【2024年】ERP比較22選!タイプ別サービスと比較表
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・売上や調達のプロセス、個別原価計算、財務会計、顧客管理などを一元化 ・外部アプリやSalesforceとの連携、柔軟なカスタマイズが可能 ・企業会計基準、法規制、内部統制基準、原価計算基準に準拠 |
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ERPのメリット
ERPの導入には次のようなメリットがあります。ERPはバックオフィスのシステムを刷新するため、データ統合やセキュリティ強化に大きく貢献してくれます。ERPの概念やメリットをおさえたい方はこちらの記事がおすすめです。
ERPのタイプ
ERPは従業員規模と対応する業界によって4タイプに大きく分かれます。システム選定を進める際には、当てはまるタイプからサービスを絞り込むとよいでしょう。
規模別 | 特定の業界・業種向け | ||
---|---|---|---|
中小企業向け | 中堅企業向け | 大企業向け | |
・マネーフォワード クラウドERP ・Microsoft Dynamics 365 Business Central ・freee統合型ERP ・SMILE V Air ・Oracle NetSuite ・RobotERP ツバイソ >中小企業向けのサービス詳細はこちら |
・Oracle Fusion Cloud ERP ・クラウドERPシステム「スマイルワークス」 ・SAP Business ByDesign ・Plaza-i ・Galileopt DX >中堅企業向けのサービス詳細はこちら |
・Biz∫(ビズインテグラル) ・ProActive C4 ・OBIC7 ・SAP S/4HANA Cloud >大企業向けのサービス詳細はこちら |
・GRANDIT miraimil ・MA-EYES ・プロカン ・infor ・ZAC ・Reforma PSA ・GEN >特定業界向けのサービス詳細はこちら |
中小企業向け
中小企業向けのERPは、複数の基幹システムやExcelでまかなっている業務を一本化するのに便利です。機能を取捨選択しやすいサービスが多く、費用を抑えながらも希望する要件を満たしやすいのが強みといえます。
中堅企業向け
中堅企業向けのERPは、より多くの基幹システムを取りまとめられるほか、従業員数の増加や上場準備に備えて、内部統制にも強くなります。また、大企業向けほどではないにしてもカスタマイズが発生しやすいため、機能を追加しつつも価格は抑えるバランスの求められるタイプです。
大企業向け
大企業向けのERPは、中堅企業以上にグローバル展開や内部統制を意識した機能が多いサービスです。業界特化の機能や自社独自の機能をカスタマイズにて補うケースが増えるため、提供会社や代理店とコミュニケーションを取りやすいかが重要です。
特定業界向け
特定業界向けのERPは、プロジェクト型のビジネスモデル、商社や流通業といった特定の業界などに強いERPです。ERPは全社的な導入となるため、基本機能が業界に特化しているとカスタマイズを減らせて管理しやすくなります。もし当てはまる業界があれば、まずチェックしてみましょう。
ERPの選び方・比較ポイント
クラウド型とオンプレミス型
ERPの種類を導入方法にもとづいて3つに分けると、クラウドのSaaS、クラウドのIaaS、オンプレミスとなります。
ERPを選定する際には定期購読のSaaSと買い切りのパッケージ(IaaSまたはオンプレミス)のいずれを利用するかが重要なポイントです。SaaSとIaaS、オンプレミスの違いについてはこちらの記事にて紹介しています。
※上記の3つ以外には、ERPパッケージを利用せず一からシステムを作成するスクラッチ開発も存在しますが、中小企業では導入が難しい点と、大企業でも減少傾向にある点をふまえて本記事では説明を割愛します。
会計や人事労務、販売管理の機能
ERPの機能は大きく会計と人事労務、販売管理に分かれます。ERPによって強みとする機能が異なるため、どの機能が必要か、その機能は対象のERPに含まれているかをチェックしましょう。
会計に関連した機能
なお、下表における「機能」のリンク先では単体機能のサービスを紹介しています。ERPと別で導入したい場合にはあわせてチェックしておくとよいでしょう。
機能 | 概要 |
---|---|
財務会計 | 外部に報告するための会計。法令にもとづいて財務諸表を作成し開示します |
