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中小企業向けCRM9選!導入のポイント・おすすめサービス

最終更新日:(記事の情報は現在から88日前のものです)
中小企業こそ、会社全体で顧客管理を実施して業務効率を向上させるためにCRMを導入すべきです。中小企業のCRMの導入率やメリット、導入時のポイントや中小企業向けのおすすめCRMを比較紹介します。

中小企業のCRM導入

CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、顧客に関する情報を一元管理するシステムです。

企業が安定した利益を出し続けるには、顧客と良好な関係を築き、製品やサービスを継続的に使ってもらう必要があります。人的リソースに限りのある中小企業は、CRMを導入することで、顧客一人ひとりの情報を効率的に収集・分析し、最適なアプローチが可能になります。

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中小企業におけるCRM導入率

商工中金が2021年に発表した「中小企業のIT導入・活用状況に関する調査」によると、「顧客管理の電子化」にテレワーク推奨前から取り組んでいた企業は30.2%、推奨後の影響で取り組み始めた企業は21.5%という調査が発表されています。

同じく商工中金が2023年1月に発表した「中小企業のIT導入・活用状況に関する調査」によると、CRM/SFA、POSシステムなどの「販売促進・取引管理システム」を導入している企業は37.0%、導入検討をしている企業は11.7%という結果でした。

中小企業におけるCRM導入については、クラウド型CRMの普及により、導入のハードルが下がり、導入が増加しつつある状況です。

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中小企業がCRMを導入するメリット

中小企業がCRMを導入するメリットは次のとおりです。

  • 顧客関係の強化
  • 会社全体で顧客情報を管理できる
  • 効率的な営業活動
  • コスト削減と業務効率の向上
  • データの一元管理と分析

それぞれのメリットについて説明します。

顧客関係の強化

中小企業がCRMを導入する主なメリットは、顧客との関係を強化できることです。CRMは顧客データを一元管理し、各顧客との過去の取引ややり取りを記録します。従業員は顧客の履歴を把握し、よりパーソナライズされたサービスを提供できるようになります。

CRMの過去の購入履歴や問い合わせ内容をもとに、顧客のニーズに合わせた提案やサポートが可能となり、顧客満足度顧客ロイヤルティの向上が期待できるでしょう。

会社全体で顧客情報を共有できる

中小企業では、各営業担当者の裁量に任せる範囲が大きくなりがちです。クライアントのことは営業担当者がよく知っている半面、営業担当個人がクライアントの情報を抱えこみすぎて、会社全体で顧客情報が共有されないといったケースがよくあります。

こうしたケースは営業担当者の離職に伴って顧客も離脱したり、次の担当者に引継ぎが難しいといった事態を引き起こしたりしかねません。そのため、CRMを活用して会社として顧客情報を管理する必要があります。

営業やマーケティング、カスタマーサポート部門が、CRMの同じ顧客データベースを利用することで、各部門が協力しやすくなります。顧客対応の質が向上し、ビジネス全体のパフォーマンスも向上するでしょう。

効率的な営業活動

CRMを活用することで、営業活動の効率が大幅に向上します。CRMは営業プロセスを自動化し、リードの管理やフォローアップをシステムでサポートします。これにより、営業担当者は重要な取引先や見込み客に集中でき、効果的なアプローチが可能です。

CRMは営業パフォーマンスをリアルタイムで追跡・分析する機能も提供し、中小企業の営業戦略の策定を支援します。

コスト削減と業務効率の向上

CRMはコスト削減と業務効率の向上にも寄与します。手動でのデータ入力や管理作業が減り、業務プロセスが自動化されることで、従業員の負担が軽減されます。人件費の削減や業務のスピードアップが実現し、中小企業の限られたリソースの有効活用が可能です。

データの一元管理と分析

中小企業にとって、顧客データの一元管理と分析は重要な課題です。CRMは顧客情報や取引データを統合し、さまざまな視点からデータを分析することで、戦略的な意思決定をサポートします。急な市場の変化や顧客のニーズに即応したプロモーションを展開すれば、中小企業は競争優位性を維持できます。

