境でセキュリティを徹底できる
オンプレミスのコールセンターシステムは、すべてのデータを自社内で管理できる点が大きな特徴です。外部のサーバーを介さず、自社のネットワーク内で完結するため、高度なセキュリティ対策を施せます。
これにより、顧客情報や通話内容といった機密性の高いデータも、外部流出のリスクを最小限に抑えられます。特に個人情報の取り扱いに厳しい業界では、オンプレミス型が適しています。
カスタマイズ性が高く、柔軟なシステム運用が可能
オンプレミス型は、企業独自のニーズに応じたカスタマイズがしやすい点もメリットです。システム全体を自社でコントロールできるため、機能追加やインターフェースの変更も柔軟に対応できます。
この特性により、業務フローやサービス形態に合わせた最適なシステム設計が可能です。結果として、オペレーターの業務効率や顧客対応品質の向上にもつながります。
長期的なコストメリットが期待できる
オンプレミス型は、初期投資が高額になりやすい一方で、ランニングコストを抑えられる点が魅力です。クラウド型のような月額利用料が発生しない場合が多いため、一定期間以上利用すれば、総コストが割安になるケースも多く見られます。
長期的に運用を続ける企業にとっては、結果的に費用対効果の高い選択肢といえます。特に、大規模なコールセンターを安定的に運営したい場合には、有力な選択肢となるでしょう。
オンプレミスのコールセンターシステムに向いている企業
オンプレミス型のコールセンターシステムは、セキュリティやカスタマイズ性を重視する企業に、とりわけ適しています。
運用を自社環境で完結できるため、クラウドサービスでは満たしにくい要件を抱えるセンターで採用されることが多いです。
金融・公共・BPOなど規制業種
金融機関や官公庁、受託型コールセンター(BPO)など、厳格な情報管理が求められる業種にはオンプレミス型が適しています。
通話録音データや顧客情報の管理を社内で完結できるため、コンプライアンス要件を満たしやすく、監査にも対応しやすい点がメリットです。
独自要件の多いセンター
業務フローやCRM、基幹システムとの連携方法に独自仕様が多いセンターでは、柔軟にカスタマイズできるオンプレミス型が有利です。
クラウドでは対応が難しい特殊な通話制御やワークフローも、オンプレミスなら個別開発で実現しやすくなります。
大規模で通話量が多いセンター
大規模で通話量が多いセンターでは、通話回線や座席数を自社で最適化しやすいオンプレミス型が有利です。
クラウドでは対応が難しい特殊な通話制御やワークフローも、オンプレミスなら個別開発で実現しやすくなります。
社内に情シス部門がある企業
サーバー管理やネットワーク構築に精通した情シス部門がある企業は、オンプレミス型のメリットを最大限に活かせます。
障害対応や保守を社内で迅速に行えるため、運用の安定性を高めやすく、システム改修の自由度も高くなります。
オンプレミス型のコールセンターシステムの選び方
オンプレミス型のコールセンターシステムを選ぶ際は、いくつかのポイントを押さえることが重要です。選定時に注目すべきポイントを紹介します。
セキュリティ要件や規制に適合しているか
オンプレミス型は高いセキュリティを確保しやすい一方、製品によって対応レベルは異なります。暗号化、アクセス制御、ログ管理などが自社のセキュリティ基準や業界規制に適合しているかどうかを必ず確認することが大切です。
PBX/CRM/CTIとのカスタマイズ性は十分か
業務フローや既存システムと密接に連携する必要がある場合、カスタマイズ性の高さは欠かせません。機能追加のしやすさや外部システムとの連携方法、将来の拡張性が十分かどうかを確認しましょう。
運用体制・サポート範囲(障害対応・保守)の確認
オンプレミス型は自社運用が基本となるため、ベンダーのサポート内容が安定稼働の大きなポイントになります。導入支援、障害対応のスピード、保守体制などを事前に確認し、必要なサポートが受けられるかどうかを見極めることが重要です。
ハード・ソフトを含めたトータルコストの見極め
初期費用が大きくなりやすいオンプレミス型では、長期的な総コストを把握することが重要です。機器更新や保守費用を含め、5年・10年単位でトータルコストを比較し、費用対効果を判断しましょう。
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オンプレミスのおすすめコールセンターシステム6選
オンプレミス型のコールセンターシステムを紹介します。クラウド型とオンプレミス型のどちらが社内のニーズに合っているかを確認しながら選定の参考としてください。
FastHelp
FastHelp は、膨大な顧客データと応対履歴を一元管理できるコールセンターシステムで、使いやすさと豊富な機能が強みです。
電話・メール・チャット・Webなどのオムニチャネル対応やCTI連携、レポート機能などを搭載しています。オンプレミス型とクラウド型のどちらでも選択が可能です。料金は利用形態や環境によって異なるため、問い合わせが必要です。
AmeyoJ
AmeyoJ は、番号発行や回線、CRM、CTIなどが一体となったインバウンド・アウトバウンド両対応のコールセンターシステムです。オンプレミス型とクラウド型から選べます。
