コピー完了

記事TOP

タイムカードの保存期間と有効な保存、保管方法とは | 電子化・事件についても解説

最終更新日:(記事の情報は現在から1580日前のものです)
タイムカードの保存期間や保存方法をご存知ですか。知っておかないとペナルティを受ける場合もあります。正しい保管方法とその期間を理解しましょう。

タイムカードにも保存期間がある!

従業員の勤怠管理をするときにタイムカードを使用している企業はまだまだ多いものです。
タイムカードは経理上必要となる書類であるため、その月が終わった後もしばらく保存しておく必要がありますが、それはどのくらいの期間でしょうか?

タイムカードの保存期間やおすすめの保存方法、またタイムカード紛失にまつわる事件も紹介します。

タイムカードなどの保存期間は3年間

労働基準法第109条には「使用者は労働者名簿、賃金台帳および雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を3年間保存しなければならない。」という一文があります。

この文から賃金その他労働関係に関する重要な書類にあたるタイムカードは3年間保存しないといけないということがわかります。
また、保存期間の起算日は「出勤が完結した日」であることも決められているので覚えておきましょう。

タイムカードがない場合にはペナルティも

タイムカードを作っていないという行為自体は労働基準法に違反するものではありません。

しかしながら、従業員の給料を支払うための賃金台帳や名簿といった労働基準法で定められている書類を作成していない場合は、労働基準法第108条にある「労働時間の把握義務」に反しているとみなされます。

この場合30万円の罰金が科せられることが労働基準法第120条によって定められています。
これは書類を紛失してしまった場合も同様です。だらしのない管理をしていて後で罰金を支払うことになったなんていうことがないように、社内で重要書類の保存方法を決めておくようにしましょう。

紙のタイムカードの保管方法

タイムカードには紙状のものとパソコンで管理するタイプのものがありますが、うっかり破棄してしまいがちなのは断然紙の方です。

また、労働基準監督署や金融庁の監査が入った場合、探しにくく重いというデメリットもあるので何かと困りもの。

そんな紙のタイムカードは従業員ごとにまとめている会社と年月ごとにまとめている会社がありますが、監査では「○○年○月分の提出。」と求めてくることが多いため、後者の保存方法がおすすめです。

年月ごとにまとめて輪ゴムでくくっている会社も多いですが、輪ゴムは劣化して切れてしまいやすいので、専用のボックスやファイルを使用するといいでしょう。

段ボールにまとめていれるときには段ボールに大きく何が入っているのかを記載します。古い年月のタイムカードが入った段ボールを倉庫の奥に、最新のものを手前に置いておいた方が取り出しやすいですよ。

タイムカードを電子化して保存

紙のタイムカードの最大のデメリットと言えるのは、場所をとるということです。倉庫にいくつもためこんでおくと、そのうちごみと間違えて捨ててしまうなんていうこともありそうですね。

そこでおすすめなのは、タイムカードを電子化してパソコン内に保存するということ。
これであれば紛失する可能性がぐっと少なくなる上に、社内全員で共有できるというメリットもあります。

フリーソフトを使えばタイムカードを分割したり、結合したりすることも可能で企業にあった管理できるでしょう。

ただし従業員ひとりひとり、毎月のタイムカードを電子ファイルに起こす作業はものすごく時間がかかります。何日かに分けて全員で行うか、いっそのこと業者に委託してしまうというのもひとつの手です。

タイムカードの改ざんを防ぐためにデータ保管するときには必ずPDFで保存するようにしましょう。

タイムカードをめぐって起こった実際の事件

タイムカードの保管を巡って起きた直接の事件は少ないものですが、未払いの残業代を巡ってタイムカードの有無に焦点が当たった事件は実際に起こっています。

平成23年に起こった事件では、退職した社員が未払いの退職金300万円を巡って訴訟を起こしましたが、会社側はタイムカードの公開に応じず、社員が自ら計算した残業代を認められないと否定しました。

裁判所はこの状況から会社側が不自然な状態でタイムカードを破棄していると考え、社員が推計した残業時間を正当なものとして認めました。

結果的に会社側が勤務時間の証拠となるタイムカードを用意できなかったことは違法であると捉え、会社側は敗訴。

退社した社員には100万円の残業代が支払われました。

この事件からタイムカードは勤務したことを証明する書類として法的にも有効だということがわかります。監査のときにしか使わないと考えて、ぞんざいに扱うのはやめましょう。

タイムカードの正しい保管を

タイムカードを適切に保管していなかったことでペナルティが課され、最悪の場合訴えられて敗訴する可能性があることがわかりました。

今の管理方法に自信がない方は全員で見直しをしてみることが必要です。最近ではコンプライアンスや個人情報の保護がよりいっそう声高に叫ばれるようになったため、タイムカードのような重要書類の管理にはこれまで以上に気を配りたいものですね。

タイムカードの保存期間を確認しながら、どのような書類をどれくらい保存しなければならないのかを一緒に確かめておくとよいでしょう。

以下の記事でも比較的導入しやすいクラウド型の勤怠管理システム・アプリを紹介しております。クラウド型のサービスは導入のコストや手間が小さいので、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

勤怠管理アプリおすすめ比較26選【無料あり】スマホ打刻でタイムカード不要
スマートフォンアプリ対応のクラウド勤怠管理システムを比較紹介します。勤怠管理アプリのメリット・種類・選び方を説明し...
詳細を見る
【厳選】おすすめ勤怠管理システムをまとめてチェック!
勤怠管理システムの比較表
\特典【完全版】機能・価格比較表/

おすすめ勤怠管理システムの資料を厳選。各サービスの料金プランや機能、特徴がまとまった資料を無料で資料請求可能です。資料請求特典の比較表では、価格や細かい機能、連携サービスなど、代表的な勤怠管理システムを含むサービスを徹底比較しています。ぜひ勤怠管理システムを比較する際や稟議を作成する際にご利用ください。

BOXILとは

BOXIL(ボクシル)は企業のDXを支援する法人向けプラットフォームです。SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」、ビジネスメディア「BOXIL Magazine」、YouTubeチャンネル「BOXIL CHANNEL」を通じて、ビジネスに役立つ情報を発信しています。

BOXIL会員(無料)になると次の特典が受け取れます。

  • BOXIL Magazineの会員限定記事が読み放題!
  • 「SaaS業界レポート」や「選び方ガイド」がダウンロードできる!
  • 約800種類のビジネステンプレートが自由に使える!

BOXIL SaaSでは、SaaSやクラウドサービスの口コミを募集しています。あなたの体験が、サービス品質向上や、これから導入検討する企業の参考情報として役立ちます。

BOXIL SaaSへ掲載しませんか?

  • リード獲得に強い法人向けSaaS比較・検索サイトNo.1
  • リードの従量課金で、安定的に新規顧客との接点を提供
  • 累計1,200社以上の掲載実績があり、初めての比較サイト掲載でも安心

※ 日本マーケティングリサーチ機構調べ、調査概要:2021年5月期 ブランドのWEB比較印象調査

67_新選び方ガイド:勤怠管理システム選び方ガイド20240701.pptx.pdf
勤怠管理システム
選び方ガイド
この記事が良かったら、いいね!をしてください!最新情報をお届けします!
貴社のサービスを
BOXIL SaaSに掲載しませんか?
累計掲載実績1,200社超
BOXIL会員数200,000人超
※ 2024年3月時点
編集部のおすすめ記事
勤怠管理システムの最近更新された記事