CRMで売上の傾向や顧客の行動パターンを分析することで、商品開発やサービス改善にも役立つでしょう。

中小企業がCRMを導入するデメリット

中小企業がCRMを導入する際のデメリットについても理解しておきましょう。

初期コストとランニングコスト

CRMの導入には、初期コストとランニングコストがかかります。中小企業にとって、導入時の初期費用は大きな負担となるかもしれません。

クラウド型CRMの場合は、初期費用を抑えられる一方で、サブスクリプション費用が毎月発生します。このランニングコストも長期的に考慮する必要があります。また、システムのカスタマイズや追加機能の導入には追加費用がかかることが多いため、十分な検討が必要です。

導入とトレーニングの手間

CRMの導入には時間と労力がかかります。CRMを導入する際には、従業員に対するトレーニングが必要であり、そのための時間とリソースが必要です。

中小企業では、人手が限られているため、トレーニングにかける時間を確保するのが難しい場合があります。新しいシステムに慣れるまでの間、業務効率が一時的に低下することも考えられます。

セキュリティとデータプライバシー

CRMに大量の顧客データを保存することは、セキュリティとデータプライバシーのリスクを伴います。とくに中小企業では、大企業ほどのセキュリティ対策を講じる余裕がない場合も多いです。

データ漏えいや不正アクセスのリスクを最小限に抑えるためには、CRMベンダーが提供するセキュリティ機能を適切に設定し、社内でもセキュリティポリシーを徹底する必要があります。

中小企業向けCRMの選定ポイント

中小企業の場合、一般的にシステムにかけられる予算も人員も限られているので、コンパクトに導入できることがCRM選びにおいて重要です。具体的には次の4つのポイントにもとづいて導入するCRMを検討しましょう。

  • 使いやすさ
  • コストパフォーマンス
  • サポートの充実度
  • 導入目的を達成するための機能があるか
  • 外部システムとの連携は可能か

それぞれの選定ポイントについて詳しく説明します。

使いやすさ

中小企業がCRMを選定する際、使いやすさは最も重要な要素の一つです。ITに詳しくないスタッフでも簡単に利用できるシステムかどうかを確認しましょう。使い勝手が悪いと、導入後に従業員が抵抗を感じてしまい、CRMの効果を十分に引き出せなくなります。

無料トライアル期間やデモを活用して、実際に体験してみることで、CRMの使いやすさを評価することが重要です。

コストパフォーマンス

中小企業にとって、CRMのコストパフォーマンスは非常に重要です。限られた予算の中で最大の効果を得るためには、初期投資と運用コストのバランスが取れたサービスを選ぶ必要があります。

クラウド型CRMは、導入コストが低く、サブスクリプションモデルを採用しているため、中小企業におすすめです。CRMの費用対効果を最大限に引き出すためには、導入前に具体的な予算を設定し、複数のCRMを比較検討することが大切です。

サポートの充実度

CRMの選定において、サポートの充実度は重要な要素の一つです。中小企業では、専任のIT担当者がいない場合も多く、導入や運用においてサポートが欠かせません。

CRMサービスによっては、24時間対応のカスタマーサポートや、チャット・メール・電話でのサポートを行っています。また、オンラインヘルプやチュートリアル、ウェビナーなどの学習リソースが充実していると、社内の迅速なシステム導入と習熟を促進できます。導入前に、サポート体制や利用者からの評価を確認するとよいでしょう。

導入目的を達成するための機能があるか

CRMを選ぶ際には、導入目的を達成するための十分な機能が備わっているかどうかを確認することが必要です。具体的なニーズに合わせて、必要な機能が提供されているかを評価しましょう。顧客データの管理や営業プロセスの自動化、マーケティングキャンペーンの実行、カスタマーサポートの強化など、中小企業のニーズに直結する機能を持つCRMを選ぶことが重要です。