管理会計 | 社内の意思決定に役立てるための会計。現状の把握や将来の予測をします |
予実管理/BI | 予算と実績を比較。差異を分析して経営判断に用います |
経費管理 | 承認プロセスを設けて支出を管理します。コスト削減にも便利 |
債権管理 | 売掛金の回収状況を可視化。資金繰りの改善につなげます |
債務管理 | 買掛金の支払いを管理。資金の効率的な運用を図ります |
資産管理 | 固定資産の取得、減価償却、処分を一元管理します。また適正な資産評価をします |
人事労務に関連した機能
機能 | 概要 |
---|---|
採用管理 | 求人から内定まで管理。応募者情報の一元化や選考の効率化を図ります |
人事管理 | 従業員の情報や異動、評価を一元管理します。人材配置や育成計画の立案にも活用します |
労務管理 | 勤怠管理や給与計算をします。法令遵守のためにも欠かせません |
【関連記事】
・人事機能のあるERP
販売管理に関連した機能
機能 | 概要 |
---|---|
販売管理 | 受注から出荷、請求までの一連のプロセスを管理します。売上分析や顧客管理にも活用 |
購買/受発注管理 | 発注から納品、支払いまでを一元管理。仕入先との取引を最適化し、コストを削減します |
在庫管理/倉庫管理 | 商品の入出庫や在庫状況をリアルタイムで把握します。適正在庫維持や物流効率化を支援します |
生産/開発管理 | 製造プロセスや製品開発の進捗を管理します。生産計画の最適化や品質管理に役立てます |
【関連記事】
・販売管理機能のあるERP
・在庫管理機能のあるERP
その他の機能
機能 | 概要 |
---|---|
CRM/SFA | 顧客情報や商談を一元管理。営業活動の効率化や顧客満足度の向上に便利です |
セキュリティ | システムへの不正アクセスをユーザー認証や暗号化にて防止します |
バックアップ | データを定期的に複製し保管します。システム障害時や災害時のデータ損失を防ぎます |
【関連記事】
・多言語対応のERP
・スマートフォンアプリのあるERP
業界や業種に特化したプラン
汎用的なERPと業界に特化したERPのいずれを選択するかも重要な選定ポイントです。業界によっては商慣習にあわせたERPがリリースされています。IaaSやオンプレミスでのカスタマイズも考えられるものの、可能なら意図して設計されている特化型のERPの方が使いやすいうえ、コストを抑えやすいのでおすすめです。
【関連記事】
・製造業向けのERPを比較
・物流業界向けのERPを比較
・建設業向けのERPを比較
・金融業向けのERPを比較
・小売業向けのERPを比較
・医療業界向けのERPを比較
セキュリティや内部統制
セキュリティや内部統制の観点にて一定の条件を課せられている際は、それもあわせて確認しましょう。詳細はERPの提供企業へ確認すべきなものの、SOCやISO、プライバシーマークといった第三者認証であれば多くの企業がWebサイトにて公表しています。比較する土台にあげるERPを選ぶ際に役立ちます。
ERP比較6選【中小企業向け】
中小企業向けには、会計に強いマネーフォワードやフリーのERP、世界的に利用されているマイクロソフトやオラクルのERPなど特色のあるサービスも多いのが特徴。会計や人事労務、販売管理といったおおまかな機能群のうち、いずれをメインに据えたいのか考えながら比較しましょう。
マネーフォワード クラウドERP - 株式会社マネーフォワード
- 同シリーズ1サービスから利用可能
- 他社システムとの連携が豊富
- オプションのBPO
Microsoft Dynamics 365 Business Central - 株式会社パシフィックビジネスコンサルティング
- 世界各国の商習慣に対応可能な中小企業向けERP
- 本社と海外の現地法人で2層ERPとして導入可能
- Microsoft AzureやMicrosoft ExcelなどのMicrosoft製品と連携
freee統合型ERP - フリー株式会社
- 案件管理から入金、支払管理までを統合した販売管理システム
- freee会計やfreee販売との連携、状況に応じた機能拡張に対応
- 集約した売上や原価の情報をもとに案件ごとの粗利を自動算出
- 販売管理、会計管理、人事給与管理の単体利用に対応
- ワークフロー管理や文書管理などの情報系システムと一体運用が可能
- 会計管理、人事給与管理は1ライセンス単独利用限定のライトパックあり
RobotERP ツバイソ - ツバイソ株式会社
- 企業経営を財務、顧客・業務プロセス、戦略、学習と成長の視点でサポート
