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メールアドレスを複数人で共有する方法とは?メリット・デメリット

最終更新日:(記事の情報は現在から282日前のものです)
メールアドレスを複数人で共有することで、問い合わせ対応や業務の効率化を図りたいと考えている方に向けて、メールアドレスを複数人で共有できる方法やおすすめのツールについて解説します。

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メールアドレスの共有方法

会社の代表窓口やカスタマーサポートの連絡窓口として設定しているメールアドレスを複数名で利用したい場合は、メールアドレスの共有設定をする必要があります

メールアドレスを共有する方法として、主に次の4つの方法があります。

  • メーリングリストを利用した共有方法
  • Webメールを活用した共有方法
  • システムを利用したメールアドレスの共有
  • クラウドベースのコラボレーションツールを利用する方法

メーリングリストを利用した共有方法

メーリングリストとは、一つのメールアドレスに対して複数のメールアドレスを登録し、大元のメールアドレスに送られたメールを自動的に転送する仕組みです。

メールリストの管理者が共有したい相手のアドレスをリストに追加することで、一つのメールアドレスを複数人で利用できます。多くのメールソフトで利用でき設定が簡単なため、導入しやすい方法です。一方で、メールの容量が大きくなると転送に時間がかかったり、エラーが発生したりするケースもあります。

Webメールを活用した共有方法

Webメールとは、インターネットに接続されたブラウザからメールの送受信や管理ができるメールサービスのことです。たとえば、GmailやOutlookなどがWebメールにあたります。

Webメールのメールアドレス共有とは、一つのWebメールのアカウントに複数人がログインしてメールの送受信や管理を行う方法です。一つのWebメールのアカウントに対して、複数人がログインしてメール対応が可能です。

メールの対応状況や履歴が一元的に管理できるため、重複や対応漏れが発生しづらい一方で、アカウントの作成や共有の設定が必要になるため、パスワードやセキュリティ強化を意識する必要があります。

システムを利用したメールアドレスの共有

メールアドレスの共有を目的としたシステムやアプリケーションを利用した共有方法も一つに挙げられます。一つのメールアドレスに対して、システムに登録した複数人がアクセスしてメールの送受信や管理を行えます。

また、対応する担当者の振り分けや履歴の一元管理ができるため、一目で進捗をチェックできることが利点です。

クラウドベースのコラボレーションツールを利用する方法

メールアドレスの直接的な共有ではありませんが、メールの内容を複数人で共有したいといった目的であれば、SlackやMicrosoft Teamsなどのクラウドベースのコラボレーションツールを活用する方法もあります。

これらのツールは、メール内容の共有だけでなく、チーム内のコミュニケーションを円滑にするための多くの機能を提供しています。

たとえば、Slackでは特定のメールアドレス宛のメールをSlackのチャンネルに自動転送し、チームメンバーがリアルタイムで内容を確認し、対応を共有できるように設定可能です。これにより、メールの迅速な対応ができ、チーム内での情報共有も容易になるでしょう。

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メールアドレス共有のメリット

メールアドレスを共有することのメリットは、次のようなことが挙げられます。

  • 属人化の防止になる
  • 業務の効率化ができる
  • 顧客満足度の向上につながる
  • 対応漏れの防止になる
  • ナレッジやノウハウの共有がしやすい

属人化の防止になる

共有メールアドレスを使うことで、特定の個人に依存することなく、複数のメンバーがメールにアクセスし、対応できるようになります。

これにより、個々のメンバーが不在にしている時でも、チーム全体で顧客からの問い合わせに迅速に対応できるでしょう。

たとえば、休暇中の社員に届いた重要な顧客からの問い合わせメールが対応遅延を起こすことなく、他のメンバーがフォローできるようになります。

業務の効率化ができる

メールアドレス共有でメールの送受信や管理を一元化できるため、個々のメールを確認する手間や時間が削減されて、業務の効率化を図れます。

さらにメールを共有すると、顧客からの問い合わせや要望に対して、チーム内で最適なメンバーが対応できるようになるでしょう。これにより、各メンバーの得意分野を活かした効率的な業務運営が可能となり、全体のワークフローの最適化が促進されます。

たとえば、技術的な問い合わせがあった場合、特定分野の専門家が直接回答することで、顧客への返答品質が向上します。

顧客満足度の向上につながる

メールの対応のスピードや品質が向上することによって、問い合わせや要望に迅速かつ適切に対応できるため、顧客はサービスに対する満足度が高くなるでしょう。

さらに、顧客とのコミュニケーションにおいては、対応の一貫性が非常に重要です。共有メールアドレスを使用することで、チームメンバー全員が顧客対応の履歴を確認できるため、顧客に対して一貫したメッセージを伝えられます。

