中国スマートフォン市場、アップル、シャオミが躍進のワケ

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記事の情報は2018-05-11時点のものです。

5/8、カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチは、中国のスマートフォン出荷台数に関する最新調査を発表した。

2018年第1四半期の中国スマートフォン市場動向、シェアランキングは?

カウンターポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチの最新調査によると、中国スマートフォン市場は、2018年第1四半期の出荷台数において、過去最大の前年比8%減、前期比21%減となった。一方でトップ5のブランドは、過去最高の82%のシェアを獲得しており、ブランドの集約が進んでいることが明らかになった。

伸び悩みの一因としては、消費者の買い替えサイクルが長くなっていること、各ベンダーが2018年第1四半期に投入した新製品が少なかったということも影響しているという。

出典:プレスリリース「中国スマートフォン市場 2018年第1四半期」

トップのHuawai(ファーウェイ)は、22%のシェアを確保した。中でも4位のアップルは前年比32%増、5位のシャオミは、前年比51%増を記録した。この躍進の要因は何なのか。

同社によれば、アップルは積極的なプロモ―ションを行っていないが「iPhoneX」の根強い商品力に支えられた側面があるという。シャオミは、リアル店舗の充実、積極的プロモーションに加え、Redmi Noteシリーズの刷新による中位セグメントのポートフォリオが強くなり、値段に敏感な購買層に多彩な選択肢を示せたことが大きいという。

一方、2,3位のOppo(オッポ)とvivo(ヴィーヴォ)は、あわせてスマートフォン市場の1/3のシェアを持っているにも関わらず、この四半期、伸びに大きくブレーキがかかった。また、トップ5ブランド以外の携帯ベンダーもまた、成長に陰りが見えたという。

以上の明暗は、どこに起因するのだろうか?1位のHuawai(ファーウェイ)は、モデルHonorが好調であるのに加え、Novaシリーズも大規模なプロモーションを行い、販売台数を伸ばした。しかし、2,3位のOppo(オッポ)とvivo(ヴォーヴォ)は、商品ポートフォリオの更新がなかったことんも一因だと推測されている。

今期トレンドはノッチデザイン、日本でも主流となるか

また、同社リサーチアナリストMengMeng Zhag氏は、今後について下記のように分析している。

「この四半期のハイライトのひとつはノッチデザインのディスプレイだろう。2018年第1四半期末までにトップ5ブランドのうち4社がノッチディスプレイの機種を中国で導入した。早期にノッチディスプレイを採用した企業は、商品デザインの差別化でリードしている。ノッチディスプレイの機種は、現在の3,000人民元(~US$475)のセグメントから、2,000人民元(~US$315)以下のセグメントへと、次の四半期にかけて、浸透していくだろう。」

iPhoneXのノッチデザインに追随し、Googleが新たにリリース予定のOSにもこのデザインが採用されるとも言われており、日本市場においてもこの動きが一般化することが予想される。


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