音声通話やチャット、メール、SMSなどの多様なチャネルに対応したオムニチャネル対応機能や、顧客の声を分析して改善策を提案する音声分析機能、コールセンターの業務効率を高めるAI機能を搭載しています。
音声分析機能では、顧客の感情や満足度、離反リスクをリアルタイムで把握できます。料金は秒課金制で、ライセンスごとに月額料金が発生します。
MediaCalls(メディアコールズ)
MediaCalls(メディアコールズ) は、コールセンターの効率アップを低価格で実現するオールインワン型システムです。
オンプレミス型とフルクラウド型、ハーフクラウド型の3パターンから選べるのが特徴です。ACDやCTI、スキルルーティングなど、インバウンド型コールセンターに必要な機能を標準装備しています。
SalesforceやkintoneなどのCRMや、SlackやMicrosoft Teamsなどのコミュニケーションツールとの連携も可能です。オンプレミス型の場合、サーバーライセンス500,000円(税抜)、1シートライセンス15,000円(税抜)から利用可能です。
InfiniTalk
InfiniTalk は、インバウンド向けのコールセンターシステムで、高品質な音声認識と自然言語処理が強みです。
音声対話システムや音声合成システム、音声分析システムなどの機能により、自動応答や音声ガイダンスを設定でき、顧客の要望に応じて適切なオペレーターにつなげます。
また、通話内容を自動で要約できるAI要約機能もあり、顧客管理や品質管理に役立てられるでしょう。
クラウド型とオンプレミス型から選べて、両方を併用する使い方も可能です。オンプレミス型の料金は、初期費用を含めて298,000円からです。
eSmileCall
eSmileCall は、クラウド型とオンプレミス型から選択可能で、見やすい画面設計と操作性の高さがポイントのコールセンターシステムです。CTI連携、FAQ検索、通話録音などの機能を搭載しています。CTI連携により、着信と同時に顧客情報を検索できます。
また、FAQ検索では重要度評価スコアの順にFAQを表示するため、スピーディな回答が可能です。通話録音では応対内容を録音するだけでなく、録音データのダウンロードも可能です。
inspirX 5
inspirX 5 は、実際のコールセンター運営経験に基づいて生まれたコールセンターシステムです。あらゆるチャネルの顧客応対履歴を一貫して管理できるのが魅力。マルチチャネル対応やマルチ業務対応、キャンペーン管理、コールセンター内での情報共有などの機能を搭載しています。
マルチチャネル対応では、電話やメール、FAXはもちろん、SMSやLINEの利用も可能です。オンプレミス型とクラウド型の2パターンがあり、利用料金は別途お問い合わせが必要です。
オンプレミスのコールセンターシステムの注意点
オンプレミス型のコールセンターシステムには、いくつか注意すべきデメリットも存在します。代表的な注意点を3つ紹介します。
初期費用と保守コストが高額になりやすい
オンプレミス型は、サーバーやネットワーク機器の購入費用、設置工事費用など、初期投資が高額になりやすい傾向があります。さらに、導入後もシステムの保守・管理に継続的なコストが発生します。
このデメリットを抑えるには、導入前に総コストを試算し、長期的なコストメリットを考慮した計画を立てましょう。また、必要以上に高スペックな機器を導入しないといった、適切なスケール設計も効果的です。
導入や運用に専門的な知識が求められる
オンプレミス型の運用には、サーバー管理やネットワーク構築など、専門的なIT知識が求められます。システムトラブルが発生した場合も、社内で迅速に対応できる体制が必要です。
この課題に対応するには、専門スキルを持つエンジニアの確保や育成が欠かせません。難しい場合は、保守サポートが充実したベンダーを選び、外部リソースを活用する方法も有効です。
柔軟なスケールアップ・スケールダウンが難しい
オンプレミス型は、設備の物理的な制約から、短期間でのスケールアップやスケールダウンが難しい場合があります。特に繁忙期をはじめ、急激な座席数増加に対応するのは容易ではありません。
このデメリットを補うためには、最初からある程度余裕を持たせた設計を行うことが大切です。クラウド型システムとのハイブリッド運用を検討することで、柔軟性を高めるための選択肢も広がります。
導入形態ごとの特徴を比較してサービスを選ぶ
オンプレミス型のコールセンターシステムは、セキュリティやカスタマイズ性に優れているため、高いセキュリティが求められる企業や、会社に合った独自のシステムを構築したい企業に適しています。
ただし、クラウド型よりも高額になりやすいため、予算に余裕のある企業に向いているといえるでしょう。
コールセンターシステムの導入を検討する際には、ニーズや予算に合わせて、複数のサービスを比較することが大切です。BOXILではコールセンターシステムのサービス資料をまとめてダウンロードできるので、ぜひ活用してください。
コールセンターシステムは次の記事でも詳しく紹介しています。
\ 稟議や社内提案にも使える!/
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