これにより、顧客は安心してサービスを利用でき、長期的な信頼関係の構築にもつながるでしょう。

対応漏れの防止になる

共有メールアドレスを使用することで、メールの対応漏れを大幅に減少できます。

複数のメンバーがメールボックスをチェックし、対応状況を共有することで、未対応のメールがあっても他のメンバーが迅速に対応可能です。これにより、顧客からの重要な問い合わせが見逃されるリスクを低減できます。

ナレッジやノウハウの共有がしやすい

共有メールアドレスを通じて、チーム内でのナレッジやノウハウの共有が容易になるのも、メールアドレス共有のメリットです。

メールアドレスが共有されていれば、たとえば内部的な担当者が変わったとしても、顧客とのやり取りはすべて一つのメールの履歴から遡れます。すると過去の対応事例や顧客からの重要なフィードバックを共有でき、チームメンバー全員が共有された知識を活用し、顧客対応の質をいっそう高められます。

さらに、新しいメンバーがアサインされた際も、教育や情報のアップデートがスムーズに行えるようになるでしょう。

メールアドレス共有のデメリット

メールアドレスを共有するメリットがある一方で、デメリットについても知っておきましょう。メールアドレスを共有する場合のデメリットとしては、次のようなことが挙げられます。

  • 重複対応してしまうリスクがある
  • 共有人数が多すぎると逆に見落としする可能性もある
  • 設定に時間を要する場合がある
  • 引き継ぎミスが発生する場合もある
  • メールに関する業務のフローが変わる可能性もある
  • セキュリティ上の懸念がある

重複対応してしまうリスクがある

共有メールアドレスを利用する際には、重複対応するリスクが伴います。これは、複数の担当者が同時に同一のメールに対応しようとすることで起こることが多いです。

とくに、担当者間でのコミュニケーションが不足している場合や、メールの管理システムに対応状況を記録する機能がない場合に顕著です。

顧客から緊急を要するメールが届いた場合であっても、一呼吸置いて担当者間でコミュニケーションを取り、内容の共有をしましょう。

共有人数が多すぎると逆に見落とす可能性もある

共有メールアドレスを利用する際、共有人数が多すぎると、逆に重要なメールを見落としてしまうリスクが高まります。これは、共有相手が多いほど、受信メールの量が膨大になり、各担当者が個別に重要なメールを把握しにくくなるためです。

とくに、見る必要のない人まで共有相手に指定してしまうと、影響はさらに大きくなります。メールボックス内で重要なメールとそうでないメールが混在し、結果的に本来迅速に対応すべき顧客からの問い合わせや要望が見落とされてしまう可能性もあります。

また、共有相手が多いと、それぞれが受けもっていた顧客とのやり取りがすべて集約されるため、メールの量が急増し、管理が煩雑になる問題も生じるでしょう。

設定に時間を要する場合がある

メールアドレスの共有には、メールの送受信や管理を特定のシステムやアプリケーションで行います。

企業規模や担当する人数によっては、設定が手間になったり複雑になったりするケースもあるため、共有設定を行う際やシステムを導入する際には、多少時間が必要になることを覚えておきましょう。

引き継ぎミスが発生する場合もある

メールアドレスを共有していることで、自分以外のメンバーも内容を確認できる安心感から、必要な引き継ぎが行われないケースも考えれます。

メール対応の担当者を変更する際は引き継ぎを怠らず、メール上ではわからないことを含めてしっかりと情報共有の実施を心がけましょう。

メールに関する業務のフローが変わる可能性もある

共有メールアドレスの導入により、従来のメールに関する業務フローが変更される場合もあります。これは、共有メールアドレスがもたらす業務の集中化と効率化によって、従来の個別のメール処理方法からチーム単位での対応へと業務の進め方が変わるためです。

たとえば、メール対応のプロセスを明確にするためには、共有メールアドレスに対する各メンバーの役割分担、対応フローの確認、対応状況の共有方法など、新たなルールの確立が必要になります。

また、メール対応の優先順位付けや返信の標準化など、効率的に作業を進めるための新しいシステムやツールの導入が求められることもあるでしょう。

セキュリティ上の懸念がある

共有メールアドレスの利用は、セキュリティ上のリスクも伴います。

たとえば、共有メールアドレスへのアクセス権をもつメンバーが多いほど、不正アクセスや情報漏えいのリスクが高まります。

また、退職者のアクセス権限の削除が遅れると、セキュリティの穴が生じる可能性もあるでしょう。

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Webメールのメールアドレスを複数人で共有する方法

Webメールとは、インターネットに接続されたブラウザからメールの送受信や管理ができるメールサービスのことです。メールアドレスの共有方法のなかでも、Webメールを活用した方法は比較的簡単です。

