【ファイルサーバ×クラウドストレージ】曖昧な2つの違いを調査して明確に定義しました
ファイルサーバとクラウドストレージ
ビジネスの世界に身を置いていると「ファイルサーバ」や「クラウドストレージ」、または「クラウド型ファイルサーバ」などの言葉をよく耳にします。
システム部門の人間でないにも関わらずこれらの言葉が頻出することを考えると、ビジネスのIT化はまだまだ加速しているようです。
ところで「ファイルサーバ」と「クラウドストレージ」、これら2つの違いを明確に説明できる方はどれくらいいるでしょうか?
おそらくそう多くないのではないかと思います。(私も明確な違いは知りませんでした)
システム部門の人間でない限りふわっと理解していればなんとかやり過ごせますが、ビジネスパーソンとして知っておいた方がいいのは確かです。
そこで「ファイルサーバ」と「クラウドストレージ」の違いを調査したので、わかりやすくまとめておきます。
1.ファイルサーバとは
ほとんどの企業において複数のPC間のネットワークがつながっていて、ファイルエクスプローラーなどを共有できるシステムが構築されています。
では共有しているファイルはどこに保管されているのか?
そうです、その保管場所こそがファイルサーバとなります。
そのため社内ネットワークのイメージとして、PC一つひとつが並列につながっているのではなくすべてのPCがファイルサーバにつながっているのが正しいイメージです。
ファイルサーバはほとんどの場合自社でサーバを保有しており、常にシステム部門の人間が障害が起きないようメンテナンスを怠りません。
企業の機密情報やさまざまなファイルが保管されている場所なので、ファイルサーバは企業内でも隔離して管理されていることが多いです。
エンドユーザーがファイルサーバを目にすることはほぼないので、PC使用中にファイルサーバを意識することは難しいです
1-1.ファイルサーバのメリット
- セキュアな運用が可能
- カスタマイズが自由
- 複数台の運用でリスク分散できる
- オフライン環境での接続が可能
1-2.ファイルサーバのデメリット
- 導入コストがかかる
- 運用費がかかる
- ファイルの共同編集できない
- エンジニアが必要
2.クラウドストレージとは
ビジネス、プライベート問わず利用者が多いクラウドストレージは、いわばインターネット上の貸し倉庫のようなものです。
ユーザーはデバイス内や自社が保有するファイルサーバ内ではなく、インターネットを経由してベンダーが抱えるファイルサーバにデータを保管します。
GoogleドライブやDropboxなどのサービスが代表的であり、社内で利用していなくともプライベートで利用してる方が多いのではないでしょうか?
クラウドストレージはベンダーが保有するファイルサーバをその他大勢の人たちと共有しており、ちょうどマンションのような構造が一番近いイメージです。
共有とはいっても実際のマンションのように各部屋は隔離され鍵がかけられているので、他社が自身のクラウドストレージに侵入することはありません。
しかしながらインターネットを経由しての利用となるので、ファイルサーバと比較するとセキュリティのぜい弱性が気になります。
自身に過失がなくとも他社がクラウドストレージ上にアップしたファイルにウイルスなどの脅威が潜んでいると、それが拡散し被害を受ける可能性もあります。
2-1.クラウドストレージのメリット
- システム構築が不要なので導入費が無料または低価格
- オンライン環境さえあればいつでもどこでも利用できる
- ランニングコストが安い
- ファイルの共同編集が可能
2-2クラウドストレージのデメリット
- オンライン環境がなければ利用できない
- 基本ユーザー毎の課金なため、規模によってはコストメリットが逆転することも
- セキュリティに不安が残る
- 自由なカスタマイズができなし
3.ファイルサーバとクラウドストレージの違い
2つの概要を解説したところで気付いたかたも多いでしょうが、ファイルサバーとクラウドストレージには意外にも明確な違いがありますね。
一番多きな違いは「オフライン」か「オンライン」の違いでしょう。
ファイルサーバはオフラインでしか利用できず、クラウドストレージはオンラインでしか利用できません。
どちらにメリットを感じるかは各企業により異なるでしょう。
その他メリットとデメリットがまったくの逆といっていいほど違いがありますね。
しかし最近2つの境界線を壊すサービスが徐々に浸透しつつあります。
そのサービスとは冒頭で触れた「クラウド型ファイルサーバ」です。
3-1. クラウド型ファイルサーバとは
クラウド型ファイルサーバについてもいろいろと調査してみましたが、結果オンラインストレージとほぼ同義ということです。
違いとしては、オンラインストレージでありつつファイルサーバのような操作性で利便性を高めたものといったところでしょう。
通常オンラインストレージはサービスにより独自のUIを持ち合わせていますが、クラウド型ファイルサーバではWindowsエクスプローラのようなツリービューでファイルを保管できるサービスが多く見受けられます。
これはやはりビジネスシーンでの利便性を意識したものでしょう。
また、オンラインストレージサービスではまかないきれないストレージ容量が利用できるもの違いの一つです。
それ以外は導入コストがかからなかったり共同編集ができたりと、メリットデメリット共にオンラインストレージとほぼ同じと言っていいでしょう。
オンラインストレージとの明確な違いを出すのならば、クラウド型ファイルサーバはよりビジネスに特化したサービスと言えます。
まとめ
「ファイルサーバ」「クラウドストレージ」2つの違いとおまけで「クラウド型ファイルストレージ」の解説をしましたがいかがでしょうか?
システムの違いやらスペックやら深い部分での解説ではありませんが、2つの明確な違いが理解いただけたかと思います。
システム部門ではなくともビジネスパーソンとして知っておいて損はないでしょう。
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