また、カスタマイズ性や拡張性も考慮に入れ、自社の成長に応じて機能を追加・変更できる柔軟なシステムを選ぶとよいでしょう。

外部システムとの連携は可能か

CRMが他のビジネスツールやシステムと連携できるかどうかも、選定時の大きなポイントです。MAツール会計ソフト、ECプラットフォームなどとシームレスに連携できるCRMを選ぶことで、データの一元管理が可能になります。

他のシステムを導入している、あるいは導入を検討しているといった場合は、そのシステムとデータ連携できるか確認しておきましょう。

中小企業向けCRMシステムのおすすめ

導入に手間がかからない、価格がリーズナブルであるといったいくつかの基準から中小企業向けのCRMを9つ選定しました。それぞれのCRMについて特徴を踏まえて簡単に解説します。

Salesforce Starter Suite - 株式会社セールスフォース・ジャパン

Salesforce Starter Suite
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  • 中小・小規模・スタートアップ企業向けのSalesforceシリーズ
  • メール・通話・商談などの履歴を自動追跡
  • マウス操作だけで必要情報をカスタマイズ

Salesforce Starter Suiteは、中小・スタートアップ企業向けCRMとしてユーザー数や機能を制限する代わりに、安価に導入できるようにプラン設計されています。電話やメールだけでなく、スプレッドシート、カレンダーなどからもマウス操作だけで情報を抽出してくれます。

また、操作の難易度が高いと思われがちなSalesforceシリーズですが、よくある質問や担当者への質問などサポートも充実しているので、導入後に操作で困った場合でも気軽に問い合わせ可能です。

Salesforce Pro Suite - 株式会社セールスフォース・ジャパン

  • 営業、マーケティング、カスタマーサポート機能を一体化
  • AIを活用した分析機能
  • ビジネスの成長に合わせた柔軟な拡張が可能

Salesforce Pro Suiteは、営業やマーケティング、カスタマーサポート機能が一体化したCRMです。部門間の連携を強化して顧客情報の一元管理が可能です。

また、AIを活用した分析機能を備えており、営業予測の精度向上や効率的なマーケティングキャンペーンの施策実施もできます。さらに、直感的な操作で、迅速な導入が可能な点も大きなメリットです。スケーラビリティに優れており、ビジネスの成長に合わせて柔軟に拡張できるため、中長期的な運用を検討している場合にもおすすめです。

Mazrica Sales - 株式会社マツリカ

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  • リアルタイムチャットサポートで活用定着を支援
  • 営業活動に必要な案件、行動、顧客などの情報を一元管理
  • 蓄積情報をもとに案件の優先度をスコアリング

Mazrica Salesは、営業案件のリスク分析や類似案件をアドバイスしてくれるCRMです。搭載AIにより、蓄積情報をもとに案件の進展を予測でき、契約確度といった予測から、予測データにもとづいた案件優先度のスコアリングまで行えます。

案件や行動履歴、企業情報など、顧客と紐づく情報を集約し、リアルタイムに管理できます。モバイルアプリの提供をはじめ、現場ファーストなシステム設計が特徴で、営業現場での入力コストや定着率などに課題をもつ企業におすすめのサービスです。

Zoho CRM - ゾーホージャパン株式会社

Zoho CRM
Zoho CRM
BOXIL SaaS AWARD Autumn 2024 Good Service
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  • 世界25万社が導入
  • 選べる4つの料金プラン
  • 導入支援や利用サポートも充実

Zoho CRMは、「見込み客」「取引先」「連絡先」の3つに分けて顧客を管理し、商談管理の機能も充実しているCRM/SFAツールです。メールマーケティング、MA、問い合わせ管理などもオプションとして契約できます。月額1,680円(税抜)から導入でき、ストレージ容量や帳票管理などの必要な機能に応じて4つのプランから選べるのが特徴です。

導入支援サービスや利用トレーニングといった取り組みも実施しているため、外国産のツールですが現場に定着するまでサポートを受けられます。

※出典:ゾーホージャパン「Zoho CRM【公式】世界25万社が利用する顧客管理・営業支援ツール」(2024年8月21日閲覧)