- 必要な機能のみでのスモールスタートに対応
- 企業会計基準、法規制、内部統制基準、原価計算基準に準拠
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導入企業:TOKYO BIG HOUSE株式会社(旧株式会社 プログレス)
導入前の課題:部分的なIT化により業務効率を上げるはずの仕組みが業務を圧迫していた。
導入後の効果:複数のソフトウェアの連携に適したREST APIにより他システムとの連携が容易となり、顧客情報や製造原価のデータベース一元化、情報反映時の人的ミス排除などが可能となった。結果、月次決算の早期化にもつながる。
Oracle NetSuite - 日本オラクル株式会社
- 世界40,000社※にて利用
- 在庫管理やPOSシステムで特定の業界にも対応
- グローバル企業向けのNetSuite OneWorld
※出典:日本オラクル「クラウドERP、財務会計、CRM|NetSuite(ネットスイート)」(2024年12月3日閲覧)
中小企業向けのその他ERP
- Clovernet ERPクラウド
- EAST2
- GLOVIA きらら
ERP比較5選【中堅企業向け】
中堅企業向けのERPは、会計と人事労務、販売管理の基本機能を網羅しているサービスが揃っています。Oracle Fusion Cloud ERPやSAP Business ByDesignのように、海外ベンダーがサービスを提供している場合は販売代理店を介するケースが多いため、その代理店とコミュニケーションを取りやすいかにも注意を払いましょう。
Oracle Fusion Cloud ERP - 日本オラクル株式会社
- 2層ERPにも対応の中堅、大企業向けERP
- 財務会計、サプライチェーン領域、開発設計領域など業務全体をカバー
- 国や言語、通貨、法令の異なるグローバル環境に対応
クラウドERPシステム「スマイルワークス」 - 株式会社スマイルワークス
- 財務会計や販売管理、給与計算、在庫管理、仕入管理を統合管理
- プロジェクト別収支管理を主軸とした中堅、中小企業向けクラウドERP
- 受発注データや伝票データを取引先とやりとりできるEDI機能を標準提供
SAP Business ByDesign - SCSK Minoriソリューションズ株式会社
- 会計から人事、販売までがオールインワン
- 海外展開している企業にも適す
- さらに大きな企業にはSAP S/4HANA Cloud
- 中堅、中小企業向けERP
- 多通貨や多言語に対応
- 貿易商社をはじめとした外資系企業、日本国内企業にも対応
- 中堅企業向けのERPパッケージ
- 会計や人事の機能に強み
- IaaSの導入サポートあり
中堅企業向けのその他ERP
- Odoo
- EXPLANNERシリーズ
- 奉行V ERP
- MJSLINK DX
- GLOVIA SUMMIT
ERP比較4選【大企業向け】
大企業向けのERPは、各社共通の機能は搭載されているため、カスタマイズを柔軟にできるかをチェックします。複雑な稟議の設定、内部統制の対応、多通貨と多言語への対応、海外の会計への適応などが必要です。カスタマイズする機会が増えるため、代理店やコンサルタントとの関係構築がいっそう重要になります。
Biz∫(ビズインテグラル) - 株式会社NTTデータ・ビズインテグラル
- 年商500億円以上の大規模企業やグループ企業で採用実績
- 業界・業種・業務特性に対応したテンプレートにより導入にかかる期間を短縮
- 業務単位での導入と段階的な拡張に対応
ProActive C4 - SCSK株式会社
- 会計や人事給与、販売管理、経費、勤怠管理などに対応
- 必要な業務システムからの段階的導入やグループ展開が可能
- 多言語、多通貨会計などに対応し製造業や金融業など幅広い業界で導入実績
- 多様な企業にて導入
- 連結会計をはじめ大企業向けの機能構成
- 中小企業向けの奉行シリーズと連携
SAP S/4HANA Cloud
- 大企業に適した業種別のベストプラクティスを提供
- 大企業のERPながら迅速な立ち上げと自動化を実現
- 豊富な機能に加えAPIでの統合が可能
大企業向けのその他ERP
ERP比較7選【特定業界向け】
特定の業界に特化したERPを選ぶ際は、自身の業界や従業員規模に合致しているかをまず確認しましょう。その後、機能や導入事例をチェックして要件に当てはまるかを精査していくとよいです。
紹介するサービスの業界および従業員規模のおすすめは次のとおりです。
広告やコンサルティング、クリエイティブ | 商社や卸売 | その他業界 | おすすめ規模 | |
