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勤怠表とは?記録内容・保管期間のルール、期間を過ぎた書類の扱い

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【比較表】勤怠管理システム
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「勤怠表」とは社員の毎日の出勤時間や欠勤の情報をまとめた書類で、「勤怠管理表」とも呼ばれます。会社によって呼び方は異なる場合がありますが、その保管期間についても解説していきます。

勤怠表とは?

勤怠表とは、従業員の毎日の出勤・退勤時間や欠勤の情報をまとめた書類のことです。勤怠表は会社によって呼び方が異なる場合もあり、「勤怠管理表」とも呼ばれます。

ただ、似た言葉である勤”務”表については、勤怠表と用途が異なることがあります。勤務表とは、出勤の実績を記録するものではなく、各社員の出勤スケジュールをまとめた書類として用いられていることが多いため注意しましょう。

勤怠表を作成する目的

勤怠表を作成する目的は、大きく分けて2つあります。

労働基準法を遵守するため

労働基準法を遵守するためには、勤怠表の作成が不可欠です。

勤怠表は、労働基準法第108条内の「賃金計算の基礎となる事項」が記録された重要な書類にあたります。違反した場合は懲役刑や罰金刑に処されるほか、労働基準監督署から是正勧告を受ける可能性もあるため、勤怠表の正確な記録が欠かせません。

給与計算を正確に行うため

勤怠表とは、給与計算にも使われる大切なものです。勤怠表の記録にしたがって給与を計算している会社も多いでしょう。シフト制ではない従業員の場合も、時間外労働や割増賃金、有給休暇などを計算するために勤怠表は重要です。

※1日の労働時間が8時間を超えた場合の残業については、25%の割増賃金を支払う必要があります。また、22:00 ~ 5:00の間の深夜(早朝)労働についても25%の割増賃金、休日出勤の場合は35%の割増賃金が必要です。労使間のトラブルを生まないよう、勤怠表の正確な読み方が求められます。

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勤怠表を作らないとどうなる?

勤怠情報の記録は、労働基準法第108条で義務付けられています。もしも勤務表の記録を怠った場合は「賃金台帳調整義務違反」となり、30万円以下の罰金が科せられます。

また、従業員に対して残業代の未払いや有給休暇を付与しなかった場合は、さらに重罰の懲役や罰金の対象になるケースもあるため注意が必要です。

勤怠表で記録すべき4つの内容

勤怠表の役割とは、主に次の4つの内容を記録することです。

  • 出勤時間、退勤時間
    (出勤後、勤務開始までにタイムラグがある場合は、勤務開始時間・勤務終了時間)
  • 残業、早出、深夜残業の時間
  • 早退や遅刻の有無
  • 通常出勤、休日出勤、休日、欠勤、有給休暇を区別できる部分

出勤時間、退勤時間

出勤時間と退勤時間は、正確な労働時間を知るために必要です。出勤後、勤務開始までにタイムラグがある場合は、勤務開始時間や勤務終了時間を記入しましょう。情報が改ざんされないような工夫が必要です。

残業、早出、深夜残業の時間

残業時間は、所定労働時間を超過して勤務した場合に発生します。法定労働時間である8時間を超えている場合は、25%の割増賃金を支払います。残業時間が夜10時を超えた場合は、50%の割増賃金を支払わなければなりません。

早退や遅刻の有無

早退や遅刻についても、勤怠表への記録が必要です。企業によっては所定労働時間を過ぎたり、満たしていなかったりする場合に早退・遅刻扱いされます。賃金が控除されるケースもあります。

通常出勤、休日出勤、休日、欠勤、有給休暇を区別できる部分

休日労働時間は、法定休日に出勤となった場合に、35%の割増賃金を支払わなければならないため記載する必要があります。所定休日に出勤となった場合は、割増賃金の支払いは不要です。

また、有給休暇の取得日数も管理する必要があります。理由は、有給休暇が年に10日以上付与されている従業員は、必ず5日取得しなくてはならないと労働基準法で定められているからです。

上記の4つさえ含まれていれば、自社で使いやすい勤怠表を自由に作成できます。

勤怠表の作成方法

作成が義務付けられている勤怠表は、決められたフォーマットはありません。自社に合った使いやすいものを選ぶことをおすすめします。

Excelや勤怠管理システム、公開されているテンプレートを使って作成するといいでしょう。

Excelでの作り方

Excelを使用すれば、必要な項目を自由に追加しながらオリジナルのフォーマットを簡単に作成できます。また、Excelには勤怠表の機能があるため、計算・集計ミスの心配もありません。