GENIEE SFA/CRM - 株式会社ジーニー

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GENIEE SFA/CRM
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  • 10ユーザー分を含む月額費用は34,800円(税抜)から
  • 名刺情報の自動取込や名寄せで顧客管理をサポート
  • チャット機能でユーザー間のコミュニケーションも一元化

GENIEE SFA/CRMは、見込み客や商談とタスクを紐づけて管理できるCRMです。会社情報のほか関連する担当や活動履歴、過去のやり取りなどを1ページに集約し可視化できるため、取りこぼしや対応漏れ、属人化防止に役立ちます。

スマートフォンアプリから名刺を読み取れば、自動で名刺情報を登録でき、本社と支社など同一会社内の属性が異なる方の名刺を取り込んだ際の名寄せも可能です。顧客と紐づく社内の文字やデータのやり取りも管理でき、営業活動全体を可視化できます。

※プロプラン以上

kintone - サイボウズ株式会社

kintone
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BOXIL SaaS AWARD Autumn 2024 Good Service
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  • ノーコードで業務アプリを簡単作成
  • ExcelやCSVデータを取り込むだけで顧客管理アプリに
  • 中小企業や自治体での導入事例も

kintoneは、サイボウズが運営する業務改善クラウドサービスです。CRMはもちろん、交通費申請・日報・プロジェクト管理など、さまざまなアプリを必要な数だけ作成可能。プログラミング知識がなくても、ノーコードで簡単に自社に合った業務アプリができあがります。

30日間無料トライアルが試せるうえ、導入相談やカスタマーサポートなど、サポートも充実しています。システム導入で不安があり、サポートが充実したサービスを探している方におすすめです。

HubSpot

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BOXIL SaaSセクション | BOXIL SaaS AWARD 2024
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  • CRM自体は無料で利用可能
  • 会社全体での活用が可能
  • MA、SFA、CMSといった機能も拡張可能

HubSpot CRMは、無料ですべての機能が利用できるCRMです。無料といっても顧客管理や企業情報管理、営業のパイプライン管理、取引やEメールのトラッキングなど中小企業が無料で行う顧客管理としては十分すぎる機能が搭載されています。

営業リーダーや営業担当、マーケター、カスタマーサービス、マネージャーや経営者に至るまで、HubSpot CRMでの生産性の向上が期待できるでしょう。

  • 従業員数5~100人規模におすすめ
  • ユーザー数無制限、月額費用9,980円(税抜)から導入できる
  • IT担当者がいなくても簡単に運用できる

Customa!(カスタマ)は、IT担当者がいない中小企業でも運用できるようにサポートスタッフが充実したCRMです。顧客情報を保護するためのWAFや豊富な閲覧権限設定だけでなく、サーバーを国内大手通信事業者のデータセンター内に設置してバックアップおよび24時間365時間有人監視しており、セキュリティ・データ保護対策も万全です。

formrun - 株式会社ベーシック

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  • ホームページの問い合わせフォームと連動
  • 問い合わせ、顧客情報をスムーズに管理可能
  • 初期費用なし・無料プランも

formrun(フォームラン)は、簡単に問い合わせフォームを作成でき、問い合わせや顧客データを管理できるシステムです。テンプレートを選択するだけで本格的な問い合わせフォームを簡単に作成でき、発生した問い合わせはカンバン方式で管理できます。

SlackやChatworkと連携した問い合わせ対応、Salesforce、kintoneと連動した顧客管理も可能です。


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中小企業だからこそ導入効果の高いCRM

経理・給与計算といったシステムと比較すると、中小企業まで今一つ浸透しているとはいえないCRMですが、導入することにより一人あたりの生産性向上と業務効率化が期待できるシステムです。CRMは、一人ひとりが効率よく、さまざまな業務をこなさなければならない中小企業こそ導入すべきツールだといえます。

また、中小企業の場合は属人性が高くなりがちで、営業担当者の退職とともに顧客情報が失われたり、引継ぎが十分に行われず契約が切れたりするといった事態も発生しがちです。CRMを活用して会社全体で顧客情報を共有すればこのような不具合も解消できるでしょう。

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