---|---|---|---|---|
GRANDIT miraimil | ◯ | ◯ | 製造業 | 中小企業 |
MA-EYES | ◯ | - | - | 中堅企業 |
プロカン | ◯ | - | - | 中小企業 |
infor | ◯ | ◯ | 製造業、サービス業 | 大企業 |
ZAC | ◯ | - | - | 中小企業〜中堅企業 |
Reforma PSA | ◯(クリエイティブ業に特化) | - | - | 中小企業 |
GEN | ◯ | ◯ | 製造業、サービス業 | 中小企業〜中堅企業 |
GRANDIT miraimil - GRANDIT株式会社
- 商社・卸売業、サービス業に特化
- 主な基幹業務機能から利用したいものを選択可能
- 承認ワークフロー機能を標準搭載
- プロジェクト管理や広告事業に必要な機能を網羅
- 業務に合わせて必要な機能を追加開発・拡張
- プロジェクトごとの収支や予実を把握
- プロジェクトごとにリアルタイムで収支管理
- インボイス制度に対応した請求書を発行可能
- SSL暗号化や2段階認証によるセキュリティ対策
- さまざまな業界に特化したERPシステムを提供
- 自動車や組立製造業、食品、アパレル産業など主要な製造業に対応
- クラウド、オンプレミス、ハイブリッドで導入可能
- 機能モジュール単位での購入や利用ができる
- ワークフローや出力機能が標準搭載されている
- プロジェクト型ビジネスに特化したERP
- 3か月や半年先の売上や利益の見込みを可視化
- 案件別の原価を自動計算でき、案件別損益を把握
- 販売管理と工数を連携し、プロジェクトの損益を管理
- メーカーや商社など7業種に特化
- 月額23,500円からと低コスト
- 画面共有やWeb通話でのサポート
特定業界向けのその他ERP
- SKit FLEXi(卸売業)
- STRAMMIC(製造業)
- Ross ERP(食品業界、化学業界)
「BOXIL SaaS AWARD Winter 2024」の受賞サービス
「BOXIL SaaS AWARD(ボクシル サース アワード)」は、SaaS比較サイト「BOXIL SaaS」が毎年3月4日を「SaaSの日(サースの日)」と定め、優れたSaaSを審査、選考、表彰するイベントです。
今回の「BOXIL SaaS AWARD Winter 2024」は、2023年10月1日から2024年9月30日までの1年間で新たに投稿された口コミ約13,000件を審査対象としており、計294サービスに、ユーザーから支持されるサービスの証としてバッジを付与しました。
Oracle NetSuite | OBIC7 |
【Good Service】:「BOXIL SaaS」上に投稿された口コミを対象に、各カテゴリで総得点の高いサービスに対してスマートキャンプから与えられる称号です。
サービスの安定性No.1 | OBIC7 |
機能満足度No.1 | Oracle NetSuite |
カスタマイズ性No.1 | OBIC7 |
お役立ち度No.1 | OBIC7 |
使いやすさNo.1 | OBIC7 |
【口コミ項目別No.1】:「BOXIL SaaS」上に投稿された「口コミによるサービス評価」9項目を対象に、各カテゴリ、各項目において一定の基準を満たした上で、最も高い平均点を獲得したサービスに対して、スマートキャンプから与えられる称号です。
>>BOXIL SaaS AWARD Winter 2024の詳細はこちら
ERPの注意点
ERPを導入する際に注意すべき点をまとめました。確認して導入時の参考にしてください。
必要な機能を洗い出しきれているか
ERPは関係部署が多いために要件が膨大になります。しかし、導入当初の想定から漏れている機能があると、全体設計にかかわる可能性がありリスクも大きいです。そのため、ERPを導入する際はシステムを利用する部署や社員から綿密にヒアリングし、できる限りミスマッチが発生しないよう対策しましょう。
人数の増減を考慮しきれているか
ERPの料金はシステム単位で課金されるものから利用人数あたりで課金されるものまでさまざまです。機能が多いシステムゆえ、想定していない利用者が発生すると費用が余分にかかりやすいのも特徴。長期間使うシステムなため、将来の人員計画も加味して予算を編成しましょう。
ERP導入時の注意点をさらに確認したい方は、ERPの導入事例を参考にしてみてください。
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