しかしExcelは人為的なミスが発生しやすいほか、従業員が多い場合はさらに管理が大変になることが懸念されます。

勤怠管理システムでの作り方

勤怠管理システムとは、勤怠管理を自動で行うシステムのことを指します。また、法改正に伴ってシステムが最新の状態にアップデートされる勤怠管理システムが多いため、常に最新の法律やルールに基づいた勤怠表を作成できるのも魅力といえるでしょう。

一方で、勤怠管理システムの導入や維持にはコストがかかるため、導入する際は自社でよく検討することをおすすめします。

公開されているテンプレートでの作り方

無料でダウンロードできるExcelのテンプレートを使用するのもおすすめです。出退社の情報を入力するだけで、自動的に勤怠を集計してくれます。Excelのスキルがない従業員でも問題なく管理できるでしょう。

しかし、勤怠を入力するたびに開くことで計算式にエラーが発生してしまう可能性があります。複雑な計算式の場合は、修復するために時間がかかってしまうでしょう。

Excelの勤怠表の利用

小規模な会社であれば、自動計算ができるようにExcelのような表計算ソフトにて自作したり、ダウンロードしたりすることも多いです。勤怠管理の業務効率化のはじめのステップとして、まずは紙からExcelの利用によって集計作業の自動化とデータ化を進めるとよいでしょう。

Excelを利用した勤怠管理表テンプレートを無料でダウンロードできるサイトは次の記事で紹介しています。

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アプリで勤怠管理を行う企業も増えている

アプリを使った勤怠管理であれば、勤怠表での入力の手間やミスを軽減できます。勤怠表のデータをスマートフォンと連動させて、シフト管理から勤怠管理まで可能です。誰でもかんたんに操作できて、集計作業も簡易化できます。

勤怠表の管理方法は、企業により異なります。勤怠表を個人ごとに作成し、毎月締め日に提出してもらったり、タイムカードで入退出の記録を確保したり、手書きで勤怠表を管理していたりと、どのような形式で勤怠管理を行うかは企業ごとにさまざまです。

オフィスワークであれば各個人による入力もしやすいでしょう。しかし、小売業や飲食業などの店頭に立つ業種では、そうもいきません。とはいえ、紙媒体で記録していると賃金を計算する際に担当者がすべてのデータ手入力する必要があり、余計な時間がかかります。人的ミスのリスクも大きくなるでしょう。

アプリでお手軽に勤怠表を作成・管理ができるサービスも検討してみてください。

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勤怠表の保管期間はどのくらい?

「勤務表」や「タイムカード」は、労働基準法により5年間は保存することが義務付けられています。勤怠表やタイムカードは、賃金台帳の内容が正しいことを証明するものだからです。法定保存義務がある書類に倣って、5年間保存しておけば間違いありません。(出退勤時間や休暇状況が記載された勤怠表は、”労働関係に関する書類”として考えることもできます※)

※労働基準法109条によると、労働に関する重要な書類は5年間の保存が義務付けられています。ここでいう「重要な書類」とは、「労働者名簿」「賃金台帳」「雇入れ・解雇・災害補償・賃金その他労働関係に関する重要な書類」のことです。

また、「法定三帳簿」と呼ばれる書類もあります。法定三帳簿とは、労働基準監督署のチェック対象となる書類の「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」のことです。労働基準法109条による重要な書類と法定三帳簿とは、どのような書類のことなのか、まとめて覚えておきましょう。

ちなみに「5年間」の保存義務については、書類によってカウントの起算日が違うため注意しなければなりません。労働者名簿や入退社に関する書類は各労働者の退職日から3年間ですが、賃金台帳は最終記入日から5年間保存が必要です。

保管期間が過ぎた書類は?

法定保管期間が過ぎた勤怠表は、永久に保存しておく必要はありません。社員数が少ない場合は保管スペースも取らないかもしれませんが、保存しておいても、再び見返すケースはほとんど発生しないでしょう。社内で保管ルールを決めて、保存期間を過ぎた勤怠表を処分したり、データ化したりといったその後の対応について考えておきましょう。

次の記事でも、比較的導入しやすいクラウド型の勤怠管理システム・アプリを紹介しています。クラウド型とはインターネットを通して利用するサービスのことで、導入のコストや手間も小さいです。ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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