Adobe Flashが2020年に終了へ | 背景・各ブラウザのサポート対応・移行推奨のHTML5とは

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ついに2020年に終了することになったAdobe Flash(アドビ・フラッシュ)。ジョブズによってその脆弱性が指摘されてきましたが、HTML5などで代替が可能になってきたことなども終了する理由として考えられます。Flashの終了について各ブラウザの対応など詳しく解説していきます。
Adobe Flashが2020年に終了へ | 背景・各ブラウザのサポート対応・移行推奨のHTML5とは

Flash 2020年に終了へ

FlashはAdobe(アドビ)社が開発した動画やゲームなどを扱うための規格であり、リリースから長くにわたって世界中で利用されてきました。

マウスの動きによってアニメーションを動かす、音を鳴らすなど、特に動きのあるウェブサイトを作るために利用されていました。

しかし、近年はHTML5やJavaScriptなどで上記のような効果を作り出せるため、Flashを用いるユーザーは減少していました。そうした動きに加えFlashはセキュリティの脆弱性も指摘されており、ついにAdobeは2020年にFlashを終了すると発表しました。

Flashについて、いつ終了するのか、各ブラウザはどのように対応するかなどを詳しく解説します。

Flash 終了に至る背景

一時はさまざまなデバイスで利用されていたFlash。Flash終了が決定された背景にはどんな要因があったのでしょうか。

利用者が大幅に減っている

まず、そもそもFlashのユーザーが大幅に減ってきている点があげられます。Webテクノロジー調査のW3Techsによると、ウェブサイトでのFlash利用率は、2018年1月1日時点でわずか5.5%。終了発表の影響があるにしろ、同2011年の28.5%から著しく減少しています。

またGoogle、Facebook、アップル、マイクロソフト、Mozillaが提供するサービスやブラウザはFlashからHTML5への移行を完了させており、ユーザーの利用環境でもFlash離れが進んでいました。

セキュリティの問題

Flashの衰退のきっかけとなったのは、2010年にスティーブ・ジョブズが発表した文書「Thoughts on Flash」でした。

この文書でジョブズはFlashのセキュリティのぜい弱性を指摘し、結果としてiPhoneにFlashが搭載されることはありませんでした。その後Adobeは2011年モバイル向けのFlashの開発終了宣言をするに至ったのです。

ジョブスが指摘したとおりFlashはセキュリティ面が弱く、あらゆるプラットフォームに対して攻撃を受ける可能性があり、クラッカーからは格好の標的となっていました。

タッチスクリーンに対応していない

タッチスクリーンに対応していないことも、Flashを衰退させる原因となりました。iPhoneの発表から一気に世界中に広まったスマートフォン市場はそれまでのモバイル端末の市場シェアを一気に覆し、Flashはそうした状況の変化についていけなかったのです。

Flash 終了に際して各ブラウザの対応

Flash終了の発表を受けて、各ブラウザもFlashへの対応を発表しています。

Google Chrome

主要ブラウザの中では最大規模のシェアを誇るGoogle Chromeでは今後数年の間でFlashサポートを終了するとしています。

具体的にはFlashの実行にユーザーの同意が必要になるよう設定し、その後デフォルトでFlashを無効化、2020年末にはChromeにおけるFlashのサポートを完全に終了するとしています。

Mozilla(Firefox)

Mozillaも同じく今後数年間でFlashサポートを終了するとしています。具体的な対応としてはプラグインでFlashの動作確認を求めるようにし、その後デフォルトでFlashを無効化するとしています。

Mozilla延長サポート版(ESR)ユーザーは、2020年末までFlashの利用を可能ですが、Adobeがサポートが終了した後はすべてのMozillaでFlashの利用は不可能となります。

Microsoft(IE/Edge)

EdgeではすでにFlashの実行にユーザーのクリックが必要になっています。

今後は2017年末から2018年にかけてFlashの有効化状況をブラウザが記憶するようにし、2018年後半にはFlashの実行にユーザーの許諾が必要になります。

2019年後半にはEdgeとIEの両方でFlashがデフォルトで無効になり、2020年末までにはEdgeとIEの両方でFlashが使えないようになります。

Apple(Safari/Webkit)、Facebook

Apple、Facebookも上記企業と同様のスケジュールでFlashを無効化していくとしています。

Flash終了で影響のあるサービス

利用者が減少しているとはいえ、Flashが終了することで影響の受けるサービスはあります。

eラーニング

かつては多くのeラーニングのコンテンツでもFlashが使われていましたが、セキュリティの脆弱性やFlash終了に伴い徐々にHTML5に移行しています。

ブラウザゲーム

2000年代には多くのFlashを使った無料ブラウザゲームが誕生しました。クリエーターたちはFlashを使用しなくなりましたが、今もなおFlashで作られたブラウザゲームは多く存在しています。2020年にはそれらのゲームをプレイすることはできなくなってしまいます。

脱Flashに向けて

2020年には完全にFlashが終了するため、Flashの次の技術に対応する必要性が出てきています。どんな技術に対応していけばよいのでしょうか。

HTML5の台頭

主要ブラウザ各社がFlashからHTML5に移行しているように、今後はHTML5がFlashの次の技術として台頭してくると考えられます。

HTML5はウェブサイトを制作する際に基本となるプログラミング言語ですが、Flashの代わりに何ができるのでしょうか。

動画や音声の埋め込み

まず、HTML5では動画や音声の埋め込みが可能です。現在すべての最新ブラウザがHTML5の動画再生をサポートしており、YouTubeやFacebookなどもHTML5のVideoタグに移行を完了させているため、Web業界全体がFlashからHTML5に移行しつつあるのです。

Webアプリケーションの作成が可能に

HTML5では高度な機能を実装するため、さまざまなAPIが追加されました。APIはApplication Programming Interfaceの略語でアプリケーションをプログラミングする際のルールを定めたものです。

APIの利用で単なる文書の作成だけではなく、Webアプリケーションの構築も可能になりました。

文書構造の簡素化

またHTML5はHTML4に比べるとより簡潔に文章を構築できるようになりました。ヘッダーやフッターなどそれぞれの領域に応じたタグが用意されており、より効率的に文書を構築できるようになっています。

Flash終了への対応はお早めに

2007年のスティーブジョブズの発表からFlashの終わりは始まっていたのかもしれません。2020年にFlashは終了し、その代りにHTML5など新しい技術が台頭していきます。

もしFlashを実装したウェブサイトなどを所有している場合は、なるべく早めに対応するようにしましょう。