Webメールのメールアドレスを複数人で共有する方法として、次の3つの方法を紹介します。

  • Gmailを活用した共有方法
  • Microsoft 365(Outlook)を活用した共有方法

それぞれの方法の特徴や設定手順、注意点などを詳しく解説します。

Gmailを活用した共有方法

Gmailを活用したメールアドレスの共有方法は、次の2つです。

  • 共同トレイの利用
  • メールの委任

共同トレイの利用

Google Workspaceのサービス、Googleグループを作成して共同トレイを利用する方法です。

共同トレイの設定をすると、グループアドレスに届いたメールを複数人に割り当てられます。すると、代表アドレスに届いたメールと担当者を全員が確認できます。

共同トレイを利用するためには、まずはじめにGoogleグループを作成し、共同トレイ用のグループを作成しましょう。すでにGoogleグループを作成している場合は、共同トレイの機能を「有効」にすることで利用できます。

メールの委任機能

メールの委任機能を利用した共有方法は、Googleグループを作成せずにできる方法です。この方法は代表アドレスの管理者が代理人を設定することで利用できます。複数のメンバーで共有・連携したい場合には共同トレイでの管理をおすすめしますが、管理者の代理でメール対応したい場合にはこちらの委任機能が向いているでしょう。

委任機能を利用するには、まず指定する代理人に自分のGmailアカウントへのアクセスを許可しましょう。すると代理人が操作可能になるため、代理人は受信トレイでメールの自動振り分け設定や、アーカイブ、ステータス管理などを行えるようになります。

代理人はメールの閲覧や送信、削除ができるものの、管理者名義で他のユーザーとのやり取りやGmailパスワードの変更はできません。代理人が送信するメールには、代理人のメールアドレスが表示されます。

Gmailでメール共有する際の注意点

Googleグループで可視化できるステータスは、「完了」「対応不要」「別の会話と重複」の3種類のみなので、Gmailでメールアドレスを共有する場合には、対応漏れや重複に気を付けましょう。

上記以外のステータスに該当するメールが漏れてしまったり、対応が重複していたりすることも考えられるため、ルールの徹底や工夫が必要です。

また、Googleアカウントはユーザー間でアカウントを共有することは認められていません。そのため、ユーザー名とパスワードを共有して複数人で利用することは避けましょう。

Googleアカウントは1人のユーザーが使用する前提で設計されているため、複数のユーザーが異なるデバイスからアクセスするとアカウントが一時的にロックされたり、アカウント制限がかかったりするなどのペナルティを受けてしまう場合もあります。

思わぬトラブルを避けるためにも、アカウントの運用には細心の注意を払いましょう。

Microsoft 365(Outlook)を活用した共有方法

Microsoft 365(Outlook)を活用したメールアドレス共有は次の2つの設定方法があります。どちらも「Exchange Online」ライセンスが必要となり、該当の機能を利用した方法です。

  • 共有メールボックスの設定
  • 配布グループの活用

共有メールボックスの設定

共通のメールアドレスをグループに登録されている人であれば利用できる機能で、管理者のアカウントからユーザーを追加することで利用できるようになります。追加されたユーザーは共有メールボックスが表示され、共有されたメールの確認・対応ができるようになります。

配布グループの活用

配布グループを使った共有方法とは、グループに追加されたユーザーに対して、代表のメールアドレスに届いたメールが自動転送される方法です。ただし、この機能は受信しかできないため、メールの確認はできますが返信はできません。

共有メールアドレスを効果的に管理するには

共有メールアドレスの管理は、チーム内の情報共有をスムーズにし、顧客からの問い合わせや要望に素早く対応するため重要です。次に、共有メールアドレスを効果的に管理するための方法を紹介します。

ルールと対応フローを明確にする

共有メールアドレスの利用にあたり、メールの処理方法、対応の優先順位、返信期限などを明確にルール化しましょう。たとえば、「顧客からの問い合わせは24時間以内に返信する」「未解決のメールは特定のフォルダに移動する」など具体的なルールを設けることで、全員が統一した対応を行えるようになります。

担当者の割り当てを決める

メールの種類や内容に応じて担当者を割り当てることで、対応の遅れや重複を防げます。担当者は、メールの対応状況をチーム内で共有し、必要に応じて他のメンバーと連携を取りましょう。また、不在時は代理の担当者を指定するといった、連絡体制を整えることも大切です。

メールのカテゴリ分けとフィルタリングをする

メールをカテゴリや重要度に応じて分類し、適切なフォルダに自動で振り分ける設定を行いましょう。これにより、メールの検索や必要な情報へのアクセスが容易になり、効率的なメール処理が可能になります。

定期的なレビューと改善を行う

共有メールアドレスの管理方法は、定期的にレビューし、問題点や改善点を抽出しましょう。チームでのミーティングを通じて、メール管理のプロセスを見直し、より効率的な方法に更新していきます。また、新しいツールや機能が導入された場合は、積極的に活用を検討することも大切です。

メール管理システムの導入

メールの共有と管理をさらに効率化するために、メール管理システムやカスタマーサポート向けのソフトウェア導入を検討することも、選択肢の一つです。これらのシステムを使用することで、メールの自動振り分け、進捗の可視化、顧客情報の一元管理など、さまざまな機能を活用できるでしょう。

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